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ひとはくでは、環境省と協力して2013年2月9日(土)に生物多様性地域連携促進セミナーを開催いたします。
関心のあるかたは、ぜひご参加頂ければと思います。

chiikirenkei20130209.jpgこのセミナーは、生物多様性の保全に関心のある市民、企業、NPO/NGO及び自治体の方々を対象として、地域の多様な主体の連携による活動の事例発表や参加者同士の意見交換を通じて、生物多様性地域連携促進法(平成23年10月施行)の活用を促すとともに、生物多様性の保全に向けた地域に根ざした連携の取組を促進することを目的としております。

詳しくは下記のホームページをごらんください。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16184

また、子ども向けのプログラムもあります!
4種類のゆるきゃらと一緒に写真撮影や楽しいイベント・ワークショップもありますよ!
 → チラシはこちらからダウンロードできます

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なお当日のプログラム内容は下記のとおりです。

【日時】 平成25年2月9日(土)13:00~17:00(開場12:30)
【会場】 兵庫県立人と自然の博物館 本館4階 大セミナー室
     (兵庫県三田市弥生が丘6丁目)
【主催等】 
主催:環境省 共催:兵庫県、国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、
生物多様性自治体ネットワーク
協力:兵庫県立人と自然の博物館

【対象者】 主として兵庫県内の市民、企業、NPO/NGO及び自治体の方々

【開催趣旨】 生物多様性の保全のためには、地域において様々な関係者が連携して地域の特性に応じた取組を行うことが重要であることから、平成23年10月に「地域における多様な主体の連携による生物の多様性の保全のための活動の促進等に関する法律(生物多様性地域連携促進法)」が施行されました。本セミナーは、地域の多様な主体の連携による活動の事例発表や参加者同士の意見交換を通じて、生物多様性地域連携促進法の活用を促すとともに、生物多様性の保全に向けた地域に根ざした連携の取組を促進することを目的として開催します。

【プログラム】
13:00~13:10 開会挨拶  環境省 ・ 兵庫県
13:10~13:20 生物多様性キャラクター応援団共同宣言式
   UNDB-J「タヨちゃんサトくん」
   兵庫県「はばタン」
   兵庫県立人と自然の博物館「ひとはく博士」
   ※終了後、別会場で子ども向け写真撮影会等を実施

13:20~13:35 ひょうごの生物多様性保全プロジェクト認定証交付式

13:35~14:05 多様な主体の連携による生物多様性保全活動の意義 竹田純一氏
(農山村支援センター事務局長/里地ネットワーク事務局長/内閣官房地域活性化伝道師/東京農業大学学術研究員)

14:05~14:25 生物多様性地域連携促進法のあらましと生物多様性をめぐる最近の話題
   環境省 生物多様性施策推進室

14:25~15:30 地域での活動事例の発表
  「地域連携保全活動による持続可能な都市型里山を目指して」
   西宮市環境局環境緑化部環境学習都市推進課 副主査 上野真理子 氏
  「東お多福山草原保全における多様な主体による地域連携」
   東お多福山草原保全・再生研究会 事務局 橋本佳延 氏
  「淡路水交会による漁業者の森づくり活動」
   南淡漁業協同組合 組合員 西野恵介 氏
  「尼崎の森中央緑地における百年の森の創造を目指した市民・企業・行政の連携」
   兵庫県阪神南県民局尼崎港管理事務所 尼崎21世紀プロジェクト推進室長 塚原淳 氏
   尼崎信用金庫営業統括部 次長 越柴豊 氏

15:30~16:00 休憩(活動団体によるブース出展)

16:00~17:00 ワークショップ 
  テーマ:多様な主体による連携の促進に向けた課題と展望

【定員、参加料】  100名程度、無料

【セミナーへの参加申し込み方法について】
E-mail、FAX、又は下記URL上の申し込みフォームのいずれかの方法で、平成25年2月1日(金)までに下記事務局までお申し込みください。
お申し込みフォームURL http://www.event-notice.org/bdseminar/hyogo/

E-mail又はFAXでお申し込みの際には、表題に「生物多様性地域連携促進セミナー in 兵庫 参加申し込み」と明記し、[1]氏名(ふりがな)、[2]住所、[3]電話番号、[4]勤務先及び役職、[5]連絡先E-mailアドレス(又はFAX)をご記入ください。
事務局からの返信メールを参加券としますので、当日必ずお持ちくだい。
参加券は、参加希望者一人につき1通とさせていただきます。
参加希望者が多数の場合は、先着順といたします。

以上です。

多くのみなさまのお越しをお待ちしております。

(みつはしひろむね)

 今日は1月31日 久しぶりに快晴

快晴は きっもちE~(o^^o)

(写真をクリックすると、大きく表示されます)

 

 とても暖かい一日です。 過ごしやすい一月の晦日

  青空は 続くよ どこまでも

 

 どこまでも どこまでも つながってる..... ぐるっと 地球を 回ってるかな? 

ひとはく2013

2013年1月30日

ひとはく20年の実績に基づいて、21年目からのひとはくのあるべきすがたを描き出しています。日常的な活動と並行し、現在の博物館に求められているものが何かを広く検討し、ひとはくに注目して下さる方々のご意見をいただきながら、成人したひとはくのあるべきすがたを模索する作業を進めました。年度末には、ひとはくの20年を総括し、自己評価する文書を取りまとめ、同時にひとはくの将来構想を公表する準備を進めています。自分たちの活動が何であったかは、すでに『みんなで楽しむ新しい博物館のこころみ』(研成社刊、2012年)にまとめ、博物館に関心を寄せ、活用して下さる人々からの評価をいただいています。より広い範囲の人々の博物館活動への関心を呼ぶことができれば幸と思っています。

 ひとはくでは新しく、ひとはく多様性フロアに「魅せる収蔵庫」コーナーを整え、博物館が生物多様性とどのように取り組んでいるか、それをすべての階層の人々とどのように共有できるかの試みを始めました。これからの人と自然の調和ある共存のために、わたしたちを含む生物多様性の望ましい在り方をいっしょに考えるコーナーに育てるように、ひとはくはいっそうの注力をしたいと考えています。

 

(ひとはく多様性フロア)

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今年は、移動博物館車「ゆめはく」が皆さん方のお近くで見かけられる機会も増えることと思います。「ゆめはく」がやってくるのを待つだけでなく、積極的に「ゆめはく」をみなさんの地域に呼び寄せる行動も起こしていただければと期待します。「ゆめはく」はひとはくの移動博物館車ですが、同時にみなさんの移動博物館車でもあります。その実績が、今年は大きな効果を上げることを期待したいと思います。

(ゆめはく)

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これまでひとはくといっしょに学ばれた方も、これまでひとはくと接点がなかったけれども今年は恊働の実績をあげたいと期待されている方も、ひとはくの活動を起点とした学習に今年はいっそう多く参画されるよう期待します。

 

                       岩槻邦男(館長)

 

 

 

みなさま、あけましておめでとうございます。

昨年は多くのお客様にお越しいただき、素敵な出会いをありがとうございました。

 

 

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今年もひとはくをどうぞよろしくお願いします。1月のひとはくは3日から開館していました。凍えそうな寒さの中、多くのお客様がひとはくでのお正月を楽しんでくださっていました。

こちらはFSとあそぼう「凧づくり」の様子です。

 

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みなさまが作ってくれた凧は高くまで上がり、楽しんでくれていましたが。スタッフも一緒になって楽しんでしまったために、写真がありません。

様子をお届けできなくて、すみません。

 

現在、ひとはくはメンテナンス休館のため、お休みをいただいております。

2月は9日(土)から開館、さっそく楽しいイベントが、もりだくさん♪

 

2月のフロアスタッフとあそぼう(土日祝15:00~)

2月9日()10()・11日(月・祝)「川でさかなつり」 

2月16()17()「画はくの日」

2月23()24()「おひなまづくり」

 

うきうきワークショップ10:3016:00※時間内はいつでもご参加できます!)

2月23()「コウノトリとあそぼう!」参加費無料

 

 

くわしくはうきうきカレンダー12月合併号をごらんください。

今年もたくさんの笑顔に出会えることを楽しみに、みなさまのお越しをお待ちしております。

 

フロアスタッフ みの あんな

 

 

ユニバーサル・ミュージアムをめざして22

 

サラマンカ宣言があった!ー2

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 

 サラマンカ宣言では、ユネスコとスペイン政府が「特別なニーズが必要な子どもの教育をしっかりやろう」という理想を宣言しました。「特別なニーズが必要な子ども」というと、まず障がい児のことを思いうかべるかもしれません。でも、世界にはいろいろな子どもがいます。ストレート・チルドレンや難民の子ども、お金のために売られた子どももいるでしょう。女の子には教育は要らないという人もいます。そんな全ての子どもに援助が必要です。みんな「特別なニーズが必要な子ども」なのです。

 

 サラマンカ宣言では、まず地域の普通学校を想定しています。各地域には、保育や幼稚園で行う幼児教育から始まって、大学や大学院までさまざまな教育施設があります。日本では小学校と中学校が義務教育ですから、子どもは全て、小学校や中学校で教育を受ける権利があります。ただ、特別な場合は学校に行かずに家庭でいてよかったり、後には特別な教育をする学校に行ったりする時期が長くありました。「特殊教育」と言う、たとえば盲(もう)学校や聾(ろう)学校、養護(ようご)学校の事です。

 

 盲(もう)学校というのは盲(もう)や弱視(じゃくし)の子どもが通った学校です。ここでは点字(てんじ)を教えてくれました。点字(てんじ)というのは、紙にポツポツの穴が開いていて、普通の字と同じように何かの意味を読み取る字の書き方のことです。ただし、目ではなく、指先や、指のない人はくちびるで読み取ります。ちなみに、よくあるインクや鉛筆や筆(ふで)で書いた「目に頼る字」の事は、「点字(てんじ)」に対して「墨字(すみじ)」と呼びます。

 

 聾(ろう)学校というのは、ろうの子どもや難聴(なんちょう)の子どもが通った学校です。ここが普通の学校と違うのは、システムは学校によって少し違うのですが、手話(しゅわ)で授業が受けられた事です。手話(しゅわ)というのは、多くの人が使う発話言語(はつわ・げんご)とは違います。ジェスチャーや指の動き、表情で伝える言葉です。言うなら「耳に頼る言語」ではなく「目に頼る言語」なのです。ろうや難聴(なんちょう)の子どもは、学校で手話(しゅわ)が禁止されていた頃から、友だちとのお喋りや遊びを通して手話(しゅわ)を身に付けたものでした。ですから、手話(しゅわ)はもともと人工的に作られた「仮の言葉」などではなく、自然な本来の言葉なのです。

 

 その他に、知的障がいのある子どもや自閉症の子ども、知的障がいはないのだが、手や足がなかったり、マヒがあったりする子どもがいます。そのような子どもが通うのが養護(ようご)学校でした。この学校に点字(てんじ)や手話(しゅわ)のように特別なコミュニケーション手段はないのですが、でも子どもの感性や才能が特殊な場合がよくあります。絵を描(か)く事に特別な才能を持っていたり、音楽は、一度聞けば全部憶えるという子どももいます。ですから先生は、子どもの持っている可能性に感覚を研ぎ澄まさねばならないはずです。先生自身に学習障がいのある、たとえば絵の才能が豊かな人なら、子どもの才能を見逃す事は少ないでしょう。

 

 このような特殊教育を行う学校は、つい最近、日本でも制度が変わりました。2007年4月に変わった特別支援学校による特別支援教育です。

 

 特別支援教育でも、元の盲(もう)学校や聾(ろう)学校のように、点字(てんじ)や手話(しゅわ)といった特別に訓練をした先生や、先生自身がもうやろうでないと教えられない事があります。ですから、名前は特別支援学校に変わりましたが、今でも元の盲(もう)学校や聾(ろう)学校に通う子どもたちは大勢います。

 

 でも、その子どもたちが特に望むのなら、地域の「普通学校」に通う事もできるようになりました――多くの市町村では、当事者の希望と障がいの種類や程度から、特別支援学校に通うべきか「普通学校」に通うべきかを「総合的に判断」するのだそうです (1)

 

☆   ☆

 

 わたしの目には、今、日本の教育は、古い「特殊教育」からサラマンカ宣言の理想としたシステムへ移っていく「渡り廊下(わたり・ろうか)」の途中にいるような気がします。古い「特殊教育」のシステムでは、特別に訓練をした先生や障がいのある先生が、子どもたちの障がいの種類や程度に応じて教えてくれますから効率的でしょう。その一方で、子どもは盲(もう)学校や聾(ろう)学校、養護(ようご)学校だけに通いますから、多数者の、つまり晴眼者や聴者といった人びととふれ合う機会は、それだけ少ないことになります。

 

 サラマンカ宣言の理想としたシステムでは、障がい児に限らず「特別なニーズが必要な子ども」は誰でも地域の学校に通います。そして地域の学校は、さまざまな「特別なニーズ」に対応できるようにカリキュラムや教育内容、設備をそろえていくのです。この事から、「社会は元来、さまざまな人びとで成り立っていて、そのさまざまな人びとが、お互いを認め合う事で、力(ちから)を得るのだ」というインクルーシブな社会、ユニバーサル社会 (2) の理想に近づくことができると思います。ただ、インクルーシブな社会やユニバーサルな社会を実現するためには、まだまだ乗りこえるべきハードルがあるように思います。その事を教育について考えてみましょう。

 

 まず、特別に訓練を受けた先生の確保です。点字(てんじ)や手話(しゅわ)は、使える人が、まだまだ少ないコミュニケーション手段です。今いる先生に訓練を受けていただくといっても、コミュニケーション手段は小さい時から使っていなければ、なかなか本当に使えるようにはなりません。子どもの得意な事とか発達を認識するのも難しいかもしれません。

 

 「(子どもによって)複数の先生がひとつのクラスで、同時に教える」形態は、日本でもすでにあるのだと思いますが、ヨーロッパなどの「インクルーシブ教育」先進国では普通の事のようです。先生は教育技能の質が違っていて、言ってみれば「自分の得意技」で教育できるのです。しかし、先生のお給料は、2人いれば2倍、3人いれば3倍というふうにかかります。これは普通の出費と違って、社会全体の教育費ですから、ただ棄てるようなお金ではなく、未来への投資です。しかし、これを実現するには地域の人の理解が欠かせないでしょう。

 

 同様に、カリキュラムを増やし、新しい設備を入れるのにも、使いこなせる人材とお金が必要です。それを一度に変えるというのは難しそうです。日本の教育制度が、今、「渡り廊下(わたり・ろうか)」の途中にいるようなものだと思うのは、そんなわけです。

 

☆   ☆

 

 博物館のような生涯学習施設は、義務教育のための小学校や中学校とは違うかもしれません。でも生涯学習施設なら、今はまだユニバーサルであったり、インクルーシブであったりすることは少ないのですが、もともとが「全ての人びとに開かれている(べき)施設」です。わたしは「サラマンカ宣言の理想としたシステム」に、いちばん近いように思います。

 

 もちろん、義務教育のところで述べたように、制度を作り直す難しさや、お金の心配、言い換えれば、さまざまな人の使いやすさを市民がどれだけ理解してくれるかといった難しさはあります。それにもまして、館員自身の理解がおぼつかないのでは話になりません。まずは、そこから始めなければならないからです。

 

 ですが、生涯学習施設――博物館以外にも美術館や図書館がありますし、最近では、たとえば放送大学などは生涯学習施設の色彩があると思います――なら誰でも、どのような立場の人でも学ぶ事ができます。そしてもうひとつ大切な事は、計画の時から、みんなで参加する事です(これを実現できている施設は少ないと思います)。

 

 計画といっても、何も「設計図を引くところから」という意味ではありません(観客として来た人が設計図を引いてくれたら、思いもよらない発想の生涯学習施設ができて、おもしろいと思うのですが)。たとえば、計画する人のなかに視覚障がい者がいれば、ガラスで囲まれた展示物は、やがてなくなるでしょう。ガラスで囲まれていたのでは、触る事ができないからです。母語が日本語でない人がいたら、やがて日本語だけの展示解説というのもなくなるでしょう。また認知症や学習障がい者、失語症者のようなコミュニケーション障がい者が入っていれば、展示解説をくふうして、よくある字(漢字・ひらがな・カタカナ)だけの解説から、ビデオや絵が出て、同時に読み上げてくれるようなマルチメディアの展示解説がいいと言うかもしれません。

 

 計画段階からいろいろ多様な人が参加する事で、本当に使いやすいユニバーサルでインクルーシブなもの――見た目も大切です――ができるのです。

 

 前にも書いたと思います。ユニバーサルでインクルーシブな生涯学習施設は、ユニバーサルでインクルーシブな社会の雛形(ひながた)です。サラマンカ宣言の精神は、そこで具体的に求められているのだと思います。

 

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(1) 竹内まり子 (2010) 「特別支援教育をめぐる近年の動向―『障害者の権利に関する条約』の締結に向けて―」(国立国会図書館 ISSUE BRIEF 調査と情報,第684号,pp. 12. [http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3050393_po_0684.pdf?contentNo=1]

 

(2) 兵庫県(2005  ひょうごユニバーサル社会づくり総合指針.兵庫県,pp. 30. [http://www.universal-hyogo.jp/contents/outline/shishin.html]

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

兵庫県立大学 自然・環境科学研究所

/人と自然の博物館

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