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2007年アーカイブ

ミュージアムショップからのお知らせです。

「ツボカビ防止キャンペーン」の一環として作製したツボカビエコバッグが、お蔭様で大変御好評をいただいております。「もう少し大きいほうが使い勝手が良い」というご意見をいただきまして、ツボカビ防止マークはそのままに大きなサイズの生地のしっかりしたショッピングバッグをこのたび作製いたしました。

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縦型と横型の2種類を用意しています。教材入れやお買い物、また贈り物としてもお使いただければと思います。

ヨコ型:300×360×140  タテ型:360×300×140 (タテ×ヨコ×幅 mm)
価格:800円(税込み)
お問い合わせ⇒ こちらをご覧ください

なお、前作のツボカビエコバッグは、御好評につき完売いたしました。ご愛顧ありがとうございました。
近日、追加製作を予定していますので、引き続きよろしくお願いします。

ミュージアムショップは、新年は1月3日から営業します。ご来店を心よりお待ちしています。
来年もどうぞよろしくお願いします。

20日の朝刊(産経)で、オオサンショウウオがカエルツボカビ症に感染していることが報道されました。
(→産経新聞の記事へ)
(→スポーツ報知新聞の記事へ)

野生の個体とありますが、数年間飼育されていた個体なので、完全な野生個体ではありません。
「研究者らは絶滅の恐れも」という記事がありますが、少し過大表現だと思います。
海外からやってきたツボカビとは違うタイプのものらしいので、国内に元々いた可能性があるからです。

元々いたということは、オオサンショウウオと共進化してきた可能性があり、大きな被害はでないことが予想されます。
ただ、外国からきたツボカビが感染し被害がでるという可能性はあるので、これからもペットのカエルを扱うには注意が必要です。
詳しくはこちら→http://hitohaku.jp/tsubokabi/infor.htm

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

沼島のシダ植物

2007年12月19日

沼島(ぬしま)は淡路島の南方5kmほどにある周囲10kmほどの島です。
兵庫県の最南端で、兵庫県では唯一、中央構造線の南側になり、全島で、緑・紅・
白などさまざまな縞の入った結晶片岩が見られ、地質的にも興味深いところです。

 シダ植物の記録は少ないのですが、南方系のシダ植物があります。


(写真:ナンカイイタチシダ)

イシカグマ、ナンカイイタチシダは淡路本島にも分布しますが、沼島では全島に渡
ってみられます。
また園芸植物としてよく見かけるタマシダの県内で唯一の自生地もあります。

 また、島のはかつては湿地帯で、沼島の名の由来の「沼」がありました。


(写真2:デンジソウ)

1973年に水生シダ植物で四葉のクローバーそっくりのデンジソウ(田字草)が沼島
で採集されていますが、ここに生育していたと思われます。
デンジソウの胞子は地中で数十年は生きているので、デンジソウが復活するかもし
れませんが、あいにく池として深く掘られてしまったので、その可能性は低くなって
しました。

鈴木 武(自然・環境再生研究部)

丹波市の山南住民センターに「丹波竜化石工房」が12月1日、オープンしました!
(丹波市整備)
化石のクリーニングの様子が発掘現場である山南町で見ることが出来ます。


(写真:クリーニングの準備を始めるスタッフ)


(写真:プラスタージャケットを開封!)

工房オープン当日、化石が入っているプラスタージャケットを約150分かけて開封
すると、中からきれいに骨が並んで見えました。この化石の産状の型を取り、レプ
リカを作り、クリーニング作業を進めていきます。
レプリカをつくるためにシリコンで型どりしたら、この綺麗に骨が並んでいるのが見
れなくなってしまいす。
今が見どきです!


(写真:ガラス越しに見学する人たち)

こちらの工房は午前と午後のそれぞれ2時間、ガラス越しに作業が見学できます。
見学出来るのは、水曜〜日曜日で午前のうちの2時間、午後から2時間
(年始年末の12/29〜1/3は、お休みだそうです。)

みなさま、こんにちは!
外は寒〜い日が続きますが、ひとはくは暖房が入ってあたたかい毎日です。
さて、12月も半分が過ぎ、もうすぐクリスマス。
ひとはくサロンもすっかりクリスマスモードです。
今回は「フロントスタッフの仕事のやりがい」について紹介します。

フロントスタッフの仕事は、お客様の対応とイベント運営がほとんどを占めてい
ます。今のメンバーは子どもが好きで、動物、昆虫、植物に興味を持ち、絵が
上手な人の集まりです。

私たちにとって大変な仕事は、(予算ゼロ状態で)自分達で考えたイベントを運
営する事ですが、成功した後の喜びはひとしおです。やはり準備は大変です!
晴れた日にコツコツ自然の素材集め→どんぐり、松ぼっくり、落ち葉は博物館か
らすぐの深田公園に拾いに行きます。他にもダンボール・ラッピング・リボン・ワ
インコルク・わりばし・楊枝・リサイクルしておもちゃになりそうな物は、スタッフ
同士で声をかけあってイベント用に収集しています。普段は、ポイッとゴミにし
てしまっているグッズを再利用してまた子ども達に楽しんで遊んでもらえると、
よかったなぁ〜と思います。

『毎日のもよおし デジタル紙芝居&ボルネオジャングル探検ツアー』では(お客
様が)一人でも二人でもイベントは遂行します(やります)!
集まった方々に合わせて、こども向け、おとな・お年寄り向けにお話をアレンジし
ます。

一番やりがいを(スタッフにとってご褒美をいただいたように)感じる事は、幅広い知
識をお持ちの参加者とお会いできる機会があること。
子ども達とふれあえて、とびきりの笑顔を見られること。
そしてなにより、参加者の年齢にかかわらず「学びが起こる」瞬間があります。
紙芝居をご覧になられて「こんな珍しい生き物が兵庫県にいたのは知らなかった」
と感動していただいたり。

これからも、フロントスタッフは人と自然の共生を考えるインタープリターとして、ひと
はくとお客様をつなぐお手伝い役として、頑張っていきます!
よろしくおねがいします!

(フロントスタッフ 藤田奈美)

もうすぐクリスマス

2007年12月13日

クリスマス気分で歩いていたら、ヒイラギモチをみつけました。セイヨウヒイラギでなく、シナヒイラギ(Chinese holly: Ilex cornuta Lindl.)です。

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「成木の葉は全縁(葉のふちにぎざぎざがないこと)になることがある」。本当だ。

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この辺はみんな全縁です。同じ木なのに不思議。

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変種にマルバヒイラギモチ(var. integra)というのもあるそうです。

今週末の15日(土)は、植物分類学会講演会があります。「Flora of Japan (日本の植物相)」の担当の先生方が、担当の植物についてお話してくださいます。ユリ科、ラン科、キンポウゲ科などについて楽しいお話が聴けそうです(予約不要)。同じ日に昆虫学公開研究発表会もあります。今週もひとはくは盛りだくさん!!

(自然・環境評価研究部 福田知子)

鯰絵

 19世紀の百万都市江戸の町を,安政2(1855)年にマグニチュード7規模の直下型地震(安政江戸地震)が襲い,下町を中心に多数の家屋が全壊,新吉原の遊郭などで火災が発生して,約1万人が亡くなりました.この地震直後に地震鯰をモチーフとしたかわら版が江戸市中で爆発的に流行し,後に「鯰絵」とよばれました.
 この鯰絵は,鹿島大明神が生捕りにした三匹の鯰に縄をかけて江戸屋という蒲焼屋に連行したところを,地震のたびに儲かる大工,鳶職,左官,屋根屋,露天商の五人が,なんとか助けてやってくれと懇願しているようすを描いています.安政江戸地震を表わす鯰を中心に,弘化4年(1847)の善光寺地震を右側に,嘉永6年(1853)の小田原地震を左側に置いて,江戸地震とその直近の三度の大地震を三匹の鯰に置きかえています.
 鯰を助けようという職人たちの掛合いがじつにおもしろく,大工は「鯰のおかげで日当が十分もらえ,好きなものを飲み食いできる.おわびするのでこの鯰を預けてくれ」と懇願します.鳶職は「女の所へ遊びに行けるのも地震のおかげだ」といい,これを受けて屋根屋は「好きな酒が飲めるようになる地震は,命の親だ」と言います.露天商はもっと地震のおかげを強調して「地震が来れば,五貫文や六貫文は朝の内に稼いでしまう」とうそぶきます.これら職人たちが代わる代わる鹿島大明神に許しを願いますが,神様は断固として鯰を許さず,「今後再び地震がおきないためになべ焼きにしろ」と命じて幕となります.
 鹿島大明神と職人たちという,およそ縁のない連中をこのようなやりとりで組み合わせ,庶民の心中に潜在的に存在している地震に「世直し」を期待する気持ちを,鯰絵を借りて表現しようとしている点に,この鯰絵の見所があるといえます. (安政大地震鯰絵・解説にもとづく)

<自然・環境評価研究部 加藤茂弘>

博物館のある、ここ三田では紅葉の真っ盛り、というより終わろうとしていて、季節は秋から冬へ移ろうとしています。
付近の山はなだらかな丘陵地でコナラが優占しています。それで紅葉の色は「赤」や「黄色」というより「茶色」です。茶色というとあまり綺麗なイメージはありませんが、よくみるとかなり美しいものです。
この茶色は北摂三田の晩秋というか、初冬の特徴的な色合いです。

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 ←深田公園の周りに残っているコナラの林


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 →茶色というよりオレンジ色に紅葉したコナラ


晩秋のもう一つの主役はドングリです。博物館の周りの深田公園にはシラカシがたくさん植えられていますが、今年はそのドングリが豊作でした。たわわに実ったドングリですが、このごろはただ落ちるだけで、誰も拾おうとしないですね。
拾ったからといってどうするものでもないですが、たくさん拾って机の中に隠しておくと、忘れた頃に虫がいっぱい出てきたり、ときには根が出たりして驚いたものです。

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 →シラカシのドングリ


朝晩は相当冷えて、今朝、博物館の横の池には氷がはっていたそうです。もうすぐ冬ですね。

                                (自然環境評価研究部 高橋)

今話題になっているツボカビは、カエルなど両生類に感染するカビです。
(詳しくは→ http://hitohaku.jp/tsubokabi/ )

ツボカビが日本に生息する野生のカエルに与える影響はまだわかっていません。
ひとはくでは、ツボカビ拡散防止のため「ペットのカエルをはなさないで」PR活動
をはじめました。
その活動のひとつとして、ミュージアムショップのご協力をいただき、ツボカビエコ
バックの製作・販売を行うことになりました。

(写真1:エコバック A4サイズ コットン100% 300円)

ツボカビについて知っていただき、さらにバックを使っていただくことにより「カエルを
放さないで」という普及に購入者の皆様にもご協力いただければと思っております。

(写真2:エコバックの横にちらっと写っているのはプリザーブの樹
     クリスマスのデコレーションに素敵ですね☆
     直射日光や水気が少なく温度の高くないところであれば2〜3年持つそうです)

みなさま、こんにちは☆
前回は「フロントスタッフ自己紹介」で仕事についてご紹介しましたが、
今回はイベントができるまでのウラ話をご紹介したいと思います。

主なイベントは展示物をおもしろく・わかりやすく説明する「展示室ツアー」。
アースシアター(上映室)で動く紙芝居を上映する「デジタル紙芝居」。
展示室内でカルタとりやタネの模型作りを体験できる「フロアスタッフと遊ぼう」。
このようなイベントは私達フロントスタッフが企画し実施しています(^V^)


(写真1:イベント真っ最中!)


オモテでイベントを行うスタッフは通常1〜2名ですが、実はウラには沢山のサ
ポーターがついているんです。その中でも特に強力なサポーターは研究員の
先生方です。

ひとはくには研究室があり、研究員がすぐそばにいますのでアドバイス・チェッ
クをして頂き「新しいイベント」がみなさんの前に登場します★


(写真2:カウンターでイベントを考え中〜)

今後も新しいコンテンツ開発に力を入れていきますので、楽しみにしていて下さい。
次回はフロントスタッフの「やりがい」についてお伝えする予定です。乞うご期待!!!

カイコと生きる

2007年11月28日

昭和30年代、養蚕は貴重な現金収入で、田畑を耕す牛とともに織物の生産源

であるカイコはどの家でも見られました。また、地域でカイコの餌となる桑園をつ

くる必要があったことから、地域の繋がりを大切にした産業でもありました。

養蚕家屋も面白く、蚕棚、まぶし(カイコが繭をつくるために、段ボールで組んだ

小部屋です。)、暖房器具(養蚕には温度を一定にしておく必要があったことか

ら、暖房器具は必需品でした。しかし、これが原因で火事も多かったそうです)

など、様々な知恵が結集した空間を体験できます。そんなカイコが最近幼稚園

の環境学習で頻繁に用いられるようになってきています。カイコは子どもに伝染

する病気を持たない清潔な昆虫であること(逆に人間から感染することがあるの

で手洗いの習慣づけになること)、卵からマユ(蛹)になるのが約1ヶ月であり、

観察には丁度良い長さであること、織物や食材など人間の生活と密接に関わり

のある材料であることなどが、教材として有用である理由です。蚕1匹で1000m

以上もの糸を出すカイコを、学校やご家庭で育ててみては如何でしょうか?


嶽山 洋志(自然・環境マネジメント研究部)

 一雨ごとに寒さが厳しくなる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
晩秋の週末を里山三昧で過ごしませんか?
ひとはくは、12月8日(土)に開催する企画展講座にて、ひょうごの里山の
魅力を余すことなくご紹介します。
日程は、博物館で展示を交えた里山の解説を行ったのち、バスで県立有
馬富士公園へ移動し、市民により管理された新しい里山の姿を観察します。
昼食後は再びバスで移動し、今も伝統的な里山管理が続く川西市黒川の
クヌギ林と、一庫炭を生産する炭窯を見学します。


          写真:黒川のクヌギ林のモザイク景観


   写真2:”生きた”伝統的里山管理がなされた証拠,台場クヌギ

料金は観覧料(最大200円)+資料代(250円)=450円と大変お得な講座と
なっています。みなさまの多数のご参加をお待ちしています。

                    橋本佳延(自然・環境再生研究部)

多紀連山

2007年11月10日

 11月7日,多紀連山の三嶽と西ヶ嶽へ行ってきました.
目的は,来年度のセミナーの下見で,メンバーは,地学の小林さんと植物学の高橋さん・布施です.
まずは,「くりから谷中分水界」へ.小林さんに河川争奪の講義をしてもらい,植物学の2人は勉強.
その後,栗柄から三嶽登山.
山道では,植物学の2人が,植物やキノコのウンチクをたれながら登りました.
栗柄
 ←三嶽から見たくりから谷中(こくちゅう)分水界



 ←説明し合う小林さんと高橋さん.専門分野外の講義が気軽に聞けるのは,博物館の良いところですね

リョウブ
 ←紅葉するリョウブ


三嶽から西ヶ嶽へ行き,夕方下山.
来年,”地学と植物を学ぶ登山セミナー(仮称)”を開催する予定です.やや健脚向けのコースになりそうですが,どうぞお楽しみに!

(自然環境評価研究部 研究員 小林・高橋・布施)

お天気にもめぐまれ,今年のフェスティバルも大成功.
参加者のみなさま,ありがとう.
そして,出展・出店してくださった47グループの皆様,お疲れさまでした.

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 ひとはくフェスティバルが始まりました!
博物館の中や深田公園では,いろいろなイベントが開催されています.
ひとはく博士や,はばたんに会えるかも♪


<イベントをちょっと紹介>
●県立有馬高校吹奏楽の演奏は11:15〜12:00,13:30〜14:15.
聴きにきてくださいね〜.
●深田公園では屋台も出ています.お昼ごはんにいかが?

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●三枝研究員による動物化石のクリーニング実演は10時-12時,13時〜16時.解説は13:30〜13:40です.

本日10時から「ひとはくフェスティバル2007」を開催します.
ただいま各ブースでは,みなさんをお迎えするために設営準備中.
県内外のミュージアムや様々なグループが,多彩なプログラムでお待ちしています!

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※本日は,人と自然の博物館の無料開放日です.

閉館後の博物館は,明日の「ひとはくフェスティバル」の開催準備で大忙し.
机の大移動,ポスター印刷,ボードの設営etc.
明日は楽しいフェスティバルになりそうです.
みなさん是非来てくださいね!!

打ち合わせ
 ←打ち合わせをする出演者.

ボードの設営
 ←なかよく設営.ボードは結構重いんですよ.

ポスター印刷
 ←印刷トラブル!困ってますねぇ (この後,復帰しました).



準備完了!それでは明日.


 当館の岩槻邦男館長は、シダ植物の系統と分類に関する研究を進め、日本の植物分類学を世界レベルへと押し上げました。そして、在野の研究家との協力によるレッドデータブックの作成、生物多様性の保全など地球環境問題への貢献などにより、2007年度文化功労者に選ばれました。

 館長のコメント:「植物分類学者である私が選ばれたことは、博物館活動を振興すべしという示唆と受け止めています。」



 新聞記事はこちら


 2008年1月4日は,館長の新春オープンセミナー「お正月をいろどる植物−ウラジロ−」があります.みなさんそろってお越しください.ご案内はこちら

カエルツボカビ症をご存知ですか?
ツボカビは、カエルやサンショウウオ、イモリなどの両生類にうつるカビです。海外からやってきたツボカビが日本に生息する野生のカエルに与える影響については、まだわかっていません。でも、いったん野外に広がってしまえば手おくれになるかもしれないのです。ペットとして売られている外国のカエルにはツボカビがついている可能性があります。飼っているカエルを野外にはなしたり、死んだカエルやカエルのついた水などを外にすてないようご協力ください。

ツボカビホームページへ移動します

ツボカビエコバッグはこんなかんじですツボカビの全国調査が、国が中心となって今年の春からおこなわれています。兵庫県ではひとはくがリーダーとなり、県内の調査員にお願いして、100個以上のサンプルの収集を行いました。サンプルは専門の機関に送られ、現在検査がすすめられています。ひとはくでは、このような調査活動と平行して、ツボカビ防止のために「ペットのカエルをはなさないで」PR活動をはじめました。その一環として、ツボカビ情報を簡単にまとめたホームページをつくりました。ぜひ、一度みてください。


また、ひとはくのミュージアムショップにご協力いただき、ツボカビエコバックの作製・販売を行ってもらっています。バッグには、ペットのカエルを放さないで欲しいという簡単でわかりやすいメッセージがプリントしてあります。ツボカビの説明がシンプルに書かれたチラシをバックにつけていますので、ツボカビについて知っていただき、さらにバッグを使っていただくことにより「カエルを放さないで」という普及にお買い求めになった方々にもご協力いただければと考えています。ミュージアムショップの営業に関しては、ホームページをご覧ください。11月4日(日)のひとはくフェスティバルでは、時間を拡大し10時〜17時まで、通常店舗のほかに3階入り口前でも営業します。

ひとはくミニキャラバン隊は10月20日から21日の2日間、兵庫県立有馬富士公園にお
邪魔してきました。気持ちいいくらいの、とってもいい天気でした。


この2日間は、ありまふじ公園の中でひとはくの研究員が博物館から普段展示していない
模型や生きているカエルやサンショウウオをみせながらお話したり、公園内を歩き回って
鳥や植物についてのお話をしました。
最近、話題になっている「カエルツボカビ病」についてもパネルを使って解説。
少しでも、みなさんに分かってもらえたら、と思います。
      
       ひとはくのテント前                   自然観察ツアー


ひとはく博士の登場です〜

ミニキャラバンで、またいろんなところへ、お邪魔したいと思っています。
みなさん、また遊びに来てくださいね〜


(写真:3階入口のフロントスタッフ)

みなさま、こんにちは!
今回は私たちフロントスタッフについて少しご紹介したいと思います。
「フロントスタッフ」の名前どおり博物館のフロント(最前線)でお客様と接し、ひとはくとお客様を
「つなぐ」お手伝いをするのが私たちの仕事です。


(写真:フロントスタッフのイベント)

具体的な仕事内容は、観覧券(チケット)の受付、お客様のご案内、展示の解説、館内で行わ
れるイベントの企画・運営などなど多岐にわたります。ひとはくに来られた方ならきっとどこかで
お会いしていますね(^^)!

このひとはくには昆虫、植物、動物、岩石、化石、まちづくりなど地球の不思議や環境のことを
追究している超個性的な研究員の先生方とその研究成果という宝物がぎっしり詰まっています。
どの宝物も私たちが今、そして未来を生きていくのに大事なものばかり。少々難しい宝物も楽し
んで発見してもらえるよう、私たちスタッフは日々勉強し、知恵を絞っています。この試行錯誤の
中でスタッフ自身もだんだんと虫好き、石好き、恐竜好きetc…へと変身していくのです!

次回以降ではイベントができるまでのウラ話などをお伝えする予定です。乞うご期待!

                                   (フロントスタッフ 高瀬優子)

いよいよ”ひとはくフェスティバル”の季節です。

フェスティバルマネージャーの藤本です。
約40のグループに達人技、地元名産等々こだわりの心をもって参画し
ていただきます。

(写真:館内のようす)

日頃の活動場所は博物館、公園、学校‥、立場は市民グループ、高
校生、大学生、公務員‥と何もかもさまざまで、いろいろな体験を楽し
んでいただけるはずです。


(写真:採れ採れビンゴ)

ひとはくからは、昨年に続き「採れ取れビンゴ」(植物編)で植物のビン
ゴシートをつくり深田公園で捜すというゲームです。探し出す力だけで
なく、この季節に深田公園にどんな植物があるかという予測も必要な
ゲームになっています。
また、2007年は化石に明け、話題沸騰の年でした。
そこで、化石が専門というわけではない研究部(自然・環境マネジメン
ト研究部コミュニティデザイングループ)が担当して、公園で恐竜の巨
大!?立体クラフトをみんなとつくります。現在、見本として展示用の
ものを試作中です。
体長3mほどのものでも意外に大変で苦戦しています。
「そんなん得意!!」というみんな、ぜひ作りにきてください。


(写真:深田公園)

11月4日入場無料、みなさんのお越しをお待ちしています。

 藤本真里(自然・環境マネジメント研究部コミュニティデザイングループ)

昨日の雨で、一気に秋が深まってきましたね。
雨上がりの深田公園芝生広場には、水たまりができていて、待ちわびたかのように、アキアカネが産卵にやってきました。この水たまり、公園利用者には不評ですが、アキアカネのための「ビオトープ」になっています。

(↑)お天気がよければ、ぜひ深田公園でお弁当を食べましょう。美しい博物館の建物、風の彫刻家、新宮 晋さんの作品を背景に、アキアカネの産卵を観察できますよ!!
 アキアカネは、すぐ干上がってしまうような水たまりが好きで、稲刈りの後の田んぼにも、たくさん産卵に来ます。


(↑)産卵はたいてい連結して行なわれます。メスをしっかりつかまえておかないと、ほかのオスに取られてしまうからだって。たしかに、まわりには、メスを横取りしようとするオスもいます。キビシイ世界だ。。。

 今年は秋の進行が遅めなので、11月4日のひとはくフェスティバルのときも、お天気がよければ、産卵を観察できるかもしれません。


 ところで、私は、日本でいちばん美しい赤とんぼ、ミヤマアカネがどのくらいの範囲で生活しているかを調べるために、マーキング調査をしています。「あかねちゃんクラブ」のみなさんによるマーキング個体は、6800個体を超えました。はねに番号のついたミヤマアカネを見つけた方は、ぜひご一報ください!! 特に、宝塚、西宮、芦屋、東灘区にお住まいの方、要注目です。

 兵庫県には18種のアカトンボが記録されています。くわしくは、「プチ図鑑 兵庫の赤とんぼ」をぜひご覧ください。こちらからダウンロードできます。

自然・環境評価研究部 八木 剛

 ハチ北高原キャラバンでの研修会は,これで四回目.
昨日(10月18日)は地元で民宿を営んでおられるハチ北観光協会の13名が参加されました.
 第一回の「春の植物観察会」からはじまり,第二回「ハチ北ホタル探険隊」,第三回「ハチ北の地質調査・観察会」と続き,「秋の植物観察会」は今年最後の勉強会です.

 秋もずいぶん深まってきたので,あまり植物が見られないのではないかと心配していたのですが,実際には,美しく色づいた木の実やいろいろな秋の花を見ることができました.

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 ←木漏れ日に輝くユキザサの実

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 ←スキー場の草原にはリンドウの花

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 ←植物の利用の仕方を説明する参加者の1人(右から2人目).ミヤマイボタは柴を束ねるのに使っていたそうです.

 観察会といっても,ただ植物を見て名前を調べる,というものではありません.地元での呼び名や利用の仕方も話題にしながら,和気あいあいと高原の秋を満喫しました.午後は,室内でワークショップを行い,知識を深めました.

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 ←力作!


 来年もハチ北の自然や魅力について情報を発信をしてゆく予定です.お楽しみに!

(自然環境評価研究部 高橋晃・布施静香・福田知子)

ナガボノワレモコウ

 ジーンファームではバラ科のナガボノワレモコウ(白花)が咲いています.
ナガボは「長穂」でしょう.
ワレモコウよりもずいぶん長い花序をつけています.
先の方から花が順々に咲いていくんですね.
花序の中ほどの黒いところはアリです.
この花にはアリがわんさかと集まってきます.
蜜でもなめにきたのでしょうか.
それにしても,アリはなぜアリにとってこんな高そうな位置にある花を見つけることができるのか不思議な感じがします.
今度聞いてみるべし...


 10月21日(日)のはくぶつかんの日にはジーンファーム見学会を行います.
このナガボノワレモコウももちろん見ることができます.
興味のある方はぜひお越しくださいね.

黒田有寿茂(自然・環境再生研究部)

丹波市から恐竜化石が発見されたことを私が知ったのは、昨年8月なかばのこと
でした。篠山層群でもとりわけ化石に乏しい赤色泥岩から出たという事で、とても
驚きました。
発見を受けて9月に行われた試掘においても、大きな血道弓、保存のよい尾椎、
さらには獣脚類の歯まで、予想を超えて出てきてしまいました。


 今年の1月から3月に行われた一次発掘の時には、試掘時の成果から、かなり
のものが出てくる可能性は十分にあると思っていました。しかし1月の発表後、丹
波市での盛り上がりや、博物館で行われた展示の人気ぶりをみるにつけ、本当に
出てくるのだろうかと不安な気持ちも一方では持っていました。

しかし、2月15日に手彫りによる発掘が始まって最初の頃は小さな骨片ばかりで、
悪い方の予想が的中したのかと思っていたら、一次発掘開始前に三枝さんが冗
談で言っていた、「尾椎がずらっと並んで出たらどうする?」というのが現実になっ
てしまったのです。
6月になると頭骨の一部まで見つかってしまいました。

 このように丹波の恐竜化石については、これまで“期待”が裏切られ続けている
わけですが、次回の発掘ではまた期待を裏切ってくれるのでしょうか、今から楽し
みでなりません。

   古谷 裕(自然・環境評価研究部)

ジーンファームは,ひとはくの建物から150 mほど離れたところにあります(写真1)。
ジーンは遺伝子(いでんし)、ファームは農場(のうじょう)という意味の英語。つまり
ジーンファームとは、遺伝子という資源を守り、保存するという役割をもった施設で
す。といっても植物なら何でも保存する...というわけではありません。
ジーンファームは、主として、絶滅が心配されている野生植物、また最近急に減っ
てきている野生植物を対象としています(写真2)。
人工的な環境下で野生の植物を維持していくのはなかなか大変です。参考となる
情報も少ないため、毎日が試行錯誤の連続です。

ジーンファームでは貴重な野生植物を保存しているため普段は非公開ですが、4月,
5月,9月,10月,3月の毎月第3日曜日「はくぶつかんの日」には、午後に見学会を
開催しています。
次回は10月21日(日)の14:00〜15:00に開催します。
ジーンファームを覗いてみたいという方はぜひご参加ください。

                           黒田 有寿茂(自然・環境再生研究部)



写真1 ジーンファーム


写真2 フジバカマ

「おじいさんは山にしば刈りに、おばあさんは川に洗濯に・・・」。

この「桃太郎」の有名な一節を耳にすると、昔の里山と人々の暮らしが自然と頭
の中に浮んできます。桃太郎で語られる「しば」とは、漢字では「柴」と書き、雑木
(主に低木)の小枝のことを指します。
けれども、今の子ども達(もしかしたら、若い大人も!)は、この「しば(柴)」のこと
をほとんど知りません。私たちの今の暮らしには柴に出会う機会は皆無。彼らに
とって「しば」は、グラウンドや公園にある芝生の「芝」なのです・・・。

「しば(柴)」とはこれ↑です。企画展では、本物の柴を背負う体験のできるコーナー
を用意しています!


里山の自然とともに暮らした昔の私たちの暮らしに、親子でふれてみませんか?その
“きっかけ”を企画展「ひょうごの里山、日本の里山」はお届けします。
すてきなことに、兵庫県には「昔ながらの里山」が今も生き続けています。この里山を
残しながら、“生物多様性”・“環境”・“学習”を担う「新しい姿の里山」との関わる方法
も紹介いたします。

くわしい内容はこちら!
http://hitohaku.jp/exhibits/program_exhibition/2007/satoyama_index.html

橋本佳延(自然・環境再生研究部)

フロントスタッフ笹山です。

9月23日(日)にふかたん「トンボとりペナントレース」が開催されました。

隊長の八木先生を先頭に、46名の隊員の皆さんと深田公園へ出発!!
網をひきずりながらのチビッコ達、大きな網を持ったお父さんとお母さん、皆さん思い思いの場所でトンボとりを楽しまれていました。

秋は赤トンボの季節です。さぁ!!網を片手に野外へ出かけてみましょう!!!


(↑)いざ出陣、という感じ。とってもにぎやか。


(↑)家族みんなでトンボとりをして、楽しいひととき。



八木@自然・環境評価研究部です。

トンボとりペナントレースは、つかまえたトンボの種類数と個体数をかけ算して、ポイントを競うというゲームです。私が発明しました。

今回のペナントレースの成績はこちら(↓) 制限時間は30分、家族対抗としました。

私はオニヤンマを2匹も採って、子どもたちから尊敬され、たいへん気を良くしていましたが、徳平ファミリーに敗北を喫しました!!

6年生の徳平拓朗くんは「ひとはく博士と行く ハチ北高原サマースクール」でルリボシカミキリをつかまえた筋金入り昆虫少年ですが、彼以外の家族の方はフツーの人と思っていました。しかし、ペナントレースの結果を見ると、徳平家は、他の家族を圧倒していました。昆虫少年を擁する家族は、知らず知らずのうちに採集力が高くなっているという、驚くベき事実がありそうです。

風が強く、トンボとりのコンディションとしてはあまりよくありませんでしたが、30分の制限時間の間に、みんなで、7種、49個体のトンボが採れました。

ウスバキトンボとナツアカネが多く見られました。ナツアカネは枯れ枝の先に多く止まっていましたが、気づかない家族もあったようです。

(↑)実物と見比べて名前を調べる。


来月になると、アキアカネも山から下りてきて、深田公園はアカトンボでにぎやかになります。

深田公園の秋

2007年9月22日

9月20日、NPO法人シニア自然大学の方が60人ほど、団体で来館されました。「特注セミナー」として、私が「ビオトープ」についての話と実習をしました。

「ビオトープって、生き物のすむ空間だって。トンボ池つくることがビオトープやないですよ。ではみなさん、深田公園でビオトープを発見しましょう」なーんて言いながら、観察をしてもらいました。

今年は季節が半月くらいずれてる感じでこの日も暑かったですが、さすがにチッチゼミがよく鳴いてたりして、秋を感じました。
ふと見ると、水辺の足元にはかわいい草が。。。私なんか、ぜんぜん気づきませんでしたが、シニア自然大学の方が発見されました。


女性の方「この植物は何ですか?」

私「何でしょうかねー・・・かわいいですね。」

女性の方(こりゃダメだという感じで)「そうねえ。虫じゃないものねー」

私「動くもんにしか興味なくて、すいませんね。訊いときますわ」


<お昼休み、研究室で>

(私のとなりの席のふせっち(布施静香研究員)が部屋に戻ってきました)

私(上の写真を見せて)「これ何?」

ふせっち「イボクサ」

・・・秒殺だ!! 3秒かかってない。


ふせっち(図鑑をぺらっと見て)「外国の人ですね。あっ、史前帰化だって」

(意味:外来種ですね。でも、文書記録がある時代以前に持ち込まれた古い帰化植物のようです)

八木「ふーん、そうなんや。サンキュー」

博物館をいちばんよく利用しているのは研究員だなあ、とつくづく思いました。

県民のみなさんも、ぜひ活用してくださいね。
秒殺ですよー 秒殺!


ところで、この日の深田公園には、小学生たちの姿もあって、にぎやかでした。近所の武庫小学校の6年生と1年生のみなさんが、アミとカゴを持って、虫とりを楽しんでいました。

シニアのみなさんもこの風景にはいたく喜ばれていました。6年生と1年生という組み合わせもすてきでした。
こういう経験って、きっと子どもたちの心に残るでしょうね。私も幼稚園の頃の遠足の虫とりが楽しかったことを、いまだに覚えています。


博物館と深田公園、ぜひぜひセットでご利用くださいまし。
大人の方の観察にも、子どもたちの体験にも、もっていこいです。

八木 剛@自然環境評価研究部でした

幼虫

2007年9月21日

幼虫

 博物館の裏のノブドウに、イモムシがとまっていました.
 これはコスズメの幼虫です.
 すごい勢いで葉っぱをかじっていて、上下の葉はもうありません。
 さなぎになるまでに、食糧が足りるといいのですが・・・?

 福田知子(自然環境評価研究部)

 先日、上陸したてのウシガエルに遭遇しました。オタマジャクシからカエルに成長する途中で、まだシッカリ尾っぽがついています。大人のウシガエルは、なかなかのジャンプ力で、すぐに逃げてしまうのですが、コイツはまだ後肢が短いせいかヨチヨチ歩きという感じでした、笑。
 それにしても、ぶちゃいくな顔してますねぇ…。
斜め45度
 ← ポイントの斜め45度

正面
 ← 正面

たそがれウッシー
 ← たそがれウッシー

空を見上げて
 ← 「なんかえぇことないかなー」

 田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

ひとはく連携活動グループ「あかねちゃんクラブ」(代表:足立 勲)では、日本でいちばん美しい赤とんぼ「ミヤマアカネ」がどんなところにいて、どんな生活をしているか、調査しています。
そのため、ミヤマアカネの翅(はね)に番号をつけて、放しています。
番号のついたミヤマアカネを見つけた方は、ぜひお知らせ下さい。

2006年の調査では、6,372個体に番号がつけられ、船坂川から逆瀬川へ飛んで行ったり、仁川から大阪府池田市まで飛んで行った個体が確認されました。また、2ヶ月以上生きている個体もありました。
2007年度は、7月9日から9月7日までに、仁川、逆瀬川、夙川などで、2,875匹のミヤマアカネに番号がつけられ、放されています。

<発見のコツ>
ミヤマアカネは、河川敷や公園、庭、畑などの日当たりのよい草地に見られます。
背の高いところや木の生えているところはきらいで、足元の草の上にとまっていることが多いです。
翅(はね)に茶色い帯があり、白または赤の4つの点があるので、ほかのアカトンボとまちがえることはありません。11月頃まで見られます

つぎの地区にお住まいの方、とくに要注目!!
 きっとみつかる・・・宝塚市、西宮市、芦屋市、神戸市東灘区
 みつかるかもね・・・尼崎市(武庫川の近く)、川西市、猪名川町、神戸市灘区、北区
 もしみつかったらびっくり・・・三田市、篠山市

番号の書かれたミヤマアカネ(↓)
左に「仁5」右に「5」と書かれています。記号には、H、K、G、W、カなどがあります。

赤くなったミヤマアカネのオス(↓)
オスは秋になると全身が赤く色づきます。


<発見された場合>
つぎの要領でご連絡ください。

電子メールで:akanechanoffice@yahoo.co.jp
1)ミヤマアカネに書いてある記号番号
2)みつけた日時
3)みつけた場所(くわしく)
 例:○○市○○町○丁目 ○○川○○橋の上流、約100m地点/○○公園の入口付近 など
4)みつけた人
 住所、氏名(お子さんの場合は学校学年)、メールアドレス
5)その他の情報
 発見時のようす、環境などなど
 できれば、ミヤマアカネの写真を添付してください。

FAXの場合は、こちらのチラシ「番号のついたミヤマアカネを見つけたら」をプリントし、必要事項を記入して送信下さい。
チラシ(PDFファイル808KB)をダウンロード

いただいた情報は、あかねちゃんクラブオフィシャルサイトに掲示します。
発見者名の掲載を希望されない場合は、その旨お知らせ下さい。

みなさんからの情報をお待ちしてます!!

八木 剛(自然・環境評価研究部)

タヌキマメ全草タヌキマメ花

 今朝,姫路からタヌキマメが届けられました(写真は2枚とも送っていただいた個体です).
タヌキマメは池の土手などの草地に生えるマメ科の植物です.草地開発や土地造成により生育地が減少.1年生植物のため,種子をつける前の草刈りで,急に消えることもあるようです.現在は絶滅危惧種に指定されていないものの,今後,絶滅が心配される植物の一つです.
 この個体は,池の改修工事でできた残土置き場に生えていたそうです.以前は池の土手で多数の個体が見られましたが,改修によりもとの場所では見られなくなったそうです.今回植物をお送りくださった奥田さんは,この地域での絶滅を心配し,種子を採集して自宅での栽培を試みておられます.お送りいただいた植物は,標本にして博物館で保管させていただくことになりました.

 布施静香(自然環境評価研究部)

セトウチホトトギス

2007年9月 4日

セトウチホトトギス
 まだまだ暑い日が続いていますが,少しづつ秋の気配がしてきましたね.
今日は初秋に咲く「セトウチホトトギス」を紹介します.
セトウチホトトギスは,瀬戸内海を囲む地域に分布することからその名がつけられた植物で,近畿・中国・四国地方の一部で見られます.
写真は2枚とも兵庫県三田市内で撮影されたものです(藤井撮影).
みなさんの近所でも咲いていますか?

セトウチホトトギス花
  ■植物好きの方へ■
 セトウチホトトギスの見分けのポイントは下記のとおりです.
 ○茎の毛は下向き.
 ○花被片の付け根が黄色.
 ○花糸や花柱に紫色の斑点がある.
 ※柱頭の紫色の斑点はヤマジノホトトギスにもあるので注意.


 布施静香(自然環境評価研究部) ・藤井俊夫(自然環境再生研究部)

恐竜巨大パズル

2007年8月30日

恐竜巨大パズル

 8月25日(土)26日(日)フロアスタッフと遊ぼう「恐竜巨大パズル」を実施しました。
22メートルの大きな恐竜が皆さんの手によって、深田公園に出現しました。
博物館には、ティタノサウルス類の骨の化石が展示中です。是非、お越し下さい。

<フロントスタッフ 笹山>

いよいよ夏休みも終わりに近づいてきました。9月に入っても暑い日
は続くのですが、夏の終わりに海で泳ぐと「クラゲ」にチクリとやられ
ます。そんなときは、なんと言っても川遊びです。川は真水で爽やか。
もちろんクラゲはいませんが、山奥の渓流になると今度はアブが出
現。山中の渓流ではなく、中流ならば心地よく過ごせますが、今度
は水質が悪くなってしまいがちです。それに、川岸がコンクリートで
固められていたり、集落や道路、井堰(小さなダム)があったり、そ
もそも川に降りれなかったりと。
そんなわけで、兵庫県で楽しく川遊びできるスポットを2つ紹介した
いと思います。まずは、兵庫県一の清流と言われる千種川。大変
水がきれいで、生物も豊富です。千種川水系の上流から中流にあ
たる佐用町(旧南光町)の南光自然観察村は、様々な施設もあっ
て、大変心地よいところです。

(写真1:南光自然観察村)
http://www.town.sayo.lg.jp/kanko/kanko/detail_info/n_kansatsumura/index.html
小さな網で、河原の石をひとめくりすると、だれでも簡単に大きなヘ
ビトンボやヒラタカゲロウなど、様々な水生昆虫を観察することが。
小学校で習った川の生き物しらべで、「きれいな水」に棲む水生昆
虫が紹介されたのを覚えていませんか。「図鑑に載っているきれい
な水に棲む水生昆虫って本当にいるんですか?」なんていう質問が
博物館にも良く寄せられます。そんな昆虫を観察したい方は、ぜひ
南光自然観察村へ。
 

次に紹介するのは、神戸からも近い穴場です。六甲山から流れる
「芦屋川」は、大変水がきれい。川に降りるところは少ないですが、
芦有ゲート横(ガードレールの隙間から入れる)、開森橋から上流へ
約500m程度行ったところの河原(写真2:芦屋川 はしごが付いてる)、

市民センターの前(階段がある)などがあります。水生昆虫の種類
は多くはありませんが、渓流に生息する様々な水生昆虫やサワガ
ニ、アマゴなどが棲んでいます。また、下流の方では、モクズガニや
アユもたくさん観察できます。河口までゆくと小さな浜になっており、
海にすむカニや貝、ヤドカリなどが見つかります。上流からてくてく
歩いても大した距離ではないので、1日で「森・川・海」を満喫できる
のではないでしょうか。川のしくみを学びたい人は、芦屋川がお勧
めです。
 ちょっと足をのばして千種川、身近で手軽な芦屋川。「海はちょっ
と」という方は、川遊びにでかけてみてはいかがでしょうか。そして、
河原では水の中の石をめくって、ぜひ水生昆虫も観察してみてくだ
さい。

観察した水生昆虫は、ひとはくのホームページでも調べることがで
きます
(http://info.hitohaku.jp/kawamushi/index1.html)。

丹波の恐竜化石発見された村上氏、足立氏から恐竜化石を博物館に
寄贈していただきました。
8月19日(日)13:00〜ひとはく館長から感謝状贈呈を行いました。

司会の小林主任研究員

引き続き講演会。発見者の村上氏、足立氏からお話していただきました。

発見と発掘をプライベートなエピソードも交えお話する村上氏。
「税金を使って発掘作業をしているので、非常にプレッシャーを感じまし
た。」


化石を発見してから30時間、目の前に骨がちらついて寝られなかった
という、足立氏。ユーモアたっぷりにお話されて、会場は笑いが絶えま
せんでした。


会場は定員100名。事前申込の方のみの入場のため、当日に希望され
るお客様には、お話を聞いていただけなくて申し訳ありませんでした。
この日は、マスコミ各社の方も取材に来てくださいました。
また、どこに載っているか探して見てくださいね。

今年もナイトミュージアムを8/18(土)に開催しました。
この日は、夜の8時まで開館。
ひとはくでは、たくさんのセミナー&イベントがありました。

こちらは、松原先生のアンモナイトの生態復元模型作製講座。
定員が5名となかなか競争率の高いセミナー。
担当の松原先生は、このアンモナイトの型を作るだけで4ヶ月かかったそうです。
「やるからには受講者に満足していただけるセミナーを用意したい。」
というセミナー、松原先生、来年もこの人気のアンモナイトの生態復元模型作製講
座はやってくれないの?

4Fひとはくサロンでは、昆虫標本づくりや昆虫のスケッチの飛び入り参加出来る
オープンセミナーがありました。

昆虫標本のスケッチをしよう


昆虫標本づくり

フロントスタッフのイベントも、このナイトミュージアムために企画。
アメリカマストドンの展示を見ながらフロントスタッフとパーツごとに、うちわ
に貼り絵をしていきます。
こんな、かわいいうちわが出来ちゃいます。このうちわづくりのイベント、もう
一度する予定なので、是非参加してみてくださいね。

深田公園で拾ってきたアメリカフ(紅葉葉楓)の実を使って、ナチュラルモビール
を作りました。自分で色を塗って世界にひとつだけのモビールを作りました。

そして1日の締めは、副館長のイブニングセミナー。


受講者の一人は、「今まではただ見ているだけの日本庭園だったけど、
意味や効果があって造っていることが分かった。日本庭園回りをしてい
きたい。こんな、いいお話を無料で聞かせていただけて良かった。」


ちょっとしたきっかけで入ったセミナーが楽しかったり、役に立ったりする
ひとはくのセミナー。あなたも、何気ない一歩を踏み出してみてください。


この日は午後8時まで、開館。
閉館時間までお付き合いくださったお客様、ありがとうございました。
また、来年もご来館くださいね〜。

(おまけ)生涯学習課もがんばりました〜

平松課長のスーパーボールづくり 
あっという間にスーパーボールの出来上がり!


谷川指導主事の空中を回るコマ
これって、空中を回ってるんですよ。


長期社会体験研修の芦屋市立打出浜小学校 松本淳子先生も参加
これ、シャボン玉に見えませんか?

今回のジャングルスクールは雨が多かったのですが、そのせいか熱帯雨林の
樹木には果実がたくさん実っていて、ラッキーなことに、その果実を食べにきた
オランウータンを初日から、しかもすぐ近くで見ることができました。


マレーシアの中学生4人と一緒にジャングルの奥まで入り、ヒゲイノシシ、マメ
ジカ、ヒヨケザル、サイチョウ、赤い縞のあるヘビ、眼の大きなカエル、キノボリ
トカゲ、玉ヤスデなど多くの動物を見ることができました。また森にはヒルがた
くさんいて、子どもたちは最初キャーキャーと悲鳴を上げていましたが、そのう
ち自分でつまんで捨てられるようになりました。私もヒルにちょっとだけ血を分
けてあげました。何を見ても素直に驚いたり喜んだりする子どもたちの姿に、
私自身が力をもらった気がします。


最終日、サバ大学での修了式ではスクール生による英語スピーチもピシリと決
まり、小学生も皆、背筋を伸ばして修了証を受け取りました。関西空港に着いて
お母さんたちに報告する姿は、とても頼もしく見えました。

八木 剛@自然環境評価研究部です。

ひとはく連携活動グループ「テネラル」主催の「48時間耐久虫とりキャンプ」に行ってきました。

2007年8月5日から7日、場所は宍粟市波賀町赤西渓谷、参加者は、高校生大学生の男子19名。

「48時間耐久」というほど過酷ではなかったですが、濃い、三日間でした。


あまり虫の多い季節ではないけれど、林道ではミヤマカラスアゲハの吸水が各所で見られた。夏型はでかくて迫力あり。わりと新鮮な個体が多かった。


キャンプサイトのようす。ほかにだれもいない。3日間自炊。じょうずにご飯を炊けました。


(左)風呂兼洗濯。しかし、水は、ビールを冷やすのによい程度に冷たく、長時間の行水には耐えられなかった。
(右)ナイター(灯火採集)のようす。晴天&見通しの悪い谷筋につき、虫の飛来はいまいち。それでも、ヒゲナガカミキリの立派なオスを採ったヤツがいた。ゆるせん。


(左)大木の幹にトワダオオカがけっこういて、うれしかった。でも、こういう類に喜びを感じるということは、体力勝負の採集について行けなくなった証拠かもなあ・・・と思うとわびしい。
(右)オオチャイロハナムグリを採ったヤツがいた。おこぼれにあずかろうとサワグルミのウロをほじくると、土繭が出てきた。やったぜ!と思ってパカッと割ると、出てきたのはクロカナブン・・・ これはこれで格調高い虫だけれど、ちょっとくやしいっす。。。


虫とりは人生の縮図だ。


※ キャンプのようすは、俺の人生「虫」ブログも参照ください。

※ 「テネラル(teneral)」とは、羽化直後の体が軟らかい状態のことです。ひとはく連携活動グループ「テネラル」は、ひとはくのセミナー「ユース昆虫研究室」修了生などで構成する高校生大学生のグループです。

 ひとはくは、マレーシア国立サバ大学と1997年から学術交流協定を締結し、それに基づいて学術調査やジャングルスクールなどの環境学習プログラムなどを実施しています。この協定は5年ごとに更新されるもので、先日7月29日にこの協定更新のための調印式がサバ大学で行われました。

 セレモニーにはマレーシア政府の高等教育局長らが招かれ、盛大に行われました。ひとはくからは岩槻邦男館長と坂本啓次長が出席し、岩槻館長とサバ大学のモハッド・ノー・ダリミン学長が協定書にサインをしました。調印式の様子はサバ州の新聞にも大きく取り上げられました。

MoUceremony.jpg サバ州の新聞に掲載された調印式の様子

IMG_0134.JPGひとはくのエントランスでは、ミュージアムショップを営業しています。
 いちおし商品は、プロ仕様の虫とり・魚とり網です。丈夫で壊れにくい、専門店から取り寄せた網ですので、調査に適しています。また、新展示『丹波の恐竜化石』にちなみ、恐竜グッズを扱っています。なかでもおすすめなのが恐竜のフィギュアです。おもちゃ屋さんにはない本格モデル(フェバリット社製)・自然派モデル(カロラータ社製)のフィギュアなど多種取り揃えております。昆虫好きの方のためには、昆虫のフィギュアを新入荷しました。腹部の微毛まで忠実に再現されています。自然環境の面から粘土質で作られていますので、お子さん、お孫さんへのお土産にどうぞ。
 その他、兵庫県の地方名産品も取り扱っています。7月31日に43年ぶりに自然条件下でヒナが巣立ったコウノトリですが、エサであるたくさんの生き物たちが生息している田んぼから収穫された但馬産こしひかり米を、持ち帰りに手ごろな500グラム入りで販売しています。8月3日からは、丹波の名品・立杭焼の陶器を置いております。ご来館の際には、ぜひ足をお運びください。

営業時間・問合せは、こちら(http://hitohaku.jp/top/visitor_info.html)をご確認ください。

めずらしい果実

2007年8月 1日

アリマウマノスズクサ


 今日,めずらしい果実が博物館に持ち込まれました.
これは,アリマウマノスズクサという植物です.神戸市在住の足立恭子(あだちたかこ)さんが,自宅の生垣で小さな苗から育てておられたところ,写真のような立派な果実をつけました.2年目から花を咲かせていたそうですが,果実をつけたのは今年が初めてだそうです.

 アリマノウマノスズクサは六甲山に比較的多く生育していますが,果実をつけることは稀です.お持ちいただいた果実は,長さ約4cm,直径約2cm.写真撮影後,さく葉標本にさせていただきました.標本は,学術資料として保管されます.

 布施静香 (自然環境評価研究部)

 尼崎市の公園でササゴイの巣立ちビナを見つけました。070725%281%29.JPG
 ササゴイは、サギ類の1種ですが、単独または数羽程度の小さなコロニーで繁殖します。写真左のヒナが口にくわえているのは、羽毛のようです。くちばしでくわえたり、放したり。この行動は、巣立ちを迎えたサギ類のヒナによくみられます。おそらくエサを捕まえる練習なのでしょう。水の中にあるものは、空中から見ると本当の位置から少しずれて見えます。これは、光の屈折率(くっせつりつ)というものが空気と水とで異なることからおこる現象です。サギ類の仲間は、水の中を歩きながら、もしくは水ぎわにじっと立ってエサを探します。そして、エサを見つけるとくちばしをさっと水中に突き入れて、エサを捕まえます。この時、サギたちは一瞬のうちに水中のもののずれを計算し、くちばしを入れる位置を調整しています。彼らが上手にエサをとれるようになるまでには、たくさんの訓練が必要なのでしょう。

070725%282%29.JPG
 写真左は、巣の下で拾ったササゴイの落し物です。ヒナの羽毛、卵の殻、フン、それと食べ残しのザリガニと小魚、昆虫の羽根。このような、鳥の落し物から彼らの生活を垣間見ることができます。ですが、巣の下を長い時間うろつくのはよくありません。親鳥に攻撃されてしまいました。


遠藤菜緒子(自然・環境マネンジメント研究部)

丹波の恐竜化石の第一発見者、村上茂さん。現在は、今年の4月から丹波市山南町にある
「丹波市立上久下地域づくりセンター」で木、土、日曜以外は活動推進員として地域振興の
ために働いておられます。


「丹波市立上久下地域づくりセンター」で働く村上さん

先日、ひとはく新聞編集委員2人が、取材のために、その村上さんに会いに行きました。

化石を発見されるまでの村上さんは、畑仕事や地域の仕事、また趣味のゴルフに勤しんで
おられたそうで、人生が化石発見によって変えられてしまったそうです。
上記センターで働く村上さんは、電話や来客対応に追われ、とてもお忙しそうで、こちらがお
話を伺う時間をとるのも申し訳ない感じでした。「私の人生は恐竜化石によって変えられまし
た。これからは恐竜化石と一緒に地域を変えていきたい。これからは、たくさんの人と交流し
て自然の素晴らしさを伝えたい。」と笑顔で話されていました。
みなさんも、村上さんに会いに行けば、楽しいお話を聞かせてもらえますよ〜。
村上さんも「気軽に来てください」とおっしゃっていました。


同センター前の村上さん

なお、この取材の様子は次回のひとはく新聞第2号(9月末発行予定)で詳しくお知らせいた
しますので、お楽しみに〜 o(*^▽^*)o~♪

2007ボルネオジャングル体験スクールは、岩槻邦男館長をはじめ、館員5名と安間繁樹さん、
添乗員、看護師、スクール生22名、みんな元気に7月24日(火)関西国際空港を飛び立ちました。

今年で9回目となるスクールには、これまでもたくさんのスクール生が参加しています。卒業生た
ちの中には、研究者となって自然環境や野生動物などを研究している人もいます。
8日間のスクールでは、ボルネオ島のダナムバレー自然保護区内で、マレーシアの子どもたちと
一緒に生活をします。早朝からバードウォッチングや自然観察トレッキング、夜のナイトウォークま
で、さらに、地上数十メートルの樹冠を体験するキャノピーウォークなど、1日中ジャングルを満喫
して、まさに感動の連続です。

7月31日(火)早朝、どんな顔で日本に帰国するか楽しみですね。

梅雨が明けると、いよいよシーズンです。
 「日本でいちばん美しい赤とんぼ」をキャッチコピーに、ミヤマアカネを追いかけて6年目に
なりますが、わからないことがまだまだいっぱい。小学生やお母さんお父さんといっしょに、
調べることを楽しんでいます。主体は、ひとはく連携活動グループ「あかねちゃんクラブ」。
代表は、元ひとはくミュージアムティーチャーで関西学院大学非常勤講師の足立 勲先生です。
 「あかねちゃんクラブ」では、昨年、翅(はね)に番号をつけてミヤマアカネの動きを調べる「マ
ーキング調査」をしました。その結果、2ヶ月以上生きて> いることがわかったり、仁川から池
田まで飛んで行った個体もあり、大いに盛り上がりました。
 今年の課題は、羽化地点の特定=あかねちゃんはどこで生まれるのかな?ということ。その
ために、一度は羽化の現場を見てみよう。ということで、8月上旬に、夕方から翌朝まで、ビー
ル片手に(?)蚊に食われながら、川で羽化を観察することになっています。どうなるのやら・・・

 今年もマーキングをしますよ〜。はねに番号のついたミヤマアカネをみつけたら、博物館の
八木までお知らせ下さいね。

<関連資料>
すべてこちら(http://hitohaku.jp/publications/book.html)からダウンロードできます。
「みやまあかねとすてきななかまたち」 ミヤマアカネを素材とした学習の手引き
「プチ図鑑 兵庫の赤とんぼ」 兵庫県にいる赤とんぼの見分けかた
「熱く燃えた!ミヤマアカネマーキング調査(共生のひろば 第2号:pp.62-66)」
 マーキング調査の楽しさ

以上、八木 剛@自然・環境評価研究部でした。

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写真1.「あかねちゃん」のイメキャラ

写真2.羽化直後のミヤマアカネ
 羽化は朝までに終える。ミヤマアカネの特徴ははねの茶色い帯。

写真3.マーキングされたミヤマアカネ
 秋になるとオスは赤く色づき、美しい。

企画展「瀬戸内海のいまとむかし」の片隅に、石材として瀬戸内をわたった岩石を展示し
ています。日本列島で大量に石が使われた時期は3回あります。最初に多く使われたの
は石器時代で、硬くて加工しやすいものは石器として各地に出まわりました。そのひとつ
が香川県の五色台や屋島から採れるサヌカイトという岩石です。次に古墳時代になると、
古墳や石棺の材料に各地の凝灰岩類が使用されました。なかでも高砂市の竜山石(た
つやまいし)は「大王の石」として知られています。そして、戦国時代から江戸時代になる
と、城の石垣に膨大な量の石が使われました。その代表が大坂城で、瀬戸内各地の花
こう岩が集められました。瀬戸内海はこのような石の交流の場でもあったのです。

 これらの岩石の成り立ちや利用のされ方、見分け方などを、
9月16日(日)の展示解説、http://www.hitohaku.jp/education/open_seminar.html#03 
9月24日(月)のセミナーhttp://www.hitohaku.jp/education/07syousai/A14.html 
で解説いたします。

詳しくはひとはく手帖またはホームページをご覧ください。
先山 徹(自然・環境評価研究部)

写真1 屋島。高松周辺には屋島や五色台など、上部が平坦な山塊が分布しています。
このような山地の平坦な部分にサヌカイトの溶岩が分布しています。


写真2 小豆島の海岸に残された残念石。
瀬戸内の島々や沿岸の各地には大坂城築城のときに使われずに取り残された
「残念石」が見られます。
写真は1980年代の小豆島の海岸で、現在は公園として整備されています。
一つ一つの石に文化財の番号がついているのがわかります。

みなさんは、ちょうちょの幼虫を飼ってみたことがありますか?

小さな幼虫がチョウになるまでには、いろんなできごとがあります。この夏休み、ぜひご家族で飼ってみてください。きっといい思い出になることでしょう。

ひとはくでは、現在「チョウの幼虫を飼ってみました」展を開催中です。
この展示は、3回シリーズのセミナー「チョウの幼虫を飼ってみよう」に参加された4家族のみなさんが、実際に、いろんなチョウの幼虫を飼ってみたときの観察日記です。
子どもたちの日記は、見ているだけで、心がなごみますね。
もちろん、貴重な飼育情報も満載。へえ、こんなこともあるんだ・・・ぜひごらんになって、みなさんも観察の参考になさってください。


観察日記の一部です。よく観察していますね。素直なコメントがすばらしい。


これは、アゲハチョウの幼虫です。ここまで大きくなるのにどのくらいかかるのかな?


5月に行なわれた第1回目のセミナーでは、チョウをつかまえて卵を産ませる方法や、卵や幼虫をみつけかたを学習しました。


7月に行なわれた第3回目のセミナーでは、みんなの観察日記を持ち寄って、展示をつくりました。ここはお父さんの出番だ!!


展示会場では、参加者のお1人、三村純代さんがつくられた「飼育のコツ」(A4判3ページ)を配布しています。経験にもとづく貴重な情報がいっぱい。ぜひご利用下さい。


※「チョウの幼虫を飼ってみました」展は8月12日まで、4階「ひとはくサロン」で開催しています。

※ 夏休み期間中の毎週土・日・月曜日の13:00から15:00には、研究員らによる「昆虫標本づくり実演コーナー」が4階ひとはくサロンで開催されます。こちらもぜひごらんください。


最後になりましたが、「チョウの幼虫を飼ってみよう」に参加され、たくさんの幼虫を飼育し、すてきな観察日記をつくってくださった受講者のみなさんに、お礼を申し上げます。

以上、「チョウの幼虫を飼ってみよう」担当は、中西明徳・八木 剛でした。

バイケイソウ

2007年7月25日

若い実をつけたバイケイソウ

 2007年7月21日,高橋主任研究員と大学院生の千川君とともに,但馬でバイケイソウの調査を行いました.この植物は,兵庫県では自生地が殆ど確認されていないため,県版レッドデータブックでAランクに指定されています.
 梅雨明け間近のうだるような暑さの中,がんばって登山したかいあって,花序のついたバイケイソウを確認することができました.県下で花(正確には若い実)が見れて感激!

 布施静香 (自然環境評価研究部)

 7月7日にオオサンショウウオの階段づくりををしました。繁殖期の遡上を邪魔する堰(せき;1mの段差)の前にチョットした階段をつくって、そこをのぼってもらおうという試みです。 地域の子どもたちにも階段づくりを手伝ってもらい行った「プチ工事」です。土木・博物館・地元住民・(社)兵庫県自然保護協会・京都大学などの協働で行いました。夜には、オオサンショウウオの観察会も開催し、参加者のみなさんにじっくりとオオサンショウウオを見ていただきました。

蛇篭運び

蛇篭づくり

迂回路設置

オオサンショウウオの観察

 オオサンショウウオは繁殖期(8月下旬から9月上旬)の前になると、産卵に使う特別な巣穴を探して上流へ移動します。その時に、農業用に水を引いたり、土石流がでないために作られた段差(堰)が、オオサンショウウオの移動を邪魔しています。特に、最近つくられている、コンクリートでガッチリ河川を横断するような、高い堰の下では、登れなくてたまっているオオサンショウウオが多く見つかります。

 昼間にみんなで作った階段、本当に使ってもらえるのかとソワソワしていると、作って3時間後にさっそくオオサンショウウオがそれを使って遡上していきました!こんなに簡単に登るのかと、協力してくださったみなさんもビックリ。私自身も驚きました。今回のプチ工事が、単発のイベントに終わることなく、いろいろなところで行われていってほしいと思います。

階段をのぼるオオサンショウウオ


 (左写真:階段をのぼるオオサンショウウオ)

遡上成功


 (左写真:遡上成功!)

ABCテレビも取材にきてくださり、階段づくりやオオサンショウウオの遡上の様子を放送してくれました。(※NEWSゆう:7/9 18:29〜)

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

 先日は,マダケの花について紹介させていただきました.
 今日は最近マダケに非常に多く発生しているタケ類天狗巣病についてご紹介します.

 タケ類天狗巣病は,麦角菌科の糸状菌の一種Aciculosporium takeが感染することで起こる竹の病気です.この菌に感染した竹は,その枝がこぶ状にふくれると同時にそこから無数の小枝が出てほうきや鳥の巣状(昔の人はこれを天狗の巣に例えました)になる病状を示します.
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写真-1 タケ類天狗巣病の初期の症状(つる状)

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写真-2 タケ類天狗巣病の初期の症状(ほうき状)
(花のようにもみえることから「竹が花を咲かせた!」と間違う人もいるようです.)

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写真-3 タケ類天狗巣病の中期の症状(房状)

 病状がすすむと,竹の稈(かん)の生長量や新しい稈(かん)の生える量が少なくなり,病気がひどくなると葉が落ちて竹全体が枯れてしまいます.
 この病気は,原因菌の分生子(とてもちいさな種のようなもの)が竹にくっついて枝や稈(かん)の先にある生長点に寄生することで起きるといわれています.この分生子は雨滴などの水滴内に混じって広がり,その水滴が枝や稈(かん)の先に付くと竹は病気にかかってしまうそうです.ですから,雨の多い梅雨の時期や台風の時期にこの病気がひろがることが知られています.

 このような竹の病〜タケ類天狗巣病〜が近頃西日本を中心に各地で広がり竹林が弱ったり枯れたりしているので問題となっています.
 私たちが兵庫県三田市で76カ所のマダケ林でタケ類天狗巣病がかかっているかどうかを調べたところ,73カ所(96.1%)のマダケ林が病気にかかっており,その1/4はひどく枯れていることがわかりました.
 みなさんのお住まいの地域ではマダケの病気が発生していませんか?一度ゆっくりながめてみてください.
 観察の助けとなる資料を載せましたので参考にしてください.
タケ類天狗巣病発症状況判定シート(PDF 264kb)


                           自然・環境再生研究部
                                 橋本佳延

 リサーチプロジェクトのひとつとして、サギ類とカワウの集団繁殖地(コロニー)調査を行うことになりました。
ホームページをアップしましたのでお知らせします。

ホームページへは、こちらをクリックして下さい!
 ひとはくのトップページ > 学ぶ > リサーチプロジェクト > 鵜サギコロニー調査 からどうぞ!


 この調査は、兵庫県内のサギ類やカワウのコロニーの分布を調べるものです。サギ類やカワウは比較的大きな鳥なので、集まっていたら一目でわかります。それでも、コロニーの情報はこれまできちんと収集されてきませんでした。このサイトにお寄せいただいた情報などをまとめて分布図を作りたいと考えています。みなさんのご参加をお待ちしています。また、みなさんに、身近なサギ類やカワウのコロニーの観察を通して、野生動物や自然について考えていただけたらと思っています。そのためのツールとして、サギ類の識別方法やコロニーに関する解説などこれからどんどん追加していくつもりです。ぜひ、ご覧ください。

070624.JPG 先週末、伊丹市昆陽池公園へカワウのコロニーを見に行きました。公園の敷地内に足をふみ入れたとたん、カワウのヒナたちのエサをねだる声にでむかえられました。池の真ん中の日本地図をかたどった島に、たくさんのカワウの巣がみられます。卵を抱いている親鳥もいましたが、すでに巣立ちビナらしき姿も見られました。公園の外からも、次々とカワウが帰ってきます。カワウやサギ類は、エサ場で捕ったエサを飲み込んで巣に持ち帰ってくるのです。コロニーに戻ってきたカワウ達は、きっとたくさんのおみやげを持って帰ってきたことでしょう。子育て真さかりの昆陽池でした。
 昆陽池のコロニーでは、1996年から10年以上にわたって繁殖が続いているそうです。カワウやサギ類のコロニーは、条件がよければ何十年も続くことがあります。かつては、埼玉県の野田の鷺山、青森県の猿賀のウおよびサギ繁殖地など天然記念物に指定されるような大きなコロニーがいくつもありました。しかし、近年では、土地開発や住宅地の拡大などによって、サギ類やカワウがずっと住み続けることができる場所が少なくなってしまいました。そのため、多くのコロニーは毎年転々と場所を替えるようになりました。サギ類やカワウが安心して住める場所はどこにあるのでしょうか。考えさせられます。

(遠藤菜緒子)

 竹の花は滅多に咲かないことで有名です。
 花は数十年に一回咲くといった「周期性」があるといわれており、
「60年に一度」「120年に一度」などの説がありますが、残念
ながら同じ場所に生える竹の観察事例が少ないために、何年ごとに
咲くかという正しい数字は明らかになっていません。
 また,開花現象は生育する場所や気候などの影響を受けるため、
必ずしも一定の周期で咲くというわけではないようです。
 ともあれ、竹が種から芽生えて花が咲くまでには、数十年という
長い年月がかかる珍しい現象であることは間違いありません。

 そのたいへん珍しい竹(マダケ)の花が三田市や宝塚市内で咲い
ているという情報が博物館に複数寄せられました!

 ひとはくでは、そのたいへん珍しいマダケの花の標本を採集し,
6月30日(土)から7月8日(日)にかけて4階ひとはくサロン
にて展示いたします。

 実物のマダケの花は一生に一度みられるかどうかの珍しいもので
す。どうぞお誘い合わせの上,ひとはくでごゆっくりご覧ください。

(写真:マダケの花のアップ)

橋本佳延(自然・環境再生研究部)

☆『月刊 たくさんのふしぎ 6月号 アリクイサスライアリ』 
福音館 文:橋本佳明/絵:稲田務 ¥667+税 
    2007年6月10日刊

熱帯雨林は、アリの宝庫です。たとえばボルネオの熱帯雨林では、たった1本の木から200種をこえるアリを見つけることができます。そんな中から今回は特に、アリ喰いアリのツヤヒメサスライアリを取り上げました。巣を持たず熱帯雨林を移動しながら、わずか2mmの体で他のアリの巣を襲っては食糧にしてしまう、驚くべきアリの暮らしを迫力ある絵でご紹介しています。

<絵本の写真>

一本歯の下駄

2007年6月28日

人と自然の博物館の嶽山です。僕は、公園の計画・設計・運営・レクリエーションに関わる研究やイベントに取り組んでいます。僕がひとはくで働き始めたのが2000年で、入ってすぐにその年の夏の企画展に取り組むことになりました。「外であそぼう!」(主担当:客野主任研究員)です。内容は省略しますが、今日はその最中に出会った愛らしい下駄を紹介したいと思います。写真を見て下さい。昭和49年に製作された一本歯の木製下駄です。西宮市に広がる砂浜を駆け回る子ども達が履いていた下駄で、鼻緒の部分がビニールテープをよって出来ているなど、手づくり感あふれる一品です。通常の下駄は二本歯ですよね。だけど、西宮では砂浜という地域固有の環境の中で遊ぶために、より安定性に優れた長さのある一本歯が用いられていました。子ども達が楽しく遊ぶ美しい浜の風景に思いを馳せることのできる、貴重な下駄であるといえるでしょう。

嶽山洋志(自然・環境マネジメント研究部)

今回お勧めなのが、8/18(土)〜8/19(日)実施の「E10 竹野エコツアー」
1泊2日の生活・自然体験です。
朝9時に三田に集合。特急「北近畿」に3時間ほど揺られて豊岡市竹野町へ。
スノーケルは、これはお勧め!本格的にウエットスーツを着て潜ります。
潜った後は、海星や海の魚を手にとって観察♪海の環境学習担当の先生から特徴や生態を教えてもらえますよ!
ご飯は、自分たちで作った夕食。やっぱり、キャンプの醍醐味は、カレーでしょうか。
夜は、みんなで仲良くテントで寝ます。星が見えるかな?
2日目の昼食は、バーベキューです!(私も食べた〜い)
気になる参加費用は小学生が8,580円 中学生が13,680円となんとリーズナブル!(この費用の違いは交通費です。)対象は、小学校高学年〜中学生です。この夏に貴重な体験をして忘れられない思い出をつくりませんか?夏休みの自由研究の参考にもなりますよ。


申し込み締め切りは。7月31日(火)まで。「まだまだ、先」なんて思わないで、思い立ったらすぐ申し込みを!
 申し込みはこちら!→→→ http://hitohaku.jp/education/07syousai/E10.html         
「ひとはくレター」編集長  小林美樹  ヾ(。●∀●)

企画展では、6年前に淡路島沖で捕獲されたナガスクジラとアオザメの標本を公開します。解体したクジラの骨は土に埋め、バクテリアの働きで肉が完全に分解するのに約二年を要しました。その後、骨の脂肪を取り除き、ようやく骨格標本ができました。今回は頭部の骨格を組み立てて展示します。
展示の概要は当館の下記ホームページをご覧いただくとして、ここでは瀬戸内海を代表する生き物として展示予定のナメクジウオを紹介します。

【写真 左 ナメクジウオ  写真 右 ナメクジウオ  (写真提供:小林真吾氏)】

ナメクジウオは、脊椎動物の祖先の姿をいまにとどめる原始的な生き物です。体長は5センチくらい、体は扁平で細長く、柳の葉のような形をしています。瀬戸内海では、広島県三原市有竜島の生息地が国の天然記念物に指定される希少な生物です。数年前に、兵庫県水産技術センターのアナゴ稚魚調査で底引き網にたくさん入ったとの情報を入手し、センターのご厚意により5月の調査に同船させて頂きました。ナメクジウオ9個体を採集しました。目下、生きたまま展示すべく飼育中(のつもり?)ですが、ナメクジウオは砂にもぐったまま姿を見せてくれません・・・。


企画展の案内:http://hitohaku.jp/exhibits/program_exhibition/2007/setonaikai_index.html

佐藤裕司(自然・環境評価研究部)

知っている人もたくさんいるかと思いますが、実は六甲山にはたくさん「モリアオガエル」が繁殖しています。六甲山の山頂付近には意外にも平らなところが多く、池がたくさん作られています。
この池は、氷を作るために作られたものだそうで、神戸に氷を運んでいたそうです。

六甲山に生息するモリアオガエル・写真 左:三橋弘宗・右:堂馬英二撮影 クリックして下さいね

そんな人工の小さな池に、今はモリアオガエルがたくさん産卵しております。
もともと、六甲山にはモリアオガエルが生息していなかったと考えられており、誰かが森林植物園に放したと言う説が有力ですが、定かではありません。
ですが、池にはたくさんモリアオガエルがいるので、まずは観察するのと同時に、六甲山の山頂の池にはどんな生物が生息しているのか調べてみようということで、「六甲山自然保護センターを活用する会
」の皆様が調査を開始されました。今年いっぱいは調査が継続される予定です。
今まで、六甲山の山頂付近の湿地や池の生物相はあまり知られていませんでしたので、結果が楽しみです。

この観察会で、ちょうど6月16日に現地へ行ったところ、産卵のまっさかりでしたので、まだ観察できるのではないかと思います。六甲山に登山に行かれる方は、ぜひ池の周辺を観察して頂ければと思います。池の中を除けば、モリアオガエルのオタマジャクシや「茶色いモリアオガル」が見つかると思います。

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●ちょっと珍しい茶色のモリアオ
(みつはしひろむね)

ハチ北ホタル探険隊

2007年6月22日

ハチ北高原観光協会のみなさんとの連携プロジェクト、第二回です。

前回は、春の植物を観察しました。
今回は、6月20日(水)から21日(木)にかけて、「ハチ北ホタル探険隊」と題して、ホタル調査に取り組みました。ハチ北高原は、兵庫県に生息する10種のホタルがすべて見られる珍しい場所です。どんなホタルが、いつごろ、どのあたりに見られるのかを調べておいて、ハチ北を訪れる方々をご案内しようというもので、1日目は25名、2日目は21名が参加されました。早ければ来年から、民宿、旅館で、ホタル観察ツアーが開催されるようになるでしょう! ご期待ください。

テキストには「プチ図鑑 兵庫の螢」を用いました。みなさんもぜひご利用下さい。ここにはハチ北高原で撮影した写真も多く使用しています。



ホタルの季節に咲くホタルブクロです。ほかにもいろんな花が咲いていましたよ。



<左> まずは、明るいうちに、調査ポイントの環境を見て回ります。ホタル調査の鉄則は、明るいうちに一度現地の環境を見ておくです。お客さんをご案内するには、ホタルがいるだけではなく、観察のしやすさ、安全性も重要なポイントです。
<右> ノブドウのつるにアカガネサルハムシをみつけました。小さいけれど美麗な昆虫です。



<左> 昼間に見た場所を、夜になってもう一度見に行きます。民宿街は予想以上に街灯が明るく、ホタルがすむにはちょっと厳しいかも。。。山間部にあるハチ北では、ゲンジボタルがちょうど出始めでした。これから7月にかけて数が増え、ヘイケボタル、ヒメボタルも現れます。
<右> これは、昼間に活動して光らないオバボタル。昼間に活動するホタルはほかにも多くいますが、今回はオバボタルしか見られませんでした。ほかの種類は、これからの季節に出てきます。



<左> 2日目は、前日の観察結果を班ごとにまとめ、発表し、いろんな質疑が交わされました。みなさん、明るくていいですね! 今回も不思議なハチ北弁が明らかになりました。カワニナのことを大笹集落では「さんにゃ」と呼ぶそうです。どういう字を書くのかは??でした。山蜷かなあ・・・?
<右> ホタルをしばらく(といってもせいぜい1週間)飼うにはペットボトルに入れるのがオススメです。虫かごだと、乾燥ですぐに死んでしまいますよ。エサはティッシュに含ませた水だけ。ホタルの成虫は水を飲むだけです。


八木 剛(自然・環境評価研究部)

 今年も中学校2年生が、さまざまな勤労体験をしました。
 今年のトライやるウィークでは、5月29日(火)から6月8日(金)までの期間、地元三田市内
 はもとより、篠山市、丹波市、宝塚市より、のべ11校30人の中学校2年生が、博物館の5研
 究部と3課に分かれて実際の業務を体験しました。

 体験内容は、わが国有数の規模をほこる博物館にふさわしく、館周辺の美化やフロアスタ
 ッフの補助、図書館の蔵書の整理、各研究員の研究や資料作成の補助など多岐にわたり
 ました。
 中学生は毎日の業務に楽しく取組んだようですが、「笑顔を絶やさない接客マナー」や「華
 々しい研究を支える地道な作業」などを通して、社会の厳しさも垣間見たようです。

 これから、中学生の感想のごく一部を紹介します。
 「一番心に残った言葉は、『標本は大切に扱って』です。昆虫の命をもらって標 本にしている
 のだと思いました。」 (Y中学男子)

 「先生に、石を見せにいくときのワクワク感はきっと忘れないと思います。」
  (S中学校男子)

 「私はここで働かしてもらい、博物館は裏でたくさんの人が支えているからこそ、 成り立って
 い るのだなと思いました。」 (S中学校女子)

 「もし、自分がお客様だったら、掃除のされていない展示物を見ても面白くない と思うと思っ
 た ので、しっかり掃除をしようと思いました。」(Y中学校男子)

「ぼくは最初ハチがすごく苦手で、触れと言われたときもすごく怖がっていたけ れども、だん
 だん慣れて、今は平気で触れてとてもうれしいです。」 (F中学校男子)

「花を植えるのは花がものすごく多く、ものすごく疲れました。」
(H中学校男子)

「『ありがとう』の大切さがわかりました。」
(K中学校女子)

「このトライでしたことを活かして、将来自然に関する仕事をしてみ たいと思います。」
(N中学校男子)

「私は、結構単調な仕事をしたのですが、その中で根気が必要なこ と、どんなつらい 仕事
 でも楽しんでやることが大切だということを、改めて実感しました。」
(S中学校女子)

「博物館には、たくさんの人が仕事をしていて、どんな会社でもいろい ろな人の支えが必要
 なんだなと思いました。」(A中学校男子)
 
担当する職員の話を、姿勢を正し、目をまっすぐ見て聞く姿勢は、博物 館にさわやか風を送
 り込んでくれているように感じました。

 館内で接するお客様や担当者も微笑が漏れ、私たち大人にとっては、 中学生から新鮮な元
 気をもらう ことができた2週間でした。      
                         (トライやる 担当 春名)

今年度もトライやる・ウィークの受け入れが始まりました。
前期(5月29日〜6月1日)・後期(6月5日〜8日)で30名の生徒が博物館へやってきます。

恐竜化石の発掘現場の地元丹波市山南中学校からも参加してくれます!
参加中学校〔三田市立長坂中学校・三田市立八景中学校・三田市立富士中学校・三田市立ゆりのき台中学校・三田市立上野台中学校・三田市立狭間中学校・三田市立けやき台中学校・三田市立藍中学校・宝塚市立西谷中学校・篠山市立篠山中学校・丹波市立山南中学校〕

♪憧れの博物館での活動内容♪
・標本整理、ジーンファームの清掃
・ハチの巣の標本作り、ミツバチのマーキング
・昆虫標本作り
・館内外の業務全般
・模型作り、楽器作り、コケ玉つくりなどセミナーの準備                     
・企画展準備、三田化石産地の土砂運び(7日)、恐竜化石残土から化石探し(8日)
・図書雑誌の整理作業              
・葉脈標本づくりの体験と指導の補助などなど

5月1日にミュージアムショップがエントランスにオープンしました。
エントランスの中は、アロマの癒しの香りとゆったりした音楽に包まれて、うっとりしちゃいます。

持ったらずっしりと来るフィギアはなかなかほんかくてきなもの、見ているだけでも楽しいですよ。

博物館へ来たら是非エントランスホールのミュージアムショップにお立ち寄りください。

■平日(火曜日〜金曜日) 12:00〜16:00
■土・日・祝  10:00〜16:30
■月曜日 休み
■なお、平日であっても博物館開館の場合、準じて開店いたします。

■問い合わせは下記まで。
TEL 079-553-8786
〒669-1542
兵庫県三田市上深田403-2
株式会社エフコーポレーション

2007年5月18日 午前10時から兵庫県立人と自然の博物館 応接室で、恐竜化石の発掘調査について、兵庫県立人と自然の博物館、兵庫県丹波県民局及び丹波市が、お互いに連携・協力して発掘調査を行い、その保存・利活用を推進することを目的として協定を締結しました。
兵庫県立人と自然の博物館長、兵庫県丹波県民局長と丹波市長がそれぞれサインをして、3者ガッチリ握手をしました。
20名近くの報道関係者が詰めかけ、調印と握手の瞬間は会場はシャッターの嵐でした。
調印が終わった後の懇談では、各報道関係者から次々と質問が飛び出し、3者の代表は熱い思いを語っておられました。

 ●丹波の恐竜関係の詳しい内容はこちらへ 

   →当館では、6月3日まで化石の特別展を開催中です
     ぜひお見逃しなく!

ベニドウダン

2007年5月23日

ベニドウダン


 今日はベニドウダンの紹介です.先日,渓流沿いで植物調査をしていたら,足元に紅色の花が落ちていました.どこから落ちてきたのかと上を見上げると,そこには満開のベニドウダン.
 小さな鈴のような花をつけるツツジ科の植物です.
 (5月18日,南但馬にて撮影).
 
 (研究員 布施静香)

 ひとはくでは、2002年度から、県下各地に出向き、地元の方々といっしょに展示やセミナーを実施する「キャラバン事業」を実施してきました。2007年度からは、じっくり腰を据えて、3年計画で、地域の方々とともに自然環境を調べ、成果を県民のみなさんに伝えていく活動を進めることになりました。

 自然・環境評価研究部(昆虫&植物)では、2007年度から、香美町大笹のハチ北観光協会のみなさんとタイアップし、ハチ北高原の魅力を発見し、発信するプロジェクトに取り組みます。ハチ北高原はスキーで有名ですが、自然環境がすばらしく、かつ、フィールドのすぐそばに宿泊施設がたくさんあることから、ひとはくのセミナーでもしばしば活用しています(セミナー:B05、C02、F01)。

 第1回の研修会が、先週、2007年5月15日、16日にかけて行われました。テーマは春の植物。
 15日午後は、20名の参加者が3班に分かれ、植物が専門の3人の研究員といっしょに、山を歩きました。
 秋の紅葉も美しいですが、この季節は山の緑がたいへん美しいです。


植物担当研究員のうんちくをききながら歩く。へえ、そうなんだ。地元にいながらよく知らなかった、きれいな花に感動した、という感想が多数。


人気のラショウモンカズラ(シソ科:羅生門葛)(↑左)
大きな紫色の花が目立ちます。名前の由来はけっこうえげつない。
ユキザサ(ユリ科:雪笹)(↑右)
かわいい花です。「笹」で「雪」だから、大笹のシンボルにしてはどう?という意見も。

16日午前は、前日の成果をもとにワークショップを行い、おすすめの植物を選んで発表し合いました。


「標準和名は○○だけれど、地元では△△と呼んでいまして、料理にもよく使います。」等々、話題は尽きません。
 お客さんを案内するときに使えるように、観察した情報をシートに記入しています。かわいい絵が入った、ハチ北高原オリジナルの、すてきなガイドブックができればいいですね。

 ハチ北観光協会のみなさんの多くは、地元で民宿を経営されている方々です。まずは民宿のみなさんにハチ北の自然を知っていただき、さまざまな自然体験メニューを開発し、県民のみなさんが気軽に自然観察に訪れることができるよう、われわれも支援していきます。数年後には、民宿が博物館になっているかもしれませんね。楽しみです。

ハチ北観光協会URL http://www2.nkansai.ne.jp/org/hatikita/

(自然・環境評価研究部 高橋 晃・高野温子・布施静香・八木 剛)

 前年度3月3日に初めて試みた講座ですが、先日の5月16日の雨の日をもってようやく終了しました。この2か月半というもの、雨が降るたびにそわそわして携帯電話が飛び交い、雨降る暗闇に老若男女が集まり、細い水路を覗き込むという、前に報告した「愛蜂家養成講座」にも増して「怪しい」集団がときどき出現しました。道場町塩田八幡宮近辺の皆様、お騒がせしました。
 この「ホタル上陸観察集団」の成果は図1のようになります (皆様お疲れ様でした)。何と8回も「一斉上陸」を観察することができました。講座に参加した26人はほぼ全員初めて念願の観察ができました。
上陸観察集団成果グラフ
 図1:講座参加者が協力して取ったデータよりEXCELで折れ線グラフを作成。

 図2は幼虫が水際から上がるところです。体がまだ濡れています。ときどき光りながら上陸してきます。護岸のコンクリートを登るうちに雨が少ないと体は乾いてきます(図3)。
上陸1
 図2:水際からコンクリートの壁を登ろうとするゲンジボタル幼虫(菊池由美子さん撮影)。

上陸2
 図3:コンクリートの壁を登っている幼虫(吉田滋弘さん撮影)。

 光るところはお尻の先の背側にある2点の発光器で、図4のようにうまく撮れれば2点が写ります。また歩いているところは図5のように点々になって写ります。
幼虫の発光1
 図4:暗闇の中で撮影すると、お尻の2点が写る(吉田滋弘さん撮影)。

幼虫の発光2
 図5:光りながらの上陸は点々の光になる(吉田滋弘さん撮影)。

 こうした幼虫の上陸をぜひあなたも観察してみませんか。来年の3月1日に上陸観察の講座を予定していますので、ぜひご参加下さい。<大谷 剛 主任研究員>

5月12日(土)セミナー「チョウの幼虫を飼ってみよう」の第1回が行われました。
はじめに、中西先生からの講義。チョウを飼うには卵から。そのためにはお母さんチョウをつかまえて、卵を産んでもらいましょう。元気になってもらうため、ハチミツをうすめたジュースを飲ませます。写真(↓)は、チョウのストローをのばしているところです。こうやるとおとなしく飲むんだね。そのあと、チョウの卵の産ませ方(秘伝?)をならいました。簡単そうだけど、これでほんとに産むのかなあ???


お話のあとは、野外へ、幼虫さがしに行きました。
ジーンファームの昆虫ほ場のカラタチには、アゲハの卵や幼虫がいました。みんなでさがせば小さな幼虫が何匹もみつかりました。これから大きくなるのが楽しみです。


帰り道、博物館の横の草地で、ベニシジミの幼虫をさがしています。ベニシジミの幼虫は、スイバの葉っぱの裏にいます。4月21日のひとはくブログで紹介したときには卵でしたが、この日には、めでたく多くの幼虫がみつかりました。幼虫の左上の部分は、食べたあとです。スイバには、コガタルリハムシ(甲虫=こうちゅう)の幼虫やハバチのなかまの幼虫も見られました。これらはお腹にある脚(あし)の数で区別できます。(そういえばセミナーのとき説明するのを忘れていましたネ。次回説明しましょう)


助っ人として来てくれたテネラルの安達くんに、イボタガ、エゾヨツメなどいろんな蛾の幼虫をみせてもらいました(↓)
ちょうど脱皮したところの幼虫もいました。かわいいねー、なでなでしちゃおう。(注:さわってもだいじょうぶかどうか自信のない人はさわらないようにしましょう。彼女らはとてもよく知っているので、ためらうことなく、なでなでしています)


※ このセミナーでは、受講生のみなさんが、アゲハチョウやいろんな幼虫の飼育に取り組みます。みなさんからのおたよりが届いたら、ひとはくブログでもご紹介してゆきたいと思います。
※ 受講生のみなさん、ぜひ飼育のようすをお知らせ下さい。また、いつでも質問してくださいね。飼育しているといろんなハプニングがあると思います。中西または八木まで。メール、FAX、電話、何でもOKです。

八木 剛@自然・環境評価研究部でした。

ホタルカズラ

2007年5月 8日

ホタルカズラ
 今日はホタルカズラの紹介です.ホタルカズラはワスレナグサと同じムラサキ科の植物で,とてもきれいな青色の花を咲かせます.出会ったのはやや日当たりのよい林の縁.畑の畦との境目でした.
 ふつうの場所に生えるわりには,あまり出会わない植物なので,ちょっと幸せな気分になりました(5月4日撮影).
(研究員 布施静香)

 まず、全員が黒い網のようなものをかぶってうろうろしている集団の写真(写真1)をご覧下さい。写真1,2を撮った八木主任研究員の感想は「めっちゃ怪しい集団」ですが、もちろん変なことをしているわけではなりません。単に被り物をしているのが「怪しい」だけです。この被り物がハチに刺されるのを防ぐ「面布(めんぷ)」という養蜂具と聞けば、そして、あたりをハチがぶんぶん飛んでいるのを見れば(写真2)、怪しくないことが納得されるでしょう。

写真1
写真1: 防御用の黒い網(めんぷ)をかぶって準備する受講生たち。


写真2
写真2: ハチが飛び交う中、巣の内部を観察する受講生。

 愛蜂家養成講座・初級(全4回)は、ミツバチを飼ってみようかと思っている人のために4/21に第一回を開講しました。今年から始めた講座なので、募集は10名としたのですが、受講申し込みは何と22名。私と同じ団塊の世代や蜂蜜が大好きな女性など、動機はいろいろですが、「愛蜂家」になってみようという人たちが集まりました。午前中に「ミツバチの基礎知識」の講義と、ビデオを見て、午後は購入したミツバチ2群を養蜂場に設置する実習と、巣礎づくりの実習をしました。

写真3
写真3: たくさんの働きバチに混じって複眼の大きい雄バチが見える。体もひとまわり大きい。

写真4
写真4: 巣室を覗いて産卵場所を探す女王バチ。赤くて黒い筋のない女王のおなかには卵のもとがいっぱいつまっている。

写真5
写真5: 木の葉にとまって一休みの働きバチ。怒らせないかぎり刺すことはない。

 名古屋の㈱養蜂研究所から届いたミツバチは元気で、雄バチ(写真3)もいたので、みんなにさわってもらって、雄バチに毒針がないのを実感してもらいました。スズメバチやアシナガバチの雄バチはつかむと「刺すまね」をするのに、働きバチにあまり似ていないミツバチの雄たちはいじくりまわしても刺そうとはしません。巣を見ていくうちに女王バチも見つかりました。おなかが赤くて働きバチの倍ほどもあるのですが(写真4)、頭や胸は働きバチのあまり違わなくて、多くの受講生はびっくりしていました。
 ぶんぶんと羽音をたてて飛び回っているハチにも、受講生はすぐ慣れて、「意外と刺さないですねぇ」と感想を漏らしていました。そんな中、一匹の働きバチが近くの葉上にとまったところを、写真3,4と撮影した受講生の吉田さんがパチリ(写真5)。よく撮れています。
 この講座は、5/26, 6/23, 8/20 とあと三回開かれ、その後9月からの上級講座に移っていきます。また、NPO人と自然の会・みつばち研究会のメンバーに協力頂いて、講座開催日の途中でもミツバチ群のお世話をしていって、ミツバチにどんどん慣れていって頂く予定です。  <大谷 剛 主任研究員>

兵庫県にお住まいの小学校6年生、中学生、高校生の皆さん!
ボルネオで熱帯雨林について学びませんか?

bridge_boru.jpg

当館では、今年もマレーシアのボルネオ島サバ州ダナムバレー自然保護区にて8日間(7/24〜31)の「ボルネオジャングル体験スクール」を実施します。
早朝バードウォッチングや自然観察トレッキングを行い、熱帯雨林にすむ野生生物や生態系の仕組みについて学習します。地球上で最も生物多様性が高いのが熱帯雨林。なかでも、東南アジアの熱帯雨林は、世界最高峰と言われています。今回のツアーでは、そんな本物の自然を体験できます。

そして、「熱帯雨林の消失」は地球規模の環境問題の一つとして大変注目されており、ボルネオでも伐採によって森が無くなりつつあります。将来、環境のことを勉強したい子どもたちには、生きた教科書による、またとない学習機会だと思います。
ボルネオの自然と国際協力にさらに関心のある方は、BBECのページをご覧ください。

募集は締切りました

申し込みについての詳しい情報は、以下のページをご覧ください。
http://www.hitohaku.jp/top/borneo/07borneo.html
ご参加をお待ちしております!

 
↑いろんな野生動物にも会えますよ!

4月28−29日ハチ北高原で、受講者24名の参加により植物リサーチクラブの野外観察会をおこないました。


大沼周辺の森の木々は芽吹いたばかりで、陽のさすの明るい林床にはニリンソウ、ミヤマカタバミ、ヤマエンゴサクなどの緑のじゅうたんが広がっていました。
森の中でさわやかな風に吹かれていると、セミナー中であることを忘れてしまいます。

ニリンソウ 研究員の解説

サンカヨウ
 サンカヨウの可愛らしい花も咲き始めていました。
 お弁当もいっそうおいしく、みんなで春を満喫したのでした。


 そして次の日

ハシリドコロ
 谷筋でちょっと珍しいハシリドコロを観察しました。


畑の方へ移動し、オカオグルマの咲き乱れる畦にタチツボスミレやツボスミレ、ミミナグサ、サギゴケ、カキドオシ、トキワイカリソウなどを見ながら歩きました。田園風景のもっとも美しい時期ではないでしょうか。
オカオグルマを撮る 美しい田園風景

(高橋 晃)

ひとはくミニキャラバン隊は本日4月28日から30日の3日間、
兵庫県立有馬富士公園にお出かけ中です。

この3日間は、ありまふじ公園の中でひとはくの研究員が博物館
では普段展示していない昆虫標本や巨大模型をみせながらお話し
したり、公園内を歩き回って昆虫や植物についての楽しいお話を
します。

今回のテーマは、ずばり「ハチ」です。

ハチ博士の大谷主任研究員をはじめとするひとはくのスタッフが
展示の前でいろいろなハチについてわかりやすく解説します。

本日28日は、たくさんのこどもたちが様々なハチの標本やオオ
スズメバチの巨大模型におどろき、熱心に大谷主任研究員に質問
を投げかけていました。(その様子は文末の写真を!)

明日、明後日も引き続き展示をします。ぜひお越しください!

■展示日時:4月29日、30日 10時から16時まで
■観察会:
  4月29日 「春の花をながめてみよう!」
   11時から12時(受付は10時30分から)
     ひとはくの橋本佳延研究員が公園内の植物の
     おもしろい形をお教えします!
  4月30日 「春の虫をさがしに行こう!」
   11時から12時(受付は10時30分から)
     ひとはくの大谷剛主任研究員と公園内にいる
     昆虫たちをさがしに行きます!
  いずれも定員20名。家族で参加できます!


オオスズメバチの模型の下にもぐるとおなかが見られるよ!


ハチについてどんなおもしろい話が聞けるかな?

有馬富士公園の交通情報はこちら!↓
http://www.hyogo-park.or.jp/arimafuji/
有馬富士公園では4月28日から30日、5月3日から5日まで
お祭りをしています!くわしくはこちら↓
ありまふじウィーク'07

<橋本佳延 研究員>

人工衛星の画像ときいて,何を思い浮かべますか.天気予報などで雲の様子が映し出されたものをみることがありますが,これがもっともなじみ深いものかもしれません.天気予報などで写される画像をよくみると,通常の写真では写らないような細かな雲の様子がとらえられていることがわかります.
 人工衛星のデータは,実は都市の研究にも役に立っています.
人工衛星のセンサーは大きく光学系のセンサーとレーダー系のセンサーにわけることができます.光学系のセンサーは基本的に対象が反射している(放っている)光を捉えるものです.一方,レーダーは衛星から信号を送信し,それが反射される状況を受信するものです.
 光学系のセンサーを使うことにより,いわゆる衛星写真のようなデータを得たり,植物のある領域を抽出したり,地表面の温度を捉えたりすることができます.一方,レーダー系のセンサーを用いることにより地表面の凹凸や標高,その変化などを捉えることができます.この技術は測量や地震などによる地面の高さの変化を捉えることにも用いられたりします.
 ここでは一例として,光学系のセンサーによる画像から地上の植物の量を計算したものをお見せします.明るい色の部分が植物が多いところです.たとえば研究ではこのデータから都市の広域的な緑地の分布をみたり,ヒートアイランドの分布を予測したりすることができるのです.
(客野@自然・環境マネジメント研究部)

ndvi.jpg
人工衛星からとらえた緑地の分布図

八木@ひとはく自然環境評価研です。

ひとはくの近くにいる青い鳥の写真が撮れたのでアップしました。
イソヒヨドリのオスの成鳥です。(↓)

 ずいぶん以前から、ひとはくのまわりで年中見られます。愛称をつけたくなりますね!
 ごきげんなときは、フラワータウン駅ビルのてっぺんでさえずっていることもあります。わりと人懐っこく、エントランスホールのまわりの金網や木に止まっている姿をよく目にします。ときどき地味な色をしたメスが近くにいることもありますが、仲がいいのか悪いのかよくわかりません。
 写真を撮れるほどにはなかなか近づいてくれませんが、今日は、運良くカメラを持っているときに近くに止まってくれました。収蔵庫棟の横の木でした。

 イソヒヨドリは、その名のとおり海岸の岩場によくいる鳥です(ね?江崎先生)。私はかつてバードウォッチャーのまねをしていたことがあり、淀川の河口でよく見たものです。コンクリートの建物は、岩場のようなものなんでしょうね。

今日はゆうに1000人を超えるお客さんが来館されました!
館内はもちろん、大にぎわい。館外の深田公園も大にぎわいでした!
これから暖かくなるので、博物館前の深田公園でおいしいお弁当を広げて食べるのも、なかなかイイですよ♪

今日は10団体のお越しいただきましたが、中でも神戸朝鮮初中級学校のみなさん。顕微鏡を使った実習や葉脈標本作成に熱心に取り組んでいただきました。その上、片づけまでしてくれました!来年も来てね〜

実体顕微鏡で観察  葉脈標本づくり

集合写真です
(写真は神戸朝鮮初中級学校のみなさんです)

【必見】岩槻館長がテレビ生出演します!

番組名:ガラスの地球を救えスペシャル
     「とどけ 生きものたちの声」

日時:2007年4月30日(月・祝) 午後2:00〜5:54

チャンネル:ABC (6ch →関西方面のみ)

生物多様性の危機と問題について解説されます。
見逃すと損するよ〜リアルタイムで見てね。録画もOK!

小雨のなか、4月22日にひとはくセミナー「水生昆虫を観察しよう〜猪名川編〜」を行いました。

場所は、猪名川上流の木津地区にある「町立ふるさと館」の横です。
ここは、川へのアクセスが良いことに加え、駐車場、トイレ、資料館、自販機もあり、ファミリー向けの観察会に向いています。もちろん、生物相も豊かで、上流〜中流域に生息する典型的な水生昆虫が棲んでいます(慣れた方は、やや上流の栃原地区がオススメ)。

さて、当日の天気は、小雨で良いコンディションではありませんでしたが、約20名の方に参加いただきました。
最初は、雨で濡れるから採集は手短に、と説明したのですが・・・。採集がはじまったとたんに、雨ではなくて、川の水で濡れる人、「長ぐつが水そう〜」とはしゃぐ子どもたち、そして黙々と採集する参加者の皆さんの無言のプレッシャーによって、約1時間ほど採集することになりました。おかげで、たくさんの生物が採れました。以下にリストを掲載しておきます。

ヘビトンボの尾肢カギヅメ採集した標本を屋根のあるところに移し、泳ぎ方、体の形などをじっくり観察して、生息場所の違いと種類との関係について解説しました。
今回は、大物のヘビトンボが採れたこともあり、速い流れでも岩にくっつくための工夫として、お尻についている鍵爪について説明。こどもたちの手に直接ヘビトンボを押し付けて、鍵爪の威力を体感して頂きました(右写真はヘビトンボ、ナガレトビケラやシマトビケラでも同様に)。想像以上に鍵爪による引っ掛かりは強かったようで、流水に生きる生物の暮らし方に納得して頂けたようでした。また、特に珍しい生物は発見されませんでしたが、上流から中流に生息する代表的な水生昆虫を観察する事ができました。水生昆虫の観察には、早春が一番です。深く学習したい方は、ぜひ春のうちにお出かけしてみてください。

●採集・観察した生物●:56種類(うち魚は5種類)
<カゲロウ目>オオフタオカゲロウ/アカマダラカゲロウ/オオマダラカゲロウ/シロハラコカゲロウ/コカゲロウ属の1種/フタオコカゲロウ/エルモンヒラタカゲロウ/シロタニガワカゲロウ/フタスジモンカゲロウ/モンカゲロウ/エラブタマダラカゲロウ/トビイロカゲロウ属の一種/キイロカワカゲロウ/チラカゲロウ
<カワゲラ目>オナシカワゲラ属の1種/フタツメカワゲラ属の一種/オオヤマカワゲラ
<トビケラ目>ヒゲナガカワトビケラ/チャバネヒゲナガカワトビケラ/ウルマーシマトビケラ/オオシマトビケラ/オオヤマシマトビケラ/コガタシタマトビケラ属の一種/ヒロアタマナガレトビケラ/ムナグロナガレトビケラ/ナガレトビケラ属の1種(?)/ニンギョウトビケラ/アオヒゲナガトビケラ/コエグリトビケラ属の一種/ヒゲナガトビケラ科(Ceraclea sp.)/コカクツツトビケラ
<トンボ目>ダヒドサナエ/ホンサナエ/ニシカワトンボ/ハグロトンボ/コヤマトンボ/コオニヤンマ/
<その他昆虫>ヘビトンボ/ウスバガガンボ/ヒラタドロムシ/シマアメンボ
<魚・甲殻類など>カワムツ/スジシマドジョウ/オイカワ/アカザ/カマツカ/スジエビ/カワニナ/アメリカザリガニ/サワガニ/サカマキガイ/シマイシビル/プラナリアの仲間
<その他>オオサンショウウオ?(子ども達による目撃談)

最後に、今回採集した水生昆虫の写真を掲載しておきます。
チラカゲロウヒロアタマナガレトビケラフタツメカワゲラ属の1種オオマダラカゲロウウルマーシマトビケラウスバガガンボ

⇒写真は左から、チラカゲロウ、ヒロアタマナガレトビケラ、フタツメカワゲラ、オオマダラカゲロウ、ウルマーシマトビケラ、ウスバガガンボ、画像をクリックすると大きな写真が表示されます
                                               (三橋弘宗)

布施@ひとはくです

 八木研究員が昆虫のセミナー準備ついて紹介されたので,植物のセミナー準備について紹介したいと思います.

 1週間後の4月28日−29日に鉢北高原でセミナーを行います(植物リサーチクラブ�@ハチ北高原の早春植物).このセミナーではできるだけ多くの花を観察してもらいたいと思っています.私は以前ハチ北高原で同様のセミナーをしたことがあるのですが,雪解け時期などによって年ごとに咲く時期が異なるため,下見を省略することはできません.当日ちゃんと観察できるようにするためには「今年用」のルートを組み立てなければならないのです.

 そこで,高橋研究員・高野研究員らとともに,昨日,鉢北高原へ行ってきました.

 これは(↓),ミヤマカタバミです.少し曇っていたので花びらが開ききっていませんが,林床に咲き乱れていてとてもきれいでした.写真に写っているぎざぎざのある葉はニリンソウです.実はこの場所はニリンソウの群生地でもあります.ニリンソウはまだ咲いていませんでしたが,1週間後には咲き始めているだろうと思います.

ミヤマカタバミ花ミヤマカタバミ群落

ヤマエンゴサク
 これは(←)ヤマエンゴサクです.何とも言えない可憐な青紫の花を咲かせます.山際の畑の縁などにも群生していて,何度見てもその美しさには感動させられます.
 ヤマエンゴサクはいわゆる「春植物」です.「春植物」とは単に春に咲く植物,という意味ではなく,春だけしか地上に姿を見せない植物を言います.だから,夏に同じ場所へ行っても,葉っぱひとつ見つけることができないでしょう.

 他にもたくさんの春を彩る植物を確認することができ,無事,観察ルートも決定することができました.
 当日,良いお天気になれば良いなあと思っています.

八木@ひとはくです

 みなさんこんにちわ

 今年は、小学校低学年のみなさんが楽しみながら学習できるセミナーとして「チョウの幼虫を飼ってみよう」を企画しました。
 モンシロチョウやアゲハチョウの幼虫は教科書にも出てきますが、身近なところに、もっといろんなチョウがいますよ。みんなの知らないちょうちょを飼って、お友だちに自慢しちゃおう。というものです。

 今日は、その準備のお話です。

 生きもの相手のセミナーはたいへんですよ。
 セミナー当日にちゃんと見られるように、あらかじめ調べておかないといけません。しっかり調べたつもりでも、暖冬で季節の進行が早まって、予定通りに見られないこともあります。昆虫の場合は、雨が降ったら隠れてしまったり、前日までいたのに当日になるといなくなってたりすることも無きにしもあらず。。。
 もちろん、こういう不測の事態がおこってもちゃんと観察できるよう周到に計画するのが、私たちプロの仕事です。

 というとカッコいいですが、かくいう私は、飼育が苦手でして、「チョウの幼虫を飼ってみた」ことはありますが、成功した経験はほとんどありません(> <)。
 企画したのはいいけれど、そもそも、幼虫が見つかるのかなあ?
 主担当の中西先生やテネラルのAくんにお願いすれば安心ですが、何も知らないとはずかしいので、私もネタさがしをすることにしました。

 今日の深田公園は、お天気がよくて、ちょうちょがたくさん飛んでいました。
 ちょうちょが飛んでいるのをよく見ていると、「いかにも卵を産みそうな飛び方」というのがわかります。今日は、2回も、卵を産んでいるところを見つけました! 私の実力(運?)もなかなかのものです。

これは(↓)、ベニシジミの卵です。右が、卵を産んだお母さん。地表に近いスイバの葉の根元(葉柄というのかな?)です。こんなところに産むんですね。みなさんも探してみてください。

こちらは(↓)、キチョウの卵です。ハギのなかまの若葉です。

卵はおもしろい形をしていますね。ベニシジミは、サッカーボールみたいです。キチョウの卵はモンシロチョウに似てるけれど、白くてツンツンしてますね。

卵のある場所がわかれば、しばらく後にそこに行けば幼虫に会えるでしょう。
5月12日(土)のセミナー当日が楽しみです。

卵を産んでた場所を忘れないかって? だいじょうぶです。ちゃんと印をつけてありますから。あとは、幼虫が逃げたり、食べられていなくならないことを祈るばかりです。

セミナー「チョウの幼虫を飼ってみよう!」(C05:中西明徳・八木 剛)は、明日、4月22日(日)が申込〆切です。が、まだ少し余裕がありますので、お申し込みOKですよ。対象は小学校低学年とそのご家族です。
 第1回 5月12日(土)/第2回 6月9日(土)/第3回 7月14日(土) いずれも午後、博物館

深田公園
 4月15日(日)、オープンセミナー「かわいい春をみつけよう」のレポートです。
深田公園(ひとはくのまわりの公園)は、お昼寝をしたくなるような、とーってもよいお天気でした。
43名の参加者(幼児、低学年とその家族)といっしょにかわいい花や虫をさがしました。

ミツボシツチカメムシ
 テントウムシやチョウなど、子どもたちには動くものが人気ですね。
これは、ミツボシツチカメムシ。ヒメオドリコソウの花の上をちょこちょこと歩き回っていました。

ヤブキリ
 こちらは、ヤブキリ(キリギリスのなかま)のあかちゃん。体長5mmくらい。生まれてすぐです。
小さいころは花や葉っぱを食べていてかわいいのですが、大きくなるとだんだん凶暴になってきて、ついには肉食になってほかの虫を襲います。6月には成虫になります。

 虫だけではなく、たくさんの、いろんな色の花が咲いていましたよ。

タネツケバナアリアケスミレ

 まずは、白色の花。たくさん咲いていたのは、タネツケバナ(写真左)とアリアケスミレ(写真右)でした。
アリアケスミレは、白い花びらに紫色の線が目立ちます。シロツメクサの花も少し咲いていました。

カンサイタンポポ
 黄色の花でたくさん咲いていたのは、セイヨウタンポポ。
しかし、写真は、少し小ぶりの(かわいい)カンサイタンポポでーす。
他には、コメツブツメクサの花もみられました。

イロハモミジ
 赤色・ピンク色の花は、イロハモミジ(写真)、ヒメオドリコソウの花がみられました。
どちらの花も小さくてかーわいい!!

ムラサキサギゴケスミレ

 紫色の花は、ムラサキサギゴケの花(写真左)。褐色の点々の模様が入っています。もう一つは、スミレの花(写真右)です。アリアケスミレが咲いている近くでたくさん咲いていました。カラスノエンドウの花もみられました。

オオイヌノフグリ
 青色の花は、オオイヌノフグリ(写真)、キュウリグサの花がみられました。

 来月は5月20日(日)です。お楽しみに。申込不要。当日10:30から深田公園(ひとはく1階出口前)で受付。1家族300円(保険代等)。よごれてもいい服装で来てね。

 くわしくはこちら:主催者:ひとはく連携活動グループrun♪ run♪ plazaのブログ)


(小舘誓治・八木 剛)

  

丹波市山南町の篠山川河床で発見された恐竜化石に関する展示を、発掘現場近くの「山南住民センター」にて、開催いたします。2007年1月から3月にかけての本格発掘では、さまざまな発見がありました。これらの成果と産出標本および篠山層群の岩石や恐竜以外の様々な化石を展示いたします。ぜひ、ご来場ください。お見逃しなく!

 期間:2007年4月14日〜30日まで
 場所:丹波市山南町谷川 山南住民センター
 主催:兵庫県立人と自然の博物館・丹波市
 共催:丹波県民局

展示内容の詳細は、こちらのPDFファイル(250kb)をご覧下さい

今年度最初の野外セミナー「日本一の里山,北摂地域の早春の里山を観察しよう」が4月7日(土)に川西市黒川周辺(最寄り駅 能勢電鉄妙見口)にて無事開催されました.
セミナーの途中から小雨が降り続くあいにくの天気となりましたが,20名の方がお越しください賑やかな会となりました.
田んぼの畦の草花や,里山の木々の花が咲き始め,春は駆け足で訪れていることを実感.
ハイライトは,エドヒガンが咲き誇るクヌギ林.不思議なことにこのときだけは小雨もやみ,参加者のみなさまは写真撮影や咲き誇るエドヒガンの花をじっくり眺めるなど思い思いの時間を過ごしました.

えどひがん

4月21日(土)は場所を六甲山に移し,春の植物を観察します.コースは健脚者向きで少し疲れるコースですが,六甲山の主要な植生と春の花々に出会えます.是非,ふるってご参加ください.
なお,締め切りは過ぎてはいますが,若干席に余裕がございますのでお電話にてお問い合わせください.

詳しい内容はこちら↓
http://www.hitohaku.jp/education/07syousai/B04.html

オオシモフリスズメは日本最大のスズメガで、はねをひろげると15cmくらいになります。
 成虫の蛾は、年に1回、サクラの咲く頃だけに現れます。幼虫はサクラの仲間の葉を食べるので各地にいてもいいのですが、市街地にはいません。また、分 布は西日本に限定され、東京にはいません。関西人の自慢の虫の一つです。夜行性で灯火に飛来しますが、これは、昼間にサクラの幹で交尾していたそうです。私の人生では、いまだかつてこんな幸運に恵まれたことはありません。
オオシモフリスズメ

2007年4月5日、県立一庫公園(川西市)にて。
上(大きい方)がメス。写真:阿部紀子さん(兵庫県公園・園芸協会)
(八木 剛)

6月10日まで開催している企画展「共生の風景〜古写真にみる暮らしと自然」では,毎月の「博物館の日」(第3日曜日)にギャラリートークを開催しています。展示を作った研究員がお話しをして,参加者には江戸時代のポップアップ「立版古(たてばんこ)」を配布しています。上の写真が実物です。大人が作っても4時間はかかる本格的なもの。子ども向けの簡単バージョンの配布しますので,この機会に是非ギャラリートークに参加してみてください。

当館では、日本のチョウについて、以下のとおり『ミニ企画展』と『オープンセミナー』を開催します。関心のある方のご観覧とご参加をお待ちしております。

■ ミニ企画展
日本には約240種のチョウ類が生息していますが、約25%にあたる63種が環境省のレッドデータブックに載っています。その多くは、草原や湿原などに生息するチョウ類で、最近まであまり注目されることがなかった里山的な環境が主な生息地となっていたため、近年、著しく衰亡しています。このミニ企画展では、このようなチョウ類の衰亡の状況について多くの方々に知っていただき、衰亡しているチョウ類だけでなく、チョウ類も生息できる環境を保全することによって、生物多様性や多様な自然環境の保全を行うための活動が始まっていることを紹介します。

 主催:特定非営利活動法人 日本チョウ類保全協会
 共催:兵庫県立 人と自然の博物館
 会場:兵庫県立 人と自然の博物館 4階 ひとはくサロン
 会期:2007年4月10日(火)〜5月27日(日)
    ※ 月曜日は休館日。ただし、4月30日(月)は開館。
 展示物の概要:
  絶滅の恐れのあるチョウ類の生態写真、保全活動の解説パネル・・・B1サイズ17点
  兵庫県での保護活動紹介パネル・・・四切り写真8点と解説パネル

■ オープンセミナー
 日時:2007年4月22日(日)13:00〜15:00(12:30開場)
 会場:兵庫県立 人と自然の博物館 4階 実習室
 定員:60名(先着)
 申込:当日参加のみとなります。事前申込はできません
 受講料:無料。ただし、博物館の観覧料が必要です。
            
 □ 内容 □
 「チョウはどんな生き物か」    ・・・藤井 恒
 「日本のチョウが減っている」   ・・・中村康弘
 「鉢高原のウスイロヒョウモンモドキと加古川のギフチョウの保護活動」・・・近藤伸一
日本チョウ類保全協会の皆様
(写真は、展示を製作された日本チョウ類保全協会の皆様です)

みなさん、新学期はいかがですか!? 春になるとうきうきしますね。
博物館のまわりの深田公園にも、かわいい花がいっぱいあって、ダンゴムシやテントウムシも元気に歩いてますよー
春になるとさなぎから出てくるモンシロチョウや、チョウのまま冬眠してて暖かくなると動き出すキチョウなど、春の虫もいろいろです。

4月15日(日)には、深田公園でオープンセミナー「かわいい春をみつけよう」がありますよ。園児のみなさん、大歓迎。11:00から12:00、深田 公園(博物館1階出口前)。よごれてもいい服装で来てね。参加費1家族300円です。

写真は昨年のようすです。
  
(八木 剛・小舘誓治)

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 春 の 虫 こ ぶ
博物館の前にある深田公園で、植物の葉っぱにできた虫こぶを観察します。
参加は無料ですので、こぞってご参加ください。

 隊長: 沢田研究員
 日時: 4月22日(日) 14時〜15時
 定員: 30名(先着・無料です)
 集合場所: 館内4Fひとはくサロン

新人の写真です
  4月から,2名の研究員が加わりました.
  どうぞよろしくお願いします!

  (左)田口研究員:担当は両生類と爬虫類
  (右)遠藤研究員:担当は鳥類と哺乳類

2007年3月末まで掲載していたニュース記事は、以下のページでご覧になれます。

  『ニュース(〜2007年3月末まで)』はコチラ!

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2007年4月1日から、当館ではミュージアム・ブログ「ひとはくニュース」を始めます。
このページでは、セミナーやイベントをはじめ、最新の研究成果や活動を報告いたします。

 ●  お楽しみに!  ●




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