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2018年7月アーカイブ


「暑いねぇ(@_@;)」があいさつがわりのような毎日ですね。
みなさん、暑さに負けず、夏休みを楽しんでいますか?

7/26(木)ワークショップ「ふうりんをつくろう!」をおこないました!
平日にもかかわらず、たくさんのお客様が来てくださいました☆彡

紙コップに絵を描いて、ひもを通し、その先に鈴をつけます。
風に揺れると、チリン♪チリン♪と音がなるよ!
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さぁ、つくってみましょう!
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かわいいオリジナルふうりんが出来上がりました!!
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ご参加のみなさま、ありがとうございました!!

夏はまだまだこれから!
ひとはくでは、たくさんのイベントをご用意してます。
イベントスケジュール夏休み特大号をチェックしてみてくださいね!!←詳しくはここをクリック!
みなさまのお越しをお待ちしております(*^_^*)

フロアスタッフ かどはま
「ひとはく夏の陣」とも呼ばれる教職員・指導者セミナーが、7月30日(月)から始まりました。

このセミナーは、小、中、高等学校、特別支援学校、幼稚園、保育園の教職員の方や、環境体験学習等を指導されている方々を対象として8月3日(金)まで開催されるものです。子どもたちの興味関心や深い理解につなげようと、先生方が熱心に受講くださいました。

第1日目のようすをご報告します。
G01小さな子どもの指導者向け 身近な植物観察の仕方 比較的低い年齢層の子どもたち向けに身近な植物の観察を行う場合のセミナーです。深田公園での実際の植物の観察を含めてセミナーを行いました。
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G02千葉と兵庫のチバニアン マスコミでも話題となった「チバニアン(千葉時代)」ですが、約78~13万年前の地質時代の国際的な名称が千葉県市原市の地層を基準にチバニアン(千葉時代)と呼ばれることになりました。手前は、博物館所蔵資料のチバニアンの約78万年前の境界を含むボーリングコアです。
  

G03石ころから学ぼう! 受講された方々が学校周辺で採集して持参された約20個の石ころを観察し、石ころ標本セットを作成しました。石ころを通じて地球の歴史の一コマを解き明かしていこうとしています。右写真はどんな年齢層の子どもたちが地球科学的な事象に興味を持つかを恐竜を例に説明しています。
  

G04植物体の内部構造を調べる 実際に植物の茎や葉を切ったり、表皮を剥いだりしてプレパラート作りの実習をし、顕微鏡を用いて細胞レベルで構造を観察しました。右写真は、茎の維管束の構造について、顕微鏡を用いて観察しています。
  

G05デンデンムシとダンゴムシ 身近にいながらその割には生態の解明には至っていないダンゴムシですが、子どもたちへのアピールはピカイチです。深田公園の落ち葉の下からダンゴムシを捕まえて観察を行い、授業に生かすことを考えました。
  

連日35℃を越える猛暑の中、また学期末の面談等でお忙しいなか、セミナーを受講していただいた先生方、お疲れさまでした。この教職員・指導者セミナーは今週いっぱいまで行いますが、セミナーに関係するかどうかに関わりなく、またひとはくをご利用ください。

生涯学習課 竹中敏浩



7月上旬は、暑い暑い日照りが続いたかと思えば、大雨の影響もあり、様々な場所で多くの影響があったのではないかと思われます。

そんな状況の中、夏休みの自由研究のため、小学生女児とお母様がご来館くださいました。

今回の豪雨で田んぼや水路が激しく増水し、普段は見かけない子ガメを、道で発見したとのこと。

どこから流されて来たのかもわからず、保護も兼ねて自宅で飼育し観察することにされたそうです。

カメを飼育するにあたり、ご自分で色々調べているとのことでした。

両生類や爬虫類の図鑑を監修しているひとはくのカメ博士 太田研究員よりアドバイスを受ける事に!

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事前に調べた資料をもとに質問をされていました!

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ニホンイシガメの子どもでした!
太田研究員によると、50~60年位前より輸入されて日本にやって来たアメリカミシシッピアカミミガメの野生化したものが増えているのに比べて、在来種のニホンイシガメは数が減っているそうです。
太田研究員より、見分け方のポイントを教えて貰いました。(甲羅のギザギザなど)
メスかオスか見分けるにはまだ早いとのことで、あと数年経てばわかるそうです。

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これは、ニホンイシガメの糞です!
市販の亀の餌を与えているとのことで、餌と同じ色でした!

外来種による固有種への影響が問題視されていますが、
自然災害による突然の環境の変化も、生き物に与える影響が大きいということを実感しました。


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こちらのご家族は、自由研究のために、四季を問わず自宅近くの水路で生きものの採取と観察を続け、博物館に調べに来られました。
三橋研究員より、見分けるポイントなどを教わりながら、同定をしています。

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アルコールに浸けて保管されていたものを、乾燥しないように水に浸して観察しました。

ひとはくでは、夏休みの自由研究や高校生の課題研究に役立つ セミナー行っております。
詳しくは こちらのブログをご覧ください。

   フロアスタッフ てらお


7月29日(日)に
はかせと学ぼう!~ひょうごの妖怪~を行いました!


解説は妖怪はかせの大平研究員です!
プロフィールはこちら



自然豊かな兵庫県にはたくさんの妖怪がすんでいると言われています。

みんなは妖怪をみたことあるかな?!

ひょうごの妖怪○×クイズをしたよ!\何問正解したかな?/
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ひとはくで普段は未公開の妖怪の資料を特別に公開
妖怪について書かれた古い資料を見せてもらったよ!
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ひとはくのある三田市にも出現するカッパ!!
みんなでお皿をつくって、カッパに変身!
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最後に記念撮影!とてもよく似合っているね
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ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。


次回のはかせと学ぼうは
8月13日(月)~形であてる化石クイズ「さわってアンモ」~
箱の中に入っている化石をさわって形だけで種類をあてるクイズにチャレンジしてみましょう。
化石はすべて本物です。
場所:4階オープン・ラボ  時間:13:00~15:00        



みなさまのご来館、心よりお待ちしております!

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27日(金)夏休みワークショップ

「ペーパークイリング」をおこないました。

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何をつくろうかな?お母さんも一緒に・・・
細長い紙をくるくる巻いて、好きなものをつくっています。



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兄弟3人の作品完成です!!!



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↑クリックすると大きくなります

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↑クリックすると大きくなります

いろんな作品が完成しました。
たくさんご参加いただき、ありがとうございました。

 

夏休みのイベント、まだまだたくさんあります。

7月ワークショップ

30日(月)「プラ板づくり」

31日(火)「とびだせ!イヌワシ」

 

8月イベントスケジュール

 

博物館で夏休み、楽しいひとときを過ごしませんか?

皆様のご来館、心よりお待ちしています。


フロアスタッフ  にしぐちひろこ

 

7月26日,東播磨県民局で,ヒアリとアカカミアリ対策について講習会を開催してきました.

ヒアリなどの外来生物問題では,港湾地域での水際対策にばかりに関心が払われがちです.しかし,ヒアリやアカカミアリが発見される場所は,実は,内陸部の事業所敷地内が圧倒的に多いのです.これは,海外から運ばれてくるコンテナは,輸送途中の盗難などを防ぐために,輸出先で封印され,発注主のところに届いて,初めて,開封されるからです.さらに,優秀な日本の物流システムでは,港に陸揚げされたコンテナは,早ければ1日か2日で内陸部の事業所に陸送されてしまいます.このため,ヒアリやアカカミアリの定着を防ぐには,水際だけではダメで,内陸部の事業所の方々との協働が極めて重要になるのです.

播磨地域は,神戸,阪神地域と並ぶ,鉄鋼、造船、機械などの産業が集積する兵庫県の大都市地域です.このため,中国をはじめ海外の様々な国から,神戸港に陸揚げされたコンテナが,この地域に運ばれてきます.西播磨県民局に続いて,東播磨県民局でも,ヒアリとアカカミアリの講習会を実施したのは,播磨地域も外来生物問題の最前線にあるからです.
この日も猛暑でしたが,製造業や物流産業など様々な業種から,41名もの方に参加頂けました.講義では,一旦,ヒアリやアカカミアリの定着を許せば,健康被害だけでなく,経済活動へも大きな損害を与える続ける存在であることや,女王アリを見つけて完全駆除することは非常に困難で,侵入発見時に適切に対応することが,唯一の防除策であることなどを,お話しました.また,ヒアリやアカカミアリの標本を持参し,実物の観察会も行いました.みなさん,やはり,ヒアリやアカカミアリが,こんなに小さいのかと,驚かれていました.テレビなどの画像からは,殺人アリと報道されたこともあり,もっと巨大なおどろおどろしいアリのイメージがあるようです.

今後も,尼崎市や川西市,奈良県などで,続けてヒアリとアカカミアリの講習会を実施する予定になっています.しばらく,猛暑が続くようで,移動だけでも,かなり消耗しますが,人博が掲げる「思索し,行動し,提言する博物館」をモットーに,ぶっ倒れないよう気を配りながら,頑張ります(系統・昆虫 橋本佳明)
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ひとはくは、゚。+。キラキラ光る ゚。+。美しい鉱物がたくさんあります。


●●● 2F展示室「元素の原料になる鉱物」コーナー ●●●

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元素の原料のほとんどは鉱物です。


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▲同じ緑柱石ですが、水色はアクアマリン(左)、緑色はエメラルド(右)です。


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▲バラの花の形をした石膏(砂漠のバラ) (左)、孔雀石(くじゃくせき) (右)

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▲金によく似た黄鉄鉱(おうてっこう) (左)、石英(水晶) (右)

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閃亜鉛鉱(せんあえんこう) (左)、ブラックライトをあてると光る 蛍石(ほたるいし) (右)



●●● 1F展示室「動く大地」 ●●●

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ひょうごの岩石と鉱物コーナーでは、世界でもまれな白いヒスイが展示されています。

ヒスイというと緑や青が目に浮かびますが、白いヒスイはめずらしいですよ。


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▲大きな紫水晶もあるよ(左)、さわれる紫水晶(右)は4F鉱物コーナーの引き出しに


★夏休み期間(~8/31まで)は  無休 で開館しています。

フロアスタッフまつだ

たいへんな暑さの中ですが、待ちに待った夏休みが始まりました。
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さて、この時期、多くの小学生・中学生は夏休みの自由研究に取り組むことと思います。また、高校生の中には、課題研究や自然科学系部活動の研究をこの夏休みに取り組む人たちも多いと思います。
そんな小・中・高のみなさんをひとはくでは、展示や収蔵品の資料、セミナーやイベント、図書等で応援したいと思います。どうぞひとはくに実際にご来館いただくか、Webサイトのひとはくを訪れていただき、存分にご活用ください。

何を研究したらよいか分からない、どんなことが自由研究になるだろう★★

★7月・8月にさまざまなセミナーやイベントを行っています。植物の観察、化石の発掘体験、さかなの解剖、泥だんごなどのセミナーやイベントからヒントをつかんでください。

 >>7月の一般セミナー(申込が必要ですが一部まだ間に合います。)
 >>8月の一般セミナー(申込が必要です。一部は締め切らせていただきました。)
 >>オープンセミナー(申込不要。当日参加OK。)

 >>イベントスケジュール夏休み特大号
 >>イベントカレンダー 7月 8月

★ひとはくサロンの図書レファレンスコーナーでは、小学校の自由研究から高校のSSH課題研究に役立つような本や図鑑を集めて置いています。一度ご覧ください。
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 ひとはくの蔵書の中から、自由研究や課題研究のヒントになりそうな本を集めました。小・中学生の自由研究については現役高校生の意見も取り入れて集めています。

研究していて分からないことが出てきた、名前が分からない★★

★昆虫の名前調べや、岩石を調べたりするセミナーを行います。
 >>7月の一般セミナー(申込が必要ですが一部まだ間に合います。)
 >>8月の一般セミナー(申込が必要です。一部は締め切らせていただきました。)
 >>オープンセミナー(申込不要。当日参加OK。)

★ひとはくには、昆虫や植物、岩石・化石、都市計画などの専門の研究員がいます。来館して直接質問してもらっても結構です。実物を持参してくだされば、より的確な回答が可能になります。ただし、研究員は夏休み中も講演や講習会に出かけていますので、博物館にいることを事前に電話などで確かめてから来館してください。

★ひとはくのWebページの「お問合せ先」の「お問い合わせ入力フォーム」から質問する方法もあります。ただし、回答には少し時間を要する場合もあるのでご注意ください。写真等を送られる場合は鮮明なものをお送りください。
 >>お問合せ入力フォーム

研究はできたけどまとめ方が分からない、どうしたら見やすくまとめられるだろう★★★

★ひとはくサロンのカウンター横には、ひとはくの研究員が発刊した論文が置かれています。論文の抜き刷りはお持ち帰りいただくこともできます。こんな論文を参考にしながらまとめてみてください。高校生の課題研究はもちろんのこと、小・中学生の自由研究でも項目の立て方は、同じです。
ひとはくのWebページには論文の簡単な紹介も掲示しているので参考にしてください。
 >>ひとはく研究員の発表論文紹介(2017年)
 >>ひとはく研究員の発表論文紹介(2018年)

hitohakuhakase150x150.jpg ひとはくの展示やセミナーなどをきっかけに、ナチュラリストをこころざす児童・生徒諸君が現れてくれたら、たいへん嬉しく思います。

生涯学習課 竹中敏浩

今年度ひとはくは、標本資料の面白さや標本を用いた自然の読み解き方を解説する収蔵品スペシャル企画「標本のミカタ~コレクションから新しい発見を生み出す~」を1月を除き毎月第2日曜日に開催しています。160万点を超える収蔵資料をフル活用したいという思いで進めていきますので、よろしくお願いします。


第2回は7月22日(日)に、「海の無脊椎動物たち~イカタコエビカニ~」と題して、イカやタコなどの頭足類およびエビやカニなどの甲殻類の標本約100点(魚類に寄生するウオノエ科標本、日本海の中・深層性エビ類標本、兵庫県相生市の干潟のカニ類標本などを含む)の展示を行いました。
また、相生で小学生ながら素晴らしいカニの観察を継続している"相生カニカニブラザーズ"こと、大角一尋くん、大角涼斗くん兄弟を招いて、ひとはくの和田年史主任研究員と共に、「カニって、すげぇ!」と題したギャラリートークを開催しました。ここではギャラリートークを中心にご報告します。

  
"相生カニカニブラザーズ"こと、大角一尋くん、大角涼斗くん兄弟によるギャラリートーク「カニって、すげぇ!」です。
まずは、カニカニクイズ。カニのことをよく観察している"カニカニブラザーズならではのクイズでした。写真は「あわをふくのはなぜ?」でした。

  
続いて、カニの足の自切についてのクイズ。どこの部分を切り離して逃げるか、自分で観察してクイズにしているからこその説得力です!
ギャラリートークのあとは、カニに実際に触れてみての観察です。最初は少し尻込みだった子どもたちが。。。

  
しだいに黒山の人だかり。小学生たちにとってやっぱりカニは面白い!ですよね。
カニの動きに子どもたちの歓声がたくさん上がっていました。

この収蔵資料スペシャル企画「標本のミカタ~コレクションから新しい発見を生み出す~」、次回第3回は8月12日(日)、「美麗な蝶類標本~江田コレクションの魅力~」(担当:橋本佳明主任研究員・山内健生主任研究員)です。ご参加のうえ、世界中の美しい蝶をどうぞご堪能ください。

生涯学習課 竹中敏浩

みなさん こんにちは!

7月22日(土)に、ひとはく探検隊「水辺のいきものを捕ろう!」を行いました。

隊長は高橋鉄美研究員でした。

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道具の使い方を教えてもらい、深田公園のビオトープにGO!

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エサを入れたかごを仕掛けます。

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しばらく待つ間に、網で探します。

水草でわかりにくいけど、ミナミヌマエビやヤゴ、アメリカザリガニの赤ちゃんが入っていました!
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いよいよ かごを引き上げると、大きなアメリカザリガニをゲット!
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猛暑の中、ご参加頂きありがとうございました。

次回のひとたんは、8月26日(日) 福本隊長の「ひとはくってなぁに?」です。
みなさまのご参加をお待ちしております。

フロアスタッフ てらおゆみこ












24日(火)は夏休みワークショップ第一弾!
「ひとはくぬりえ」をおこないました~!

表紙に絵を描いたり、飾り付けをして、
オリジナルのぬりえ本をつくりましょう☆

図鑑を見ながら、細かいところまで丁寧に描いてくれました。
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(昆虫と恐竜はやっぱり大人気!ツノがかっこいい!)

世界で一つのぬりえ本ができた!
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カラフルで、見ていてうきうきしますね(^▽^)
お家に帰って、ひとはくを思い出しながらぬってくれると嬉しいな...

夏休み、お外で遊ぶのもいいけれど...ぜひ!ひとはくへお越しください!
楽しいイベントがいっぱい!ステキな出会いが待っていますよ♪

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7/21(土)は暑い夏にぴったり!
フロアスタッフとあそぼう「うちわづくり」を行いました~!

今回のテーマは"ダイオウイカ"
まだまだ謎がいっぱいのいきものです。

さっそく、うちわづくり開始!
海の中を泳ぐダイオウイカ、すごい迫力!
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うら側には、自由に好きな絵を描いたよ(^^)
図鑑をみながら、本物そっくりに描いてくれたお友だちも!

作品の一部を紹介!
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このうちわで暑い夏を乗り切ろう!

みなさん~熱中症には気をつけて、楽しい夏休みをすごしてね(^^)

ご参加ありがとうございました~!

(フロアスタッフ きただに さやの)

ヒトの<こころ>の進化などー2

障がいのあるネアンデルタール人は幸せだったか?ー2

三谷 雅純(みたに まさずみ)



 イラクのシャニダール洞窟で見つかったネアンデルタール人の男性がシャーマンだとしたら、どんなことしたでしょう? 狩猟や採集を生業(なりわい)とするピグミーの、人と人との付き合い方を考えれば、威圧的に振る舞い、時には仲間にとっても危険な存在であるシャーマンだった。わたしには、そんなふうに思えます。

 もちろん、これは空想です。空想ですが、根拠はあります。

 第一にネアンデルタール人の<こころ>――現生人類とは種(しゅ)が違うのですから、<こころ>の進化の有様(ありよう)もどこか違うでしょう。しかし基本は同じはずです。なぜなら、現生人類とネアンデルタール人は交雑できるほど遺伝情報が似ていたのです。現実に、我われの遺伝子の1.8 パーセントから2.6 パーセントがネアンデルタール人に由来するものだとわかりました。ネアンデルタール人のゲノム解析は、2例成功しているそうです(ナショナル ジオグラフィック, 2017) (5)。そうすると、<こころ>のあり方も、違うのだけれど、どことはなく似ている。それが当然だ。そんな気がします。

 第二に、現生人類である障がいのあるピグミーの生活からの類推です(戸田美佳子, 2011 (6); 2015 (7))。

 戸田美佳子さんはカメルーン南東部の熱帯雨林に分け入って、民族名を「ヤンゲレ」や「ボマン」と自称する農耕民と、民族名を「バカ」と自称するピグミーが住む村で、村人とともに暮らしながら障がい者の生活を記録し考察しました。人類学の記録ですが、障害学という学問――障がいを医学的にだけ捉えるのではなく、誰でも持っている多様性の一部と捉えるならどう考えるべきか、どう振る舞うべきかを考察する学問 (8)――でもあります。

 「農耕民と狩猟採集民が一緒に住むシチュエーションは考えにくい」と感じられている方が多いでしょう。でも、わたし達の住む東アジアでも、かつては山里の農家と山の上に住む猟師が物ぶつ交換をした――農家はアワや大根といった作物を、猟師は獲物の新鮮な肉や乾燥した皮を持ち寄って交換した――例はどこにでもあったことです。ことによると、それが市場(いちば)の始まりであったのかもしれません。アフリカでは農耕民が地球規模の乾燥化によってサハラ南部のサバンナを追われ、もともと森に住んでいたピグミーと、偶然、出会い、共存しました。現在の農耕民はディアスポラ(故郷喪失者)の子孫ということになります。

 戸田さんが調べた障がい者は、ヤンゲレとボマンと自称する農耕民がそれぞれ一人ずつ、狩猟採集民のバカが二人の、計4人でした。ヤンゲレの男性:ノエルとボマンの女性:ソフィーはポリオに罹(かか)り、その後遺症で下半身がマヒしています。バカはいずれも男性で、一人:ジャノは失明し、もう一人:アインビは両下肢と右手が硬直しています。

 ノエルは生活習慣が違うバカから奥さんをもらいました。日常生活を助けてもらうためです。またミシンを使う裁縫技術を身に付けていて、カカオ畑の経営と共に現金収入を得る手段にしています。

 ソフィーも現金収入のためのカカオ畑を持っています。戸田さんの本や論文を読んでいると、ソフィーという人は障がい者だということを忘れさせるほどの働き者で、たいていの家事労働はこなします。自分ひとりでできない時は、親族の子どもに手伝ってもらってやっているようです。

 ジャノは中途失明者のようです。生まれつき目が悪かったのかもしれませんが、それでも本当に失明したのはつい最近のことのようです。ジャノは杖をついて歩き回り、元来は女性の仕事とされている台所仕事を手伝います。台所に行ってマニオク(=キャッサバ、イモノキの芋のこと)の製粉を手伝ったり、草刈りをしたりして、食料を手に入れています。

 アインビもカカオ畑を持っていますが、自分自身では畑の世話ができず、彼に代わって世話を頼める人もいないということで、ムスレムのハウサの商人に頼んで、畑を人に貸し出しています。写真で見ると、ピグミーが作るモングル (Mongulu) と呼ばれるドーム型のテントの家ではなく、農耕民と同じような土壁の四角い家に住んでいます。動き回れないので、普段はこの家で座って過ごすことが多いようです。

 狩猟の季節になると、アインビは狩猟採集民の血が騒ぐらしく、普段は動けないのに狩猟のリーダーとして森に入ろうとします。そんな時は同じバカの青年が背負って、狩猟キャンプまで連れていってくれるのだそうです。

 村から狩猟キャンプまでといえば、わたしの経験でも数十キロメートルはあります。それに、いくら小柄だとはいってもアインビは大人の男性です。それを背負って行くのです。森の中では、けもの道しかありません。わたしが若い時に背負える荷の重さは、長時間の歩行を考えると30キログラムが限度だったでしょうか。アインビの体重は50キログラムはあるはずです。いくら屈強なピグミーだといっても、限度を越えているように思えます。しかし狩猟の季節には、決まってアインビを背負ってキャンプに出るのです。アインビには、そのようにさせる魔力が備わっているかのようです。

    *

 このような障がい者の生活を、どう考えるべきでしょうか。日本で見るみじめさはみじんも見当たりません。それぞれ詳しく調べてみれば障がいゆえの弱さ、不便さはあるのでしょうが(障がい者でなくても、弱さ、不便さはあって当たり前です)、4人が4人とも、自分自身の制限の中で自由に生きています。そればかりか、男性/女性、農耕民/狩猟採集民、障がい者/非障がい者の枠(わく)を、軽がると越えているように思えます。戸田美佳子さんのお書きになった『越境する障害者――アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』(7) のタイトルは、おのずと人が縛られる習慣や文化的規制、障がい者の場合は心身の状態ではなく社会の思い込みから受ける制限を越えて、おのおのが主体的に振る舞うさまを表現しています。

 「アフリカ熱帯林に暮らす障害者」には、日本のような福祉制度はありません。例えば、病院で診てもらったら、障がいが何級で、障害者年金がもらえるとか、もらえないとかいった行政の決まりは、あるのかもしれませんが、森の奥の村までは届きません。しかし、親族や村、村の中の複数のグループから生まれるコミュニティは相互扶助の助けとなっています。そして何よりも、一人ひとりの人が自立しているのです。言うなら、一人ひとりの障がい者は、暗黙の内に周辺に追いやられるのではなく、コミュニティの真ん中にいて、その他の人と同じように、その人なりの機能を果たしているのです。ことによったら自らが「障がい者」だという意識もないのかもしれません。(9)

 ネアンデルタール人のシャニダール1は、威圧的に振る舞い、時には仲間にとっても危険な存在であるシャーマンだったのではないか。わたしは、そう書きました。シャーマンは誰にでもなれるものではありません。シャーマンは「神」や「精霊」と交信し、「霊界」とこの世をつなぐ特別な人です。シャーマンであるためには、トランスと呼ばれる特殊な心理状態になって普通の人であることを止め、またその人がシャーマンであることを誰も疑わないだけの権威が必要です。「神」や「精霊」の言葉を伝えるのですから、人びとに対して威圧的であることは当然であり、「神」や「精霊」が怒ったら危険な厄災が引き起こされるのです。その危険を避け、村に平穏をもたらす術を知っているのも、またシャーマンなのです。

 シャニダール1が現代の福祉制度で言う「ケア」を受けたために、重度の障がいがあっても長く生きることができたという意見がありました。わたしは違うと思います。シャニダール1はコミュニティの中心にいて、他の人と同じように人としての機能を果たし、その上で長く生きたのです。

 シャニダール1は、ことさらに不幸であったとも、幸せであったとも思いません。ごく普通のネアンデルタール人として、自然体で生きたのだと思います。

 本稿は 2018年5月13日(日)に行った ひとはくセミナー「F01霊長類学 頭の体操(2018年版)」の内容を元に再構成しました。

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(5) 「ネアンデルタール人のゲノム解読、我々の病に影響」(ナショナル ジオグラフィック News, 2017.10.10)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/101000384/

(6) 戸田美佳子(2011)アフリカに「ケア」はあるか?―カメルーン東南部熱帯林に生きる身体障害者の視点から―. アジア・アフリカ地域研究, 10 (2): 176-219.
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/dl/publications/no_1002/AA102_5_toda.pdf

(7) 戸田美佳子(2015)『越境する障害者 アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』(明石書店)
http://www.akashi.co.jp/book/b195995.html

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 なお「障がい者/非障がい者」というのは、わたしの書き方です。本当の意味で、世の中に「健常者」はいないのだが、今は「障がい者」の定義に含まれない人がいるという思いを表しています。

(8) 少し過激なことを書きます。わたしは、もうすぐ高齢者になる重度障がい者なのですから、過激なように聞こえても、ただ徒(いたずら)に過激というわけではありません。社会の主流派は決して口にしない(少なくとも、わたしの職場では耳にしたことがない)ことを書きます。

 ある社会に住む人びとが、この多様性なら認めてやろう、別の多様性は別の地域で住んで欲しいといった選別をするなら、社会の価値観は単調になります。現実にヒトは遺伝的に、あるいは文化的に多様な存在です。そして多様なヒトに、それぞれの生きがいや生き方を支える考えを認めるのが健全な社会だと思います。しかし、例えば日本の現状は厳しい格差社会であり、競争社会なのですから、特定の人は最初から競争に参加できず、社会の主流から外れた人生を選ばざるを得ない現実があります。男女格差や日本人と外国人の格差は歴然としてあり、例えば100メートル競走のような「競争」では、当然のことですが、高齢者や障がい者は「負けるのが当たり前」なのです。それなのに「(年齢や麻痺を考えない)公正な競争で負けたのだ」と言って、暗黙の内に社会の周辺化――生きがいや生き方を支える思想を捨て去ること――を強制する。わたしの目に日本はそういう社会に写ります。多様性が新しいイノベーションを生み出すことは事実ですが、その意見をよくよく聞いてみると「多様性を認めるふりをすればお金が儲かる」といった類(たぐ)いの、社会の主流派にだけ都合の良い、(その一方で「多様性」の当事者であるはずの周辺に生きる人びとには何の関係もない)お金儲けの話であることが多いように思います。

(9) 戸田さんの論文(2011)を読んでいると、「障害」にあたる現地の単語が出てきます。ただし、戸田さんは「調査地においては,「身体的障害をもつ人々,奇形,湾曲した体をもつ人々」の意味をもつ単語が存在する.バカ語では「ワ・フォア(wà póà)」,カコ語では「モ・ジェンティ(mojέmtí)」という.ジャノ♂やアインビ♂も,「ワ・フォア」である.さらに,運動面に障害をもっており歩くことが困難な状態にある人々を,バカ語で「ワ・クマ(wà kúmà:「脚が自由に動かない人々」の意味)」と呼ぶ.アインビ♂は特に「ワ・クマ」と認識されている./ただしこのような語には,「動かない」や「目が見えない」といった機能障害の状態を示す以上の社会的意味を見出すことは難しかった.つまりは,身体的な差異は,人々によって認識されているが,当該社会のなかで個々の人格の正当性を失ったり,可能性に影響を与える言説として語られてはいないのである.」(189ページ)と書いています。「♂/♀」は生物学では「オス/メス」を表しますが、人類学では「男性/女性」を表します。



三谷 雅純(みたに まさずみ)
コミュニケーション・デザイン研究グループ
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

この日は化石発掘体験セミナーが行われました。

連休2日目、猛暑の中にも関わらず、30名以上の方が参加してくださいました。

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化石発見にいちばん大切なことは、よく観察すること!!これが発見への近道になります。

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       これ化石かな~??               細かく観察してくれています!

みなさんのけんめいな調査によって、骨のかけらやカエルなどの化石を発見することができました!

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        化石見つけたよ!                 発見の記念にピース!

発見された化石は、今後の貴重な研究資料となりますので、発見者のお名前といっしょに大切に保管させていただきます。


暑い中、本当にお疲れさまでした!


化石発掘体験セミナーは、7月以降も開催していますので、ぜひぜひご参加ください!

セミナー申し込みは博物館ホームページ、メール、ハガキ、FAXで受付をしております。

今年度開催日
8月5日(日)
8月12日(日)
9月16日(日)
10月14日(日)
3月24日(日)

▲くわしくは、上記の日程をクリックしてください。

申し込み締め切りまでに参加人数に満たない場合は、締め切りを延長する場合がございます。

詳しくは博物館のセミナーページでご確認ください。

(定員になり次第、締め切りとなります)


みなさまのお越しをおまちしております!

みなさん、夏休みの予定は決まりましたか?

7月~8月まで博物館は、アクアリウムづくり や アンモナイト化石のレプリカづくり など、
イベントがもりだくさんですよ!

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▲アクアリウムづくり(左)、アンモナイト化石レプリカづくり(右)

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>>イベントスケジュール夏休み特大号(7/21~8/31まで)

▲クリックで夏休みイベント情報が表示されます。







●●● 「美しき蝶たちとの出会い-江田コレクション展2018」 ●●●

ただいま博物館の4F、3F、2Fに世界の蝶類標本 600点以上が展示されています。

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万華鏡のようにキラキラした蝶がいっぱい!

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▲世界最大のチョウ、アレクサンドラトリバネアゲハ(3F)


>>モルフォ蝶の壁ー江田コレ展2018「美しき蝶たちとの出会い」見どころ案内①

 

●●● 恐竜ファルカリウス 全身骨格 ●●●

 

3F入口にあった首長竜クリプトクリダスは、
丹波市の「丹波竜化石工房ち~たんの館」に出張中(期間7/18~9/4まで)。


かわりに、ファルカリウスの全身骨格(レプリカ)がお出迎え。



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細くて長い首、前足に長いかぎ爪をもつ、テリジノサウルスの仲間です。

 

化石発掘体験セミナー

化石発掘セミナーは、2018年度より事前申込制になっております。くわしくはコチラ→★

 

★ 7/18~8/31の夏休み期間は 無休 で開館しています。

 

フロアスタッフまつだ

7月16日(月・祝)フロアスタッフとあそぼう丹波竜のハンコバッグをつくろうでした。

タンバ・ティタニスのハンコを紙袋に押してオリジナルのハンコバックをつくりました。

まずは、部分のハンコを組み合わせてタンバ・ティタニスの全身骨格を押そう!どこからはじめる~
P1200008.jpg 頭から長い首...背骨とあばら骨...しっぽ...前足...後ろ足...

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紙袋に全身がおさまるように、あたりをつけて~、グイッと押します。
全身骨格の周りには、ロゴマークやイラストのハンコ。
そして、紙袋の裏面にはお絵かき。
みなさんお絵かきもとっても楽しそうでしたよ。

P1190969.jpg 発掘現場の写真をバックにはいポーズ!
自分だけのオリジナルバッグの完成です!

たくさんの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。

(フロアスタッフいしくら)



暑い日が続いています!
そんな日は、ひとはくへ涼みに来ませんか?

夏休みは、フロアスタッフのイベントが盛りだくさん
夏休みの宿題のヒントにイベントに参加しよう!

夏休みイベントは ココをクリック

7月のワークショップ 時間10:30~16:00(11:30~13:00は昼休憩)
24日(火) ひとはくぬりえ  オリジナルのぬりえ本をつくろう!
26日(木) ふうりんをつくろう! チリン♪チリン♪鳴る「ふうりん」をつくろう!!
27日(金) ペーパークイリング 細長い紙をくるくる巻いて好きなものをつくろう!
30日(月) プラ板づくり ひとはくの標本をプラ板でつくってみよう!
31日(火) とびだせ!イヌワシ イヌワシの展示を見ながら、とびだすカードをつくろう! 

私は、30日の「プラ板づくり」を担当します。
現在行われている コレクション展「美しき蝶たちとの出会い-江田コレクション展2018」
にあわせて、チョウの下絵を準備しました。
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↑の写真はどちらが標本だかわかりますか? もちろん右が標本です。

スカシツバメシジミタテハは、南米のチョウでハネが透明!
プラ板で再現すると本物そっくりに仕上がります。
イベントに参加して、2階展示室でほんものと見比べてみてください!

みなさまのご参加おまちしています!

フロアスタッフ せら ゆうこ



人と自然の博物館では、海の日の今日、近隣の県立北摂三田高等学校邦楽部の皆さん14名にお越しいただき、「ひとはくサロンコンサート」と題して琴の演奏を披露していただきました。
演奏2回の合計でおよそ250名の方々にお聞きいただきました。ご来場のみなさまありがとうございました。

    

北摂三田高校邦楽部は、今年8月に行われる全国高等学校総合文化祭出場校に選ばれています。今回はその本番での曲を披露していただきました。曲目は、沢井忠夫 作曲「石筍」。鍾乳洞の中で長い年月をかけて石筍が成長していくさまを描いた琴の現代曲で、高校生には難しいレベルです。その難しい曲を自然の情景豊かに演奏しきってくれました。1年から3年まで14名の北摂三田高校邦楽部の部員のみなさん、ありがとうございました。

  

また、琴の体験教室も行いました。琴爪(ことづめ)をつけて、生まれて初めて琴の音を出した子どもたちをはじめ、以前に琴を演奏していたのが懐かしくと言って参加された大人の方々など、多くの方々に楽しんでいただきました。

  

  

このように幅広い年齢層の方々に楽しんでいただいたひとはくサロンコンサートとなりました。ご鑑賞いただいた皆さま、体験教室にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

ひとはくとしては、8月11日山の日に同じく北摂三田高校の吹奏楽部の皆さんを招いて、山の日「ひとはくサロンコンサート」を催します。山の日にはブラスバンドの音色とともに博物館の展示をお楽しみください。

生涯教育課 竹中敏浩

7月16日(月・祝)、「高校生のための生きもの調査体験ツアーin台湾」の事後学習会を行いました。
この生きもの調査体験は、今年3回目となりますが、8月1日(水)~平成30年8月7日(火)までの日程で、台湾北部の台北市動物園(園内に動植物の豊富な森や渓流が広がっています)や東眼山で、ひとはくの研究員の指導のもと、動物・昆虫・植物の観察を台湾の高校生といっしょに行う予定になっています。


16日は、参加する20名の高校生諸君が、大阪府・兵庫県・奈良県・岡山県から集合し、旅行会社から詳細の説明を受けるとともに、ひとはくの研究員から調査内容の説明や注意事項を聞きました。

  
左右写真:秋山主任研究員からコケ類を含む植物標本のつくり方の研修を受けました。生徒諸君は限られた時間のなか、一生懸命に取り組んでいました。

  
左写真:UVレジンを用いて封入したのち、紫外線を当てて樹脂を固め、ジャゴケ封入標本を作成しました。

右写真:新聞紙に挟んで植物標本を作成しました。

  
左写真:太田研究部長から爬虫類の調査で留意すべき点を学んでいます。また、毒蛇について注意すべきことも学びました。「台湾にも毒蛇は生息しており、特にアマガサヘビに注意すること。」等々。
右写真:池田主任研究員から、文献・書物のことについて学んでいます。

  
左写真:山内主任研究員から自身がどんな高校生であったか、どのように博物館の研究員になったかを聞きました。動植物に興味ある高校生にとっては一種のキャリア教育でした。
右写真:山内主任研究員が館内から集めてきた「台湾で見られる蝶類」の標本です。昆虫好きの高校生は美しい羽根色にうっとり。

事前学習とは言え、今日から今年の「高校生のための生きもの調査体験ツアーin台湾」の体験や交流は始まりました。次に出会うのはいよいよ本番当日8月1日となります。男女合わせて20名の高校生の皆さんが元気に集合するのをお待ちしています。

生涯学習課 竹中敏浩

7/14(土)に引き続き、

フロアスタッフとあそぼう「海の貝ペーパーウェイトづくり」を行いました。

★    1日目の様子はコチラ ★

タカラガイを使って、素敵なペーパーウェイトができました!


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カラーシールでとてもカワイイ花を作ってくださったお客様も♪

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ご参加いただきありがとうございました。



タカラガイは、3階入口近くの「世界の貝」というコーナーに展示されています。
P1190890.JPGのサムネイル画像


また4階ひとはくサロンにあるミュージアムボックスには、
「巻貝のなかま ほんもの図鑑」をはじめ、貝にさわれるボックスがいくつかあります。

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▲4階 貝にさわれるコーナー(画像クリックで拡大)

ぜび、本物の貝にさわってみてくださいね。




次回のフロアスタッフとあそぼうは、7/21(土)「うちわづくり」です。

 ダイオウイカのうちわをつくってみよう!

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▲イベント詳細はタイトルをクリックしてください。 

7/18~8/31の夏休み期間は  無休 で開館しています。



フロアスタッフまつだ

7/14(土)のフロアスタッフとあそぼうは、 「海の貝ペーパーウェイトづくり」でした。

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タカラガイを使って、オリジナルペーパーウェイトをつくろう!

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むかしの人は、お金の代わりに貝殻を使っていました。
これを『貝貨(ばいか)』と言います。そして、その多くは『タカラガイ』が使われていました。

タカラガイのお話が終わったら、いよいよ工作です。

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タカラガイをつけたあとは、カラーシールやビーズを好きなところにはりつけてね。


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とても素敵なペーパーウェイトができました♪
シールを上手に使って、ユニークな顔をつくってくださった方も!

ご参加いただきありがとうございました。


明日、7/15(日)「海の貝ペーパーウェイトづくり」を行いますよ。

またひとはくは、兵庫県が県政150周年を迎えるにあたり、7/12(木)~16(月・祝)まで入館無料となっております。

この機会に、ぜひ遊びに来てください。

 フロアスタッフまつだ

本館4Fサロンの壁に,空飛ぶ宝石と称されるモルフォ蝶の標本を並べました.モルフォ蝶は,中南米に生息する大型のチョウで、オスの翅は、まばゆいほど光輝くメタリックブルーをしています.その美しい翅の色は,実は,色素によるものではありません.CDの記録面側に刻まれた凹凸が光を干渉して虹色に見えるように,モルフォ蝶の翅は鱗粉にある棚状の襞が光の干渉を起こし,鮮やかな色を生み出しているのです.普段,私たちが目にする色は,「色素が光を吸収することで見える色」ですが、モルフォ蝶のように,表面の微細な構造に光が反射・干渉して生まれる色は「構造色」と呼ばれています.
構造色には,見る角度によって色を変化させるという特徴があります.展示しているモルフォ蝶の標本を,是非,色々な方向から鑑賞してみて下さい.反射する光が見せる、モルフォ蝶の眩惑的な輝きに,あなたも,魅了されることでしょう(系統昆虫 橋本佳明・山内健生).

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7月7日(土)、8日(日)のフロアスタッフとあそぼう画はくの日「カニを描こう」でした。

カニの目は昆虫と同じ。六角形の小さな単眼がたくさん集まった複眼です。
カニは魚と同じ。えら呼吸。水を取り入れてその中の酸素を吸います。知ってたかな?

クイズでカニのことをくわしくなったところで、いよいよお絵かきです。
透明のプラスティック樹脂に包まれた封入標本や、ビンの中で液体に浸かっている液浸(えきしん)標本を観察しながら、鉛筆や色鉛筆でスケッチしました。

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よ~く見てるね!からだの細かいデコボコ、足のつき方。いろんな角度から観察して描いてくださったお友だちもいました。
 
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仕上がった絵は4階ひとはくサロンの休憩コーナーに展示しています。
素敵な絵がいっぱいです。必見!みなさまどうぞご覧くださいね。

8日(日)大雨警報のため延期になった「ひとはく収蔵資料スペシャル企画 標本のミカタVol.2海の無脊椎動物たち~イカタコエビカニ~」は22日(日)に開催。(クリック!)
こちらもどうぞお楽しみに!
みなさまのお越しを心よりお待ちしています。

フロアスタッフいしくら

みなさん、「但馬牛博物館」って、ご存じですか?
但馬牧場公園の中にあります。今年4月、リニューアルオープンしました。人と自然の博物館も、お手伝いしましたよ。
そんなご縁で、この夏、初のコラボ企画を実施します。

夏休み自由研究特集 むし・いし・うし!

人と自然の博物館・牧場公園の専門家と、楽しく遊んで自由研究もできるスペシャルイベントを用意しました。
いっぱい体験して学んでくださいね!

日時 平成30年8月19日(日)10:00~15:00
場所 兵庫県立但馬牧場公園
   兵庫県美方郡新温泉町丹土1033 TEL: 0796-92-2641
   「湯村温泉」から車で15分くらいです。
参加費:無料、申込:不要
※ ただし、定員があるイベントは、当日9:00〜現地で受付、先着順とします。

〜 〜 〜 〜 〜 〜 内 容 〜 〜 〜 〜 〜 〜

むし! 昆虫大捜査線
自由に虫とりをし、つかまえた虫をその場で展示。牧場公園にどんな虫がいるのか、みんなで調べてみよう!
対象 幼児〜小学生
定員 なし
時間 10:00〜15:00自由参加
講師 人と自然の博物館 主任研究員 八木 剛
持ち物 虫とりアミ、虫かごなど
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いし! 化石さがし体験
新温泉町産の石をかなづちで割って、植物や昆虫の化石を探してみよう!
対象 小学生以上(低学年は保護者同伴)
定員 80名
時間 ①10:00~ ②11:00~ ③13:00~ ④14:00~(各回20名)
講師 人と自然の博物館 主任研究員 半田久美子
持ち物 特になし
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うし! 牛のお医者さん体験
牧場公園の牛の胸の音を聞いたり、体重をはかったりして牛のお医者さんになってみよう!
対象 小学生以上(低学年は保護者同伴)
定員 40名
時間 ①10:30~ ②13:30~(各回20名)
講師 但馬牧場公園 獣医師 田原和彦
持ち物 タオル、軍手、長靴
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移動博物館車「ゆめはく」も、出動します!
内容は、定番の「むしむしみっけ」です。
対象 どなたでも
時間 10:00〜15:00
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bokujokoen2018leaf.jpg ← このチラシをダウンロード

お問合せ
むし・いし・ゆめはく → ひとはく
うし → 但馬牧場公園 TEL: 0796-92-2641(木曜休園)


(八木 剛)

夏の特別企画,江田コレクション展2018 「美しき蝶たちとの出会い」が7月7日から,始まりました.
 残念なことに,人博には,たくさんの標本を並べられる特別展示室などがないので,本館の色々な場所に,200種を超える世界の美麗な蝶や希少な蝶,変わった形の蝶などを,所狭しと,お洒落に展示してみました.開館以降,最大規模のコレクション展です.空飛ぶ宝石と呼ばれるモルフォ蝶を眺めながら,休息していただけるコーナーもあります.是非,今年の夏は,博物館で涼を取り,美しき多様性の世界に浸るひと時を,お過ごしください.お待ちしております(系統・昆虫研 橋本佳明 山内健生)

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月 の 第1日曜日は 「 ひとはくKids(キッズ)サンデー 」です。
 
7月のKidsサンデーは、晴れのよい天気でした。
 

博物館のエントランスホール近くでは、ネジバナの花が咲きだしています。

 

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▲芝生地に咲いているネジバナの花                                                            


博物館の4階入口近くにあるコシアカツバメの巣のうち、
今年5月中旬にできた巣を7月1日の朝 見ると、なんとスズメが
顔を出しているではありませんか。先週まではコシアカツバメが
出入りをしていたんですが・・・。

 

 

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▲スズメが顔をだしている、元?コシアカツバメの巣(今は、スズメの巣?)

前の週の様子は・・・

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▲スズメが入る前(6月25日)のコシアカツバメの巣  

つぎの6月18日の写真と比べると、6月25日以降の巣は
泥だんご が つぎ足されて、入り口のところが、少しだけ
トックリの細くなった部分のようになっています。
(スズメ対策だったのではないかと思うのですが・・・)

先々週の様子は・・・

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▲スズメが入る前(6月18日)のコシアカツバメの巣


 

Kidsサンデーのプログラムの様子などの報告で~す。

 



午前中は、

まずはじめに 研究員による「サンデーぜみ『アメンボをゲットしよう!』
が行われました。その後『泥だんご をつくろう!』が行われました。


『アメンボをゲットしよう!』では、
研究員からアメンボの捕まえ方や運ぶ時に注意することなどを伝授してもらってから、
みんなで深田公園にでて、水面にいるアメンボをさがしました。

 

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▲研究員からアメンボのことを教わっています

 
みんなで、外に出てアメンボを捕まえます。

 

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  ▲水辺でアメンボを さがしています      ▲ビニールプールにアメンボを入れます
                        (博物館の建物に映ったようす)


みんなで、たくさんのアメンボや、その他、オタマジャクシやマツモムシなど
いろいろな生きものを見つけていましたよ。




『泥だんご を つくろう!』では、
みんなそれぞれ、いろんな大きさの泥だんごをつくっていました。
お父さんのは大きいですねエ~。
(このプログラムは午後も 実施されました)


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   ▲『泥だんご を つくろう!』の様子



 

 

それから フロアスタッフによるプログラムは、
「デジタル紙芝居『丹波の恐竜たんたんのナイトミュージアム』」が上演されたり、
「展示解説『 海の仲間たちツアー ~大きな骨は何の骨?~』」が行われました。



デジタル紙芝居が上演されるシアター内は、 たくさんの人が上演されるのを
待っていました。
 

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▲『丹波の恐竜たんたんのナイトミュージアム』が始まる直前の様子                  





 展示解説では、海の仲間たちのクイズで、ウミガメの仲間のクイズもありましたよ 。
アオウミガメの「アオ」は・・・。




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                ▲『海の仲間たちツアー』の様子

 

 


午後は、
 
ひとはく連携活動グループのrun♪run♪plaza(るんるんプラザ)さんと
研究員がコラボした企画『いしころは おもしろい!』が実施されました。

『いしころは おもしろい!』では、石ころをつないでゆく「いしころコネクト」や
砂を観察する「すなくらべ」、好きな石ころを選ぶ「いしころランキング」など、
いろいろなプログラムが行われていましたよ。

 

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              ▲『いしころは おもしろい!』の様子

 みんな~ たのしかった~?



それから、
 ひとはく連携活動グループの人と自然の会のみなさんによる
パネルシアター(「とべない ほたる」と「たなばた」の お話)が
行われましたが、様子を撮影しようと思ったのですが 間に合わず、
あとかたづけも終わって、みなさん移動されようとしていました。

そこを無理を言って、看板とともに写真を撮らせていただきました。
みなさん笑顔で対応してくださいました。



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▲パネルシアターを上演された人と自然の会のみなさん


パネルシアターの中に でてくるホタルは、きれいにお尻が光っていたそうです。
見たかったな~




午後のフロアスタッフによるプログラムは、
「フロアスタッフとあそぼう『ささ舟をつくってみよう!』」や
「デジタル紙芝居『オランとウ―たんのジャングル探検記』」が 行われました。

 

『ささ舟をつくってみよう!』では、
ササ舟を作ったら、屋外の特設会場(?)に設置された専用の装置(?)で
ササ舟を流して遊んでいましたよ。

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       ▲『ササ舟をつくってみよう!』の様子


ササ舟は、水に うまく浮かんだ かな? 

 

 

午後の研究員によるプログラムは、

『チョウのモビールをつくろう!』や『解説!丹波の恐竜化石』、
「サンデーさーくる『カエルぱっちんをつくろう!』」が行われました。



『チョウのモビールをつくろう!』では、アゲハチョウの成虫と幼虫の標本を観察したり、
それらの写真をみながら、成虫と幼虫の絵に色塗りをします。

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 ▲研究員が標本を使って説明をしています

 

 

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 ▲チョウのモビール、うまくできるかな? ▲できた作品と一緒にハイ、ポーズ!



『解説!丹波の恐竜化石』では、恐竜ラボで、化石をクリーニングするときに
使う道具などの詳しい説明もありました。

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▲『解説!丹波の恐竜化石』の恐竜ラボでの様子



『カエルぱっちんをつくろう!』では、研究員から、身近に見られるカエル類の
話を聞いて、パチンと はねる おもちゃをつくりました。


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                           ▲『カエルぱっちんをつくろう!』の様子 

 

 


 <ちょっとした出来事>
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 博物館の開館時間のすこし前に、4階入口の近くで、
 コシアカツバメの巣の写真を撮っていると・・・

 開館を待っておられる、小さな女の子とそのお母さんが
 いらっしゃいました。

   その女の子の手には、植物が・・・。

 そこで、思わず声をかけてしまいました。


 お母さんによると、
 すこし前に、その植物で遊んでおられたそうで、
 どんな遊びをしていたのか、教えてもらいましたよ。


 女の子は、「ひとはく」(博物館)のことを
 「きょうりゅう」と呼んでいて、
  今日も「きょうりゅう いこう」と言って来館されたようです。
  

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   ▲博物館の入口近くで出会った親子さん

 

 後で、お父さんと合流されて、Kidsサンデーのいろんな
 プログラムを体験してくれていました。
 
 また、ご家族で来てくださいね。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 



今回は、関西ユース(大学生のボランティア)のお姉さんお兄さん
(西さん、野坂さん、上中さん、坂田さん、龍見さん、中谷さん、
岸本さん)が 子どもたちのサポートをしてくれました。
お疲れ様でした!




次回の Kidsサンデーは、2018年8月5日(日)に行われます。


 

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 ご家族みんなで、ひとはくへ お越しください!

 
                   Kidsサンデープロジェクト 小舘

ヒトの<こころ>の進化などー1

障がいのあるネアンデルタール人は幸せだったか?ー1

三谷 雅純(みたに まさずみ)


 イラク北部からイラン西部、トルコ南東部にかけては、クルディスタンと呼ばれる地域が広がります。山岳地帯で、「国を持たない最大の民族」であるクルド人が住む地域として有名です。ちなみに「クルディスタン」は「クルド人の土地」という意味です。「アフガニスタン」や「パキスタン」と同じく「-イスタン」という接尾辞が、「~の土地」とか「~の多く住む場所」を表しています。クルディスタンのイラク北部は、とくにクルド人自治区と呼ばれ、一時は観光産業や油田で活発な経済活動をしていたのですが、その後、独立を求めるクルド人自治区の住民投票に対して、見せしめのためでしょうか、イラク政府は今でも経済封鎖をしているそうです。

 そのクルド人自治区のトルコとの国境に近いあたりに、シャニダール洞窟があります。洞窟の中は広く、ウェブで見ると、小さな村ならすっぽり一つ入ってしまうような空間です。このシャニダール洞窟からは、ネアンデルタール人の骨が10体も見つかりました。

 広場のような洞窟で見つかった何体ものネアンデルタール人です。今は滅びてしまったネアンデルタール人の生活や価値観――何を大切に思い、どのように扱ったのか――、そして運がよければ、ネアンデルタール人の価値を象徴するもの――例えば現生人類のお墓で言えばマンモスの牙で作ったビーズや、東アジアの例ですが埴輪(はにわ)などの人形、太刀など――が見つかるかもしれません。ビーズや埴輪(はにわ)は、それがあるからといって生命を長らえさせるものではありません。しかし、わたし達と同じようにネアンデルタール人にも、抱くイメージ、つまり象徴性があるのならば、役には立たないけれど、それでも大切にしたかった何かが見つかるのではないか? そんな期待が膨らみます。

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 ネアンデルタール人の遺骨のまわりの土からは花粉が見つかりました。

 思考をめぐらせた研究者は、最初、この花粉は死者に供えられた花束からこぼれたのではないかと考えました。現代の葬式のように、ネアンデルタール人も死者を送る儀式を行ったのかもしれない。ということは「花束」が死者とその死を悼(いた)む象徴物ということになります。そればかりではありません。「死後の世界」さえも信じていたのかもしれない。わたし達は、豊かな精神性は我われだけのものだと思い込んでいます。しかし、ネアンデルタール人が死者を悼(いた)むのなら、彼らの精神性は我われと同じではないのでしょうか。そう思えてきます。

 でも本当でしょうか?

 実は、その後、いろいろ異論が出てきました。ある研究者は、風に運ばれた花粉が土に混ざっただけだと言い、また別の研究者は、ネズミか何かの小動物が集めてきた果実や花に付いていた花粉だと主張しました。つまり、ネアンデルタール人の精神性を、必要以上に高く見積もらなくてもいいと主張したのです。

 わたしは「埋葬と花束」の議論よりも、ずっと気になっていたことがありました。それは研究者にシャニダール1と呼ばれている高齢男性の遺骨のことです。シャニダール1の年齢は40歳から50歳と見積もられているそうです。

 「40歳から50歳」で高齢とは、おかしなこと言っていると思うでしょうか? わたしはアフリカ中央部のコンゴ共和国で、友だちの40歳の誕生日を祝う集いに参加したことがあります。その人は男性の外交官で、地方の村に住むのではなく、ブラザビルに家を持っていました。ブラザビルに住む人は栄養も良く、医療も整っています。男性の生活は、わたしの生活と同じように思えました。そのお祝いの席で挨拶に立った男性が「40歳まで生きる幸運は誰にでもあることではない」と言ったのです。それを聞いてわたしは、コンゴ共和国では人生のとらえ方が違うのだと思い知りました。

 日本人の平均寿命は、今や男女とも80歳を越えたそうです。当時のコンゴ共和国ではもっと短かったでしょう。しかし、生きた生物は、いつか必ず死にます。長く生きた人と早く生涯を終えた人のどちらが偉いというわけではありません。寿命が長いか短いかは本質的な問題ではありません。寿命の長さは相対的にしか測りようがないのです。

 実のところ、ネアンデルタール人の「40歳から50歳」は、十分に長寿だと思います。そして何よりもわたしが驚いたのは、シャニダール1には片手がなく、片目が見えず、うまく歩けなかった上に、聴力にまで障がいがあったということが分かったのですTrinkaus and Villotte, 2017 in PLOS One)(1)

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 ネアンデルタール人は狩猟や採集を生業(なりわい)とします。山岳地の狩猟では、丈夫な足腰とつよい体幹が求められるでしょう。そのような環境で障がい者が何かの役に立ったでしょうか? 通常は、何の役にも立たないでしょう。しかし、シャニダール1は飛び抜けて長寿だったのです。重度の障がいを負いながらです。ネアンデルタール人の間には、無償のケアが成立していたとでも言うのでしょうか?

 そうかもしれません。カラハリ砂漠に住むサン(ブッシュマン)やアフリカ中央部の熱帯雨林に住むピグミーは、よく「平等な社会」だと言われています。これは狩猟能力に差があっても――狩りのうまい人、へたな人がいるのは当然です――平等に獲物を分けるのです。老人や障がい者も平等です。そしてこれは、「神の前では平等だ」ということを体現しているのです。

 もちろんサンやピグミーに体系化された高等宗教はありません。その上、現生人類とネアンデルタール人は違います。ですから、ネアンデルタール人が平等主義者で、「重度の障がい者にも同じだけの肉や野草を分ける『無償のケア』が成立していた」と言いたいわけではないのです。そうではなくて、あたかも「無償のケア」に見える狩猟採集する民であれば、おのずと一定の価値観があったのではないか。それは現代の狩猟採集民の思考から類推すると「神」の概念が一番ありそうに思えると言いたいのです。

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 あるいはいっそ、このネアンデルタール人の集団は、高齢な障がい者に特別な意味を認めていたのだとしたらどうでしょう。例えばネアンデルタール人と彼らの神や精霊をつなぐシャーマンです。

 今は京都精華大学マンガ学部で教え、自分でマンガ『ナチュン』をお描きになっている文化人類学者の都留泰作さんは、京都大学の大学院生時代にピグミーの精霊儀礼を研究されています(都留, 1996; 2014(2), (3)。都留さんによれば、ピグミーは森に住む精霊を信じていて、自分たちと同じように森を移動し、キャンプを作り、儀礼では人に憑依して人を威圧したり、中には道化のように振る舞って踊るのだそうです。

 わたしはこの論文を読んで、日本でもかつて盛んだった正月の「門付け」を連想しました。「門付け」は稲の取り入れが一段落した農民が各地をまわり、言祝(ことほ)ぐための芸能を見せたもののことです。「門付け」から現代の漫才が起こり、また神社のお神楽(かぐら)や、仏教の「説教」もここから起こったそうです。わたしの祖母は子どもの頃、四国の高松に住んでいましたが、村むらをめぐって、面白おかしくお「説教」をするお坊様のことを懐かしく話してくれたものでした。

 ピグミーの精霊は人びとの間の諍(いさか)いや、ギクシャクした仲間関係を修復してくれます。日本の「門付け」は稲作農耕と深い関わりがありますが、ピグミーは農耕が大の苦手です。少なくとも、わたしの知っているピグミーは苦手でした。

 ネアンデルタール人のシャニダール1がシャーマンだとしたら、どんなことしたでしょう? ネアンデルタール人が狩猟や採集を生業(なりわい)とすることを考えれば、シャニダール1はピグミーの子どもたちに愛される道化のような精霊ではなくて、威圧的に振る舞い、時には仲間にとっても危険な存在であるシャーマンだった。そんな気がします (4)。

 次に続きます。

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(1) Trinkaus and Villotte (2017) External auditory exostoses and hearing loss in the Shanidar 1 Neandertal. PLOS One
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0186684
が原典ですが、日本語で書かれた GIZMODO のページ:
https://www.gizmodo.jp/2017/10/neanderthals-with-disabilities-survived.html
も見つけました。

(2) 都留泰作 (1996) バカ・ピグミーの精霊儀礼. アフリカ研究
https://www.jstage.jst.go.jp/article/africa1964/1996/49/1996_49_53/_pdf/-char/en

(3) 都留泰作 (2014) カメルーンの森に踊る精霊. FIELDPLUS
http://repository.tufs.ac.jp/bitstream/10108/78072/1/field-11_p14-15_kai.pdf

(4) 農耕民であるバンツーも精霊の存在は信じています。しかし、それは人に害をなす危険な存在だと見なしています。かつて、わたしがいたカメルーン南西部のカンポに住むバンツーは、精霊をマキザールと呼んでいました。マキザールは自然霊で、悪霊だということでした。それに比べてカメルーン南東部に住むバカ・ピグミーの精霊は、おどろおどろしい悪霊ということは無く、威圧的に振る舞う精霊も出てきますが、たいていは子どもに人気のあるコミカルな精霊です。まるで着ぐるみのようです。




三谷 雅純(みたに まさずみ)
コミュニケーション・デザイン研究グループ
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

 6月30日(土)7月1日(日)に
フロアスタッフとあそぼう「ササ舟をつくってみよう」を行いました!

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ササといえば、ササの葉さらさら~♪みんなで「たなばたさま」を歌ってから、ササ舟作りです。
まずは葉っぱの大きいクマザサで、次に博物館の周辺にあるネザサ。晴れたので外にササを採りに行きました。

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ササ舟を初めて作るお友だちも多かったけど、みんな一生懸命作ってくださいました。

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そーっと水に浮かべたり、小川のかわりにじょうろの水で流したりして、ササ舟あそびを楽しみました。

ササの葉を見つけたら、また作ってみてね!
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

 次回のイベントは7月7日(土)8日(日)
フロアスタッフとあそぼう「画はくの日~カニの絵を描こう~」(クリック!)


みなさまのご来館、心よりお待ちしております!


(フロアスタッフ くまもと・いしくら)

 

 

 


 

 

 

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