研究の最近のブログ記事

ひとはくでは、9月23日(土)より、三田市立中学校の「理科自由研究作品展」を開催中です。


  
中学生の皆さんが自分で見つけたテーマを、中学校で学んだ科学の方法にしたがって探求してまとめた成果が理科自由研究です。このうち、優秀作品を「理科自由研究作品展」として、ひとはくサロンに展示しています。各中学校から選ばれてきた優秀作品であるだけに、どの作品も非常に立派な作品ばかりです。この中から未来のサイエンティストが生まれるかも。。

10月3日(火)までの展示ですので、作品が展示されている中学生やその保護者の皆さまもお見逃し無く。

ご覧いただいた中学生にちょっとアドバイスですが、このひとはくサロンのもう少し奥には、ひとはく研究員の最近の論文も掲示されています。大学・博物館レベルの研究はどう違うのか、同じなのか。もちろん探求の深さは違うのですが、自然に対する興味や静物に対する愛情は同じものです。どうぞそんなところも見て感じてくださいね。1、2年生は是非来年の自由研究のヒントにもしてください。
生涯学習課
竹中敏浩

9月22日(金),神戸市環境局より要請を受け,主任研究員橋本佳明が講師を務め,同市環境局環境保全部自然環境共生課や保健所の方々を対象とするヒアリ講習会を実施しました.

※本講習会で使用した手順書はこちらからダウンロードできます.>>ヒアリとアカカミアリの疑いがあるアリの1次スクリーニング手順 非営利目的であれば出典を明記してご利用いただて結構です.(CC-BY NC4.0


講師を務めた橋本佳明の感想です.
「4時間に及ぶ,講義と実習というハードなプログラムで,講師の方がむしろ疲れ気味であったにもかかわらず,実習生のみなさんは,終始,真剣に,そして,熱心にプログラムに取り組んでいただきました.
少しでも,お役に立てたなら,幸いです.」

以下,その講習会の模様と資料(このページ下部からダウンロード可)を掲載します.


 ヒアリの増加について説明,驚異となる繁殖力.    アリの繁殖システムについて説明
  


 講習会の様子.細かい作業です.          ヒアリの特徴,前伸腹節・腹柄節・後腹柄節の説明
  


 アカカミアリの頭部について説明           比較のため在来種の特徴について説明
  



左写真は,鏡下で特徴を確認し,手順書と見比べながらスクリーニング(せんべつ)を行っているところです.

慎重に丁寧に行うことでスクリーニングを行うことができます.



※写真提供は神戸市環境局自然環境共生課より

主任研究員 橋本佳明
生涯教育課 竹中敏浩

■第2回高校生のための生きもの調査体験ツアー1日目■ 


 去年に始まった「高校生のための生きもの調査体験ツアー」も、今年で2回目となりました。 台風9号、10号と立て続けに2つの台風が台湾に上陸したことから、残念ながら2日遅れの開催となりましたが、今日、2つの航空便に分かれて渡航、台湾に無事到着し、スタートしました。

    関西国際空港より出発          台湾桃園国際空港に到着
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 桃園国際空港で合流、バスに乗って、まずは台湾北部の高地、東眼山の自然教育センターに向かいました。到着と同時に土砂降りの雨。スーツケースを抱えながら、なんとかセンターの屋根に逃げ込みましたが、みんなびしょ濡れ。いきなり着替えからのスタートです。
 その後、日本と台湾の高校生がグループごとに着席、英語や身振り手振りで自己紹介をしながら初対面の交流がなされました。まだ緊張感が解けていない中、台湾の高校生たちからサプライズのウェルカムカードを1人ずつもらい、日本の高校生たちも緊張が溶けたような笑顔を見せてくれました。
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 夕食の後は、今年1回目の夜間観察。 遊歩道沿いに生息するヘビ(シュウダやバイカダなど無毒のもの)やキグチキノボリトカゲ、カエル(スウィンホーガエル、ヒキガエルの仲間)などを観察しました。

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 また、施設前では恒例のライトトラップを実施、去年のツアーでは現れなかったヤママユやオオミズアオも姿を見せてくれました。

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 明日は夕方まで東眼山に滞在し、昼間に活動する生きもの達を観察する予定です。 まだ始まったばかりのツアー、高校生たちの成長を見るのが楽しみです!


公益財団法人国際花と緑の博覧会記念協会
佐々木 洋平

 兵庫県立北須磨高等学校のサイエンスクラブ部員3名が来館し、ひとはくの岩石試料を用いて放射線測定実験を行いました。
 同校サイエンスクラブは、日本各地の中高校生が自然環境中の放射線を測定し、放射線地図を作るプロジェクト「ゆりかもめプロジェクト」にも参加しています。今日は、ひとはくが所蔵する岩石試料の中でも兵庫県内の岩石試料を中心に、ガイガー計数管方式の放射線測定器を用いて、岩石種による放射線量の違いを測定するために来館しました。
 高校生が自分たちの住む自然環境に興味を持ち、連携して調査を行っていこうとすることは、地球環境を次の世代に引き継いでいく上でも素晴らしいことです。北須磨高校サイエンスクラブの生徒の皆さんは、8月11日に福島県で行われる情報交換会を目指してデータをまとめていくそうですが、今後の継続した取り組みへ向けエールを送りたいと思います。

ガイガー計数管方式の放射線測定器を用いて岩石種ごとの放射線量を測定

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佐藤事業推進部長(兵庫県立大教授)より収蔵庫内の化石標本の説明を受ける
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神戸層群の植物化石の産出地点地図を見て
北須磨高校がその中心にあることを知る   展示室で兵庫の岩石の展示を見学
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兵庫県立人と自然の博物館
竹中敏浩

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研究紀要「人と自然 Humans and Nature」は,人と自然の博物館が年に1回,毎年冬に発行する学術誌です.
>> 研究紀要http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin.html

7月末日に設定していた原稿の締め切りを廃止し,通年で,いつでも投稿できるようにしました.

また、原稿の種類を増やしました.2016年度発行の第27号までは 原著論文・総説・報告・資料 の4種類でしたが,2017年度発行の第28号からは 原著論文・総説・報告・資料 の論文原稿に加えて 意見・書評・その他 も投稿いただけます.論文原稿は,これまで通り博物館内外の専門家が審査をし、編集会議で審議され,編集委員長が同意したものだけが掲載されますが,意見・書評・その他 は編集会議の審査と編集委員長の同意だけで掲載可能となります.ただし, 意見・書評・その他 では「論文」とは標榜できません

詳しくは、>> 人と自然原稿連絡先と投稿規程http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/bosyu&toukoukitei.html
を参照して下さい.

2017年11月末までに審査が済み,受理が確定した原稿は28号に載ります.
審査には、通常4か月ほどが掛かります.

出版は電子版のみとなりました.これまで同様,電子版は人と自然の博物館ホーム・ページから無料でダウン・ロードできます.>> 研究紀要http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin.html

出版したものは公共の学術プラット・フォームに掲載し,利用がより広がるように計画しています.公共の学術プラット・フォームは J-Stage の予定です.

2017年第28号への投稿も,すでに,いくつかが審査過程にあります.多くの皆さまの投稿を、お待ちしています.


研究紀要「人と自然 Humans and Nature」編集委員長
三谷 雅純
E-mail: mitani (at) hitohaku.jp
(at) を @ に変えて下さい.

人と自然の博物館では、ひとはく地域研究員や連携活動グループをはじめ、地域の自然・環境・文化を自ら学び伝える活動を行っている方々が、お互いの活動を知り、活動の質をあげ、新たな展開のヒントを得る場として、「共生のひろば」を開催しています。2006年からはじめて、12 回目となりました。開催した発表会では、口頭発表・ポスター発表等を合わせて80件を超えるの発表があり、活発な情報交換ならびに交流がおこなわれました!子どもからシニアの方、自然観察を始めて間もない方、超プロフェッショナルの方、どなたでも参加できるのが「ひとはく」のいいところですね!

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今回もひとはくのライブ映像配信機器を活用して、大セミナー室で開催された加藤研究員のギャラリートーク「人類誕生の時代を探る試み」や各種団体、学校などの口頭発表などをビデオカメラで撮影した映像をライブ映像配信機器や配信サーバー・無線LANを活用して中セミナー室やひとはくサロンでモニター等に生中継を来館者に提供し、研究内容の効果的な発表や来館者の理解度の向上に役立てております!

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ギャラリートーク
「人類誕生の時代を探る試み」(加藤研究員) 
ギャラリートーク終了後もみなさんから研究に関する質問がたくさんありました!
また、研究に関する個別の質問が学生さんなどからもあり・・・このままだと・・
夕方までいきそうな雰囲気でしたね~
みなさんの知的好奇心はアフリカ大陸より熱い!!
  
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口頭発表
口頭発表の部では、地域の活動団体や高等学校、大学を含め8団体の発表があり
質疑応答などもあり会場は熱気があふれておりました!
10代の方々の発表が多く・・・
みなさんに元気なエネルギーが・・・青春っていいですね~

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ポスター発表など
ポスター発表があり、参加の皆様たちも互いの活動を知る場として観覧するとともに
観覧者からの質問に回答されている光景が見られました。
また、当館の研究員が参加者の研究への助言も行いました。
その場で研究員の特注セミナー状態です!

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また、ひとはくでは
12日からはミニ企画展「淡路島の和泉層群北阿万層の化石調査」
本日からはミニ企画展「六甲山のキノコ展2017~野生のキノコの不思議な魅力~」
ミニ企画展 ひとはく研究員展2017「ひとはくの今」が開催しています!
本日、「共生のひろば」は終了しますが、まだまだ、ひとはくは企画展が盛りだくさん!
みなさまのお越しをお待ちしております。

                               情報管理課 中前純一 

 
ひとはくは、1月29(日)兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス
(ポートライナー「京コンピュータ前」駅下車スグ)などで
開催される第9回サイエンスフェアin兵庫にブースを設け出展します!

前回も1500名を超える高校生などが参加し、
科学技術分野における研究や実践発表の場として
口頭発表やポスター発表が行われました!
フェア当日の会場はとってもアカデミックな熱気がいっぱいなんです!

前回の様子です!

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 鈴木研究員のダンゴムシセミナー    秋山研究員の植物セミナー
 
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 山内研究員の標本セミナー       ひとはくブースは高校生で満員です!


ちなみに・・・ひとはくとサイエンスフェアの関係につきまして・・・

主催の兵庫「咲いテク」事業推進委員会は・・・
高校・大学・企業・研究機関等が連携して、主に課題研究的な活動を通じて
科学技術人材の育成を図ることを目的とする、いろいろな行事・プログラム、
「兵庫『咲いテク』事業」を運営されています!
兵庫県教育委員会と県内SSH(スーパーサイエンスハイスクール)
指定校8校(神戸高明石北高尼崎小田高加古川東高龍野高豊岡高
神戸市立六甲アイランド高武庫川女子大附属中高)により組織されています!

実はひとはくとも関係が深く・・・研究員が
研究支援や相談、セミナー受講などで来館いただいている学校ばかりでございます!

そして・・・今回の・・・
ひとはくの出展タイトルは・・・いろいろな「虫」でございます!
世の中にはいろいろな「虫」がいます。きれいな虫、かっこいい虫、変な虫......。
さまざまな昆虫やダンゴ虫などの標本や生体を展示します。その形や生活の不思議などを紹介します。
そのほかにも・・・当日のお楽しみです!

ひとはくとしても、「研究や実践の拡大・充実・活性化」というフェアの目的にかなうべく、
ブースを出展し、高校生などと交流をさらに図りたいと思います!
それぞれの"ひとはく研究員"の"研究"ぶりを感じ取ってもらえるよう頑張ります!

研究員は出展に向けて鋭意準備中です!乞うご期待!

見学~入場料は無料です。
どなたでも見学していただけます。

日時 平成29 年1 月29 日(日) 10:00 ~ 16:30
会場(今年度は3 会場での分散開催になります。)
兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス(7F 大講義室・中講義室、5F 小講義室)
神戸大学統合研究拠点コンベンションホール・ラウンジ
甲南大学FIRST(7F レクチャールーム、6F セミナー室)
※ひとはくは7F レクチャールームの予定です!
3 会場ともポートライナー「京コンピュータ前」駅下車スグ

昨年度の様子はこちら

追伸

実はサイエンスフェア参加した高校生などが・・
ひとはくに・・・たいへん興味を持ってもらって・・・

共生のひろばに多くの高校生が参加・見学をしてくれました!
当日の様子(ブログ) 共生のひろば(単行本) 
今年度はこちら
第12回 共生のひろば(2017年2月11日)

そして・・・
高校生のための生き物調査体験ツアーin台湾(ブログ)
参加してくれた高校生も!

志のある高校生などをひとはくは・・・
末ながーく支援していきますね!
それでは・・・来館お待ちしておりますね!

                     情報管理課 中前純一




兵庫県立人と自然の博物館では、古生物学・岩石学/生態学分野での任期付研究員を募集しております。
当館での業務内容は、地球科学及び生物学を基盤とした、人と自然の共生に関する調査・研究、教育普及等の業務を担っていただきます。
任期は、2017年4月からの3年間です。条件などの詳細は、下記のURLをご参照ください。

http://www.hyogo-c.ed.jp/~board-bo/kisya28/2811/281102jinnji.pdf

応募締切は11月30日(必着)ですので、お急ぎご準備・ご応募下さい。
各種試験(専門試験、面接)については、12/15(木)に実施されます。
どうぞよろしくお願いいたします。
                                                                                 (みつはしひろむね)

県民情報番組 ひょうご"ワイワイ"の取材を受けました!!
レポーターはおなじみの高曽根里恵 広報専門員です!
「ひとはく」の魅力をいろんな角度から紹介していただきます!


同番組の特集コーナー にて紹介されます!
是非ご覧ください!
放 送 局:サンテレビ
放送予定日:7月10日(日) 8:30~9:00
再 放 送:7月11日(月) 18:00~18:30 

ひょうごワイワイplus+ (ブログ)

撮影風景の一場面をみなさんに紹介いたします! 
橋本佳明主任研究員、山内健生主任研究員、大平和弘研究員が出演予定です!
放送当日を楽しみにして下さいね!

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番組紹介予定の企画展
「ひょうごの昆虫展」

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収蔵資料展「温古写真大作戦!!むかしの写真で未来をつむごう」

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                         情報管理課
                          中前 純一

 人と自然の博物館では、ひとはく地域研究員や連携活動グループをはじめ、地域の自然・環境・文化を自ら学び伝える活動を行っている方々が、お互いの活動を知り、活動の質をあげ、新たな展開のヒントを得る場として、「共生のひろば」を開催しています。2006 年からはじめて、11 回となりました。開催した発表会では、口頭発表・ポスター発表等を合わせて例年の倍以上の90件を超えるの発表があり、活発な情報交換ならびに交流がおこなわれました。

ギャラリートーク
「ダイオウイカの謎に迫る最新研究」(和田研究員)            
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口頭発表
口頭発表の部では、地域の活動団体や高等学校を含め8団体の発表がありました。

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ポスター発表
ポスター発表があり、参加の皆様たちも互いの活動を知る場として観覧するとともに観覧者からの質問に回答されている光景が見られました。
また、当館の研究員が参加者の研究への助言も行いました。

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特設会場での展示

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展示の部(共生のひろば展)

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また、兵庫県立人と自然の博物館4階ひとはくサロンでは第11回共生のひろば展として4月3日(日)まで展示されています。
地域で活動されている各団体のこの素晴らしい研究や成果は一見の価値あり! 是非一度ご覧下さい。

                                 情報管理課 中前純一



hiroba2016_annai_s.JPG以前からアナウンスしておりましたとおり、2月11日(祝)に第11回共生のひろばを開催します。

 どなたでもご参加いただけます。ぜひ、ご来館ください(混んでますが・・・)。この日はスペシャルです。

共生のひろばとは、いわゆる「市民学会」で、幼稚園児からレジェンドまで、あらゆる立場の方が、日頃の活動や研究の成果を発表する、なんでもありな発表会です。これまで、ひとはく地域研究員や連携活動グループの方に限定していましたが、今回からは、広く参加者を公募したところ、この時期にも関わらず、県内外から多くの団体さんのエントリーがありました。その数、なんと90件近いテーマ。小さな学会よりもずっとたくさんの発表数があり、それぞれが大変ユニークです。小学生が取り組み外来種対策もあれば、NPO等によるシカの被害対策に関するはなし、都市公園での1年間の生態調査もあれば、はたまた生き物コレクションの迫力ある展示もあれば、プラナリアの実験や茅葺民家の暮らし紹介など、とても多様性です(プログラムはこちら)。そして、何よりも、参加される方々がとてもユニークで面白い。そんな方々と、丸一日、交流できる機会があるのが、共生のひろばの特徴です。ポスター発表が中心で、参加者どうしでの議論が深まり、あらたな活力が生み出されることを期待しております。

環境科学分野や教育分野に携わっておられる方々にとっても、新たな発見がたくさんあるはず。各地で展開されている保全活動や教育普及の活動の事例があつまりますので、色んな工夫が参考になるかと思います。学校教育や大学教育とは違う、ミュージアムでも生涯学習に関心があるかた、もっとヤヤコシイ言い方をすれば社会構成主義に基づくアクティブラーニングに関心がある方にも、実践教育の様相をお伝えできると思います。そして、何よりも、こうした地域での自律的な取り組みの質と数が、ひょうごの自然を支える原動力になっていることが実感できるのではないでしょうか。

プログラムなどは以下のサイトにあります。
http://www.hitohaku.jp/infomation/event/kyousei11th.html

また、当日は、当館の和田研究員によるダイオウイカに関する最新研究の紹介(若いダイオウイカの標本も登場!)や、伊丹市昆虫館の長島さんによるピンセット講座なども開催されます。興味のある方は、ぜひ、ひとはくへお越しください。

それと、毎年恒例の御影高校による六甲山のキノコ展2016が開催されるほか、最新研究からのトピックスとして恐竜?卵化石の実物展示もあります。ぜひ、みなさまお誘いあわせのうえ、博物館にお越し頂ければと思います。

(みつはしひろむね)

 かつて、六甲山地に位置する東お多福山には、ススキが優占する広大な面積(約83ha)の草原が広がっていましたが、戦後の植林や土地開発、草原管理停止による森林への遷移により、現在は約9haにまで面積が縮小しています。また、ススキも衰退しネザサや優占する草原に変化、草原生植物の多様性が低下するとともに、ススキの穂が広がる景観が失われるなどの課題が発生しています。これらの解決のため、平成19年度より東お多福山草原保全・再生研究会が中心となり、当地でのススキ草原の景観の再生と、草原生植物の多様性の保全を目的とした活動がすすめられています。
 本展示では、当地の草原保全で目指すべき草原の姿を検討するために、約460点の古写真を収集、整理、分析し、当地の植生と利用の変遷を紐解くとともに、かつてのススキが優占していた頃の草原の姿を明らかにした結果を紹介します。また、1人でも多くの方にかつての東お多福山草原の姿を伝えることで、草原保全の目標像が共有されるとともに、保全活動の賛同者・参画者の輪が広がることを期待しています。
 なお、本展示は平成23年度~25年度科学研究費補助金若手研究B(課題番号:23701026、代表者 橋本佳延)で実施した古写真による東お多福山草原景観調査の研究成果の一部を使用しています。

1  展示概要
 ①  東お多福山草原の概要(場所、希少性、消失の危機など)解説パネル
 ②  東お多福山草原で撮影された1930年代以降の古写真と文献等情報により構成される草原の変遷をまとめた年表パネル(1点)
 ③  古写真の撮影地点(推定)の位置図および、同一撮影地点の現在の様子を収めた写真を比較するパネル
 ④  東お多福山草原の植生、景観、利用を特徴付ける古写真
 ⑤  大正期以降に発行された、東お多福山草原の写真を掲載したハイキングガイド(実物)
 ⑥  東お多福山草原における草原保全活動の紹介パネル

  ※会場によって展示物の構成が異なります。

2 主催・協力
  主 催:兵庫県立人と自然の博物館
      兵庫県三田市弥生が丘6丁目 電話:079-559-2001(代表) http://hitohaku.jp
  共 催:東お多福山草原保全・再生研究会ほか

3  担   当
                 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境再生研究部 橋本佳延
             電話&FAX(直通):079-559-2014     

4 巡回日程・会場     終了しました。
(1)期間 9月16日(水)~9月29日(火)
   場所 兵庫県立美術館ホワイエ 神戸市中央区脇浜海岸通1-1−1
(2)期間 10月1日(木)~10月9日(金) 
   場所 伊丹市立生涯学習センター(ラスタホール)ロビー 伊丹市南野2丁目-3-25
(3)期間 11月5日(木)~11月19日(木)
         場所 神戸市シルバーカレッジ ホワイエ 神戸市北区山田町下谷上中一里山14-1
(4)期間 12月26日(土)~1月15日(金)
   場所 神戸市東灘区民センターロビー 神戸市東灘区住吉東町5丁目1-16
(5)期間 平成28年1月29日(金)~2月8日(月)
   場所 神戸市立灘区民ホール神戸市灘区岸地通1丁目1-1

   巡回展の詳細はこちらから

5  展示の様子 ※兵庫県立人と自然の博物館での展示構成。会場によって変更があります。

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岡山県吉備中央町の宇甘渓にアオキの調査に行ってきました。アオキには「アオキ」と「ナンゴクアオキ」と呼ばれるものがあります。アオキは染色体数が2n=32の4倍体で、北海道から中国・四国地方まで広く分布しています。一方、ナンゴクアオキは2n=16の2倍体で中国・四国地方以西に分布しています。岡山県ではアオキとナンゴクアオキの両方が生育していてとても調査しやすい場所なのです。

さて、これまでアオキとナンゴクアオキは染色体数が違うものの外見で区別するのは難しいとされてきました。
しかし、この2種類のアオキは葉の鋸歯の形で区別できるのです。

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これがアオキ(右)とナンゴクアオキ(左)の葉です。

 

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 この2枚の葉を比べて見ると、アオキの葉は鋸歯の先は外を向いています(赤線)。しかしナンゴクアオキの葉は鋸歯の先が内側を向いているのです(黄線)。

個別に見てみると、
こちらがアオキ。鋸歯の先は外側を向いて鋭い感じです。

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こちらはナンゴクアオキ。鋸歯の先は内側を向いていて丸みがあります。

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この違いは伊豆諸島や屋久島など島嶼部に生育するものには当てはまりませんが、本土のアオキとナンゴクアオキであればほぼ区別できます。

山本伸子(自然・環境評価研究部)

 三田市内8中学校の理科自由研究作品を、9月20日(金)~26日(木)、当館4階ひとはくサロンで展示しております。

 

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▲ひとはくサロンでの展示の様子

 地元の中学生の研究成果を是非ご覧ください。
今年は8中学校より33の作品が出展されております。
<出展中学校>
三田市立上野台中学校
三田市立長坂中学校
三田市立狭間中学校
三田市立八景中学校
三田市立けやき台中学校
三田市立富士中学校
三田市立藍中学校
三田市立ゆりのき台中学校

 

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▲図や写真を使い、わかりやすくまとめられています。

 なお、展示を見学するには、博物館の観覧券が必要です。大人100円、65歳以上50円、高校生50円、中学生以下無料です。

西岡敬三(生涯学習課)

高校の生物の教科書には生態学のテーマがいくつか取り上げられています。食物連鎖、食う食われるの関係、群系分布(植生分布)、垂直分布、個体群、植生遷移などです。その中でも長い年月の経過によって溶岩地帯のような裸地でもいくつかの群落を経て最終段階の極相に至るという植生遷移(一次遷移)は動かないと思われている植物、植物群落を動的にとらえたテーマとしてたいへんおもしろく、教科書の題材としても適切と考えられます。

 しかし、裸地から極相に至るという遷移の系列や遷移に要する年数にはいつくかの学説があり、各々の学説に基づく教科書ごとに記述内容に大きな違いが認められ、混乱しています。

 今回、桜島や伊豆諸島などの溶岩地帯の植生遷移について、地域間比較という視点をもとに再調査し、分析した結果、裸地から始まる植生遷移系列は地衣・コケ群落、草本群落、陽樹群落(クロマツ-ヤシャブシ群落)、タブ群落を経てシイ・カシ群落の極相であること、その遷移に要する時間としては400-600年であることが明らかとなりました。遷移系列における各段階の群落の主要散布形をみると前期段階では種子が風によって運ばれる風散布型、中期段階では種子が鳥によって運ばれる鳥散布型、極相では散布距離の短い重力散布形と変化していることもわかりました。このような遷移系列、遷移年数は国内の照葉樹林帯全域の一次遷移に該当します。これらの研究成果を論文としてまとめ、植生学会誌に投稿したところ、論文は受理され、2013年に印刷、発行されました。

 

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         昭和溶岩                     大正溶岩                          

 

 

                                 服部保(自然・環境再生研究部)

 30代の後半、(有)栗林自然科学写真研究所で昆虫生態アドバイザーをしていた。気ままに突然出掛ける栗林さんにいつも同行する(写真1)。出掛けないときは、長い、暇な待機の時間がある。まとまった仕事は無理、いつでもすぐに中止できる昆虫の観察などが向いている。とくに、自分から勝手に音声情報流し続ける鳴く虫・・・その本体を突き止める仕事がぴったりだった。待機の時間をそのまま使える。いつでもストップ、いつでも開始。これで鳴く虫の本体を次々と明らかにしていく。私の聞き分け能力は暇な待機の時間に育てられた。

 

 

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写真1:虫の目カメラで撮影した栗林さんとオオカマキリ(栗林慧撮影)。

 

私の聞き分け能力獲得法は、暇な待機の時間をふんだんに使い、忙しい人にはまったく不向きだ。まず、単独で離れて鳴いている一匹に着目する。二方向から聞いて、大体の鳴いている位置を予測し、鳴き止むまで少しずつ接近する。鳴き止んだら、再び鳴くまで立ち止まって待つ。気配を消してじっと待てば、必ず再び鳴き出す。鳴き出したら、また接近。この繰り返しだ。一時間も経つと、虫の姿が見えるところまで接近できる。その時まで、その鳴く虫の鳴き声をたっぷり聞いている。「この虫が鳴いていたのか!」・・・声と姿が一致した感動は独り占めである。長い集中した時間はその鳴き声を脳に定着させ、忘れることはない。覚える努力はいっさい不必要。声と姿の一致の感動を味わいつつ、三年も経つと、約40種の鳴く虫を聞き分ける能力が手に入っていた。

毎年その季節になると、聞き覚えのある鳴き声が脳に直接飛び込んでくる。鳴いている姿も脳裏に浮かぶ。10種近くの鳴く虫が同時に鳴いていても、一匹一匹確認していくことができる。鳴いている音の高さは多様で紛らわしいものはない。例外は大正時代からの外来種アオマツムシ(写真2)。鳴き声の高さは、クサヒバリ(写真3)とほぼ同じで、同時に鳴くと、クサヒバリの声はほとんど聞こえない。カネタタキ(写真4)も高さが近く、アオマツムシの大声集団に負けてしまう。アオマツムシがいなければ、カネタタキとクサヒバリの共存は鳴き方の違いから成立する。 

 

 

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写真2:都市部の街路樹で大声で鳴くオアマツムシ(高田要撮影)

 

 

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写真3:庭の潅木で鳴くクサヒバリ。声はアオマツムシにかき消される(河井典子撮影)

 

 

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写真4:垣根や庭の潅木で、チンチンチン・・・と鳴くカネタタキ(河井典子撮影)

 

                       大谷 剛(自然・環境マネジメント研究部)

 

 

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