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3~1本 たりないよー

2025年8月11日
ひとはくに隣接する深田公園には、
いろいろな木が植えられています。


ザクロ(ミソハギ科)の花は、
6月に入ってから咲きはじめました。

画像をクリックすると、写真が
拡大するものがあります。

s-250608 zakuro no ha ga saite iru IMG_9766.jpg










▲花が咲いているザクロ
(2025年6月8日撮影)


その中で、ザクロの花のガクが
地面にいくつか落ちていました。

よく観察すると、ガク片の先の
部分が 分かれているのですが、
5つ、6つ、7つ など
いろいろなもの が ありました。

250618 zakurono hana ga ochiteiru s-IMGP9457.jpg









▲コンクリート上に落ちている
ザクロの花のガク部分や花ビラ
 (2025年6月8日撮影)


植物図鑑では「ガクは筒状で
上部は6裂」(ガク片は6つ)
と書かれています。


250620 zakuro no hana no hanabira ga ochita gaku s-IMGP0018.jpg










▲花ビラが落ちたザクロの花
 (2025年6月20日撮影)

確かにガクの先の方が6つに
分かれているものが多いの
ですが、中には、違うものも
見られました。

s-250612 zakuro no gaku no saki ga 5tsu, 6tsu, 7tsu ga aru IMGP9273.jpg








▲落ちたガク(ガク片の数が、
左から5つ、6つ、7つ)
(2025年6月12日撮影)


落ちたガク筒の先のガク片の数が
それぞれどれくらいの割合か
数えてみることにしました。

期間は、2025年6月の
17日から22日までの
6日間です。

対象は、深田公園に植えてある
ザクロの木(1個体)から
落ちている花(ガク部分)です。

拾ったガクは、計 115ケで、
1日ごとに拾った(落ちていた)
数は、1日あたり7ケ~33ケ
(平均 19ケ/1日)でした。


それぞれの花のガク片の数を
集計すると・・・

s-ザクロの落ちたガクのガク片数2025.jpg










▲落ちたガクによる、
それぞれのガク片の
数の割合


図鑑に書かれているように、
6つのガク片のものが 86%
最も多い多い割合でした。
つづいて、
7つのガク片のものが 8%
そのつぎが、
5つのガク片のもので 4%
最も少ない割合は
8つのガク片のもので 2% でした。


その後も若い果実が落ちてきましたが、
7月のものは、球形部分が膨らんで、
その形は「タコタコぼうず」?です。

s-250718 zakuro no wakai kajitsu IMGP0025copy.jpg











▲タコ類の形に似ている?
ザクロの若い果実
(2025年7月18日撮影)

海にいるマダコ(マダコ科)などの
タコ類の形に似ているとして、
タコ類の脚(本物のタコ類は腕)
の数が8本だとすると、3本~1本
足りないものが 98%ということに
なりますね~。



皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。


よかったら、
ザクロ(タコタコぼうず?)
についての関連ブログ(下記)も
見てください。

タコタコぼうず?タコぼうず?
2024年7月17日
https://www.hitohaku.jp/blog/2024/07/post_3117/





              研究員 小舘

マルマルアナアナ

2025年8月10日
ひとはくに隣接する深田公園の
緑道沿いには、ケヤキ(ニレ科)
が多く植えられています。

夏には、それらのケヤキの
幹や枝、葉などに、
たくさんのセミ類の抜け殻が
見られます(もちろん、他の
種類の植物にも 抜け殻は
あります)。

画像をクリックすると、写真が
拡大するものがあります。

250808 keyaki no miki ni aru semi no nukegara s-IMG_7465.jpg250808 semi no nukegara ga keyaki no miki ni s-IMG_7069copy.jpg










▲ケヤキの幹や枝などにある
セミ類の抜け殻(2025年8月8日撮影)


あるケヤキの高木の根元に
いくつもの丸い穴が
開いていました。

ちなみに、このケヤキの高木は、
高さが約14m、地表から高さ1.3mの
幹直径(胸高直径(DBH)という)
が 47.1cmです。推定樹齢50~60年。


s-250808 keyaki no chikaku no semi no youcyuu ga chihou ni deta ana IMG_7064 copy.jpg











▲地表に開いた丸い穴
(2025年8月8日撮影)

それらの穴は、セミ類の幼虫が
土壌中から地表にでてくるときに
開けた穴のようです。

丸い穴の直径は、約 2㎝です。

このケヤキの高木の幹には、
毎年この時期に、たくさんの
セミ類の抜け殻が見られます。

また、その木の根元には、
たくさんの丸い穴が
見られます。

7月の上旬から、この高木の
ケヤキをときどき
観察していると・・・、

7月16日は、まだ地表の丸い穴は
見つけられず、幹にもセミ類の
抜け殻は見当たりませんでした。

s-250716 keyaki no kouboku no miki IMG_4224.jpgs-250716 keyaki no kouboku no sita IMG_4222 copy.jpg










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月16日撮影)


7月17日は雨が降りました
(三田市の日降水量52.5mm)。


その次の日の7月18日は、幹に
セミ類の抜け殻が 少なくとも 3ケ、
幹の近くの地表には 丸い穴が
少なくとも 3ケありました。

s-250718 keyaki no kouboku no sita IMG_4312 copy.jpgs-250718 keyaki no kouboku no sita no jimenn ni ana IMG_4321 copy.jpg










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月18日撮影)

さらに、7月20日には、幹に
セミ類の抜け殻が 7ケ以上、
幹の近くの地表には丸い穴が
7ケ以上ありました。

s-250720 keyaki no kouboku no miki ni semirui no nukegara IMG_4645 copy.jpgs-250720 keyaki no kouboku no shita no jimen IMG_4651 copy.jpg










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月20日撮影)

7月17日から8月6日まで 雨は降らず、
8月7日にようやく?
三田市で降雨(日降水量43.5mm)
がありました。

8月8日に、1m×1mの範囲で、
どれくらいの数の丸い穴が
開いているのか調べてみました。

調べる前に、落ち葉や太い落ち枝
などはできるだけ除きました。

s-250808 keyaki no chikaku no semi no youcyuu ga chihou ni deta ana s-IMG_7538.jpg









▲ケヤキの高木の近くで地表の
丸い穴を調べた1m×1mの枠

1m×1mの範囲で見られた
セミ類の幼虫が土壌中から
地表に出てきた丸い穴
(マルマルアナアナ)が
28 ケありました。

これって、多いのかな?
少ないのかな?



さて、山中式土壌硬度計
という土壌の硬さを調べる
装置で、地表から4㎝までの
硬さ(指標硬度;mm)を
調べてみました。


250808 yamanakasiki dojyoukoudokei s-IMG_7627.jpg










▲土壌の硬さ(指標硬度)を
測るための山中式土壌硬度計
(写真右側)

穴が少ない場所の指標硬度(mm)は、
最小から最大の値が、17~20mm、
10回の測定の平均値が 18.4mm

穴が多い場所の指標硬度(mm)は、
最小から最大の値が、13~17mm、
10回の測定の平均値が 14.9mm

この指標硬度の値が大きい方が
土壌がより硬いということ
になります。

セミ類の幼虫が土壌中から
地表に出てきた丸い穴が
少ないところの方が、
より硬いようです。

また周辺の森林土壌の表層の
指標硬度の値(15mm以下)と
比べると「穴が少ない場所」の
値はやや高い(土壌が硬い)
です。

皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。


よかったら、関連ブログ
(下記)も見てください。

ミンミンアリアリ
2025年8月 8日
https://www.hitohaku.jp/blog/2025/08/post_3308/

綱渡りしているの、だぁ~れだ
2025年7月21日
https://www.hitohaku.jp/blog/2025/07/post_3302/




              研究員 小舘
本日8月10日(日)も昨日に引続き、フロアスタッフとあそぼう「ひとはくクイズ大会」を開催しました。
あいにくの雨ふりでしたが、ひとはくにはたくさんのお客様が来てくださいました♪

フロアスタッフとあそぼう「ひとはくクイズ大会」は博物館の展示物の一部を映し出し、
何かをあててもらうクイズ!
「これなぁに?」さて、みんなわかるかな?

DSC01415.jpgDSC01420.jpg








今日もクイズ大会は大盛り上がり!正解した後の子供たちの「イェーイ!」という声に我々スタッフも楽しくなっちゃいました(^^)
おまけ問題も含めて全12問!全問正解したお友達もいました!

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皆さん、楽しんでくれましたか?たくさんのご参加ありがとうございました。
夏休み後半もたくさんのご来館をお待ちしています。

フロアスタッフ一同
いよいよお盆のシーズンが始まりました。
本日8月9日(土)と明日10日(日)のフロアスタッフとあそぼうはお待ちかね「ひとはくクイズ大会」

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今回はひとはくの標本を大きく画面に映し出して「これなぁに?」の掛け声で答える三択問題です。

DSC01400.jpg
みなさんすごい集中力で画面に見入っています!!
正解の発表ごとに歓声があがる、大白熱の会場となりました。

明日もこの楽しひとはくクイズ大会、開催します。(クリック!)

あわせて、本日より4階ひとはくサロンでは、お盆企画「甲虫あつまれ★」が始まりました。

20250809_104621.jpg 20250809_125007.jpg
ぬりえで自分のオリジナル甲虫を描いて、ひとはくサロンを甲虫でいっぱいにしよう!

みなさまのお越しをお待ちしています。

フロアスタッフ一同

 
 
 



(前号からの続き)

4 迫力ある大型展示

AMNH
のもう一つの魅力は、大型模型や骨格標本によるスケール感のある展示です。  
エントランスホールでは首長竜と肉食恐竜の骨格が来館者を迎え、海洋生物展示室には実物大のシロナガスクジラ模型が天井から吊り下げられています。  
これらは単なる"目を引く展示"にとどまらず、スケール感を通じて生物の生態や生きていた環境への理解を促します。

全体としてジオラマ展示がかなり多く、生態や行動、化石生物なら生前の姿など、来館者が観察する余地のある展示が魅力的であった。



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写真8**:エントランスホールの恐竜骨格。
来館者の視線を一瞬で引き込む博物館の顔。 




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写真9**:シロナガスクジラの実物大模型。
圧倒的な大きさが、海洋のスケールを体感させる。
これを室内に置けてしまう建物の規模がアメリカン。



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写真10**:異型巻きアンモナイトのジオラマ。
個人的にぐっと来たジオラマの一つ。




5 博物館を「知の構造から楽しむ」



今回の訪問で強く感じたのは、「展示は情報の提供だけでなく、知の構造そのものを体験させることができる」ということです。
 
AMNH
の展示は、標本の背後にある分類体系、収集史、社会的文脈といった多層的な要素を空間に組み込み、来館者がその中を歩くことで"考えながら学ぶ"体験を生み出していました。

ひとはくを含め、博物館には膨大な標本と、それを整理するための分類や保存の体系があります。
次に博物館を訪れるときには、展示の背後にある「なぜこの並びなのか」「どんな物語が隠れているのか」という視点で見てみると、新しい発見や気づきがきっと生まれるはずです。  

ぜひ、自分だけの「展示の読み解き方」を探してみてください。



(文責)大崎遥花研究員
 ※この記事に関するお問い合わせは、生涯学習課までお知らせください。


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