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2017年1月アーカイブ

兵庫県立人と自然の博物館は、1月29日(日)に開催された
第9回サイエンスフェアin兵庫にブースを設け出展しました。

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会場は兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス 神戸大学統合研究拠点コンベンションホール・ラウンジ
甲南大学FIRST(ひとはくは7F レクチャールームです!)
 
今回も1500名を超える高校生などが参加し、科学技術分野における研究や実践発表の場として口頭発表やポスター発表が行われアカデミックな熱気がいっぱいです!
そして・・・今回の・・・
ひとはくの出展タイトルは・・・いろいろな「虫」でございます!
世の中にはいろいろな「虫」がいます。きれいな虫、かっこいい虫、変な虫......。
さまざまな昆虫やダンゴ虫などの標本や生体を展示します。その形や生活の不思議などを紹介しました!

ひとはくとしても、「研究や実践の拡大・充実・活性化」というフェアの目的にかなうべく、
出展し、高校生などと交流をさらに図ることができました!
ひとはくブースはいつも「大入り満員」でございました。
標本の説明等を兼ねたミニセミナーや高校生や参加者からの質問など
研究員が熱心に説明と研究のアドバイスを行いました!
高校生のみなさん!ぜひ!未来の研究者をめざして頑張ってください!
ひとはくはみなさんの夢の実現を応援します!

それぞれの"ひとはく研究員"の"研究"ぶりを感じ取ってもらえたと思います!

会場の様子です!

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鋭意準備中です!         標本をセット
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ほんものは迫力も・・ちがいますね~
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ひとはくブースは高校生で満員です!   まわりには高校生がたくさん!

高校生のための生き物調査体験ツアーin台湾の紹介コーナーも!
こんなやりとりも・・・
高校の先生方から・・
教科の研修として行きたいんですが・・・
大人はむりですか・・・?
参加できたら・・絶対スキルアップして・・授業にいかせるんですが・・・など
違いのわかる方(理科の先生方)はどれだけ充実した内容か・・すぐにわかっていただけるんですね~

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なんと!フェア当日は兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス となりの
理化学研究所計算科学研究機構スーパーコンピュータ「京(けい)」の見学・紹介もありました!
 
今回サイエンスフェアに参加された高校の中には、2月11日(土・祝)に
兵庫県立人と自然の博物館で開催される
第12回 共生のひろば(2017年2月11日)でも発表される高校もあります。

そして・・・
高校生のための生き物調査体験ツアーin台湾(ブログ)
参加してくれた高校生も!
次は「共生のひろば」でお会いできることを楽しみにしていますね。
                                

                                 情報管理課 中前純一

ユニバーサル・ミュージアムをめざして87

アートと哲学

三谷 雅純(みたに まさずみ)




 高次脳機能障がい者や失語症者の皆さんといっしょに、当事者に聞きやすい公共放送のあり方を探っています。実験的に作ったサンプルを視聴してもらい、聞きやすいとか、よくわからないといったことを教えてもらうのです。その音声素材として、プロのアナウンサーに「わざと大げさに読んで下さい」とか、同じ文章を「わざと棒読みで読んで下さい」などと無茶なことをお願いして、その音声を録音させてもらっています。関西テレビCSR活動です。アナウンサーの皆さんが協力してくれたのです。ちなみに CSR とは "Corporate Social Responsibility" の頭文字をつないだもので、「企業の社会的責任」という意味です。

 アナウンサーはプロなので、録音する小部屋に入る時はテレビで見るような、言わば「よそ行きの顔」になっています。ただし、わたしと同様、皆さん、生身の人間なのですから、家に帰ってまで「よそ行きの顔」でいるわけはありません。家ではちゃんと眠り、ちゃんと食事をする普通の家庭人です。当たり前です。

 それなら、どのように「よそ行きの顔」に変身するのかというと、わたしが話をうかがった男性は、寝起きは1時間ほど発声練習(だったと思います)をしないとカメラの前に立てないとおっしゃっていました。のどや舌が滑らかに動かなくては、アナウンサーの仕事に差し障りがあるとおっしゃるのです。その修練は毎日繰り返す習慣なのでしょう。

 俳優や歌手といった人たちも同じだと思います。舞台では広い観客席の後ろまで台詞(せりふ)や歌声を届けなくてはいけません。肺活量やドレミファソラシドの音域は、毎日の練習が高い能力を維持するポイントだと聞いたことがあります。落語家や漫才師でも、きっと似た習慣があるのでしょう。

 実はわたしも、ここ10年以上、自(みずか)らに音読を課しています。口をなめらかに動かすためのリハビリテーションです。夕方30分ほど、本を手に持って読み上げます。もし音読をサボるとどうなるかというと、たちまち失語が出て舌やのどが滑(なめ)らかに動かなくなります。会話にならないのです。わたしの場合、会話ができないでそのまま放っておくとせっかく考えたことが形にならず、頭から消えてしまいます。思いついたということは憶えていますから、気持ちの悪いこと甚(はなは)だしいのです。わたしは仕事でセミナーの講師や大学の講義があります。ですから「考えたけれど、頭から消えてしまった」のでは、聞く方が何事が起こったのだろうと戸惑ってしまいます。わたしにとって「〈ことば〉にする」ことは、「思ったことを定着させる」ことなのです――このコラムも「せっかく感じたことだから、わたしの頭から消えてしまう前に定着させたい」という思いで文字にしています。

☆   ☆

 音読する本は、いろいろなジャンルから選びます。わざと漢字だらけの『論語』の解説書を選んでみたこともありました。実を言うと、これにはほとほと手こずりました。それでも終わりまで読み上げました。まだ病後1年目か2年目のことです。

 ついこの間までは、新年を越えて鷲田清一さん『素手のふるまい アートがさぐる〈未知の社会性〉』(1) を音読していました。この本の音読は、開始したのが2016年11月30日、し終えたのは2017年 1月 8日ですから(わたしの癖で開始と終了の記録を付けています)、およそ40日かかったことになります。

 鷲田清一さんは哲学者です。哲学者の文章は難しいものが多いのですが、鷲田さんの文章は読みやすく――それでも充分難しいのですが――、その上、わたしの普段の思考法とは違うので多くのことを教えてもらいます。

 そもそも『素手のふるまい』とは何のことでしょう。それは生身の人間が、さまざまなことにどう振る舞ったかを表す言葉だと思います。2011年 3月11日に東日本大震災が起こりました。被災した東北地方は大きな打撃を受けました。震災の後、土地の人びとと共に、多くのボランティアが復興に参加しました。その中でアートという人間の営みが人びとにどう受け止められたか。そのことを中心に――鷲田さんご自身は震災の記録を意図して書いたのではないとおっしゃっていますが――「アートと社会の錯綜した関係」(p. 239、「おわりに」)を観察し、思索した結果できあがった本でした。

☆   ☆

 この本を音読し始めた時は、どうアートと哲学が繫(つな)がるのだろうと疑問でした。人間なら誰でもアートを作る行為はできます。それでもアートを仕上げるのは特別です。少なくとも他人に見せるためには作品としてしっかりしていなければいけません。きっと「特異な才能を持った天才が、何かのひょうしに創り出したもの」なのではないか。そう思ってしまいます。

 それにしても哲学とアートです。哲学は「理詰めの学問」です。それにくらべると、アートに理屈は必要でしょうか? 理屈よりも感性が必要なのではないでしょうか? 「哲学は理屈、アートは感性」、そう考えれば、まるっきり逆の営みと言えそうです。そうした二つが結びつく余地はどこにあるのでしょう?

 この疑問は音読する内に解消されたように思います。

☆   ☆

 例えば作業を効率化させようとする時にはルーティン化しようとします。流れ作業なら、いちいち考えなくてもいいのだし、計画は誰か他人が立ててくれるのが普通です。それに作業の方法がバラバラでは一定の出来上がりは保証できませんし、少ない人数で大量の作業をこなすためには統一が必要です――それが仕事というものです。まさに仕事のマニュアル化です。しかし、さまざまで具体的な個人が生活する時、「仕事」では推しはかれない、あれやこれやは付きものです。ましてや、どうなるのかわからない社会で生きていくのです。なぜ生きていくのかという目的さえはっきりしない場合があります。リアルな人生では、そんな曖昧さが当たり前なのです。そのことを鷲田さんは、

「政治的な判断においても、看護・介護の現場でも、芸術制作の過程でも、見えていないこと、わからないことがそのコアにあって、その見えていないこと、わからないことに、わからないままにいかに正確に対処するかということが問題なのである」(p. 107、「3 強度 志賀理江子の〈業〉」)

とおっしゃいます。そして、それに続けて現代人の振るまいを指して、

「人びとはそれとは逆方向に殺到し、わかりやすい観念、わかりやすい説明を求める。一筋縄ではいかないもの、世界が見えないものに取り囲まれて、苛立ちや焦り、不満や違和感で息が詰まりそうになると、その鬱(ふさ)ぎを突破するために、みずからが置かれている状況をわかりやすい論理にくるんでしまおうとする」(同上)

とおっしゃいます。しかし、アートを創るという行為はマニュアル化はできません。一回ごとに呻吟(しんぎん)し、思い悩んだあげくに出てくる制作です。そこが哲学と同じだと考えておられるのだと思います。リアルな人生の曖昧さに耐えながら「わからないままにいかに正確に対処するか」が大切であると言っているのです。哲学は個人の思考した結果を他人にわかってもらわなければ意味がありません。皆にわかってもらうためには理屈が必要です。一方、アートは「感性」が大切です。ただし、なぜ「感性」が大切なのか、そのわけはと言うと、ここでも皆にわかってもらうためなのです。そのひらめきは直感で得たものなのでしょう。このひらめきを得る過程が考え続けることではないか。わたしはそう解釈しました。

☆   ☆

 鷲田さんは、当たり前の言い方を疑っています。例えば、

「いまわたしたちの社会に流通している「エコ」「多様性」「安心・安全」「コミュニティ」「コミュニケーション」「イノヴェーション」などの概念は、それを仔細に吟味すればさまざまな不整合や撞着(どうちゃく)に突き当たるはずなのに、さらなる吟味を抑圧し、それに対して正面からは異を唱えさせなくする思考の政治力学が根強くはたらいている。わたしたちの思考を催眠状態に置くような力学である。」(pp. 104-105、「3 強度 志賀理江子の〈業〉」)

とおっしゃいます。よくある「時代の言葉」を疑う。少なくとも、その根源に立ち返って吟味する。それができない現代の人びとは我慢して考え続けることができないと言うのです

 自然現象や環境問題と対比させて考える場合、我われはつい「人」を単純化してしまいます。つまり「均質な人間像」を想定してしまいます。しかし、現実に「均質な人間」などはいません。赤ん坊や子ども、成人、高齢者といったライフ・ステージや発達段階、性・ジェンダー、遺伝的多様性、障がいの有無などは、時と場合に応じて適切に区別しなければ、人権でさえ十分に尊重できない場合があります。例えば、いくらわかりやすい言葉であっても、まだ〈ことば〉の話せない赤ん坊に口で説明するのでは何もわかりませんし、高齢者や身体障がい者に災害から身を守る術(すべ)を説明する時には、体力的なことを考慮しなければ意味がない場合があります。そのことを『素手のふるまい』では、

(個人個人の態度で大切なことは)「おなじ一つのものへと結集ないしは糾合させられることの拒否ということだろう。これを裏返していえば、一つへまとめることのできない多様性の徹底した擁護ということだ。」(p. 236、「8 点描」)

と表現していらっしゃいます。その上で、アートというものを

「生を丸くまとめることへの抗いとして、アートはいつも世界への違和の感覚によって駆動されているはずである。」(p. 238、「8 点描」)

と書くのです。ここで言うアートとは「わたし達の生活実感」に近い意味を持つのだと思います。

 鷲田さんは観念的な思弁の哲学者ではなく、具体的なもろもろの問題と格闘する「臨床哲学者」です。理論も大事なのですが、「臨床」はごちゃごちゃとややこしく、無駄が多く、互いに矛盾することがよくあります。そして「臨床」と言う以上、問題の解決を目指さなくてはならないのだと思います。ただ頭に思い描いただけの、現実にはどこにもいない「人」ではなく、さまざまな立場で問題を抱えて困っている、あるいは問題が解決して笑っている具体的な〈人〉こそ、哲学的に対象とするべき課題だとおっしゃっているのだと思います。

 「臨床」であつかうさまざまな問題は、まさに「ごちゃごちゃとややこしく、無駄が多く、互いに矛盾することがよくあ」るけれど、それに耐えて考え続けようと呼びかけておられます。我われの人生そのものへの応援のような気がします。

☆   ☆

 思えば、わたしのような研究者は、哲学者や『素手のふるまい』に出てくる写真家とか陶芸家と、本質的には同じ存在であったような気がします。ところが現実には、「研究」とは名ばかりの何やらレベルの低いルーティンでお茶を濁し、本来の仕事であるはずの発見の喜びは二の次になっています。作業の効率ばかりがうるさく言われます。その中で鷲田さんのおっしゃることを実践するには、研究者の側に大きな勇気が必要です。しかし、

「知らぬ間にだれによってともわからず設定された社会の構成秩序、その軸線や書き割り(分割線)に沿って生きることができないし、生きようともしない人びと、それが『はぐれ者』である。」(p. 222、「7 〈はぐれ〉というスタンス」)

という生き方は、「アートはいつも世界への違和の感覚によって駆動されているはず」の人びとによって無骨に実践され続けるのだと信じています。第一、研究者は、「他人と違う視点を見つける」ことが生きがいなのですから。

 次は池澤夏樹さん『終わりと始まり』(2) を音読しています。

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(1) 『素手のふるまい』(鷲田清一 著、朝日新聞出版)

(2) 『終わりと始まり』(池澤夏樹 著、朝日文庫)


三谷 雅純(みたに まさずみ)
コミュニケーション・デザイン研究ユニット
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

2017年1月20日、三木市立志染保育所へ、Kidsキャラバンに行ってまいりました。

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三田は雪が降っていましたが、三木はちょっと春めいた陽射しで、とてもいいお天気。


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園庭の「ゆめはく」は、定番の「むしむしみっけ」。虫めがねでじっくり見たあとは、同じ虫を見つけて遊びます。

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お遊戯室は、保育所お隣の「隣保館」です。ティラノサウルス頭骨レプリカや、拡大昆虫タペストリで、いつもと違う雰囲気に。

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「ティラノサウルスに食べられちゃうぞ ごっこ」かな。先生方も、ノリノリっ!

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さわれる化石のコーナーでは、まだ化石って何?というちっちゃな子も、ふしぎな形を楽しみます。

sijimiH170112.jpg  化石をくるんでいる「プチプチ」が、楽しかったりして。

sijimiH170113.jpg 「恐竜キュープパズル」を見守るのは、「かんちょうせんせい」。


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みんなの大好きな、どんぐりです。スプーンやお箸で、集めたり、ならべてみたり。どんぐりにも、いろんな大きさ、形があるね。「どんぐりむし」も、人気でした。

キャラバンは短い時間ですが、身近なもの、きれいなもの、珍しいもの、ふしぎなものに触れることが、みんなの好奇心を高めるきっかけになればいいな、と思います。
「ひとはくKidsキャラバン」は、これからも続けていきます。乞うご期待。

※ 準備とスムーズな運営にご協力くださった、志染保育所の先生方、ありがとうございました。

スタッフ:中瀬 勲・藤本真里・半田久美子・塚本健司・八木 剛(記)

1月3日、7日、8日は酉年の年頭を飾るイベントコウノトリになりきろう!を行いました。

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▲7日の様子です。バッサバッサ!はばたきながら飛んでいるみたい。


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▲8日の様子です。たくさんのお友だちが参加してくださいました。ひとはく上空で、はいポーズ

そして、今日9日(月)は、いつも大人気のアンモナイトレプリカ
とっても簡単!化石のレプリカづくりを行いました。

今日担当の「まみちゃん」こと大学生の松田さんが、大学卒業にともない今日でフロアスタッフ卒業です。
笑顔のまみちゃんが大好きなこどもたちも、ひとはくで会えなくなるとさびしい思いをされるかな~。
P1120386.jpg まみちゃんお疲れさまでした、そしてありがとう!!



さて、明日より2月10日(金)まで、ひとはくは臨時休館(冬期メンテナンス休館)です。
また2月11日(土)より皆さまにお会いできるのを、スタッフ一同楽しみにお待ちしています。

開館初日の2月11日(土)には共生のひろば」が開催されます。
そして、2月もわくわく楽しいイベントが目白押し!です。

くるくるとぶタネ 2月11日(土)2月12日(日)
ちょっと観察この植物(冬)2月18日(土)
画はくの日2月19日(日)
大きなおひなさまづくり2月25日(土)
恐竜ミニおひなさまづくり2月26日(日)
  ★をクリックして、チェック!!
どうぞ、ご参加ください。

(フロアスタッフいしくら)
ひとはくは、1月29(日)兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス
(ポートライナー「京コンピュータ前」駅下車スグ)などで
開催される第9回サイエンスフェアin兵庫にブースを設け出展します!

前回も1500名を超える高校生などが参加し、
科学技術分野における研究や実践発表の場として
口頭発表やポスター発表が行われました!
フェア当日の会場はとってもアカデミックな熱気がいっぱいなんです!

前回の様子です!

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 鈴木研究員のダンゴムシセミナー    秋山研究員の植物セミナー
 
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 山内研究員の標本セミナー       ひとはくブースは高校生で満員です!


ちなみに・・・ひとはくとサイエンスフェアの関係につきまして・・・

主催の兵庫「咲いテク」事業推進委員会は・・・
高校・大学・企業・研究機関等が連携して、主に課題研究的な活動を通じて
科学技術人材の育成を図ることを目的とする、いろいろな行事・プログラム、
「兵庫『咲いテク』事業」を運営されています!
兵庫県教育委員会と県内SSH(スーパーサイエンスハイスクール)
指定校8校(神戸高明石北高尼崎小田高加古川東高龍野高豊岡高
神戸市立六甲アイランド高武庫川女子大附属中高)により組織されています!

実はひとはくとも関係が深く・・・研究員が
研究支援や相談、セミナー受講などで来館いただいている学校ばかりでございます!

そして・・・今回の・・・
ひとはくの出展タイトルは・・・いろいろな「虫」でございます!
世の中にはいろいろな「虫」がいます。きれいな虫、かっこいい虫、変な虫......。
さまざまな昆虫やダンゴ虫などの標本や生体を展示します。その形や生活の不思議などを紹介します。
そのほかにも・・・当日のお楽しみです!

ひとはくとしても、「研究や実践の拡大・充実・活性化」というフェアの目的にかなうべく、
ブースを出展し、高校生などと交流をさらに図りたいと思います!
それぞれの"ひとはく研究員"の"研究"ぶりを感じ取ってもらえるよう頑張ります!

研究員は出展に向けて鋭意準備中です!乞うご期待!

見学~入場料は無料です。
どなたでも見学していただけます。

日時 平成29 年1 月29 日(日) 10:00 ~ 16:30
会場(今年度は3 会場での分散開催になります。)
兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス(7F 大講義室・中講義室、5F 小講義室)
神戸大学統合研究拠点コンベンションホール・ラウンジ
甲南大学FIRST(7F レクチャールーム、6F セミナー室)
※ひとはくは7F レクチャールームの予定です!
3 会場ともポートライナー「京コンピュータ前」駅下車スグ

昨年度の様子はこちら

追伸

実はサイエンスフェア参加した高校生などが・・
ひとはくに・・・たいへん興味を持ってもらって・・・

共生のひろばに多くの高校生が参加・見学をしてくれました!
当日の様子(ブログ) 共生のひろば(単行本) 
今年度はこちら
第12回 共生のひろば(2017年2月11日)

そして・・・
高校生のための生き物調査体験ツアーin台湾(ブログ)
参加してくれた高校生も!

志のある高校生などをひとはくは・・・
末ながーく支援していきますね!
それでは・・・来館お待ちしておりますね!

                     情報管理課 中前純一




ユニバーサル・ミュージアムをめざして86

インフォームド・コンセント(十分に説明を聞いた上での同意)


三谷 雅純(みたに まさずみ)


 わたしがやっているメーリング・リスト「サイエンス・サロン」にお便りを下さる方が、新聞で見たと言って大阪府堺市の国際障害者交流センター、通称ビッグ・アイ (1) のことを紹介して下さいました (2)。ネットで調べてみると、ビッグ・アイ の主な活動は芸術・旅行・セミナーの三つのようです。

 芸術は障がい者にも多くの愛好者がいます。わたしがよく話題として取り上げる高次脳機能障がい者や失語症者には、〈ことば〉のコミュニケーションは苦手な人が多いので、絵や写真、音楽といった〈ことば〉に頼らなくても成立する芸術は人気が高いのです。

 ビッグ・アイは障がい者に旅行を勧めています。ビッグ・アイが進めている「バリアフリー・ユニバーサル デザイン旅行」とは、さまざまな障がい者が行きやすいようにと考えた旅行のことです。全国の旅行会社や団体にアンケートを採った支援対象の障がいとは、視覚障がい(全盲)、視覚障がい(弱視など)、聴覚障がい、知的障がい、精神障がい、車いす(歩行不可)、車いす(歩行可能)、電動車いす、人工透析、高齢者(要介護)、高齢者(要支援)、療養者となっていました (3)

 ビッグ・アイのホームページには、各旅行社が寄せたアンケートも載っていました。アンケートの中には重度障がい者や重複障がい者、電動車いすの利用者とともに、脳梗塞、脳血管障がいの後遺症のある人や知的障がい者の援助が得意だと答えたところもあります (4) 。しかし多くの旅行社は、どちらかと言えばコミュニケーションの取りやすい障がい者の援助が多い気がしました。

☆   ☆

 わたしは高次脳機能障がい者や失語症者の協力を得て視聴覚実験を行っています。どんな緊急放送や館内放送であれば高次脳機能障がい者や失語症者は聞きやすいのかを知りたいのです。病気をして以来のわたしの友人には、もともと多くの高次脳機能障がい者や失語症者の皆さんがいますから、常識的なことであれば何のためらいもなく頼んでみます。たいていは「視聴覚実験をしたいので協力して下さい」と言うと、気楽に応じてくれるのです。しかし、わたしは実験を研究としてやるのですから、被験者の皆さんには重い責任があります。そこで「インフォームド・コンセント」、つまり「十分に説明を理解した上での同意」をもらっています。

 「十分に説明」をする時、書類だけでは読んでも分からない人がいます。書類はフォントや行間を直して高次脳機能障がい者や失語症者にわかりやすくした文章を使うというだけではなく、同じ文章をスライドにし、プロジェクターで投影して画像を大きく拡大して、わたしが声に出して読んで説明することを試みています。

 高次脳機能障がい者や失語症者にわかりやすい文章は、だいたい書き方が分かってきました (5) (6)。ところが書いた文章だけでは全く理解できない人がいます。失語症状の重い人です。そんな人には人の肉声が理解してもらいやすいのだ (7) と分かりました。ゆっくり、読み上げると分かってもらえます。そこに笑顔が加わると、リラックスしてもっと分かりやすくなります。ですから、被験者への説明に、わたしが微笑みながら声に出すことは、とても効果的なのです。

☆   ☆

 高次脳機能障がい者や失語症者に研究の内容を説明して「十分に説明を聞いた上での同意」をもらうことが重要な理由は、その他に、まだあります。それを理解するためには、高次脳機能障がい者や失語症者の立場を我が身に置き換えて考えてみることが近道だと思います。

 あなたは理性的に考えることができるのですが、肉声であっても説明を聞くのが苦手であったり、声に出すことがなかなかできないとします。考える能力や結論はあるのです。ただ結論を伝える方法はないのです。

 このような時、成年後見制度を利用すればよいと考える人がいるかもしれません。「成年後見制度」とは、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が低下している人のために助けてくれる人を、家庭裁判所に頼んで選んでもらうことです。財産の管理や契約を安全に行うために必要です。しかし、「結論を伝える方法がない」状態と「判断能力が低下している」状態とでは全く異なります。今は成年後見制度を利用することはおかしいのです。成年後見制度では何も解決しません。

 高次脳機能障がい者や失語症者というのは、ひとりで言葉の通じない外国に出かけた時のようものかもしれません。何しろ「結論を伝える方法がない」のですから。このあたりが多くの人には理解できないようです。

 そこで、我われが期待する制度が「会話パートナー」です (8)。「会話パートナー」は高次脳機能障がい者や失語症者の考えを「翻訳する」「通訳する」という重大な、しかも難しい役割を担っています。

☆   ☆

 わたしは自分の行う視聴覚実験で使うために人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(文部科学省・厚生労働省, 2014)(9) を参照しました。読んでみると研究者の責務や組織の責任、被験者に対する人権の配慮など、だいたいは頷(うなず)けることばかりでした。その中でひとつ、わたしが注目した記述がありました。それは研究者の出す研究計画書を倫理や科学の見方からおかしくないかを判断する倫理審査委員会の構成要件まで読み進んだ時です。そこには:

倫理審査委員会の構成は、研究計画書の審査等の業務を適切に実施できるよう、次に掲げる要件の全てを満たさなければならず、①から③までに掲げる者については、それぞれ他を同時に兼ねることはできない。会議の成立についても同様の要件とする。
① 医学・医療の専門家等、自然科学の有識者が含まれていること。
② 倫理学・法律学の専門家等、人文・社会科学の有識者が含まれていること。
③ 研究対象者の観点も含めて一般の立場から意見を述べることのできる者が含まれていること。
④ 倫理審査委員会の設置者の所属機関に所属しない者が複数含まれていること。
⑤ 男女両性で構成されていること。
⑥ 5名以上であること。

とありました(倫理指針の16ページ)。わたしが注目したのは、この内の ③ です。「研究対象者」とは、視聴覚実験では被験者のことです。つまり「研究対象者の観点も含めて一般の立場から意見を述べることのできる者」とは、高次脳機能障がいや失語症であればその当事者が、それが難しければ家族や支援者といった「自然科学や人文・社会科学の有識者ではなく、一般の立場から意見を述べることのできる者」が、必ず倫理審査委員会のメンバーに入っていなければいけないと書いてあるのです。これはまさに当事者(か、それにきわめて近い人、少なくとも共感できる人)の参加をうながすものです。

 国の委員会には障害者基本計画にかかわる取り決めに意見を言う障害者政策委員会が定められています。この委員には当事者か、それにきわめて近い人が多く含まれています (10)。地方自治体にも、例えば兵庫県には建物の作りや仕組みが障がい者にとって使いやすいかどうかをアドバイスする「福祉のまちづくりアドバイザー」として、障がい当事者の立場から意見を言う「利用者アドバイザー」がいます (11)。また千葉県の「障害のある人に対する情報保障のためのガイドライン」(12) 改定のための会議委員には、多くの障がい者団体の方が参加されています。

 しかし国と地方公共団体を含めて、その他、数多くの委員会に障がい者は参加していません。上に上げた福祉現場のごく一部に参加しているだけです。わたしは、当事者が自らに関わる社会の仕組みに意見を言うことは当たり前だと感じます。それとともに一般の社会には、障がい者を初めとするさまざまなマイノリティが住むことが当然なのだから、マイノリティがマイノリティとして社会の仕組みに意見を主張することも当然のはずです。マジョリティだけで構成された国や地方自治体の委員会など、どれだけ頑張っても当事者の生の声は聞こえてきません。

 いくつかの障がい者に関わる法律や条令は、これまで、目につきやすい身体障がいをもとに立案され、施行されてきました。そんな中で、発達障がいや高次脳機能障がい、失語症など、脳に関わる障がいは最近になって組み込まれました。行政の中にも当然、脳に関わる障がい者のエキスパートはいます。しかし、組み込まれた歴史が浅く、その知恵が組織全体に共有されていないのです。そのためにエキスパートのいる部署では対応ができる場合もありますが、系統だって対応しているところは存在しない、と言って悪ければ、ごくひと握りです。

 どなたかの「医学研究のための倫理審査委員」などは、わたしは当事者なのですから、ぴったりです。同様にマイノリティの多様な意見が活かされない社会は、マジョリティにとっても住みにくい。わたしはマイノリティのひとりとして、つくづく、そう思っています。

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(1) 国際障害者交流センター、通称ビッグ・アイは
http://big-i.jp/contents/about/about_big-i.html
にあります。

(2) 紹介して下さったのは、産経新聞【日曜に書く】「障害は人にあるのではない、環境にあるのだ」(論説委員・佐野慎輔さん)の
http://www.sankei.com/column/news/161218/clm1612180004-n1.html
http://www.sankei.com/column/news/161218/clm1612180004-n2.html
http://www.sankei.com/column/news/161218/clm1612180004-n3.html
でした。

(3) ビッグ・アイの旅行に関する取り組みは、バリアフリー・ユニバーサルデザイン旅行に関して
http://big-i.jp/contents/pages/worldi/udtravel/
にありました。

(4) とくに脳梗塞、脳血管障がいの後遺症のある人や知的障がい者の援助が得意だと答えたアンケートは「チックトラベルセンター」(名古屋)のものでした。回答は:
http://big-i.jp/contents/pages/worldi/udtravel/answer_tictravel.html
にあります。

(5) 三谷 (2011) ユニバーサル・ミュージアムで文章はどう書くべきか: コミュニケーション障がい者への対応を中心にした年齢,発達,障がいの有無によるギャップ克服の試み. 人と自然 Humans and Nature 22: 43−51.
http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/HN22_06_43_51-1.pdf

(6) 三谷 (2013) 生涯学習施設は言葉やコミュニケーションに障がいを持つ人とどう向き合うべきか : 総説. 人と自然 Humans and Nature 24: 33−44.
http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/No24_04-1.pdf

(7) 三谷 (2015) 聞くことに困難のある人がわかりやすい音声: 視覚刺激の付加により高次脳機能障がい者の理解は進むか. 人と自然 Humans and Nature 26: 27−35.
http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/NO26_004-1.pdf

(8) 「ユニバーサル・ミュージアム:言葉でない〈ことば〉を「通訳」すること」
http://www.hitohaku.jp/blog/2016/11/82/

(9) 文部科学省・厚生労働省(2014)「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」
http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n1443_01.pdf
 厚生労働省 (2008) 「臨床研究に関する倫理指針」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/kousei/i-kenkyu/rinsyo/dl/shishin.pdf
にも似た約束はあるのですが、「研究対象者の観点も含めて」という文言(もんごん)が抜けています。

(10) 内閣府 障害者政策委員会のページ:
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/index.html#shouiinkai

(11) 兵庫県の福祉のまちづくり(福祉のまちづくり条例・バリアフリー関連事業)のページ
https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks18/kendo-toshiseisaku/hukumachi/201209_renewal/hukushi_top-page.html
「チェック&アドバイス制度」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks18/kendo-toshiseisaku/hukumachi/201209_renewal/check_and_advice.html
があります。しかし、これは「福祉のまちづくり」という枠組みだからなのかもしれませんが、情報保障の見方は弱いようです。

(12) 千葉県の「障害のある人に対する情報保障のためのガイドライン」のページ
https://www.pref.chiba.lg.jp/shoufuku/shougai-kurashi/jouhouhoshou/
は情報保障に特化したものですが、高次脳機能障がい者や失語症者の意見はあまりないようです。





三谷 雅純(みたに まさずみ)
コミュニケーション・デザイン研究ユニット
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

ユニバーサル・ミュージアムをめざして85

ヒトが地球に残す跡

三谷 雅純(みたに まさずみ)


 昼食を摂った後、昼休みはいくつかの雑誌をインターネットで眺めて過ごします。雑誌と言っても娯楽誌は読む習慣がないので、たいていは科学に関係したものです。本当はソファに寝転がって読めばいいのですが――学生時代、ある人から「科学誌は研究室のソファに寝転がって読むものだ」と教えてもらいました――わたしのいる研究室にソファはありません。それで仕方なく机に座って読んでいます。「ネイチャー」「サイエンス」という雑誌は、申し込めば最新号のさわりを無料で送ってくれます。もともとは英語で書かれていますが、わたしがよく使う「ネイチャー・ハイライト」「今週のサイエンス」は日本語の翻訳です。

 「最新号のさわり」ですが、時には興味を引かれて内容を読みたくなることがあります。しかし記事は有料です。ちょっと「興味を引かれた」ぐらいでいちいち購入していては、いくらお金があっても足りません。そんな時は同じ著者を Google Scholar という検索サイトでひいてみます。すると、大抵はよく似た題名の記事が無料で出てくるのです――「学問は全ての市民に開かれているべきだ」という「オープン・アクセス」の主張です。わたしはよく、この無料の記事を利用しています。

 "Anthropocene"(人新世:ひとしんせい、じんしんせい、アントロポセン = 近年の地質学的な時代の内、「人類の時代」である現代をあらわす造語)という言葉を知ったのも、そんな昼休みでした。

 "Anthropocene" はまだ本当の学術用語ではないと思います。2015年の「ネイチャー」にあった記事 (1) も、この言葉は議論の最中だとありました。しかし、現在が「人類の時代」だという主張は素直にうなずけます。現代を「人類の時代」と呼ぶのは、大気組成の異常な変化やプラスチックごみの増加、農地の拡大と栽培植物の増加、それに野生生物の異常な絶滅といった事情があるからだとしていました。従来の認識で、現代を含む時代は完新世(かんしんせい:Holocene)と言います。しかし、ヒトという生物がむやみに増えて地球に影響を及ぼすようになったことで、地質年代を自然現象とだけ捉えることには無理があると気づいた研究者がいました。この認識では「人類の時代」に新しい名前をつけべきだと考えた人が表れたことも当然でしょう。

 ただし、わたし自身はこの "Anthropocene" という言葉には違和感を感じました。決して専門家の戦わす議論が分かったからではありません。わたしはただ専門家の議論を読むだけで、判断する力や経験はありません。では何に対する違和感だったのでしょう。

 それはどうやら、むやみに増加した「ヒトの繁殖」という現象を指して、人自身が「新しい時代」だと名付けることへの違和感だと気がつきました――決して「違和感があるから認めない」と言っているのではありませんよ。そうではなくて自然現象として捉えてきた地質年代の区分を、言ってみれば「人為現象」である人口の急上昇で区切るのは、別の基準(=ダブル・スタンダード)を当てはめているのではないか。しかし、それってどういうことなんだろう。そんな違和感です。

 もちろんヒトと他の生物の間に本質的な相違はありません。ヒトは地球に生まれた生物の一種です。それなのに、わたしが「ヒトだけが特別だ」と感じるのは、現代に生きる(=ヒトだけがめったやたらに増えた"特別な時代"(まさに「人類の時代」!)を生きるという意味論的な「どうどう巡り」をしてしまった)わたしだけの特別な感覚なのかもしれません。

 学術用語は客観的な基準が必要だが、1,000年、2,000年という進化史的には圧倒的に短い時間の幅だけで地質年代を区切るのは変だ。第一、今は増えているとはいっても人口増加は不安定なものかもしれない。案外ヒトは、近い将来、絶滅しているかもしれない。だから客観的な基準として適当ではないのではない。そういった感覚から出たものかも しれません。

 このような「研究者っぽい」理屈をこねくり回しました。しかし、もっとよく考えてみると、わたしには全く別の感情があるのだと気がつきました。それはまるで運命論者のような感情です。詳しく言うと、わたしの人生は、すでに行く末が決まっているかのような感覚です。もちろん理性的に考えれば「わたしの行く末が決まっている」ことは断じてない。そのことはよく知っています。しかし、心のどこかで「すでに行く末が決まっている」という心の隙間があるのだと気が付いたのです。何だか奇妙な言い方ですね。

☆   ☆

 母が里帰りをして出産したため、わたしは、祖母の住んでいた香川県高松市で生まれました。その時、母方の親族が讃岐(さぬき)の人であるというのは、わたしの意思ではありません。生まれ出て、物心ついたら母方の親族が讃岐(さぬき)に住んでいた。そのことに気がついた。それだけのことです。

 わたしは生まれてすぐ大阪の下町で育ちました。母は大阪生まれですので、いろいろな人がいっしょに暮らす大阪の空気が肌に合ったのでしょう。この大阪育ちということも、わたしの意思ではありません。大阪では、さまざまな民族性や立場の違う人たちが、ひとつのコミュニティで一緒に暮らします。当然、わたしの遊び仲間もいろんな人がいました。このいろんな人たちと一緒に育ったことも、もちろんわたしの意思ではありません。わたしの意思ではありませんが、このような仲間に囲まれて育ったことは、わたしという人間の人格形成に大きく影響したことも間違いありません。

 わたしが研究者という職に就いたのは「たまたまだった」と思っていました。しかし今となっては、研究者以外の人生は考えられません。研究者以外にも、それなりには生きていけたのかもしれません。そうかもしれませんが、研究者以外の人生には何も具体的なイメージが浮かびません。そういう意味では、わたしの人生は「必然だった」と言えるのでしょう。

 まるで本物の運命論者のようです。

 ここまで考えてから、ふと、亡くなった母の態度には「運命論者」とはまったく違う、「意思の強さ」というものを感じていたことに思い当たりました。「母が里帰りして、わたしを産む」のは祖母がいない不安からそうしたのかもしれません。しかし決して必然ではなかった。そこには明確な意思があります。大阪のさまざまな人がいる中で、わたしを育てたのも、育て方に理想があったのでは なかったのでしょうが、それでも意思は感じます。わたしの行く末が「運命的に」決まっているなどということは(わたし自身が理性的に考えた結論のように)ありえない。そうではなくて、おおよその方向は意思で決められるのかもしれない。こんなふうに考えてみました。人生はポジティブに生きるべきです。ただし、場合によってポジティブに生きることは大変ですが。

☆   ☆

 これから先、"Anthropocene" が学術用語として認められるかどうかは分かりません。専門家でないわたしに判断はできません。わたしはヒトも含めて生物は、いつか絶滅するのが自然な理(ことわり)だと思っていますが、"Anthropocene" は「人為的な影響力を抑制しなければ人間は存続できない」と考えた研究者の重要な問題提起にとどめておくべきかもしれません。

 いずれにしても言えるのは、「ひとつの基準」(今の場合は一定の地質年代の名前の付け方)を大切に守り続けることが本当に必要かと問い直す態度は、意識してそうしなければ、既存の事実に流されるということです。

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(1) Richard MONASTERSKY (2015) Anthropocene: The human age. (NATURE)
http://www.nature.com/news/anthropocene-the-human-age-1.17085
http://www.nature.com/polopoly_fs/1.17085!/menu/main/topColumns/topLeftColumn/pdf/519144a.pdf

 その他のわたしが見つけたサイトをお知らせしておきます。

ナショナル・ジオグラフィック日本版「シリーズ 70億人の地球ー地球を変える『人類の時代』2011年3月号」
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/1103/feature02/index.shtml
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/1103/feature02/_02.shtml

「Cover Story: 人類の時代:人新世(Anthropocene)」Nature 519, 7542(2015年3月12日)
http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/61700

毎日新聞2016年1月28日「我々の世代は...新たな地質年代『人新世』に突入か」
http://mainichi.jp/articles/20160128/k00/00e/040/207000c

日経サイエンス 2016年12月号「特集:人新世を考える」
http://www.nikkei-science.com/201612_060.html

 わたしが見つけた中で一番新しいのは
Colin N. Waters et al. (2016) The Anthropocene is functionally and stratigraphically distinct from the Holocene. (SCIENCE)
https://www.eas.ualberta.ca/wolfe/eprints/Waters_et_al_2016.pdf
でした。



三谷 雅純(みたに まさずみ)
コミュニケーション・デザイン研究ユニット
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

1/4(水) ひとはく探検隊!「冬のむしとりペナントレース」を行いました。

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冬に虫っているの?と思うかもしれませんが、朽ち木(くちき)の中に冬越ししている虫がいるのですよ。

深田公園へ虫さがしするまえに、隊長の八木研究員から虫を捕まえるコツを教わりました。

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「朽ち木をみつけたら手でわって、
   木の皮をめくって探してみよう。
  
   なるべく手で折れるくらいのやわらかい木が
    みつけやすいですよ!」







探険道具のスコップを持って深田公園へ出発です。

寒いですが、空は晴れていて良いお天気♪

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朽ち木をみつけると、みんなさっそくスコップでコンコンとたたき割ります。

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虫を発見!

八木研究員に鑑定してもらいます。

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コガネムシの幼虫、クチキムシ、ゴミムシダマシカミキリムシなどたくさんの虫がみつかりました。

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▲なんとキマワリタケ(冬虫夏草)もありましたよ。

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チビクワガタを発見!


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  八木研究員より、

「チビクワガタは肉食なので
   ソーセージをあげるといいですよ」

 とアドバイスも頂きました。












寒いなか、たくさんのご参加ありがとうございました。

今回のイベントで持って帰った虫は、おうちで大切にそだててくださいね。


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次回ひとはく探検隊は、3/26(日)「早春の植物を観察しよう!」です。

植物はかせの小舘研究員と一緒に深田公園へ早春の植物を観察しましょう!

ご参加おまちしております。

 

博物館はメンテナンスのため、1/10(火)から長期休館いたします。


 冬期メンテナンス休館    2017年1月10日(火)~2月10日(金)



メンテナンス後の開館は2/11(土)です!



 フロアスタッフまつだ

 

新しい一年がはじまりましたね!

ひとはくは1月3日(火)から開館しています☆
初日から多くのお客様にお越しいただきました!
ありがとうございます(^ ^)

1月3日のフロアスタッフとあそぼう「コウノトリになりきろう!」
コウノトリの帽子をつくって、みんなで兵庫県の県鳥コウノトリになりきりました!

おおきなスクリーンを使ってコウノトリクイズ!
日本のコウノトリはどっちかな?
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さっそく帽子をつくろう!
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コウノトリの目の周りの色は何色だったかな?
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できあがった帽子をかぶって、大空を飛んでみよう!!!
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さいごに、みんなで集合写真をパチリ★
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ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!!

「コウノトリになりきろう!」1月7日(土)、8日(月)も開催されます★
まだ参加されていない方、ぜひ今年の干支の酉になりきってみましょう!

『コウノトリになりきろう!』
【日時】2017年1月7日(土)、8日(日)
【時間】13:30~
【参加費】無料
【定員】20名
【受付方法】当日10時から博物館4階インフォメーションカウンターで受付開始します。

みなさまのご参加をおまちしております。


フロアスタッフ たにぐち

平成29年2月8日(水)に開催される兵庫県主催の
「ひょうご環境担い手サミット」にひとはくは協力しています!


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一人で出来ないことでも誰かと手をつなぐと・・・
驚くようなことができちゃうかもしれません!

様々な角度から地域の環境の課題に取組む個人や団体の「エコラボレーション」が、
明日のふるさと兵庫を創る力になります。

サミットで出会い、「ワクワク」と心が動いたら、早速できることからはじめてみませんか?
NPOや企業、個人など多様なスタイルで環境保全・創造活動に取組んでいる担い手の皆様に
お集まりいただき、取組事例や意見交換を通じて、
環境の担い手たちが、更に元気になることを目的に、
「ひょうご環境担い手サミット」が開催されます。

ひとはくからは
第1部パネルディスカッション ~「ワクワク」が人をつなぎ、地域の環境課題を解決する原動力になる~
コーディネーターは中瀬 勲館長

第3部 グループディスカッション ~エコラボレーションで出来そうなこと、ワイワイ話そう~
ファシリテーターとして
橋本佳延主任研究員 上田萌子研究員 大平和弘研究員が登壇します!

ひとはくファンのみなさま!ぜひご参加をお待ちしております!

1 日 時 平成29年2月8日(水)13時00分~16時45分 
2 会 場 兵庫県公館 大会議室 神戸市中央区下山手通4丁目4番1号
       神戸市営地下鉄 県庁前駅下車 西5番出口すぐ

3 定 員 150名程度(環境保全に取組んでいる個人、団体)
4 参加費 無料 
5 内 容
   第1部パネルディスカッション~「ワクワク」が人をつなぎ、
   地域の環境課題を解決する原動力になる~

   <コーディネーター>中瀬 勲氏(兵庫県立人と自然の博物館 館長)
   <パネリスト>
   鈴木 克哉氏(NPO法人里地里山問題研究所(さともん) 代表理事)
   井上 保子氏(非営利型 株式会社 宝塚すみれ発電 代表取締役)
   第2部ポスターセッション~キラリ☆輝く活動をする30団体が大集合!!~
   第3部グループディスカッション~エコラボレーションで出来そうなこと、ワイワイ話そう~
   <コーディネーター>清野 未恵子氏(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 特命助教)
   <ファシリテーター>15名
6 参加申し込み方法  ※注 問い合わせ・申し込み先はひとはくではありません。
   締め切り:平成29年1月19日(木)
   参加を希望される方は、氏名、年齢、性別、所属、
   連絡先(住所、電話番号、電子メールアドレス)を

   ご記入の上、郵送またはFAXで下記までお申し込みください。
   電話や電子メールでの申し込みも受付いたします。
   参加決定の連絡はいたしません。
   申込者多数により参加いただけない場合のみ連絡します。
7 問い合わせ・申し込み先
   兵庫県 農政環境部 環境創造局 環境政策課 活動支援班
  〒650-8567 神戸市中央区下山手通5丁目10-1 電話: 078-362-9895 FAX: 078-362-4024
   電子メール: kankyouseisakuka@pref.hyogo.lg.jp

                                  情報管理課 中前純一

 

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