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七夕の7月7日(日)、ひとはくではKidsサンデーが開催されました。 130707kidssunday  (1).JPG  130707kidssunday  (33).jpg

おり姫様とひこ星様が一年に一度、この広~い宇宙で出会えるという日、
キッズたちにはどんな出会いが待っているのかな?

キッズたちの出会いの瞬間をキャッチするため、
出会いの場、プログラム会場をのぞいてみました。

◆『わくわくネイチャー・テクノロジー自然ってすごい!』
  では、よごれにくいカラをもつ、で~んでんむ~しむし『カタツムリ』と
  出会いました。

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 「本当に汚れないのかな?実験してみよう!」カラにマジックでキュキュッ☆
 「カタツムリさん、大丈夫かな?」  
 水を吹きかけてやさしくふくと・・・

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 「お!落ちた―!」
 このすごい!をまねしてできたのが、家のカベにはるタイル。 

「どっちがカタツムリをまねしてできた タイルかな?実験してみよう!」
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 「よごれがすぐとれたから、こっちのタイルだ~!」
 「カタツムリって、すごいね~!」

 仲良くなるには、一緒にあそぶのが一番!
  130707kidssunday  (10).JPG「目が出てきたよ!」 130707kidssunday  (13).JPG             「ぬるぬるしてるよ~」

今回実験に使用したタイルは、株式会社LIXILさんより
ご提供いただきました。ご協力ありがとうございました。


◆サイエンスショー『かざぐるま』
 
 4階サロンには、かざぐるまが作りたいKidsたちが大集合!

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 そよそよ?ビュービュー?
 外に出たら、今日はどんな風と出会えるだろう?

◆run♪run♪Sunday バッタのあかちゃん 
 
 キッズたちはバッタのあかちゃんに出会うため、
 ギラギラおひさまの下、草むらに元気よく飛び出しました。

   

130707kidssunday  (4).JPG 「バッタのあかちゃんつっかま~えた!」

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 八木研究員からバッタについてミニレクチャー  「バッタにもいろんな種類がいるんだよ」

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130707kidssunday  (6).JPG「わたしのバッタはなにバッタかなぁ?」

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◆四季の星空案内☆
 
 そうそう、今日は七夕でした。
 星空案内で、手作りの紙芝居で七夕のお話を聞きました。「なるほど~!」

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 夏の星座の歌や、クイズなどにも挑戦して、今夜☆を見るのが楽しみになりました。

 NPO法人人と自然の会のみなさん、ありがとうございました!
 

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◆いろいろな化石を見よう触ろう
 
 次は、ずーっと昔、何億年も前に生きていた生きものたちに、こんにちは!

  130707kidssunday  (19).JPG 化石はかせの古谷研究員が、キッズと化石との出会いをとりもってくれました。 
  130707kidssunday  (18).JPG                                  

「これ、私が好きなカシパンだ~」

 

 

 

 

 

130707kidssunday  (20).JPG                 「これ、コハクだ!中に虫が入っているよ!」
 化石にやさしくタッチして、もっと仲良くなりました。化石の声が聞こえる化石はかせってスゴイ!

◆あおむしとあそぼう&パネルシアター「はらぺこあおむし」「七夕」

あれ?七夕の笹の向こうにみんな集まってますね・・・

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 あおむし、カブトムシ、チョウチョ、ダンゴムシなど 生きたむしたちに出会えてKidsたちは大興奮! 
  130707kidssunday  (16).JPG「アゲハチョウの幼虫にさわれたよ~!」 

 ほんもののあおむしとの出会いの後は、 パネルシアターで楽しいお話を聞きました。
  130707kidssunday  (22).JPG   130707kidssunday  (15).JPG 「キラキラ光ってふしぎ~」

◆フロアスタッフとあそぼう 「うきうきおりがみ~きょうりゅう~」
 
 ひとはくに来たら、きょうりゅうにも会いたい!
 たくさんのキッズたちがきょうりゅうのおりがみに挑戦しました!

130707kidssunday  (25).JPG  130707kidssunday  (28).JPG 「う~ん・・・どんなきょうりゅうにしようかな・・・」
 

完成! 自分のきょうりゅうを、きょうりゅうの世界に連れていこう!

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◆デジタル紙芝居『アンモナイト物語』
 本日最後のプログラムはフロアスタッフによるデジタル紙芝居。

    130707kidssunday  (30).JPG        「あ~!さっき 化石にさわった アンモナイトだ!」

 

プログラム会場以外でも、ひとはくのあちこちで、Kidsのステキな笑顔と出会いを目撃しました!

130707kidssunday39 (1).JPG「近くの川に、このくらいのオイカワがいたよ!」

130707kidssunday39 (2).JPG 「あ!トノサマガエルだ~」

 

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 次回のKidsサンデーは8月4日(日)です。

クールスポット期間中(2013年7月2日~9月29日)につき、観覧料は通常の半額です。

夏休みの一日を、クールなひとはくで過ごしてみませんか?


(生涯学習推進室/キッズひとはく推進タスクフォース たかせゆうこ)
 

6月29日、30日に岩手県立博物館で開催された「こども☆ひかり キラキラ復興フェスティバルin いわて」に移動博物館車「ゆめはく」が参加しました。

このフェスティバルは、岩手県立博物館が主催で、こどもひかりプロジェクトが共催して、全国のいろんなミュージアムが岩手の子どもたちを応援する体験型のイベントです。

 

様々な展示物や道具を積み込み「ゆめはく」は、6月27日に出発しました。

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▲最後の荷物を積み込むスタッフ                      ▲「ゆめはく」、ひとはくを出発!

 

6月28日午後に「ゆめはく」が盛岡市にある岩手県立博物館へ到着、しばらくすると福島県いわき市にあるアクアマリンふくしまの移動水族館(アクアラバン)も到着しました。両車の共演は今回で2度目です。(前回は福島県の田村市でした。)
フェスティバル前日のこの日は寒い1日でした(盛岡の最高気温が17℃で最低気温が15℃)。
  

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▲緑に囲まれた岩手県立博物館         ▲「ゆめはく」とブルーの車体の「アクアラバン」(右側奥)

 

フェスティバルの2日間「ゆめはく」は、博物館の入口のケヤキの大木の横に設置され、「ゆめはく」の中や「ゆめはく」の近くにテントを張って、ひとはくから持ってきたプログラムをそれぞれ実施しました。
 

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▲ケヤキの大木と「ゆめはく」

 

ひとはくのスタッフは、「キラキラな虫さんたち」、「化石のレプリカをつくろう!」、「風で飛ぶタネ & ひっつきむし(ドロボー)であそぼう!」などのプログラムを行いました。
 

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▲「ゆめはく」に展示された「キラキラな虫さんたち」     ▲「化石のレプリカをつくろう!」

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▲「風で飛ぶタネ&ひっつきむしであそぼう!」

 

フェスティバルの1日目は曇り、2日目は曇りのち晴れでした。

ちなみに6月29日は約2,500人、30日は約3,500人の来場者が それぞれあったそうです。

参加してくれた子どもたち、楽しんでくれましたか?

 

さて「ゆめはく」、次は どこに行くのかな?


岩手県立博物館の職員の皆様、いろいろとお世話になり ありがとうございました。
また、いろいろなミュージアムから参加されたスタッフや関係者の皆さん、お疲れ様でした。

 

                                                 小舘 誓治(生涯学習推進室/キッズひとはく推進タスクフォース)

ひとはく4階ひとはくサロンでは、フロアスタッフによる万華鏡づくりが行われました。

満員御礼


まずはじめにフロアスタッフより河川の生き物について簡単な説明があります。
展示特別企画「水生昆虫を観察しよう」  深田公園「自然の流れ」の生きもののサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像

フロアスタッフによる解説  解説ボード
質問すると、大勢の参加した子どもたちが勢いよく手を挙げて答える微笑ましい場面が多く見られました。

万華鏡づくりスタート  万華鏡づくり
いよいよ万華鏡づくりです。

完成!完成品はこちら


毎週土日は「フロアスタッフとあそぼう」の他にもオープンセミナー(無料)を開催しています。
お気軽にご参加ください。

★明日から7月!ひとはくは「クールスポット指定施設」です。(7月2日~9月29日まで)


情報管理課 阪上勝彦

今日、大阪府立大学 生命環境化学部の学生の皆さんが御来館されました。

「博物館の資料と情報処理」と題した特注セミナーの中で、博物館の資料はどういうものがあるのか、どのように活用されているのかを学ぶため、講義後、実際に収蔵庫なども見学されました。

特注セミナー

ハブとマングース収蔵庫に入る前にコブラとマングースの標本片手に説明

収蔵庫棟の中へ

収蔵庫の中は、収蔵品を害虫等から守るため、ナフタレンの臭いに包まれています。


植物標本について

植物標本を片手に、種類よりも「いつ、どこで、だれが採取したか」が重要だと説明されていました。
大学生相手に、より専門的説明をされる鈴木研究員

ひとはく多様性フロア ~魅せる収蔵庫トライアル~

他にも、昨年10月オープンした「ひとはく多様性フロア~魅せる収蔵庫トライアル~」(本館2階)なども研究員の説明を加えて見学されました。 ここは随時見学できますのでお気軽に御来館ください。お待ちしています。


情報管理課 阪上勝彦

 

ユニバーサル・ミュージアムをめざして31

 

ヒトは「思い込み」で理解する

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 

 

The_Earth_seen_from_Apollo_17[3].jpg幼い子どもが最初に思い込む「素朴概念(そぼく・がいねん)」では、大地は平らなものですが、本当の地球は球体です。NASAが公表したアポロ宇宙船からの映像

 

 

 一般に、「思い込み」はあまり科学的な態度(たいど)ではありません。中立的な物の見方(みかた)から、はずれてしまう事が多いからです。冷静な判断は「思い込み」を棄(す)てて初めて可能になると言われています。第一、思い込みが強すぎては、人との付き合いもギクシャクしてしまいます。思い込みは偏見を産むからです。相手の人は、その偏見に腹を立てるでしょう。

 

 でも、物事はグループに分けた方が理解しやすいというのも事実です。雑多な物、さまざまな個別の物を、それぞれ別べつに憶えておくのは大変です。とても憶えきれません。そこで、わたしたちは物事をグループに分けることを試みるのです。こうして世界を体系的に理解し始めます。

 

 ただし、変な話に思えるのかもしれませんが、グループに分ける事は、「思い込み」がなければできません。つまり、「偏見」は「理解」につながるのです。

 

 子どもが生まれて初めて果物(くだもの)を見て、グループに分ける時の事を想像してみて下さい。黄色の果物(くだもの)、赤い果物(くだもの)、緑の果物(くだもの)といった具合に、見た目の色で分けていくかも知れません。しかし、現実にリンゴやブドウが食卓に出た時に、その子は戸惑(とまど)ってしまうかも知れないのです。なぜかと言うと、リンゴやブドウの色は、特定の色に決まっているわけではないからです。リンゴは赤と決まっているわけではありませんし、ブドウも紫(むらさき)ばかりではありません。緑のものがあります。

 

 幼い子どもは、見た目で判断しがちなようです。黄色いリンゴは黄色いバナナの仲間なのです。この態度は科学的とは言えません。でも、仮に分けておくのは大切なことです。どうグループ分けしたらいいのか、よくわからないのなら、取りあえず分けておく。そうすれば、後でもっと別の規準で分けることができるからです。果物(くだもの)の場合なら、食べてみることです。黄色いリンゴと黄色いバナナは別物で、どちらかというと、黄色いリンゴは赤いリンゴと同じ味がすることに、食べてみて、初めて気が付くのです。

 

 こんな子どもの理解の仕方(しかた)を、教育学や認知(にんち)科学の世界では「素朴概念(そぼく・がいねん)」と呼ぶのだそうです。「無邪気(むじゃき)な思い込み」とでも言い直せばいいのでしょうか? 人間が、日常生活で、自然に身に付けた知識のことだそうです。ですから、学校で習う理科とか社会、算数や国語の知識とは異なっていることが普通(ふつう)です。

 

 学校現場では、「素朴概念を、学校で教えていく科学的概念に直す方法」といった教え方が、よく研究されたと言う事です。なぜかというと、「素朴概念」は専門家の考え方とは異なりますし、その上、案外、多くの人が疑わずに信じていて、簡単(かんたん)には誤解が解けないからだそうです (1)。学校教育で教える理科とか社会では、誤解を解いて、もう一度、子どもたちに教え直す必要があるのです。

 

 「素朴概念」を学校教育で教える知識の体系に直すのは重要です。「素朴概念」だけでは、複雑な現代社会が理解できないからです。たとえば「わたしたちが住むこの地球は、水平な板ではなく、丸い星のひとつ」だとか、「民主主義では多数の意見を尊重しなければならないが、少数者の意見を無視しても社会が成り立たない」といった事は、「無邪気(むじゃき)な思い込み」では理解できません。「大地が丸まっていないように見える」のは地球が大きすぎるからですし、少数者の意見も大切にするから、多様な未来の可能性が開けるのです。

 

 このように、学校教育で教える知識の体系は子どもたちの将来にとって大切です。しかし、わたしは霊長類学の研究者ですから、教育現場にいる先生がたとは、ちょっと捉(とら)え方の違うところがあるのです。

 

 今の教育システムからは、はずれるのかも知れません。でも、幼い子どもがどう世界を理解するのかは、ひょっとするとヒトのたどってきた進化のプロセスから見直すと必要な事だったという事はないのでしょうか?

 

 たとえば「素朴概念(そぼく・がいねん)」を、〈ことば〉と同じようなものだとは捉(とら)えられないのでしょうか? 〈ことば〉は、赤ん坊であれば、何の苦労のなく憶えられます。多くの子どもは、こうして母語を覚えます。ちょうどそれと同じように、「素朴概念」、つまり「無邪気(むじゃき)な思い込み」を抱く事には、何か科学的な合理主義とはまったく別の価値があるのではないか。ただ単に「子どもの誤解」した「間違いを正す」というだけのものとは違うのではないか。ふと、そんな気がしたのです。

 

 教育現場にいる先生にとっては、子どもの将来が大切です。ですから、現代社会に沿ったものの考え方が大事だと思います。しかし、わたしにとっては、現代社会の価値観を超えた、人(=ヒト)の本質を考えていく作業が、自分の仕事だと思っています。そこでは、変に聞こえる事も言ってしまいます。

 

 本当に不思議な事ですが、わたしたちは、何か物事を分かろうとする時には、おとなになっても「思い込み」で分けていくしかありません。そうする事によって「理解した」と思い込むのです。また、そうしなければ、後のちの理解はできないのです。わたしはこの事に、つい最近、気が付きました。

 

 たとえば、世の中に無数にいる「他人」、つまり「自分以外の人」です。もちろん、お一人おひとりは個別の人間ですから、笑いもし、怒りもします。でも、「他人」を理解しようとすると、個別の人ではなく、「よく笑う人」とか「怒りっぽい人」といったふうに、人をいくつかのグループに分けて理解しようとしていることに気が付きます。その「グループ」とは、よく考えてみると、ただの「思い込み」で分けたに過ぎません。その人が、本当にほがらかで、よく笑っているかどうかはわからないし、いつも不機嫌に怒っているように見えるが、もともと、あまり表情を作らないだけかも知れません。無理やりグループに入れないですむのは、「自分」だけではないでしょうか?

 

 人を理解する前に、まず、その人をグループに当てはめてみる。考えてみれば、これは恐ろしい事です。わたしたちには、人に偏見を貼り付ける下地(したじ)が常にあるということです。でも、ヒトは誰でも、人をグループに分けてみなければ、世の中の仕組みは分からない。仕組みは、科学的な事実のはずです。

 

明らかに矛盾しています。幼い子どもと同じように、いつか「黄色いリンゴと黄色いバナナは別物で、実際に食べてみれば黄色いリンゴは赤いリンゴと同じ味がする」ことに気が付くのでしょうか?

 

 そもそも、科学の知識自体が「時代の空気」や「時代の要請」といった偏(かたよ)りに根ざして広がっているのですから、本当に冷静で中立的な物の見方(みかた)など、存在するかなと思ってしまいます。どうなんでしょうか?

 

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(1) ChinnC.&BrewerW.(1993The role anomalous data in knowledge acquisitionAtheoretical framework and implications for science instruction Review of Educational Research63149に載っているそうです。山縣宏美さんが2001年にお書きになった「理科学習における概念変化のプロセスとその要因」(京都大学大学院教育学研究科紀要, 47: 356-366

http://hdl.handle.net/2433/57399

からの孫引きです。

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

兵庫県立大学 自然・環境科学研究所

/人と自然の博物館

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