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ひとはくと環境体験学習!の最近のブログ記事

研究員のトライ!!

2012年10月17日

稲美町立天満東小学校3年生(52人)VS篠山市立古市小学校3年生(11人)  古市小学校vs天満東小学校

 同じ兵庫県内でも住んでいるところによって生き物の様子が異なっていることを、まず大セミナー室でクイズも交えながらお話を聞きました。(天満東小学校の周りにはため池が多い。古市小学校の周りにはため池はないけど、緩やかな流れの川がある。)その後、10月14日に一般公開したばかりのひとはく多様性フロアを活用して学習を展開しました。

  カミツキガメ と スッポン

 今回はかなり効果的な演示が展開できたと思います。

  理由その1)同じ県内の違う場所の小学校3年生がいっしょに、地域差を比較しながら学習できたこと。

  理由その2)目の前の標本を見ながら、専門の研究員に質問ができ、その場で応えてもらえる。

  理由その3)新しく公開された「ひとはく多様性フロア〜魅せる収蔵庫トライアル」では、実際に標本を手に取って、観察したり比べたりできたこと(*注 研究員が同伴のときだけですが・・・)。

    うわぁ〜♪   すっごぉーい!!

 三橋主任研究員、本当にお世話になりました。ありがとうございます。これからの新しいプログラム開発が楽しみです。

 

生涯学習課:八尾

 

 

 

10月13日(土)に開館二十周年記念行事「ひとはくアニバーサリー」が、秋篠宮さまと関係者約300名を迎えて盛大に行われました。引き続き、シンポジウム「新たな博物館の役割と地域貢献〜次世代の博物館活動を描く〜」に出席されました。

DSC_4479_1.jpgのサムネール画像  DSC_4504_1.jpgのサムネール画像

 中瀬勲副館長による「地域の担い手が       岩槻邦男館長がコーディネーターを務めた
         活躍する舞台をつくる博物館」                  パネルディスカッション

式典に先立ち、秋篠宮さまは新しくオープンした「ひとはく多様性フロア〜魅せる収蔵庫トライアル〜」を見学され、兵庫県立御影高等学校環境科学部生物班による六甲山のキノコについて生徒の説明を受けました。

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       六甲山のキノコの展示

また、ひとはくの移動博物館車「ゆめはく」も見学されました。
移動博物館車ゆめはく 移動博物館車ゆめはくのサムネール画像

  公開された移動博物館車「ゆめはく」       荷台の側面もオープンし、内部も公開


                                         情報管理課 阪上勝彦





river1_hidesaka2012.jpg

里をながれる武庫川の上流域の風景です。春は桜がきれいです!

8月8日(水)には、三田の一番北側に位置する武庫川本流では、毎年恒例の「三田の川ガキ養成講座」が行われました。この会合は、「武庫川上流ルネッサンス懇談会」によるイベントです。三田市を流れる武庫川を活用するために、河川を管理する県の土木事務所だけでなく、三田市や大学、博物館、学校、NPOなどの住民団体などがあつまって、川づくりを考える会合です。かれこれ7年目を迎えています。観察会はもちろんのこと、魚道づくりや川の改修など、たくさんのかたが参加されています。今風にいえば、川という地域資源に対して、多様な主体による参画と協働が進められているといったところです。全体を統括しているのは、兵庫県県土整備部の三田業務所の方々です。
いつも環境に対して理解のある取り組みをして頂いております。

all_hidesaka2012.jpg 観察会の様子は、こんな感じで、平日にも関わらず、100名を超える方々が参加されて、川はごったがえしました。ご参加ありがとうございます。
この場所は、多自然川づくりに重きを置いて設計されて、自然環境にかなりの配慮がされています。おかげで、貴重な魚類や底生動物をはじめ、たくさんの生物を観察することができました。川へのアプローチもしやすく、川での環境学習と生態系の保全がうまく調和しています。国土交通省からも表彰された事例です。
kaisetu_hidesaka2012.jpg  採集した生物は、このように水槽にいれてみんなが見れるように並べます。そして、ひとつひとつ解説してゆきます。解説は、この懇談会のメンバーでもあるNPO法人野生生物を調査研究する会の谷本さん(当館の地域研究員でもあります)と株式会社一成の山田さん。さらに生物の採集や解説には、伊丹北高校、有馬高校、篠山産業高校丹南分校、篠山鳳鳴高校のそれぞれ生物部などの関心のある生徒さんも加わって、応援いただきました。高校生のみなさんが、子ども達に生き物のとり方などを教えてくれます。そして本気で採集も・・・。

toami_hidesaka2012.jpg高校生のみなさんは、こんな感じで投網を投げて、観察用の生物を捕まえていただきました。なかなか様になっています。きっと、県内でバシっと投網を投げられる高校生は希少だと思います。かっこいいですね。もちろん、たくさん魚をとれました、日頃の努力の賜です。

  yasou_hidesaka2012.jpg  yasou3_hidesaka2012.jpg

このあとは、河原の植物についての解説とそれを食べる・飲む体験となります。野草の解説や食べ方については、NPO法人人と自然の会の岡田さん、木村さん、さらには調理には関西学院大学久野研究室の学生さんが担当されています(川づくりと市民活動について実践研究中!)。野草は、もちろん独特の野性味があったのですが、子ども達も親もみんなパクパク、ゴクゴクでした。そしてメインイベントへ・・・。

yasou2_hidesaka2012.jpg  採った魚を唐揚げにして食べます。最初はおっかなびっくりでしたが、誰かが「美味しい!」というと、どんどん消費されてゆき、あっとゆう間に完売。淡水魚は、捕ってから早く調理すると、とっても美味。ぜひ、挑戦してみてください(注:生食はダメです)。

ということで、たくさんの皆さんに川の恵みをいろんな形で体験いただきました。おそらく、来年も8月のはじめに「川ガキ養成講座」を開催すると思いますので乞うご期待です。このほか、この懇談会では色んな取り組みが行われていますので、HPもご覧頂ければと思います。

(おまけ)
  suide_hidesaka2012.jpg
この地区の川や水路には、メダカやドジョウがたくさん棲んでいます。この理由のひとつは、田んぼの脇をぐるりと、ちょっとした溝が掘られていて、日照りが続いても水生生物が困らないような工夫がされています。そして、田んぼ−水路−川がつながっています。維持には手間がかかるのですが、こうした配慮がところどころに。見た目は地味なんですが、生態系の保全という点では効果てき面で、最先端の取り組みです。この取り組みは、今回の観察会の段取りを中心的に進めてくださっている日出坂せきもりの会の松下さんらによるものです。いつもありがとうございます。環境体験学習と生態系管理、地域づくりは表裏一体であることも知っていただければと思います。

(みつはし ひろむね)

 

  2012年7月、豊岡市の北部に位置する「円山川下流域・周辺水田」がラムサール条約登録湿地に選定されました。このなかで、世界の方々に注目されたのが、「田結地区の休耕田」です。

募 集 ! ! 
兵庫県内初のラムサール登録湿地で環境体験学習しませんか?
〜 豊岡市が主催するプログラムです 〜
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豊岡市では、コウノトリ野生復帰事業を通じて生物多様性保全を進めています。未来を担う子どもたちにこの取り組みを知ってもらうとともに、湿地や生物多様性のしくみ、生き物などに対する正しい知識と体験の場を提供するため、JX日鉱日石エネルギー株式会社の協賛のもと「ENEOSわくわく生き物学校」を開催します。講師として、人と自然の博物館研究員ならびに県立コウノトリの郷公園、豊岡市コウノトリ共生課のスタッフが参加いたします。
今年、新たにラムサール条約湿地となった田結湿地で、楽しみながら、科学的な観点から湿地や生き物の仕組みを学び、地元の食も堪能できる1泊2日のプログラムとして開催します。
生物多様性保全の活動に興味のある方、体験してみたい方は、ぜひご家族でお申し込みください!

詳しくは、チラシ(PDFファイル)をごらんください( チラシ および  募集要項)。

 と き:  平成24年9月22日(土) 〜 23日(日)

 場 所: 集合(城崎総合支所)22 日13:00   解散(城崎総合支所)23 日12:00

昨年度は、下の写真のように、湿地でコウノトリの餌場づくりをおこなったほか、県立コウノトリの郷公園の取り組みを学んだり、山陰海岸の海の生物多様性を味わったりと(要するに美味しい魚介類)、豊岡でなければできないプログラムを行いました。ぜひ、お申し込みください。

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(みつはし ひろむね:もちろん講師として参加します)  

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2012年7月30日は、武庫川水系羽束川での観察会が行われました。場所は、三田市野外活動センターのすぐ横です。こちらのイベントは、三田市立有馬富士自然学習センターさん主催のイベントとなります。学習センターの専門指導員の中峰さん、河内さんをはじめ、NPO法人きっぴーフレンズのみなさま、ご協力ありがとうございました。
参加者は約40名です。ちょっと少ないように思いますが、適正人数です。説明もひとりひとり行き届きます。この場所での観察会は、大勢になると深みもあって目が行き届かないので抽選とさせていただいております。倍以上のたくさんの方に申し込み頂いていたのですが、申し訳ありませんでした。これに懲りずにまたお申し込みいただくか、博物館等の観察会にご参加頂ければと思います。

 
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博物館から車で約20分程度のところで、水はとてもきれいです。箱メガネをつかって川底をながめると色んな生物が活動している様子がはっきりと見えます。この観察方法、意外にはまりますので、ぜひお試しください。夏休み中に、ぜひ足をはこんでみられてはいかがでしょうか。

s-DSCN0403.jpg 川底でカワニナが石面についた付着藻類をノシノシと食べている様子はなかなかユニークです。
写真は、学習センターの河内さんが撮影されたものです。ありがとう!

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みんな思い思いの方で採集を続けて、台の上に採集した昆虫や魚などをあつめてゆきます。左上の写真にあるように、樹が覆い被さり、流れが緩くなっているところで、砂地や落葉がたまったところをすくうと、これまで採れていなかった生物やシマドジョウやヤゴ、モンカゲロウなどが採れました。川のなかの環境の違いを、できるだけ多くの方に体感いただくために、会の後半になってから採集をアドバイスします。そうすることで、なぜコンクリート3面張りの川が生物にとってダメなのか、実感していただくことができます。最後は、じっくり台の上でみんなの採ってきたものをデジカメ撮影しつつ、まとめをおこないます。

・・・と、いつもならこれで終わりなんですが、今回はとった生物を博物館に持ち帰って、そのまま大急ぎでオープンセミナーへ。

opsemi2012_suisei1.jpg   opsemi2012_suisei3.jpg  

羽束川でとってきた水生生物をこんな感じで顕微鏡とカメラをつなげて大きな画面にうつします。リアルに鰓のつくりやトゲや毛などの細かいところまで、生きた状態で観察するとド迫力!!水生昆虫が呼吸するときの仕組みや、餌をたべるための仕組み(口器を超拡大)、泳ぐための仕組み(尾の拡大)を生きた水生昆虫でしっかりと観察&解説します。これは、図鑑では学ぶことができません。
午前中の観察会から引き続き参加してくれたひともたくさんいました。採った生物の中から1つを選んで右上の写真にあるような装置(顕微鏡とデジカメが合体)で自ら撮影してもらいます。それを小型のプリンターで打ち出して、ラミネートしてできあがりです。オリジナル水生昆虫ブロマイドが完成します。

opsemi2012_suisei4.jpg 朝から夕方まで水生昆虫三昧だったお二人さん、お疲れ様でした。ゲンジボタルの幼虫とオジロサナエのブロマイドを作成して、バックにはエルモンヒラタカゲロウのドアップを写して大満足です。

野外体験からはじまり、ちょっとお勉強したあと、博物館にもどってじっくりと色んな機器をつかってじっくりと観察し、印象に残った生物を撮影し、カードにして記念に持ち帰っておさらい。今回は、三田市立有馬富士自然学習センターさんとひとはくのセミナーをジョイントして、まるごと一日かけて水生生物を観察してみました。水生昆虫体験がはじめてのお母さんも、名前は覚えれないけど、全部【小さな虫】だったのが、違いが分かるようになったとのことでした。
オープンセミナーは、このあと水生昆虫は3/24までありませんが、魚の調べ方のオープンセミナーは、8/18に開催が予定されています。関心のあるかたは、ぜひ博物館までお越しください。

(みつはし ひろむね)

ashiyagawa2012_1.jpgいつもひとはくと連携してイベントを実施してくださっているNPO法人さんぴぃすさんの年間を通じた野外活動プログラム「アシレンジャー2012」による、川の観察会が2012年7月26日に行われました。
野外で実際に生き物を採集して、観察し、たくさんの生き物を見比べることが、生物多様性を知ることのはじまりです。できるだけ良い場所で、安全に楽しくすごせることをもっとーに観察場所を選びました。芦屋川の上流にて観察会を行いました。参加者は、平日なのになんと、およそ80名!!いつもご参加ありがとうございます。
観察の場所は、芦有道路の芦屋ゲートのすぐ横。芦屋の中心部からバスで約20分程度です。ここは砂防ダムのすぐ上流になっていて、傾斜がやや緩く、小さなこどもでも川遊びしやすくなっています。それに加えて、夏でも水がとても冷たくて、きれいなために、いわゆる「上流のきれいな水」に生息する水生昆虫がたくさん採集できます。

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川での水生昆虫さがしは、とても簡単で、じつにたくさんの種類が観察できます。網を流れの下流側で受けておいて、石をひっくりかえすとサワガニや水生昆虫、魚がとれます。本気モードで流れのはやいところで採集する人もいれば、みんながとったものをじっくり観察する(これが一番勉強になる!)方法まで様々です。
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とれた生物を丁寧にNPO法人さんぴぃーすの大脇さんが教えてくれます。

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ひとしきり採集したら、台の上にあるタッパーに種類毎にわけて並べてゆきます。それと大きな魚やカニなどは簡易プールにいれてゆきます(右上:空気を入れなくても大丈夫なプールが近頃では売られています)。ここでみんなで観察してゆきます。

s-kaisetsu.jpg 最後にとれた種類をみんなで調べて、タッパーに分けてゆき、名前を書き出していって何種類ぐらいいるのか、自分がとってない種はどんなものか、珍しいもの、多かったものを、容器にいれてしっかりとおさらいします。黒板の写真とタッパーの生き物をデジカメで撮影してゆけば、きっと種類を覚えるのも苦労しないでしょう。この日は、約40種類の生物を確認しました。

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今回の観察会は(も)、とても参加人数が多かったのですが、NPO法人さんぴぃすのスタッフの方をはじめ、兵庫県立芦屋国際高校のお兄さん、お姉さんが手伝ったくださったおかげ、みんな楽しく安全に過ごせました。婚姻色のでたオイカワをつかまえてにんまりです。ご協力ありがとうございました。
NPO法人さんぴぃの野外活動プログラムは、毎月1回たのしいイベントが催されています。興味のあるかたは、ぜひこちらにもご参加ください。

(みつはし ひろむね)



 

  さぁ、いよいよ近づいて来ました!! ボルネオジャングル体験スクールの出発(o^^o)

年季の入ったコンテナ
 毎回このコンテナに機材や筆記用具や画用紙、救急品等をパッキングして、ジャングルに持っていきます。角が壊れてしまったものもあるので、何回か代替わりはあるものの、ひょっとしたらこのコンテナが一番渡航回数が多いかも(゚ε゜;) ちなみに、私は4年連続4回目です。

 現地ラハダトゥ・サイエンス・スクールからの参加者の顔写真と名前を送ってもらい、一人ずつの名札も準備します。現地の中高一貫のスクールの同じくらい年代の友だちが8名参加します。なので、しおりも日本語版に加えて英語版も作ります。そして指導者用にも作るので、全部で3種類50冊くらい準備します。

   イスラム系の名前だにゃん  英語はちんぷんかんぷん

 そして、いよいよ荷造り。漏れのないように準備したハズなんだけれど、忘れ物があるかないかは、現地に行って初めて判明するんだろうな、きっと。

詰め込みすぎて、フタが閉まらない!!

 出発は、7月25日 水曜日の11:00の便です。クアラルンプール空港で乗り換えて、コタキナバルに向かいます。ホテルに到着するのは22:00過ぎになるようです。
 帰国は、8月1日 水曜日の8:00前の予定です。
 うまくいけば、現地からblogやfacebookに速報をお届けしますので、またご覧ください。

 では、まもなくの出発です (^^)/~~~

 

 

facebookページは こちらから ↓

     https://www.facebook.com/BorneoJungleSchool

 

生涯学習課 やお4回も連続で行った人はいないらしい(^^ゞ

aogaki_sajigawa_saisyu.jpg7月21日は生物多様性について、朝から夕方まで楽しくみんなで学ぶ日でした。

午前の部は、丹波市立青垣いきものふれあいの里で、丹波地域の貴重な生き物の保全に取り組んでおられる5つの団体の方からお話を伺い、参加者と意見交流のワークショップを行いました。サギソウクリンソウバイカモホトケドジョウオオムラサキとそれぞれの方が工夫と地道な努力を重ねて、地域生態系の保全に取り組んでおられる内容はとても実践的です。子どもから大人まで、模造紙に意見を書いたり、資料や生きた蝶を片手に意見交流が行われました。

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上の写真のような感じです。ぐるぐるとテーブルをみながローテションします。
親子のチームもあれば、おじさんだけのチームも。多世代交流で、丹波地域の貴重な地域資源について取り組みや課題を共有しました。このワークショップは、兵庫県丹波県民局さんが中心となってとりまとめて下さりました。

このあと現地へと移動ですが、参加者のかたは展示を観覧。現在、青垣いきものふれあいの里では、『淡水魚展』を開催されています。7月7日から8月31日までとなっています。加古川水系の魚たちが勢揃い、これは超お勧めです。夏休みは丹波にでかけて、展示をみて、そして川遊びを!このほかにも、さまざまなイベントが企画されています(樹脂封入標本づくりもあります)。

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そして川へと移動します。
観察会の場所は、丹波市青垣町芦田地区の佐治川です。
午後からの参加者も多く、約80名ほどの大所帯に。
ikimonofureai3047.jpg観察会は、丹波県民局、丹波市、青垣いきものふれあいの里のスタッフ&友の会の皆さんがテントの設営や道具の準備をすすめて下さいました。今回は、ライフジャケットも用意して、安全対策もばっちり。昨夜までの雨もあがり、水位も低下して、天気も晴れて観察日和となりました。青垣いきものふれあいの里の松井施設長が進行をつとめて下りました。

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テーブルを川のなかにおいて、採れた生物を集めてゆきます。みんなで採った水生生物を観察できるように並べます。こうすることで1匹しか採れなかった種類、小さいけど貴重な種類も、みんなが見ることができます。さらに、川のなかで、写真にあるようにブラックボードにイラストを描いて、生物の特徴を解説。トビケラのからだの特徴について生ものを使って、手にとってじっくり観察することができます。これが、"LIVE"ならではの良さですね。ちなみに右の写真のビデオカメラはテレビの取材です。参加者の皆さんはテレビに映るかも?

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採れた生物のリストを作成しつつ、探せていない種類や生息環境についてレクチャーして、より多くの種類をあつめるために、みんなに協力を求めます。ちょっと早い流れにも親子でアタック。こんな感じで観察会を約2時間ほど開催しました。リストにとりまとめたところ、およそ50種類の魚類や水生昆虫などが採集できました。さすがにたくさんの”眼”があることで、種類が集まります。特に、調査に長けている『青垣いきものふれあいの里・友の会』の皆さんがお手伝い下さっていることがなによりも大きいです。安全管理や準備もふくめて、いつもありがとうございます。この生物リストは、県の環境調査として記録されます。標本の一部は、ひとはくと青垣いきものふれあいの里で保管され、環境学習や研究などで活用されます。

  丹波地域の生物多様性に関する取り組みや佐治川の多様な生き物を実感ができるスペシャルな一日でした。夏休みには、ぜひ丹波におでかけください。青垣いきものふれあいの里で勉強して、きれいな川で水遊びや生き物観察を体験してみてはいかがでしょうか。このほか、観光情報はこちらです(ちなみに丹波市立植野記念美術館ではちびまる子ちゃん展やってますよ!)。

  阪神間からお出かけされる方には、途中には『丹波の恐竜化石発掘地』や恐竜展示がある『ちーたんの館』、もちろん『人と自然の博物館』にもお立ち寄りいただければと思います。

  (みつはし ひろむね)

moriaogaeru_tasuno1.jpgたつの市立河内小学校さんから、モリアオガエルの画像をいただきました。
サルスベリの樹なんですが、滑ることなくスイスイとのぼっています。
先日、河内小学校にモリアオガエルの出前授業にでかけてきました。教室から野外にでて、池のまわりで、卵をながめつつ、樹が池の上を覆い被さる位置関係の大切さ、下の池の生物相のこと、モリアオガエルの生活について解説しました。鳴き声もリアルタイムで聞くことができて、ほかのアマガエルやトノサマガエルとの違いを学ぶことができました。やはり現地での学習は効果的です。

moriaogaeru_tasuno2.jpg  moriaogaeru3.jpg

河内小学校は以下の地図のとおりです。
背後にまとまった森林が残されているのが分かるかと思います。
GoogleMapsで見てみてください。モリアオガエルにとっては、まとまった森林があることがとても大切なんです。学校の池と森をつなぐ”通り道”ができたことで、カエルがやってきたのだと思います。


この森をたどってみると、モリアオガエルが移動するうえで、やっかいな場所も見つかります。
下の地図をご覧ください。ちょうどこの部分が、まとまった森と森がつながりにくくなっている場所です。あと少しの距離なのですが、カエルが地面を這って移動にするにはなかなか険しいです。

こうした生息場所のつながりは、エコロジカル・ネットワークとよばれるもので、生物多様性国家戦略のなかでも、重要な観点であることが記されています。学校や農地、市街地などの小さなビオトープで生態系を”飛び石”のようにつないでゆくことが求められています。逆に、カエルは、池があると思って卵を産んだら、オオクチバスやブルーギルの巣窟だったりすると繁殖は望めません(これをエコロジカルトラップといいます)。


大きな地図で見る

このように地図からみて生物の生息に適した場所を探したり、生息に適した場所どおしをつなげて行くことは、生物多様性を保全し、再生するうえでも必要なことです。最近になって、生物が分布している情報や森の状態、道路や町の状態から、どんな場所で生き物が生息しにくくなっているのか、コンピューターで計算して予測する研究が行われています(生態学の最先端分野です)。予測することで、未然に環境の悪化を防ぐことや効率よく自然を再生することにつながります。来年から改正施行される”環境影響評価法”では、開発に先立ってリスクを未然に防ぐ取り組みが義務化されるようになりました。

小学校の池にモリアオガエルがやってきたという情報も、実は生物多様性を守る上で欠かせない情報となります。貴重な情報をお寄せ頂き、学習プログラムとして取り組んでおられる、たつの市立河内小学校の皆様、ありがとうございました。ひとはくの『かえるの鳴き声聞いて見よう』のホームページにも写真を掲載いたしました。

(みつはしひろむね)

sasayama_hioki.jpg7月17日の『川の水生昆虫の観察会』、篠山川日置地区(泉橋の上流側、城東支所の裏)での会は無事終了いたしました。70名近い、たくさんのご参加をいただきありがとうございました。この場所は、加古川水系の支流にあたる篠山川の中流域になります。ここまで上流にくると水の汚れはずいぶんとマシになります。ヒゲナガカワトビケラをはじめ、エルモンヒラタカゲロウ、ヒラタドロムシなど典型的な中流域の生物相を観察することができました。魚も、アユやカワムツ、ギギ、ムギツク、シマドジョウなどが確認できました。

観察会の前の日にはたくさんの雨が降っていて、水位が上昇気味でした。小さな子どもさんの参加が多くて気になっていたのですが、参加くださった方々にも、安全面で多大なるご協力をいただきましたおかげで、ちびっこも水遊びを満喫できた模様です。開催にご協力いただきましたNPO法人人と自然の会、伊丹北高校のみなさん、摂津市立第2中学校のみなさん、有り難うございました。

ただ、生物相は雨のあとで、少し濁っていたことなどもあり、ちと貧弱でした。トンボ類がまったくの不作。本川の脇にあるワンドで、コオイムシやタイコウチがとれたこと、ヒラタドロムシの成虫がたくさん見れたのが収穫でしょうか。そのほかは、わりと普通種ばかりで、水生昆虫好きの方にはちょっと不満だったかも知れません。 来年はどこにしようか、いまから思案中です。『小さな子どもも遊べる浅い水辺』、『近くにトイレがあること』、『川へとアクセスしやすい』、『わりと色んな生物がとれる』、『水がある程度きれい』、『車が止めれる』、『観察会の帰りに寄り道して楽しいところがある』といった条件を満たすところは、なかなか多くないです。頑張って場所を探したいと思いますので、ぜひ来年もお越しいただければと思います。

夏休みに川のいきもの観察したい方は、以下の講座がおすすめです。
 ・7月21日(土) 青垣町・遠阪川での観察会/青垣いきものふれあいの里主催
 ・7月26日(木) 芦屋川上流での観察会/NPO法人さんぴぃす主催
 ・7月29日(土) 三田市小柿・羽束川での観察会/三田市主催
 ・8月2日(木) 芦屋市宮川河口の観察会/NPO法人さんぴぃす主催
 ・8月8日(水) 三田市藍本日出坂地区での観察会/三田の川ルネッサンス懇談会の主催

ぜひ、夏には川で自然観察を!

(みつはしひろむね)

野外で生まれて、野外で育ち、野外で次世代が誕生するようになりました

fukuda_sutou20120522.jpg 県立コウノトリの郷公園がコウノトリの試験放鳥を実行に移したのは2005年.2007年には放鳥したペアが初めて繁殖に成功しヒナを巣立させました.それから5年たった今年2012年に,野外で育ちの新たな世代が誕生したことになります.このことは,コウノトリ野生復帰事業の歴史に残る1ページであり,野生復帰の確かな進展を裏付けるものだと郷公園は位置付けています.

詳しくは、県立コウノトリの郷公園のHPもご覧ください。ライブ情報がもりだくさん掲載されています。

ニュース記事:神戸新聞朝日新聞東京新聞毎日新聞

(江崎保男)

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現在開催中の「六甲山のきのこ展2012」に、たくさんの方に見て頂きありがとうございます。
じっくりとケースに張り付いて見ていただいた方、ニオイを体験された方、イラストを書いてくれた方など、みなさん色んな形で楽しんで頂けたようでなによりです。
kinoko2012illust.jpg さて、このゴールデンウィークの最終日となる5月6日(日)が「六甲山のキノコ展2012」の最終日となっています。グランドフィーナーレを飾るべく、最終日には特別イベントを開催します。

題しまして、「キノコでサイエンス・カフェ」で、高校生をはじめキノコ業界で活躍されている方にお越しいただき、お話していただきます。お茶をすすりながら、気楽にキノコの話を聞いて頂ければと思います。

 日時は、2012年5月6日(日) 15時〜16時30分 です。
 場所は、兵庫県立人と自然の博物館  4Fひとはくサロン となります。 
 参加は無料ですが、入館料は必要です。どなたでも自由に参加いただけます(小さい子もOK)。
 もちろん、申し込み不要で、出入りも自由でのんびり過ごして下さればと思います。

話題提供は、展示を製作した県立御影高校の生徒さん、兵庫きのこ研究会の奥田さん、神戸在住のきのこ少年和田君です。キノコ展や六甲山のきのこについて、スライドや標本を交えながらのお話となります。

さらに、今回は特別ゲストとして、作家で芸術家でキノコライターの堀博美さんにもお話頂きます。堀さんは、注目の本「きのこる」の作者で、キノコと文化、歴史、映画、芸能、音楽、神秘、信仰と文系キノコ研究家としても有名です。

キャラのたつ方々が、きのこをたっぷり解説してくれます。

繰り返しになりますが、
 5月6日でもって「六甲山のキノコ展2012」が終了です。
 お見逃しのないようによろしくお願いします。

(みつはしひろむね)

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展示のまえで体験をともなって、楽しみながら学ぶことができる「フロアスタッフと遊ぼう」に新しいプログラム「川でさかなつり」が加わりました。これまでのプログラムを大幅に改訂したもので、ちょうど川にすむ生き物と餌の関係を釣りゲーム形式で楽しむものです。

ちょうど昨年の8月頃から企画と準備をはじめて、1月末にキットが完成(全部スタッフの手作りなんです!)、2月にデモンストレーションを何度か行い、ようやく通常メニューとなりました。事前演習を繰り返し、うまく釣れなかったり、釣れすぎた部分を改造したりと、結構手が込んでいます。昨日のイベントは満員御礼で、定員に限りがあるため、釣りに参加できなかった子どもさんもいて残念、ごめんなさい。

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まずは、フロアスタッフの松田さんによるルール解説です。今回のプログラムづくりでリーダです。
展示の前で解説するのがポイントです。

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上の写真にあるような指令が書かれたカードを最初にもらい、餌となるカードを選んで釣り糸の先につけ釣る訳です。
指令カードにある魚をつるために、必要な餌を自力で選びます。餌には、フックや磁石などのカラクリがついていて、魚の種類と合致しないと釣れないようになっています。魚は種類ごとに上流から下流へと適地に配置されています。

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こんな感じで指令カードにしたがって釣って行きます。無事3匹つれると、ちゃんと釣れたか鑑定です。指令にある魚の種類は、ちゃんと上流〜下流に棲み分けていて、学習してないと効率よく探せません。

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なんとか大物が釣れました。ぜひ次は実際の川で釣りに行ってくださいね。

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最後は学習します。どうして、アユはアユで釣れたのか、外来種ってなに、そんなことを紙芝居で解説します。学習を後にまわすことで体験と知識が合致しやすくなります。

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展示スペースと隣接したところでのワークショップ・プログラムですので、まわりの標本や展示をみながらも発展的に学ぶことができます。餌が間違っていたり、魚を見分けられないと、子ども達はお父さん、お母さんにたずねることになります。そうすると、みんなで一緒に川の生き物について学ばざるを得なくなります。親子で学ぶための仕掛けも、このプログラムの特徴です。
おかげさまで、初日ですが、トラブルもなく大いに盛り上がりました。

川の魚には、外来種、絶滅危惧種(レアアイテム)、回遊魚などもあり、もう少し高学年の子ども達の団体来館のときには、環境との関わりを含めた発展プログラムも用意してあり、Questionに対してActするかたちのプログラムの基本形がなんとか完成しました。

当館の中期目標(平成24年度まで)のなかでの重点項目として、常設展示を使った演示と来館者とのインタラクティブな交流を促進するプログラムづくりが目標に掲げられていますが、23年度中に原型ができて、あと一年引き続いて実施したのちに見直しや改良をかけてゆきたいと思います。

 → 川でさかなつりのスケジュールはコチラ(うきうきカレンダー)をご覧ください!

(みつはしひろむね)






 

 

kinoko2012_1.JPG毎年恒例の県立御影高等学校による「六甲山のきのこ展2012」を、3/13〜5/6まで開催いたします。当館および兵庫きのこ研究会との共同開催となります。

六甲山には、たくさんのキノコが生育していることをご存じでしょうか。今回の展示では、これまで4年間かけて御影高等学校が総合学習や環境科学部の活動の一貫として調査研究で得たキノコ標本を一堂にならべて展示します。この4年間にわたり調査した結果、四季を通じて採取した標本約340種500点余りを得ることが出来ました。これだけの種類のキノコが一堂に展示される機会は、国内でもほとんどありません。また、希少なキノコも一挙公開です。ぜひ、お越しくださればと思います。また、キノコの出現と気温、降水量との関係性を検討した研究結果のパネルや写真なども展示しています。
kinoko2012_3.JPGこのような感じで、とにかく標本をできるだけたくさん陳列して、生物多様性を肌で感じとっていただければと思っています。標本は、凍結乾燥によって処理したのちに、熱処理とウレタン系の樹脂によって含浸させることで組織を硬化させて展示用の標本として製作しています。

kinoko2012_5.JPG 一昨日の日曜日と月曜日に御影高校の生徒たちが頑張って標本を陳列し、きれいに仕上げてくれました。上の写真は日曜のはじめた頃の様子です。ほぼ2日間でのべ14名での対応で、手早く、的確に分担作業できています。博物館実習の単位をあげたいぐらいです。


     kinoko2012_4.jpg    kinoko2012_2.jpg

ごらんのとおり、学会発表風の展示ポスターもずらり。アカデミックな内容に関心のある方にも満足いただけると思います。これまでの活動を新聞記事から振り返って紹介しています。キノコのイラストも即興で部員のみなさんがスケッチしてくれました。


     
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展示の案内ポスターは上のとおりです。ちょっとサイケな感じで環境科学部の河野さんがデザインしてくれました。文字をいれるところをきっちりと事前に計算して空けておき、キノコのもつ妖しい雰囲気が描かれています。


      mikage_poster2012_hitohaku.png こちらは、さらに妖しいバージョンです。

キノコに関心のある方だけでなく、生物多様性と気候変動のこと、学校教育のこと、展示や博物館学に関心のある人もぜひお越しいただければと思います。
最後に、いつもこの展示会の開催にあたり、兵庫きのこ研究会のみなさんには、キノコの鑑定や現地調査をはじめ、多大なる協力やアドバイスをいただきありがとうございます。この場をかりてお礼させていただきます。

(みつはしひろむね)


 

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昨日、3月10日は「水生昆虫を顕微鏡で観察してみよう」のオープンセミナーを開催しました。
やることは、水生昆虫ブロマイドを自力でつくること。たくさんの封入標本を用意して、参加者に好みのものを選んでもらい、顕微鏡で観察。気に入れば顕微鏡に接続したデジカメで、「ぱしゃり」と撮影する。
撮影したものをそのまま小さなプリンターで出力して、ラミネートしてできあがり。顕微鏡下で撮影するだけでなく、水生昆虫(ベントス)とのシンクロ、一体化をはかり方には、封入標本が透明であることを活かした「封入標本プリクラ」も撮影してプレゼント。標本の後ろ側に顔をおいて撮影するだけ。
これで生き物への親近感が湧きます(きっと!)。

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aqatic_card5.jpg aqatic_card3.jpg

こんな感じで子どもたちは大変喜んでくれているようです。以前には、顔いりのカードを持って、野外観察会に来てくれた人もいました(ありがとう〜!)。
来年も博物館のオープンセミナーでは、こうしたイベントを開催しておりますので、ぜひお越し下さい。

(みつはしひろむね)

toujyou20120306_all.jpgいつもこの時期になると、加東市立東条東小学校で年間の総決算となる授業に出向きます。10年前からのお付き合いで、最初は博物館の川の観察会に当時の小学校の先生が参加されたのがきっかけで、川の学習プログラムづくりと実施を一緒にすすめて来ました。学校のすぐ横を東条川が流れており、環境学習にはこれ以上ない立地にあります。この土地の利を活かして、毎年4年生が1年を通じて川について学びます。
川で何度も観察や採集をおこない、季節ごとの違いや、多かった生物、台風のあとに減った生物、増えた生物などを観察します。気軽に川へと行けるので、おさらいが簡単です。このあと、採集した生物を封入標本や液浸標本として理科室に蓄積されています。

   toujyouhigash_kawa.jpg   toujyouhigashi_origuti.jpg  
 
左が川の景観です。峡谷状になっているので、川には降りにくくなっています。そこで、川にアクセスしやすいように県の土木事務所で階段をつけて下さりました(旧・社土木事務所の皆さん有難うございます!)。社会資本整備の投資分はもとをとっていると思います。


  toujyouhigashi_saisyuu.jpg toujyouhigashi_kenbikyou.jpg

川で色んな生物をとります(これは10月の様子です)。この頃には、すでにかなり慣れたもので、細かい生物まで逃さずにみつけて、バットに入れて学校に持ち帰ります。学校へは徒歩3分程度です。
持ち帰ったら、そのまま顕微鏡と液晶プロジェクターをつないで大きく写します。生きたまま観察できるので、水生昆虫らしい動きや身体の特徴を鮮明に観察することができます。

  IMG_1960.jpg  toujyouhigashi20120306_2.jpg 

川での採集結果などは、校内のかべにたくさん掲示されていて、いつも目にすることが出来るように配慮が行き届いています。しかもレイアウトや展示も美しく仕上がっています。


  toujyouhigashi_tenji2.jpg  toujyouhigashi_funyu.jpg  
一昨年の学習では、学んだことをもとに、川の模型などが製作されています。
また、5年前より、授業のなかで封入標本づくりを行っています。各班ごとに採れた水生昆虫を一目でわかるように、写真にあるような感じで標本をつくります。これらは川の学習を支える教材となります。

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一昨年から、加東市と博物館が連携して実施する移動展示会「まちまるごとミュージアム」を開催しており、この展示会に東条東小学校のこどもたちが、以前に製作した封入標本や模型などを展示しました。ほんものを手にとって観察できることはとても有意義です。2月には、近畿子どもの水辺交流会でも発表していただきました。



  toujyouhigashi20120306_4.jpg toujyouhigashi20120306_1.jpg
 今年の最後の授業は、あいにく雨で川には入れませんでした。しかし、学校のすぐ横が川なんで、別の対応方法があります。雨の日ようのプログラムとして、増水したときの様子を眺めて、水生生物がどのように避難しているのか、洪水でも大丈夫そうな避難場所さがしを行います。
上から観察するだけなんですが、こども達は、これまでの野外活動経験から、実に的確に答えてくれています。きちんと場合分けして、「魚は●●で、水生昆虫は●●で、貝は●●で・・・」といった具合で生き物ごとに個性があることが身体で理解されています。しかも、たずねてもいないのに、水際の草や大きな石がないと隠れられずに流されるから、新しくつくれば良いという意見も。きちんとこれまで体験してきた事に基づいて問題解決的にも思考できています。僕が講義するときの到達点としてのチェックポイントがすべてクリアーされていて驚きました。

 年間を通じて、川での様々な体験学習だけでなく、事後の部屋でのかっちりとした学習、展示の製作や大勢のなかでの発表といった一連の体系立ったプログラムづくりを行われている東条東小学校の諸先生方の努力にあらため敬意を表したいです。授業に行くようになってから10年が経ち、卒業生の中から、そろそろ大学で川のことを研究する生徒が表れるかも知れません。それが楽しみです。

(みつはし ひろむね)

 

kinki_kodomo5_zentai.jpg2012年2月4日にひとはくにて、近畿「子どもの水辺」交流会が開催されました。

満員御礼です! 遠くからお越しくださりありがとうございました。

近畿地方の各府県から多数の団体が参加し、子ども達が日頃、水辺を題材として学習した成果を発表します。大阪府にはじまり、各府県が事務局を担当して、5年目の今年は兵庫県が担当です。1年間の活動の成果を総決算するという意味で、この時期なんです。
  kinki_kodomo5_bukai.jpg    kinki_kodomo_zentai3.jpg
ただ、発表するだけでなく、各グループごとに、子ども達が調べた内容を発表し、他の団体の子ども達と意見交換し、その内容をとりまとめて、最後に参加者全員にむけて発表し、さらに意見交換や交流します。こうした学習は、とかく自分の学校や地域だけに、こもりがちなのですが、いろんなアプローチ、いろんなまとめ方、自然の様子を学ぶことができます。アンケートを拝見したところ、やはり、場所の違いや考え方の違いがあることが、子ども達にとっては興味深かったようです。

発表にあたっては、写真にあるように手製のポスターや小道具を駆使してプレゼンします。今回は、全体交流会の際に、ビデオカメラで発言者をクローズアップして、スクリーンに大写ししました。こうすることで、ライブ感があり、発表ポスターをつかって細かく説明したりと、大変有効でした。この技法は、ちょっと数が多いときの授業なんかに適用できそうです。

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kinkikodomo5_kodai.jpg   kinkikodomo5_kyoritsu.jpg

会場では、さまざまな団体さんに体験イベントなどを出展いただきました。顕微鏡で水生昆虫を観察し、デジカメで撮影してポストカードにするイベント、封入標本づくり、古代の水辺の生物化石、パックテストでビタミンCを測定するなど、交流会以外でも体験できるようなイベントを開催しました。

さて、この交流会ならではの良い点について考えてみました。それは、他の人の発表や他のところの水辺の様子を知ることで、自分のとりくみを相対化できるところにあります。実際に、会場を巡っていると、参加された親どうし、親子や引率者どうしで、「あの発表はおもしろかった」、「あのまとめ方はいい」、「話し方が工夫されている」、「あの発表にあった川に行きたい」といったような会話が実にあちこちでありました。交流の効果でしょう。アンケートをみても、やはり他の人の発表や他の水辺の様子を聞けたことが最も興味深かったようです。それと、子どもだけでなく、親や引率者にも新たな視点や知見を与えてくれます。

そんなわけで、無事に会が終了いたしました。今回の会合をすすめるにあたって、近畿「子どもの水辺」交流会の実行委員のみなさま、事務局をつとめられた兵庫県県土整備をはじめ、各府県の土木系職員のみなさま、近畿地方整備局のみなさま、河川環境管理財団のみなさま、そして、各団体を引率し、展示を出展くださった水辺での活動をリードされてきた市民団体のみなさまに、この場を借りてお礼申し上げます。


【おまけ】今回の僕のなかでの裏MVPは共立理化学研究所さんです。
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会が終わってからの反省会では、水質検査で有名なパックテストの製造元、共立理化学研究所さんのスタッフによる、パックテスト漫才が披露されました。パックテストでビタミンCを測定しながら笑いをとってます。自社の商品のツボを知り尽くしたパフォーマンスに脱帽。たしかに、ロンドンの自然史博物館のサイエンス・イベントを視察にいったとき、向こうの担当者に重要なポイントを尋ねたところ、ショーは2人でやること、だった。忠告を思い出しました。ボケとツッコミはサイエンスコミュニケーションでも重要。商品の製造と販売から、体験学習のイベント、活用のパフォーマンスとネタまでお見事でした。

(みつはしひろむね)

 





2011年10月28日(金)、小林聖心女子学院小学校、5年生のみなさん(98名)が、やってきました。テーマは「虫とり」です。最初は、室内講義の予定でしたが「野外で虫とりはいかがですか?」とおススメしたところ、「ぜひ!」ということで、実現しました。この季節は、お天気が悪いと肌寒くて虫も少ないのですが、今日は、とてもよいお天気に恵まれました。

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1階公園口付近に集合し、準備をします。
「虫、きらいな人は?」とたずねると、8割くらいの子が「はーい」と手を挙げてくれました。さて、どうなるのでしょう?

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よーいドン。これは、ハーフミラーの天井の写真です。

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ちょうちょをつかまえました。

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カエルをつかまえましたが、アミから飛び出しました! キャ〜〜!

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カエルだけでなく、クモ、ミミズなど、昆虫じゃない「虫」たちも、つぎつぎと・・・「虫、きらい」なんじゃなかったっけ?

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たくさんの虫が集まりましたよ。

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みんなよくがんばったので、スペシャルとして、オスのスズメバチをさわってもらいました。オスには毒針がないので、刺しません。でも、オスかどうか見分けるのが難しいので、普通の人は、マネしないでね。オスが出てくるのは、この季節だけです。

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秋晴れの下で、お弁当です。

さて、今日は、41種、185匹の「虫」をつかまえました。そのうち、昆虫は、33種、158匹でした。ひと月ほど前に同じように虫とりをした学校に比べると、数はちょっと少なかったですが、種類はそんなに変わりませんでした。やはりいちばん多かったのは、バッタのなかまです。図をごらんください。少し前にやってきた、稲美町立天満小学校さん、天満東小学校さんの結果と、比較してみました。
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八木 剛(自然・環境評価研究部)
小学3年生の「環境体験学習」、ぜひ有意義なものにしたいですね。
ひとはくの見学では「体験」に該当しないと思っている学校もいらっしゃるのでは?
いえいえ、そんなことはありません。
館内でも「体験」はできますし、ひとはくのまわりの深田公園を活用すると、バリバリの「環境体験」ができますよ。

9月28日(水)に稲美町立天満小学校さん(3年生 124名)が、10月4日(火)にはお隣の稲美町立天満東小学校さん(3年生 74名)が、ひとはくで学習をされました。テーマは同じく「虫とりをしよう」です。

ムービーがあります。
天満小学校編 天満東小学校編 (各1分前後)
2本ともごらんいただくと、だいたいの流れやこどもたちの雰囲気を理解いただけます。
以下の写真は、天満小学校さん、天満東小学校さんのミックスです。

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朝10時にバスで到着したら、アミとカゴをもって、さっそうと公園へ移動。

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あいさつと、ルールの説明のあと、よーいドンでスタート。制限時間は30分だよ。

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広い深田公園で、のびのびと虫とりをしてください。

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虫をつかまえたら、本部へ持ってきます。ここからが重要。

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1匹ずつ、チャック付きのポリ袋に入れます。
このとき、児童のみなさんは、昆虫に手で触れ、じっくり観察します。苦手な児童は、先生や、お友だちがサポート。
虫の呼吸量はわずかなので、チャックをしめても、2、3時間くらいは、平気です。ただし、袋に入った虫を、直射日光に当てないように。蒸れてすぐに死にます。意して下さい。

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虫の入った袋を、セロテープで、ぺたぺたと貼り付けていきます。ひとはくの建物はガラス張りなので、とても便利。
どれと同じかな。よ〜く観察して、種類ごとにまとめます。
ここがいちばん難しいところです。種類の区別は、かなり訓練しないと、難しいです。ひとはくなら、研究員がいますから、だいじょうぶです。というか、質問攻め・・・

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みんなの成果が、屋外展示になりました!
展示を前に、質問タイムです。質問がいっぱい、飛び交います。
お礼のごあいさつをして、おしまい。

このあと、つかまえた虫たちは、逃がします。または、学校へ持って帰って、飼育します。
公園でお弁当を食べるのがいいですね。虫とりの続きも可能です。
午後は、1時間ほど博物館を見学します。


さてさて
天満小学校さんでは、124名の児童が、34種、223匹の昆虫をつかまえました。
天満東小学校さんでは、74名の児童が、24種、197匹の昆虫をつかまえました。
「先週は天満小のみんながたくさん虫をとったよ」と話しましたので、きっと、「天満小に負けないように・・・」とがんばったのだと思います。

一人あたり2匹くらいですが、みんなで調べるとたくさんみつかりますね。

いちばん多かったのは、バッタのなかまです。
バッタのなかまだけで比べてみると、
天満小学校 10種、149匹
天満東小学校 6種、127匹
でした。

下のグラフを見てみてください。
左のグラフは、9月24日に実施した「ふかたん バッタとりペナントレース」のときの結果です。
ひとはくのまわりなのに、少し場所を変えると、バッタの種類がずいぶんちがうことがわかります。
学校や、学校の近くでも、やってみて比較するとおもしろいでしょうね。

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ひとはくの見学をお考えの先生方、こんな「体験」プログラムも、ぜひご検討ください。
最後の集計まで取り入れると、高学年の授業でもご活用いただけると思います。

(八木 剛@自然・環境評価研究部)

tai_chiku_landscape.jpg今年度も、「ENEOSわくわく生き物学校」を10月29〜30日にかけて開催いたしますので、ぜひご応募ください。当館は、この講座に協力者の一員として参画いたします。
開催場所は、兵庫県の一番北の端にある豊岡市田結地区です。講座の対象は、小学校高学年の児童と保護者の方の計2名のペア−で15組30名が定員となります。

この講座は、JX日鉱日石エネルギー株式会社(旧:ENEOS)さんのCSR事業の一環として、豊岡市が協賛を受けて開催いたします。企業と行政と市民と地域と博物館が連携した取り組みです。
田結地区は、写真にあるように、典型的な田園風景がまとまって残された地域で、湿地にすむ生き物も豊富です。今回は、この放棄水田の一角と小さな小川にて、生態系のしくみについて学ぶとともに、参加者の皆さんと一緒に、実際にスコップやクワを使って小さな自然再生(小規模な湿地づくりや魚の隠れ家づくりなど)を行います(詳しくはこちらへ)。
関心のある方は、ぜひご参加下さい。宿泊は、田結地区の民宿となります。
あわせて、日本海の美味しい魚介類も満喫して頂ければと思います。

「ENEOSわくわく生き物学校」

(1) 日時  平成23年10月29日(土)〜30日(日) 

        ・集合:JR豊岡駅29日(土)午後1時
        ・解散:JR豊岡駅30日(日)正午

(2) 場所  兵庫県豊岡市内
         県立コウノトリの郷公園および豊岡市田結(たい)地区

(3) 対象  小学4〜6年生の児童と保護者各1 名によるペア(計2名)

(4) 申込方法
    参加申込書に記入の上、郵送またはファックスで申し込みください。
    申し込み先は、以下のとおりです。
  
    〒668-8666 兵庫県豊岡市中央町2−4
            豊岡市コウノトリ共生課 「ENEOSわくわく生き物学校」事務局宛
            TEL:0796-21-9017 FAX:0796-24-8101
            e-mail:
kounotorikyousei@city.toyooka.lg.jp

    ■申込期限  10月5日(水) 
    ■参加申し込み書や詳細については下記のHPをご覧ください。
      「ENEOSわくわく生き物学校の開催について」(豊岡市コウノトリ共生課)
     PDFファイルのダウンロードはこちら→ 「チラシ」 ・ 「要項と申し込み書」

(5) 主催など

    ■主催  兵庫県豊岡市
    ■協賛  JX日鉱日石エネルギー株式会社
    ■協力  コウノトリ湿地ネット、豊岡市田結区、兵庫県立人と自然の博物館
    ■後援  環境省近畿地方環境事務所

 

●田結地区について

田結地区は、湿地状になった放棄水田が広がり、多様な水生生物が見られます。カエルやヘビも豊富で、放鳥したコウノトリの餌場として重要な地域となっています。ここ数年は、この地域の方々と一緒に、様々な自然再生事業に取り組んでいます。豊岡市役所を筆頭に、兵庫県但馬県民局コウノトリ湿地ネット東京大学の野外実習JALの社会貢献活動日本経団連の支援などを通じて、多くのセクターが参画し、地域の活性化と生物多様性の保全と再生が展開されている大変ホットな田園空間です。当日は、コウノトリが餌が食べにくるところを見れるかも知れません。
また、田結地区は山陰海岸ジオパークの一角に位置するとともに、ラムサール条約登録湿地の候補地における重要な拠点にもなっています。余談ですが、田結地区でとれるワカメは、神水わかめと呼ばれており、大変歯ごたえと味がしっかりとした高級食材として有名です(このワカメを食べて育つアワビはもっと美味しい)。
taideanahori1.jpg(みつはし ひろむね)


ミニ企画展「コウノトリKIDSクラブでつくった水生動物のプラスティック封入標本展」を開催しております。

funyuu2.jpg 豊岡市では、昨年度からコウノトリKIDSクラブを結成し、豊岡市内の小学生から中学生が、校区や学年の枠を超えて、地域の自然環境や自然の再生に取り組む環境活動を展開されています。人と自然の博物館では、豊岡市コウノトリ共生課と連携して、この活動を支援すると同時に、活動の成果をより多くの方に見ていただくために、当館にてミニ企画展を開催することにしました。
 夏休みを前にして、学校の自由研究などを考えておられる方は、ぜひご覧下さい。

 昨年度、2010年度には、このコウノトリKIDSクラブの活動の中で、豊岡市の「ハチゴロウの戸島湿地」で採集した水生生物たちのプラスティック封入標本をつくりました。生物の採集から、標本の保存、プラスティック封入標本の作成、展示までの一連の過程を子ども達が行いました。今回のミニ企画展では、これらの成果を当館にて展示することで、多くの方たちに間近で標本をご覧いただき、コウノトリがすむ豊岡の自然環境について紹介します。また、ミニ企画展では、標本とあわせて、生きものの生態や、子どもたちの製作風景写真なども併せて紹介します。湿地の生態系をかたちづくり、コウノトリの命を支えている生きものたちをじっくりと見て頂ければと思います。プラスティック封入標本は、管理が容易で、手にとってどの方向からでも観察できるため、展示や教材としても優れており、今後は地域での活用が予定されています。

<期間などの開催情報>
 期間: 平成23年7月9日(土) 〜 7月31日(日)

 場所: 兵庫県立人と自然の博物館 3階オープンギャラリー

 観覧料: 無料 (博物館観覧料が必要です)

 主催: 豊岡市コウノトリ共生課・兵庫県立人と自然の博物館

kounotoriKIDS.jpg 左写真:展示の様です

(みつはしひろむね)

みなさーん、こんにちは!

今日はあいにくの雨。

小野市立小野東小学校3年生の皆さんが環境体験学習で「ひとはく」に来られました。

外が賑やかなので、4階ひとはくサロンの窓を開けてみると…

鈴木研究員と沢田研究員による特注セミナー「虫ビンゴ」で深田公園を探索中。

 

「虫ビンゴ」探索中!「虫ビンゴ」探索中!その2

ここにいるぞ!のサムネール画像   オタマジャクシ?のサムネール画像

 

     にげられた(> <)         ヤッター!捕まえた(^-^)v 

いたぞ!のサムネール画像    やったぁ!  

                  ここにいるぞ〜♪

 

アメンボいるかな?のサムネール画像のサムネール画像            雨の中でもなんだか楽しそう♪?(*^‐^*)

 

でも、水辺には危険もいっぱいです!

くれぐれも観察する時は気をつけてね(^-^)b


願いごと♪   どうぞ叶いますように!

最後に七夕にお願いをして…

またひとはくに遊びに来て下さいね♪

 特注セミナーの詳細はこちら→ここをクリック!!

 


          ♪ フロアスタッフ(*^‐^*) てらお ゆみこ ♪

 

今年もホタルの季節がやってきました。
春の低温のせいで、少し発生は遅めです。

ホタル3種の光るようすの動画をお知らせします。
ふだんのセミナーなどで、私がホタルの説明に使っているものです。
動画のファイルは学習素材のページからダウンロードできます。教材などにご利用ください。
同時に再生すると、光の違いがよくわかりますよ♪

ゲンジボタルです。


ヘイケボタルです。


ヒメボタルです。


NPO法人こどもとむしの会(佐用町昆虫館)のチャンネルをお借りしています。

八木 剛(自然・環境評価研究部)

 コウノトリ・キッズクラブで製作した封入標本の展示会を行っています。

110428194321_0.jpg昨年度、コウノトリKIDSクラブにて実施した環境体験学習の一貫として製作した封入標本を展示しています。この標本は、戸島湿地にて子ども達が採集したものを、アルコールづけにして標本にし、さらに透明樹脂で固めて、手に取ることができるように仕上げたものです。参加した子ども達が、丹精をこめて磨き上げた標本でして、ご覧のように、とてもきれいな仕上がりで、間近で生物をじっくりと観察することができます。難易度が高い魚類の標本もなんとか上手い具合に仕上がっています。

 ■ 案内のチラシはこちらからダウンロードしてください(PDF形式:280kb'>)

期間: 平成23年4月29日(金・祝) 〜 5月22日(日)

場所:  豊岡市立ハチゴロウの戸島湿地管理棟 (豊岡市城崎町今津) 
      開催日:4月29日〜5月9日、21〜22日    ※ 5月6日 休館

     豊岡市立コウノトリ文化館学習室 (豊岡市祥雲寺)
      開催日:5月10日〜5月20日    ※ 5月16日 休館

● 詳しい情報は、以下をごらんください。
 http://www.city.toyooka.lg.jp/www/contents/1303987289780/index.html

 http://wac-s.net/modules/hachi560/details.php?bid=575

toyooka_KIDS.jpg製作の様子や作り方に関心のあるかた、環境学習のプログラムとして興味があるかたは、ぜひ豊岡まで足を伸ばしてご覧になって頂ければと思います。

(みつはし ひろむね)

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県立御影高校による「六甲山のキノコ展〜野生のキノコの不思議な魅力〜」、ただいま開催しております。連日、キノコを目当てに来館してくださるお客様に来ていただき感謝です。
こんな時期にキノコが、と思われる方はぜひ一度おこしください(5月15日まで開催!)。
標本製作の技術が、きのこワールドを支えております。

ことしのポスターも気合いが入ってます。昨年に引き続き、3年生の吉田さんの作品です。
poster_kinoko2011.jpg 

美しい仕上がりです。おねえさんのとなりにいる犬は誰がモチーフなのか気になりますが。
画面下側に、にゅきにょきとバランス良くキノコを生やして多様性を演出する表現力がすごいです。
いつもありがとうございます。

展示は、凍結乾燥した標本を特殊樹脂にて含浸処理したものを並べております。3年前に製作したものも、全然遜色ない状態です。樹脂の含浸方法についても、御影高校のお家芸となりつつあります。べっとりと塗りすぎず、それでいて樹脂量が不足して脆くならないように、きのこにあわせた濃度で処理されています。注射器で内部注入したりと、技が磨かれています。これに加えて、プラスティック樹脂封入標本も加わり、約350種、500点が並んでいます。
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さらに今年は、御影高校環境科学部でキノコ狩りに但馬地方の鉢伏山に日帰り遠征。
その成果のうち、巨大なハナビラタケも展示されています。こんな大きな標本は珍しいです。
女子2名による大発見です。
hanabiratake1.jpg  

これだけではありません。とにかくキノコだらけです。
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6種類のキノコのニオイも体験できます。
カレーのニオイがするもの、とっても臭いやつ、ぜひ体験ください。

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兵庫きのこ研究会による美しいキノコの写真がずらり。やっぱり標本と見比べると写真は美しいです。
そして、高校生お手製のきのこイラストバッジ(COP10でも人気!)。ミュージアムショップで販売しております。ひとつ120円です。
御影高校の生徒さんたちの力作の展示です。ぜひみなさん、おこしください。
そして、今回も前回もずっ〜と、キノコの鑑定や現地指導をサーポートしてくださった兵庫きのこ研究会の皆様、いつもいつもありがとうございます。


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【場外編】
展示の設営もみんなで手分けして実施してもらいました。みなさん、慣れてきたのでとても手際良いです。2月11日と12日の半日づつを使って、実質的にはほぼ1日で設営完了です。
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大きな展示台(日本海VS瀬戸内海の展示でオサガメを乗せてたもの)のレイアウトを検討中。御影高校の近くに住んでいるキノコをこよなく愛する小学生の和田君やOB/OGも手伝ってくれてました。

R0012355.jpg無事、展示ができあがりました。ポスター、とても格好いいです。
六甲山のキノコ展〜野生のキノコの不思議な魅力〜、ぜひぜひ見に来てください。

(みつはしひろむね)

今日、宝塚市立長尾小学校3年6組担任の後藤先生が来館。

手には、後藤先生のクラスの児童34人が、校区内、子どもたちの手の届く範囲で生きもの、植物などを観察記録し図鑑にした「長尾の図鑑」8冊が。

 

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図鑑には、写真のほか、名前、採集場所、採集年月日、観察記録などが記録されていました。
中には名前が分からないものも。それを博物館の昆虫や植物の専門家に見てもらおうと来館されました。

私も、ちょっと、話を聞いてみましょう・・・、

 

s-P1040279.jpg八木主任研究員「色・形・大きさの他、どんなとこにいたか、も記録するといい。」
「よ〜く観察するには、スケッチするのがいいですよ。」
「写真だとスケールが分からないままだけど、スケッチすると、自分で大きさをはかるんですよ。」
「今度はスケッチしてみてください。」

なるほ〜ど。☆⌒c( ̄▽ ̄)

これは、ハチを観察する私も参考になります。

小舘研究員「この葉っぱ、よく採れましたね。手が、かぶれませんでしたか?」
【え?何?(・vv・) ???】(と私。心の中で叫ぶ。)
なんと、ウルシのなかまの紅葉した葉っぱを採取し、撮影されていました。
小舘研究員「ウルシのなかまは、かぶれる場合があります。」
【え〜?こわ〜っ。】(と私。心の中で叫ぶ。)

話が終わって・・・、

私が、【全部の種類、分かりましたか?】と聞くと、
小舘研究員「(植物で)何の種類か、分からないのもありました。」
八木主任研究員「『分からない』と分かることも大切。」

 

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                     (熱心に話を聞く後藤先生)

1学期から図鑑を作り始めて2学期までで8冊。
3学期が終わるころには10冊を超えているでしょうね。
子どもたちも、遊び感覚のように楽しくやっているそうです。

そんな子どもたちを指導する、後藤先生は「教えるもんが、『おもろい』と思わんと。それが基本です。」と笑顔で話していました。
同定した八木主任研究員は「先生の熱意と指導の意欲が感じられる」と言っていました。
そんな、熱意にあふれた先生をひとはくは応援します!


                                                              小林美樹(生涯学習課)

 今回は、いつも博物館のセミナーなどでお世話になっております清水文美さんと一緒に山梨大学付属病院に授業に行って参りました。そのときのレポートを清水さんが作成してくださりましたので、掲載いたします。いつもありがとうございます(感謝!)。・・・・・・・・・(みつはしより)

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病院で長期間、病気と闘っている子どもたちに「自然の神秘」をほんの少しでも感じてもらえることができたら〜という試みがはじまっています。
     
院内学級というので 殺菌対策とか こちらの健康状態や服装とか・・・いろいろ考え、緊張しました。が、今回おじゃました山梨大学付属病院小児科病棟の院内学級はほぼ通常の子どもたちと同じような感じでした☆^∇゜) ニコ♪そしてみんなとなかよくお話しながら、三橋先生のプラスティック標本を使って「森からのおくりもの」を先生のお話とスライドを見ながら、『みんなと森へ 川へ出かけていくような時空』を共有してきました。

hyouhon_pla_yamanasi.jpg 
反省すべきことは、子どもたちの多くは点滴をつけていて、電源が必要なため教室内を自由に動きにくいということ。実際に自由にプラスチック標本をさわってもらおう〜と思っていたのが、車いすのために思うように動きづらかったようです〜。
そしてもうひとつ。これは院内学級ということではなく、それぞれの地域性の問題だと思いますが、三橋先生が子どもたちに「川の始まりはどこだろ?」と投げかけると子どもたちは「山の中」「森のなか〜」という具合に反応してくれましたが、「では川の終わりは?」というと「。。。」「川の終わりはおわり〜^^」という感じになりました。なるほど、子どもたちは「海」を知らないわけではないのですが、日常的に「海」を感じることがなかったようです。地域性は事前準備の一つとして不可欠でした。
 これがきっかけとなって、少しずつ自然の不思議を感じてくれるような院内学級への協働、また学級の来れなかった子どもたちのために院内キャラバンへ〜とつながっていくようになれば 素敵だな〜と思いつつ岐路につきました。
今回も 博物館のネットワークにより多くの素敵な方々とめぐり会い、つながりができたので、この新しい試みもきっと成功するのではと期待しています♪山梨大学医学部小児科の犬飼岳史先生はじめ院内学級の長田先生がた多くのバックアップで大変貴重な経験をすることができました。
ありがとうございました!
詳細は山梨大学付属病院小児科のHPでも紹介されるそうです。

(清水文美)

「高校連携セミナー」とは、スクールパートナープログラムの一環として、高等学校と人と自然の博物館が連携し、高校生と一般市民の方々が交流しながら学ぶ地域生涯学習のモデルプログラムとして実施されています。
 今回は去る10月13日(水)にキリンビアパーク神戸にあるビオトープで実施された授業の様子を紹介します。授業テーマは「ビオトープ池を調べる(全3回)」の第3回目で、講師は魚類生態学、水域生態学が専門の田中哲夫主任研究員です。
 今回の授業のテーマは、絶滅の恐れのあるカワバタモロコという魚の調査について、その理論を学ぶとともに、ビオトープで実際に調査を体験します。前回の授業(10/6)では、カワバタモロコのひれに印を入れ、ビオトープに放しましたが、この授業では、再びカワバタモロコを捕まえて、ひれに印の入った個体の数を記録します。

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▲ ビオトープにも秋の気配が、空が青いです。
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▲ 前回の調査(10/6)同様、エサを仕組んだかごを沈め、カワバタモロコを捕まえます。何匹くらい捕まるかな?
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▲ 麻酔をかけて、一匹づつ体長を測定します。ひれが切られているかどうかを確認します。切られている魚は、前回捕まった魚です。運が悪い魚ですね。
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▲ このビオトープには、カワバタモロコ以外にも生き物がいます。こんな大きなドンコがかごに入っていました。

 今回の調査結果から、過去10数年で最もカワバタモロコの数が多いようです。これも夏が暑かったせいでしょうか!? この先は、三田祥雲館高等学校の生徒のみなさんが考察します。調査結果は12月1日(水)人と自然の博物館で発表する予定です。

 このような学校連携セミナーは今後も開催されます。興味のある方は、気軽にご参加ください。詳細は下記ホームページでご確認ください。セミナーによっては締め切りを過ぎていても申込可能ですので、お問い合わせください。
 また、ビオトープについて興味のある方もお問い合わせください。

 セミナー情報 → http://hitohaku.jp/education/10bunya/index.html#_H
 セミナー問合せ:生涯学習課セミナー係 079−559−2003

(生涯学習課 西岡敬三)

生物多様性第10回締約国会議(COP10)では、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップが公式に発足される予定です。
日本人は古くから里山を利活用しながら自然と向き合い、生物多様性も守ってきました。
それが今、里山から得られていた燃料、肥料などが、化石燃料、工業製品などに取って代わり、里山が放置され、生物多様性も危機状態となり、さらには、シカ、サル、イノシシや今年、特に世間を騒がせているクマなどの野生動物と人との軋轢が問題になっているのですね。

服部保研究部長は、日本でも里地里山研究の第一人者です。
小学校5年生の子どもたちに、「ももたろう」「かちかちやま」などの昔話に出てくる「しば」「まき」の話から里山についてわかりやすく、映像や実物を示しながらの説明です。

服部研究部長

▲「しば」「まき」の実物を示しながらの説明です

真剣な子どもたち

▲子どもたちも真剣にメモを取りながら話を聞いていました

ひとはくの森

▲最後はホール横の「ひとはくの森」ここは里山と里山放置林を比較しながら見学することが出来ます。今日は人数も多く、外からだけの見学でしたが、明るさの違いや地面の様子などわかりやすく見ることが出来ます 

ひとはくでは団体向けに特注セミナーを多く実施しています。
 ※ひとはく手帖p.14〜p.17にタイトルを紹介しています。
  WEBはこちら → http://hitohaku.jp/education/10techou/10techou_all_page.pdf
また、展示特別企画「ひょうごの生物多様性 瀬戸内海VS日本海」を見学する前に30分ほどお話しする「ひとはく博士のいきものトーク」も実施しています。詳しくは、生涯学習課(079-559-2002)までお問い合わせください。

ひとはくでは今、「化石大集合2010−過去に起こった生物大量絶滅事件−」、「ひとはくかわらばん」応募作品全818点など展示中です。
見どころいっぱいのひとはくに、ぜひ、お越しください。
スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。
(生涯学習課長 平松紳一)

sono3.jpg連休の最終日(10/11)には、好評の「チリメンモンスターをさがそう」の第4回目のワークショップを開催しました。このイベントは、展示特別企画「ひょうごの生物多様性〜日本海VS瀬戸内海〜」と関連したもので、身近な素材で、しかも多くの人が、海の生物多様性を実感していただくプログラムです。このプログラムは、発案者であるきしわだ自然資料館および友の会の方の全面協力で実施しております。きしわだのみなさん、いつもありがとうございます。ぜひ、チリメンモンスターに関心をもったかたは、本家「きしわだ自然資料館」にも足を運んでください(標本たっぷり、イベントなど盛りだくさんです!)。さらに、ひとはく側からも「人と自然の会」のみなさんが協力下さりました。感謝です。

さて、おかげさまで、今回のイベントも満員御礼となりました。約150名の方が参加下さりました。
この日は暑かったこともあって、参加者の熱気が加わり、部屋中、ちりめんじゃこのにおいが充満していました。不思議なもので、「この部屋、ちりめんくさい」といった不満などなく、みなさん、熱心にチリメンから「混じり物」であるモンスターを拾いあつめています。おかげさまで、たくさんの種類をみつけることができました。
こうして集めた「チリメンモンスター」は、新たに展示スペースに飾られます。
chirimon_endo1.jpg  chirimen_2.jpg
まずは、遠藤研究員によるチリメンモンスターの解説です(チリモンのリーダーです!)。説明をうけたあとに、季節に合わせた「旬のチリメン」から、モンスターをさがして行きます。今回のチリメンは、この9月に淡路島で採れたものです。ですから、次も参加すると別のチリメンモンスターが見つかるかも知れませんよ!ぜひ、お越しください(次回以降の予定は11/7、12/12です)。

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集めたチリメンモンスターは、こんな感じで顕微鏡とモニターをつなげて、じっくり鑑定できるようにしています。これなら、みんなで観察することができるわけです。それに、写真を撮ることもできます。

chirimon_kenbikyo_obs.jpgきしわだ自然友の会の渡辺さんが、熱のこもった解説をして下さっています。こうすれば、みんなの識別能力がどんどん向上します。記録も残るので一石二鳥。

今回は、約30種類近いチリモンを集めることができました。こうして撮影した中から、すこし変わったものを写真でいくつか紹介したいと思います。

heike_damashi.jpgこれは、ヘイケゲニ類のゾエアとカニダマシのゾエアです。剣刀で戦ってみたいですね。
カニダマシのほうは、おしりの突起が2本に分かれているのが特徴です。

houbou1.jpgこれは、ホウボウです。頭のまわりがトゲトゲなのが特徴のようです。

sawara.jpg写真はひっくりかえってますが、サワラ?でしょうか。大きな口と歯がとても特徴的です。

uminomi.jpg こちらは、ウミノミの仲間です。詳しい名前は分かりません。ウミノミ類ですが、甲殻類の端脚目に属する種類です。たくさん種類があって、名前をつけるのは、かなり大変です。

uojirami.jpg こちらは、ウオジラミの仲間です。ちょっと珍しいとのことで、きしわだチームの方には喜んで頂けました。カイアシの仲間になります。

yamusi.jpg こちらで最後です。これは「ヤムシ」でして、なかなか何の仲間かは言いにくいものです。
毛顎動物門に属する種類です。この種類は、結構たくさん混じっていました。

あまりなじみのない種類から、よく知っている種類まで、チリメンのなかは、まさに生物多様性の世界です。いろんなチリメンモンスターをみたい方は、ぜひ、当館の企画展もごらんください。
下の写真のように、樹脂封入されたキューブにそれぞれチリモンを入れて、手にとって見ることができます。
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(みつはしひろむね)

 明日から始まる「ひとはく いきものかわらばん」全作品展示に向け作業が進みます。

 

かわらばん  かわらばん2  かわらばん3

かわらばん4  かわらばん5  かわらばん6

 そうです、研究員も職員もスタッフも、総掛かりで展示の準備です。どこを見てもかわらばん!!どっちを向いてもかわらばん!! すごいことになっています!!

 どんどん展示します。全部で818点!!

 計画的に(番号順に)展示していきます。全作品の配置図を事前に準備していただいたおかげで、ブロックごとにチームで作業できます。

かわらばん7  かわらばん8  かわらばん9

 3階入口から入館すると壮観です!! まだまだ終わりません。徹夜の作業?!にはなりませんよね?

 公開は明日からです。ぜひ作品を見て来てください。

 

                                         情報管理課:八尾 壮観ですっ!!

先週10月2日の夜に、須磨海岸にてウミホタルの観察をおこないました。
約40名の方が夜遅くまで参加くださり、ありがとうございました。

suma.jpgsyuugou1.jpgウミホタル(Vargula hilgendorfii)は、甲殻類のミオドコーパ目に属する海産無脊椎動物です。
おもに、水質が比較的良好な砂浜の浅場に生息しています。餌は、動物の遺骸などです。魚の死体などがあると、ワラワラと寄ってきます。

採集はこんな感じです。身近な材料をつかって、トラップをつくります。

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umibotaru_1.jpgプラスチック製の水筒に穴をあけて、中には「お茶パック」の袋に砂を詰めて輪ゴムでとめて投入します。そして、牛乳パックでつくった「仕掛け巻き」にひもを取り付けます。この仕掛け巻きは、結構重要なもので、水筒とひもを結ぶときに、ひもの先端に輪をつくっておいて、そのなかを仕掛けごと通すと、固結びしなくても済みます。それと、もし、仕掛けごと海に流されても、仕掛けが浮くので、発見しやすいです(今回の観察では3名がロスト)。
餌は、魚のアラや豚のレバー、魚肉ソーセージ、カニカマボコなど動物性のものなら、なんでも寄ってきます。
さて、およそ30分間つけておいたところ、参加者のうち数名をのぞいて、ほとんど全員が採ることができました。そのあと、2投目で全員がウミホタルを採集することができました。さすがに、ブルーのきれいな光が観察できると、各地で歓声が!!小さいながらも、結構明るい光に、みなさん感激でした。100匹近く採った人もいたほどで、大漁でした。
生き物相手のイベントで、しかもターゲットを1種にしぼり、夜の開催で、何にも採れないと、悲惨なんですが、ほっと一安心です。
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このときの様子は、イベントをお手伝いくださった水辺のフィールドミュージアム研究会さんのブログにもビデオで紹介されています。Kさん、Iくんありがとう!
http://ameblo.jp/mizubefmk/entry-10666981179.html

(みつはしひろむね)


 

稲美町天満小学校3年生のみなさんです。

sshugou-P1030933.jpg(昨年の様子〜明石市立朝霧小学校3年生〜はこちらhttp://hitohaku.jp/blog/2009/09/100/
みんな、マイあみを持っています。
虫取りをする、深田公園へ移動します。
sidou-P1030934.jpg

 

 

 

s-P1030936.jpg虫取りの前から、やる気満々です。
待ちきれず、途中で早速バッタをつかまえる子どもも。


sfurisubi--P1030938.jpg今日はとてもいい天気です。犬も飼い主さんとフリスビーで遊んでいます。


まず始めに、あみの使い方。
虫とり名人の八木主任研究員が見本にあみをふって見せると
「おぉ〜っと」歓声が沸きました。かっこいい〜〜。
確かに。あみをふるスピードが早すぎる!
こうなるまでは、修行が必要です。


ssetsumei-P1030989.jpgこれが100人の虫とりだ!!! 

        s-P1030974.jpg   s-P1030956.jpg    s-P1030968.jpg

って、深田公園だと100人いてもバラバラになると広〜々〜です。

 

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トンボのなかま、バッタのなかまなど、なかまどうしを集め、ならべます。 

                   s-P1030979.jpg      s-P1030980.jpg

全部で30種類の虫が見つかりました。
世界には、まだまだ名前がついてない昆虫がたくさんいるんだって。
今度は、八木主主任研究員も知らない昆虫を見つけてね。 


                                ssitumon-P1030942.jpg    P1030989.JPG 

最後に虫とり名人へ質問タイム。
「アメンボは空を飛ぶ?」「アリは翅がある?」などなどのたくさんの質問が。時間がなくて、全部質問してもらえなくて、ごめんなさいね。
オサムシがペンネームの由来である、鉄腕アトムで有名な漫画家 手塚 治虫さんの話が出たけど、小学生のみなさん、知らないんだって・・・。そっか。

 

昆虫のことをもっと知りたくなった?
それなら、是非ひとはくセミナーを受けてみてね。
魅力的なセミナーがいっぱいです!http://hitohaku.jp/education/main.html

 

小林美樹(生涯学習課)

 

今回、人と自然の会として初めての試み、“環境体験学習”ということで、西宮市上ヶ原育成センターの小学1年〜3年生の子供たち約80名が来館し「葉っぱでアート」と「昆虫採集」を行いました。

 

hitotosizenn201008-1.jpgのサムネール画像

 

 「葉っぱでアート」は、予め採集した様々な葉っぱや花などを台紙に貼りつけて、作品を作りました。

hitotosizenn201008-2.jpg hitotosizenn201008-3.jpg

                       作品づくりに夢中!!

 

 

                  hitotosizenn201008-4.jpg

子どもの発想の豊かさにいつも感動します。

 

 

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「昆虫採集」は、博物館周辺を網を持って走り回り、バッタ、トンボ、セミなどを採集しました。子供たちの網さばきは、とても軽やかです。

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1時間半程の短い間でしたが、子供たちは楽しんでくれたでしょうか。普段、街の生活では体験できない、自然の中での遊びや学習を提案していければと思います。

 

 早くもツクツクホウシが鳴きはじめていましたが、暑い夏はまだまだ続きそうです。

 

                                    人と自然の会  藤原玉規

 

 

 

 ボルネオから帰国して1週間  やっとのどの風邪が治りかけてきました。最終日くらいからのどの調子が悪く、長患いをしておりました。

 

 そういえば、帰国報告をまだしてなかったことに気づきました(今頃?!) 8月22日には事後学習会が開催されます。その時には、現地での写真のスライドショーなども上映予定ですが、blogではお見せできないのが残念です。

 その代わり、全員で撮した写真をUPします。 最初に訪れたフィールドセンター研究用ロッジ前です。まだまだみんな元気です。

まだまだみんな元気です 

次に滞在したレインフォレストロッジです。展望台のある山を背景にしましたが、近すぎて頂上が全く写りません。生徒の中に冷えピタのようなものを貼り付けているのが・・・・・ちょっと体調がすぐれない生徒が何人か出てきました。疲れが溜まってきたのか?

ん?冷えピタ!!

 

 最後は修了式を行ったサバ大学での写真。修了証書を手に全員満足・・・・いやいや、実は2名は疲れが溜まり、ホテルで静養しています。

厳粛な雰囲気です

 

 ということで全員集合(?)写真展でした。最後のサバ大学での修了式では、現地の新聞社からの取材があり、マレーシアの新聞4紙に掲載されました!!

 

     

 

 ひとはくのボルネオジャングル体験スクールは、やっぱりワールドワイドだったんですね!!

BorneoBorneo!!

 

 

 

      スクール生のみなさんへ  22日に元気な顔を見せてください!!

まもなく搭乗手続きです。23:45(現地)発です。

 

写真はありませんが、全員無事ですからご安心ください。

 

                                   八尾

 ジャングル生活もフィールドセンターからレインフォレストに移動し、2日目を過ごしました。

 なんといっても、今日のみんなの最大の期待のプログラムは「ジャグジープール」  でも、朝から空模様がとても怪しく不安でした。

 

 早朝6時に起床。6時出発で、まずはキャノピーウォークをしました。 

bIMG_8457.JPG その後朝食をすませて、viewpointまでの登山。 bIMG_8491.JPG

しかし、心配していた雨は、やはり降り始めました。カッパや傘をさしての登山。

bIMG_8531.JPG足取りは重かったのですが、頂上まで登りきった頃には雨もやみ、ガスも晴れて眺望が開けてきました。

 

bIMG_8556.JPG  そして、下山の途中待ちに待ったジャグジー。日差しがなく少し寒かったのですが、元気に水遊びをしました。

  bIMG_8580.JPG   bIMG_8597.JPG 

 午後は、高橋校長先生の講話を聞いた後、ジャングル体験の個人発表に向けプレゼンテーションのフリップ制作を行いました。そして、夜のプログラムは夕べと入れ替えて、ナイトドライブに行くグループとナイトハイクに行くグループに分かれ、ジャングル最後の夜を楽しみました。 

bIMG_8619.JPG  bIMG_8629.JPG

 

 ちなみに、ジャングルの中にあるホテルですから、部屋の中にこんなお客さんが来るのは当然なんです。 

 

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ボルネオより愛を込めて 

もうすぐボルネオ

2010年7月19日

 第12回ボルネオジャングル体験スクールの出発日(7月23日)が、いよいよ目前に迫ってきました。日曜日には第2回事前学習会を開催しました。

 受付開始の10時を回ると、続々と参加者が集まり始めました。 

続々と受付にやってきます 今回の学習会では、最初に結団式を行いました。そして冒頭にはスクール生代表として1班班長の財田君が、ボルネオに向けた力強いあいさつをしてくれました。

兵庫県立有馬高等学校2年 財田 裕 君

 

 そしてこのボルネオジャングル体験スクールに同行してくださる安間繁樹さんの講話「ボルネオ島の自然について」を聴かせていただきました。安間先生は、元JICA派遣専門員でボルネオ島に25年も住んでいらっしゃいました。日本一ボルネオを知っておられる研究者です。このボルネオジャングル体験スクールにも第2回からずっとお世話になっています。

 

安間先生の話を真剣に聴く参加者 スクールに参加する生徒はもちろんのこと、一緒に学習会に参加されている保護者や家族の方も大変熱心にメモをとりながら聴きました。植物のこと動物のこと、昆虫のこと現地の人びとの暮らしのこと・・・・ボルネオのことは何でも教えてくださいます。話を聴けば聴くほど段々とテンションがあがり、「早くボルネオに行きたいっ!」ってなりましたネェ。

 

 午後は、グループ活動「班別課題作成」・・・・現地のラハダトゥサイエンススクールの生徒たちと交流会がありますが、そこでプレゼンテーションおよびパフォーマンスする準備をしました。

 

各自持ち寄ったモノを出します  模造紙を広げ準備  高校生が小中学生をリードします

高校生のお姉さんが小学生をサポートします  高校生リーダーと当日の役割を決めていきます  小学生と高校生がなかよく作業

 去年はインフルエンザの影響で交流会が実現できませんでしたが、今年は交流できることを楽しみにしています。各班ごとに高校生のリーダーを中心に、小学生・中学生をやさしく指導しながらまとめてくれました。きっと素晴らしい交流会になると思います。

 引率させていただく私たちがいろいろ指示をしなくても、高校生がリードして作業分担を配慮したり発表当日の役割を決めたり、生徒同士で年齢差を配慮しながら組み立てていました。(余談ですが、こうした様子を見ていると、ふだん大人が子どもに「一から十まで、ひとつひとつ指示を与えること、与えすぎていること」はどうなのかな、と考えさせられる機会にもなりました。やはり異年齢集団での活動・行動は子どもの成長には欠かせないものだと感じました。)

 

 さぁ、あとは出発日の7月23日を待つばかり。健康管理には十分留意しましょう。

 

 

はやく荷物をまとめなきゃ!! 

 

  抜けるような青空 清々しい深田公園 

 

 今日は朝から梅雨とも思えないような晴天。暑い暑い一日でした。そして、小野市立小野東小学校の3年生120名も、暑い(熱い)午前を過ごしました。

 今日は、鈴木研究員と沢田研究員のスーパー『むし』びんご です。 びんごかーど

 びんごのルールは簡単です。深田公園にいるムシをつかまえ、ビンゴシートに書き込みながら、つかまえたムシを観察します。深田公園に来なくても、学校の校庭や家の近くの公園でもできますよ(危険な所がないか十分に確認してから行ってください)。

 深田公園は広いですから、班ごとに行動しました。 

さぁ、出発!!   どこに行こうか? つかまえたムシたちはチャックのついたビニル袋に入れ、博士に鑑定してもらった後、ホロンピアホールのガラスの壁面にペタペタ貼っていきました。今日は「むしびんご」のはずでしたが、なぜだか「オタマジャクシ」の袋がたくさん貼られていました?!

鑑定する鈴木研究員と子どもたち  ガラス壁面に貼ります

オタマジャクシ?!  ドンドン貼ります 

 テントウムシ・コガネムシ・アリ・ハチ・チョウ・バッタ・カメムシ・カマキリ・カミキリムシ・トンボなどのほかにも、チビクワなどの生きものも見つかったようです。沢田研究員から、ムシを見つけるコツやポイントも教えていただきました。

ムシのいるポイントの説明をする沢田研究員 班でつかまえられるムシの種類にも限りがあるので、他の班の友達がつかまえたムシも観察します。みんな本当にいろんな発見をしたようです。 

コレは何だ?  こんなちっちゃいバッタ!! 

 

 最後は、今日のふりかえりとまとめをシートに書き込みます。みんな身近い時間だったけれど、いろんな発見ができたようです。今度はぜひ自分のたちの学校の周りや家の近くでやってみてください。

まとめ1  まとめ2

まとめ3  まとめ4 

 

 それと、大事なこと → ムシも生きもの。当然、命があります。命の大切さ不思議さを感じながら、どんどん自然と関わってください。

  

20100624 

 

手乗りゾウムシ

2010年5月26日

 深田公園のまわりにはハギの仲間がよく生えています.生えているのか植わっているのか,刈られても刈られても元気に復活してきます.コレに居るのがシロコブゾウムシです.葉っぱや茎にしがみついています.
 1センチ以上ある存在感のある虫で,館での観察イベントでは手乗り虫として活躍(?)しています.飛ばないし,動きも鈍いので手にとって観察しやすいからです.虫にさわれない人はこの虫でためしてみましょう.
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手乗り虫に最適 シロコブゾウムシ

 ハギにはこのほかに,一回り小さいスグリゾウムシやヒレルクチブトゾウムシ,チビメナガゾウムシ,コフキゾウムシがいます.ゾウムシだけでも5種類.何だかとっても多様性.
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一回り小さい スグリゾウムシ(5mm内外)


昆虫共生 沢田

●アシレンジャー募集中です!!

都会の近くでも、色んな自然を体験することはできます!

CIMG4424.jpg芦屋といえば、阪神間に位置する大都会というイメージがありますが、探せば色んな自然を体験できる場所が残されています。昨年から、NPO法人さんぴぃす さんと一緒に、源流から河口まで、各地で観察会をおこなってきました。モクズガニに、アユ、里山もあれば、海辺の鳥、鳴く虫、きのこなど、実にたくさんの自然がコンパクトに詰まっております。
そんな身近な自然の楽しみ方を体験できるのが、『NPO法人さんぴぃす』さんの自然体験プログラムです。

今年は、これらの自然をさらに多くの人たち、特に子どもたちに体験してもらうことを目的として、芦屋の自然を体験するレンジャー隊、『アシレンジャー』活動が行われます。一年間を通じて、身近な自然を体験するプログラムを、NPO法人さんぴぃすの皆様がた作成してくださりました。
わたしたち、博物館のスタッフもいくつかのセミナーを担当します。

計画(予定)は以下のようになっております。
詳しくはパンフレットをご覧ください。

パンフレットはこちらからダウンロード→  アシレンジャーの案内(2.1MB PDF)
2010年度 観察会
 4月 24日(土) 春の六甲山ハイキング
 5月 9日(日) 芦屋川上流の水生生物観察会
 5月 22日(土) 実生のホームステイ
 6月 12日(土) ロープワークとハンモック作り
     26日(土) 鳴く虫の観察会
 7月 29日(木) 芦屋川上流の水生生物の観察会
 8月 7日(土) 宮川での生き物観察会(1回目)
      (未定)  宮川での生き物観察会(2回目)
 9月 11日(土) 宮川でのハゼ釣り&バーベキュー
 10月 2日(土) 森のキノコの観察会
 11月 6日(金) モクズガニの夜間観察会
    14日(日) 山の木の実(種)あつめ
 12月 4日 (土)  森の植物と土の話
 1月  日程未定  近畿子どもの水辺交流会(奈良県)
 2月 11日(祝金) 人と自然の博物館・共生のひろば(成果発表会)
    13日(日) 木炭づくりと整地作業&焼き芋
 3月 13日(日) 自分の木を植えよう

*都合により日程変更される可能性もありますがご了解ください。

申し込みは、上記のパンフレットにある申し込み用紙に必要事項を記入して、NPO法人さんぴぃす・アシレンジャー事務局へお願いします。
TEL&FAX: 0797-22-8896、E-mail: info(あっとまーく)sanps.com
 *(あっとまーく)の部分を@に代えてください

このアシレンジャー活動は、途中からでも参加OKです。ふるってご参加ください。

(流域生態研究G みつはしひろむね)

DSC_2344.JPG 平成22年2月19日(金)地球の反対側、南アメリカ大陸にあるチリ共和国から9人の方が研修で来館されました。この9人の方々は、チェピカ(CHEPICA)市で環境教育に関する政策の作成や実施に携わっている自治体の行政官等の方々で、当館では、自然史系の博物館や市民参加型の環境教育への取り組みについて研修されました。この研修は、2月8日から2月26日の日程で実施されている平成21年度JICAカウンターパート研修「チリ国における環境教育推進のための市域内協力連携ネットワークの構築および支援のための研修」の一環で、JICA職員の方々も一緒に見学しました。

 最初に高橋晃研究部長より、博物館の概要や取り組みについて説明があり、その後館内を見学されました。高橋部長の解説により、最初に3階の「兵庫の自然」「人と自然」「新しい文化」を見学されました。みなさん環境に関する関心が高く、数多くの質問が出ました。炭やコウノトリ、地震など、遠くの国ですが「チリの炭は松の木からつくる。」「チリでも鳥がこどもを運んでくる。」など不思議と共通の話題がたくさんあり盛り上がりました。また、阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)のVTRには、皆さん足を止めて見入っていました。

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▲コウノトリは何を食べていますか?   ▲”サトヤマ”について説明を聞いています。

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▲阪神淡路大震災の映像には足が止まります。 ▲活発な質問に説明にも熱が入ります。

 次に2階に降りて、企画展示室の「共生のひろば展」(http://hitohaku.jp/blog/2010/02/5_1/)を見学されました。今回の研修の大きなテーマが「市民との連携ネットワーク構築について」でもあり、大きな驚きと関心を持って展示を見学されていました。高橋部長の解説もついつい熱が入りました。

 2時間の予定時間があっという間に過ぎ、1階の展示は遠くから眺めるだけになってしまい皆さん残念そうでした。

 最後に研修の謝辞をいただきましたが、スペイン語だけに大変情熱的に感じたのは気のせいでしょうか。ひとはくの取り組みを参考に、皆さんの情熱で環境問題や環境教育に、遠い地球の反対側で取り組んでいただければとても素晴らしいと感じました。同時に、環境問題や環境教育は実にグローバルなテーマであることを実感しました。

 最初の写真はチェピカ(CHEPICA)市でつくっているエコバックを記念にいただきました。チリ共和国チェピカ市(http://www.municipalidadchepica.cl/

西岡 敬三(生涯学習課)

11月の末、西宮市立山口小学校に行ってきました。


この日は天気もよく、この季節にしては暖かい日でした。

 

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▲コナラの紅葉がきれいな「浄川の森」    ▲アカマツもみられます

 

学校に隣接する樹林は、「浄川(じょうせん)の森」と呼ばれ、この樹林を活用した授業が行なわれています。

この日のテーマは、「木のみきやタネを観察しよう」です。


前々日に3年担当の先生方が3種類(アカマツ、ソヨゴ、コナラ)の木の幹に、それぞれ違う色(赤、青、黄)のヒモをつけられました。

 

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▲観察の場所を示す「A」と質問のフダ       ▲記録シートとマップ

クラスごとに「浄川の森」に入り、 まずは ひとはくの研究員からやり方の説明を受けました。

それから、「記録シート」と「森のマップ」をもって、さあ出動!

s-YAMAGUCHI (4).jpg    s-YAMAGUCHI (5).jpgのサムネール画像

▲ひとはく研究員から説明を受けているところ   ▲さあ、活動開始!

フダをみつけて、そこに書いてある質問に答えながら、幹や実を観察します(約30分)。 


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            ▲フダをみつけて、その質問に答えます    

s-YAMAGUCHI (8).jpg   s-YAMAGUCHI (9).jpg  s-YAMAGUCHI (10).jpgのサムネール画像  

▲急な坂をロープで下ったりもします    ▲こんなものを見つけました

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▲観察場所「B」での観察のようす       ▲観察場所「C」での観察のようす 

 

いったん集まって、研究員から説明を受けます。

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▲みんなー! 研究員の話を聞いてる?

 

こんどは、特徴がわかったアカマツ、ソヨゴ、コナラの木をみつけて、どこにあるのか

マップに位置を落としてみます。(約10分)

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▲友だちと相談しながら・・・    ▲マップに位置を落としています

 

ある子は、アカマツの幹の上の方を見て・・・・

s-YAMAGUCHI (19).jpg     ▲アカマツの幹の上の方をみると・・・

 

「この木、 ヨッパラッテ いる!」と言っていました。

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▲この木、酔ってる?

最後に、「気づいたこと」や「驚いたこと」などを記録シートに書いて、何人かに発表してもらいました。

■<子どもたちの感想(気づいたこと、驚いたこと)>
 ・「おんなじ木が、いっぱいあった。」
 ・「しょくぶつを いろいろ さがすのは楽しい。」
 ・「いっきに三本とかでも、一本の木がおなじとは しりませんでした。」
   (=3本の幹が同じ株からでている木と1本の幹がでている木と、同じ種類の木(ソヨゴ)とは知らなかった)
 ・「みき が みどりで おどろきました。」 
 (=ソヨゴの幹の色が緑っぽい色なので、驚いた)
 ・「はっぱは 3しゅるい いじょうあること に きづいた。」
 ・「赤い木があって おどろいた。」  (=アカマツの幹の色が赤くて驚いた)
 ・「木が ふくを ぬいだ みたいで すごいです。」  (=アカマツの樹皮が、はげ落ちるところがすごい)

 子どもたちの感想に、こちらも驚かされました。

s-YAMAGUCHI (21).jpgのサムネール画像  

▲出来上がった記録シートとマップを持って記念撮影!!

また、いろんな木の幹やタネを観察しようね。   

                                    (自然・環境再生研究部 小舘 誓治)

11月はじめに、小野市小野東小学校3年生5クラス141人と一緒に自然環境体験学習を行いました。

この子どもたちは、6月末にも「スーパー『むし』ビンゴ 〜ひとはく深田公園〜」のプログラムを行っています(http://hitohaku.jp/blog/2009/07/post_351/ を参照してください)。

この小学校では学校に隣接する樹林で、さまざまなプログラムをしているそうです。

今回のテーマは、「秋の葉っぱとタネさがし」です(ここでいうタネは、果実や種子のことです)。
ひとはくは、深田公園の中にあります。

この公園には、芝生地やコナラやアカマツなどの樹林があるほか、紅葉がはじまったカエデ類やサクラ類、ドングリがなるナラ・カシ類など、いろいろな木が植えられています。また野外施設の円形劇場があります。

 

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◆紅葉が始まったカエデ類       ◆円形劇場に集まって説明を聞いています

 

3 onohigashi.jpgのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像

 

 

 

 

 

 

◆「しれい」の黄色カード

 

 

子どもたちは、円形劇場に集まって、あいさつをしました。そのあと、「今日のしれい」の紙が配られました。「しれい」の内容は、赤、黄、オレンジ、緑、茶色などの葉っぱやドングリとその帽子を採取してくることです。さあ、班ごとに出動です!

 

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◆きれいに紅葉したカキノキの下に皆が集まっています  ◆ドングリを集めています

 

6 onohigashi.jpg    8 onohigashi.jpg  9 onohigashi.jpg  

◆袋にいっぱいの葉っぱ       ◆こんなドングリ(コナラ)やこんなドングリ(クヌギ)が・・・

 

約30分後、円形劇場に戻ってきて、採取したものを見せあいました。


7 onohigashi.jpg◆赤い葉っぱをみんなで見せ合う

 

また、研究員から、葉っぱやドングリの説明を聞きました。

そのあと、2つの「しれい」の追加(花とドングリ以外の実)があり、黄色のカードに自分で書き込みます。その後、また、みんなで出動です。

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◆研究員によるドングリの説明

 

 

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◆再びみんなで出動!

 

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 ◆研究員にいろんなことを聞いています

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◆一生懸命何をさがしているのかな?

 

再び、円形劇場に集まって、採取したものをセロテープで、専用のシートに貼り付け、今日感じたことや驚いたことをメモしました。

14 onohigashi.jpg  15 onohigashi.jpg  16 onohigashi.jpg

◆採取したものをシートに貼り付けています      ◆驚いたことや感想をシートに書いています

最後に、自分たちが採取したものを貼り付けたシートをもって記念撮影です。

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◆記念撮影をしています

 

学校の近くの樹林でも、いろいろ探して見ようね。

 

(自然・環境再生研究部 小舘 誓治)

 

小学校3年生の環境体験学習の一環で、昨日、加西市内の小学校が来館されて、橋本佳延研究員の「里山を観察しよう!」を受講されました。

まずレクチュア

▲はじめに「里山」について講義を受けます。

ひとはくの森へ

▲ひとはくのある深田公園内に整備された「ひとはくの森」に入って学習です。

森の中

▲左は間引きをしたので「明るい林」、右は放置されたままの「暗い林」です。「管理された里山」と「里山放置林」の違いがよくわかります。

ドングリ拾い

▲気がつくと子どもたちはコナラの木の下でドングリを見つけて、さっそく拾いはじめてました(^^)

年輪を

▲ちょうど枯れた松の伐採が行われたところだったので、さっそく年輪を数えました。
なんと55年。ちょうど1950年代のアカマツでした。このあたり、かつてはマッタケがたくさん採れたかも??

ドングリ クヌギ

▲こちらのドングリは一回り大きいクヌギです。9年くらい前に植栽したクヌギだそうです。

 

イモムシ

▲このほかイモムシやクモ、セミの抜け殻など、様々なものを見つけては大騒ぎ??
学校に帰って、次は学校周辺の里山を観察するとのことでした。

ひとはくでの環境体験学習については、このブログでもカテゴリーを設けています。
ぜひ、ご参考にしてください。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

今日も秋晴れでいい天気でした。

青空

この写真を撮ったのは、10月初めのブログでも紹介した神戸市北区のイチョウの街路樹です。

http://hitohaku.jp/blog/2009/10/post_475/

イチョウ

▲あのときに比べて、2週間以上たって黄色味が増しましたね(^^)

さて、今日は神戸市立の小学校6年生に「やさしい化石のレプリカづくり」の授業をしてきました。

6年生1クラス、16名の小規模校です。

どれにしようか▲どれにしようかな??

▲みんなで鍋をつついているみたい??鍋をつついている?

これは型を取る「おゆまる」をビーカーの湯でやわらかくしているところです。

型どり▲慎重に型どりです

▲型ができました!!型どり完成

このあと石膏を流し込んで固まるのを待ちました。その間、「地層」「化石のできるまで」「丹波竜の発見」などについてお話ししました。

完成01  完成02  完成03 完成04

▲みんなできました!1番左の写真中央の先生が持っているレプリカは「特製!アンモナイトスタンド」です。みんな新型インフルエンザ予防でマスクをしています。

そして最後は開催まであとわずかと迫った「丹波の恐竜化石特別企画『竜と獣の道展』」を紹介してきました。
ぜひ、来てくださいね!

ひとはくでは、これから2学期後半、6年生が理科で「地層」や「化石」を学習するのにあわせて、「やさしい化石のレプリカづくり」の出前授業にあちこち出かけます。私と西岡敬三指導主事だけではまわりきらないので、化石レプリカセットの貸し出しもしています。(現在2校に貸し出し中です)

また、お問い合わせください。

(主任指導主事兼生涯学習課長 平松紳一)

9月最後の日、今日は雨でした・・・

雨もよう

▲深田公園も雨ではお弁当を広げられません・・・でも、ひとはくは雨天時昼食場所が確保されているので安心です(^^)

わくわくオーケストラで西宮の兵庫県立芸術文化センターに向かう中学生の団体といくつかの小学校が来館されてに館内はにぎやかでした。

  館内で  化石をもって▲館内ではグループで問題を解きながらのスタンプラリーや恐竜化石を持ち上げてみたり?もちろんレプリカですが、本物の化石と同じ重さです!

カエル

▲これ何ガエル?みんなの学校の近くにいるかな?

太田研究員

▲今年着任した太田英利主任研究員の質問に元気よく手を挙げる子どもたち。セミナー室では学校団体向け特注セミナーが繰り広げられていました。

石田研究員

▲こちらは石田宏明研究員の「エドヒガンザクラについて」です。学校の近くにエドヒガンがたくさん見られるのでしょうか?

熱心に▲熱心にメモをとっていました

 

古谷研究員

▲古谷裕主任研究員の「丹波の恐竜化石」と学校周辺の化石?学校の周りは化石だらけ!??昨夜、古谷主任研究員はわざわざ採集に出かけたとか・・・

ひとはくでは団体向けの特注セミナーを充実させています。
何といっても40名近い研究員が在籍する国内最大級の自然史系博物館です。
ぜひ、ご来館の際は”ひとはく特注セミナー”をご検討ください。

(生涯学習課長 平松紳一)

バッタの秋

2009年9月22日
 バッタの季節というと何となく夏のようなイメージですが,秋は大型種の繁殖期にもあたり,派手なバッタが飛び交うのがこの季節です.

 先週,近くの学校のバタリンピックを手伝いました.「バタリンピック」とは,バッタを採って,飛ぶ時間を競う競技のことです.数年前から国内各地で行われており,三田では有馬富士公園で毎年行われています.
 今回のはその校内版として深田公園で実施されたものです.2学級が12チームに分かれて各チーム5回ずつ計測のチャンスがあります,合計60回の計測は責任重大です.見失った時点で着地とみなしますので,長く飛んだ場合には追いかけて計る必要があります.担任の先生のほか教頭先生も計測を担当してくださいました.で,私はバッタの居そうな場所の案内係兼バッタの種類の区別係,ついでに見つかる他の虫のQ&A担当です.
 結果は最高記録がクルマバッタモドキの9秒06でした.深田公園にはトノサマバッタやクルマバッタがいないので,上位はモドキ勢が独占でした.ほかにはショウリョウバッタやオンブバッタがノミネートしていました(今回はイナゴも特別参加).
 バタリンピックは競技の形をとっていますが,じつはバッタの種類の違いや,その生息環境の違い,飛び方の違いを感じとる行事です.
 有馬富士公園での競技を見学させてもらったところ,種類ごとの飛び方の特性として,「平均」だけではなく「分散」も重要なようです.例年,上位にはアベレージヒッターのトノサマが並ぶ中,平均的には非力に思えるモドキの中になぜか一発長打でトノサマを上回る個体が出現,最長記録にはモドキが奪い取るの事が多いのだそうです,
 3フライトの合計ならトノサマ3匹が定石,最高記録で競うならモドキも加えておくべし.飛形点ならクルマも有力か? 単にどの種類が飛ぶという問題ではなく,構成に戦略が必要なのです.ん〜 バタリンピック道 奥深いっす.

 一昨日はバッタを解剖する講座「虫の体を調べよう」を行いました,受講申し込みのあった各組(親子三人とか)に二匹,消化管などの内臓を観察用と口器の外部形態観察用の分が必要です.毎年,その材料の調達に苦心しています.
 解剖にはなるべく大きなバッタを使いたいので,トノサマやクルマがいる公園に目星をつけておいて,講座の直前に行って必要な分のバッタを捕まえます.ところがやはり相手は自然,年によって採れ具合がちがいます.なるべく直前に新鮮なのを調達と思っていたら,台風が来たりします,
 今年は前々日(金曜日)に採集,気温は十分でしたが曇りがちで,なぜか不漁でした.例年ならそこここに大きな♀が鎮座し,その周りを数匹の♂が互いに牽制しつつ飛翔したり,徘徊しているような状況なのですが,今年はバッタがぜんぜん目立ちません.なぜかカエルが多い(?).しかたなくクルマ,トノサマ,モドキ♀,ショウリョウ♀など大型のものを内臓観察用に必要な分だけ確保,頭部観察用は(なぜか今年は多い)マダラバッタとモドキ♂を使う事にしました.
 講座では各組で顕微鏡を使って解剖し,昆虫の体の構造を学びました.頑丈な箱のような中後胸をハサミで切り,中の筋肉のかたまりをピンセットで切っていき,体全体を背側と腹側に切り分け,内臓を観察します,その過程でキラキラ輝く気管やマルピギー管なども見られます.
 細かい作業なのですべて予定通りに行くわけではありませんが,うまく背中側の板に張り付いた心臓(背脈管)が動くところが見られた組もありました.卵巣に並ぶ卵の大きさに驚いていた子もいました,今から埋めたら孵るかな?などと想像したり … 解剖は虫の命を奪う事ですが,虫の命を奪うからこそ,単に理科の学習としてだけではなく,それぞれに生命の存在を実感してくれたのではないかと思います.

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クルマバッタモドキの♂

昆虫共生・沢田佳久

2009年9月4日、明石市立朝霧小学校の子どもたち104名が、人と自然の博物館を訪れ、環境体験学習の一環として、虫とりをしました。そのときのようすです。

この事例は、他の学校にも参考になると思いますので、紹介しておきます。

持ち物
児童の持ち物:虫とりアミ、洗濯バサミ、弁当、水筒、筆記用具
学校で用意するもの:アミの予備、台所用水切りネット、名前ペン、セロテープ、付せん

スケジュール
9:40頃・・・バスで到着。アミは館の外にまとめておいて、児童のみなさんは館内へ
10:00〜・・・ひとはくのセミナー室で、あいさつと、虫とりのしかたを説明
10:15〜10:35・・・公園への移動と虫とりの準備
10:35〜11:15・・・みんなで虫とりだ!
11:15〜12:00・・・つかまえた虫をチャック付きポリ袋に入れて、壁に貼っていきます。
昼食の間・・・研究員が虫の鑑定
13:00頃〜・・・まとめのお話と片付け
13:30頃〜・・・館内見学
14:30頃・・・バスで学校へ向けて出発


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広い深田公園は、アミを持った子どもたちでいっぱいになりました。


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深田公園にはいろんな虫とりスポットがあります。これは水辺。
10年ほど前に、多くの生きものが住めるよう、ビオトープとして整備されました。


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雑木林もあります。虫が集まる木も植えられています。


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児童のみなさんは、シャツに洗濯バサミをつけています。これは、台所用の水切りネットと洗濯バサミでできる、簡単な虫かごです。中に入れた虫は傷みにくく、かさばらなくて、便利です。とにかく安い。


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ゴマダラカミキリをつかまえました。クワガタムシをつかまえた子もいました。


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すごいのみつけたね〜 先生も楽しそうです。

つかまえた虫は、1匹ずつチャック付きのポリ袋に入れ、つかまえた人の名前を書きます。
そのあと、先生が壁にはりつけています。ひとはくの壁はハーフミラーのガラスなので、作業がしやすいです。

虫は生きたまま入れます。気温にもよりますが、1、2時間なら、まず死にません。とくに翅(はね)の大きなトンボやチョウは、虫カゴに入れると、翅が傷ついて飛べなくなります。この方法では、虫をあまり傷めません。
ただし、虫を入れた袋は、絶対に日光に当ててはいけません。熱気で即死します。そこで、展示は必ず日陰で行います(できれば室内を推奨します)。それでも中が蒸れて袋が曇るようなら、チャックを少し開けるか、袋に穴を開けておきます。


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トンボのなかま、バッタのなかまなど、なかまどうしを集め、ならべます。
集めて整理するだけで、楽しいです。

ここから先は、何をどこまでやるか、授業の目的や学年によって異なってきます。

昆虫は種類が多く、種名を知ろうとすると、どうしても、虫にくわしい専門家の助けが必要になります。オスとメスで大きさや色がぜんぜん違う虫がいたり、同じ種類を集めるだけでも難しいです。今回は、博物館の研究員が、虫の種名をつけていきました。

なかま分けにこだわらず、室内に持ち込んで、じっくり虫のスケッチをするのも、よい学習と思います。袋に入れた状態なので、スケッチのモデルとしても、使いやすいです。

とことん種類にこだわって、つかまえた虫の種類と数を表にし、種数×個体数でポイントを競う「虫とりペナントレース」もよいと思います。さらに、対象をトンボだけに限定して「トンボとりペナントレース」、バッタだけに限定して「バッタとりペナントレース」とすることも、楽しいものです。


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みんなで、41種111匹の昆虫をつかまえました。クモやカナヘビ(トカゲのなかま)を入れると、45種118匹でした。わずか40分少々の虫とりで、こんなにたくさんみつかりました。

このあと、虫を逃がしたり、持って帰りました。トンボもバッタも、ちゃんと飛んで行きました。持って帰るときは、必ず袋から出して、風通しのよい、虫かごに入れます。

学校で同じことをしてみると、場所による虫のちがいがよくわかると思います。また、同じ場所でちがう季節にやってみると、季節による虫のちがいもよくわかります。ぜひやってみてください。


(八木 剛@自然・環境評価研究部)

 本日、ひとはくで「理科推進員」の方々の研修がありました。「理科推進員」とは、小学校での観察・実験の実施の支援や準備・後片付け、計画立案や教材開発の支援をされている方々です。

 2班編成で実施しましたが、ここでは、当館の開発した自然環境総合学習プログラムを活用した、「私のまちの環境マップをつくろう〜景色の温度を測る〜」の様子をお伝えします。

 

  まず最初に自然環境総合プログラムの説明を、情報管理課八尾滋樹指導主事から聞いています。

これを使えば、学校のまわりのことや兵庫県全体についても、様々な分布図を簡単に作ることができます。

 DSC_1282.JPG次に温度を測定する「放射温度計」の原理と使い方を聞いて、いざ「景色の温度」を測定に行きました。

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P1010539.JPG  博物館周辺の駐車場、深田公園、川など様々な場所で測定しました。また、測定した場所を写真に収め、分布図に添えることもできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 データを持ち寄り、博物館周辺の環境マップを完成させました。

 

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 このソフトは以下の場所から自由にダウンロードできますので、ご活用ください。また、環境に関する学習についてもご相談ください。

http://hitohaku.jp/education/envmap/envmap_index.html

情報管理課 指導主事 八尾 滋樹 / 生涯学習課 西岡 敬三

 

ここはどこでしょう? この部屋、どこだかわかりますか?ひとはくの中のある部屋なんです・・・・・そうです、3階にあるアースシアターです。ふだんは、フロアスタッフのおねえさんたちが、ここでデジタル紙芝居を上演されている部屋です。

 「そんなところで何をしてるのか」って?

 正解は、8月19日(水)朝から夏季教職員セミナー「私のまちの環境マップをつくろう」を実施しました。兵庫県内の小学校から高等学校の先生方17名が大変熱心に受講されました。

 細かい設定が難しい?!

 

 「独立行政法人科学技術振興機構(JST)」の支援を受けてひとはくが開発した自然環境総合学習プログラムを活用する方法を学びました。このプログラムについての詳しい使い方や、プログラムのダウンロードはひとはくのホームページにあります。

こんなタイトルページです  http://hitohaku.jp/education/envmap/envmap_index.html  

 

 身の回りにある環境について調べて、地点情報(緯度経度)、撮影した写真、その地点のさまざまな環境情報を編集することができるソフトウェアで、学校でも児童や生徒が、直接入力しながら、分布と環境情報との関連を考察することができる「お手軽GISソフト」として使っていただくことができます。

 この日のセミナーでは、講師も受講者も悪戦苦闘しながらでしたが、ホタルの分布調査についてマップを完成させることができました。このプログラムを効果的に活用するには、事前に調査項目や地図情報を設定しないといけないんですが、そこをクリアーすれば、校庭の樹木図鑑や川の水生昆虫図鑑などとして活用できます。また工夫次第で、校区の防災安全マップや学校周辺の散策ガイド、観光マップなど理科学習や環境学習以外の分野でも楽しい使い方もできる優れたプログラムです。是非一度お試しください。

 

 また、ひとはくでは環境体験学習の支援も行っています。学習の進め方や専門的な内容の問い合わせなど、お気軽にお電話ください。(生涯学習課 079-559-2002)

 

情報管理課:八尾 難しかったけど楽しい

今日も暑い1日でした。
セミも朝から元気です!!

セミ

今日は和歌山県から高校生が団体で来館して特注セミナーを受講しました。
タイトルは「景色の温度を測ろう」
講師は、ひとはく特命研究員の長谷川太一先生です。

長谷川

いま、地球温暖化が問題となっています。
平均気温の急激な上昇は、二酸化炭素の増加が原因の一つと考えられていますが、気温でなはく、地表付近の表面温度はどうなっているのでしょうか?

白黒つける

▲色で温度は違います。白黒ついたかな??

さまざまな温度

▲地面でも、色の違うブロック、マンホールのふたなどいろいろ測ってみました

地面

▲やっぱり土や草の上は温度が低い?

白  青 黒

▲かなりの差が・・・車の色選びが変わるかも!?

 

ひとはくでは、来館団体向けに様々な特注セミナーをご用意しております。
くわしくは「ひとはく手帖2009」p..24からp.29、p.113、
お持ちでない方は下記のページの「ひとはく手帖2009」をご覧ください。

http://www.hitohaku.jp/education/main.html


ぜひ、ご検討ください。

(生涯学習課長 平松紳一)

6月末に、西脇市芳田小学校3年生20人と一緒に自然環境体験学習を行いました。
この小学校は、学校の近くの里山でいろんな活動をしているそうです。


テーマは、植物観察の方法「ドングリがなる木の葉っぱを観察しよう!」です。

はじめに「里山」で見られる木のはなしをして、「葉っぱ」に関する資料などを配りました。

houta3nen.jpg     houta3nen (1).jpg

◆研究員から「里山の木」の話し      ◆配布した資料など
                          
(葉っぱのコピー、ビニール袋など)


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◆配布資料などに自分の名前を書いています

(だれかな〜、ビニール袋であそんでいるのは。)

 

配布された資料とビニール袋をもって、いざ 外へ!

houta3nen (3).jpg    houta3nen (4).jpg    
◆高い木の葉っぱは、落ち葉を探したりします    ◆ドングリが落ちていました(去年の?)
 

houta3nen (5).jpg   houta3nen (6).jpg   
◆葉っぱを選んで・・・                    ◆それぞれ葉っぱを採取

  
葉っぱを採取して、ギザギザや葉脈(ようみゃく)などを観察します。

セミナー室に もどってからは・・・

採ってきた「葉っぱ」と「葉っぱのコピー」と、どれがどれか合わせてみます。

深田公園に植えられているクヌギの「葉っぱ」や「若い果実」、「今年の花のあと」や、その他のドングリがなる木 の「葉っぱのギザギザの先」、「葉っぱのうらとおもて」などを拡大装置でスクリーンに拡大して、みんなで観察しました。

また、ドングリがなる木は、種類によってはドングリが熟すのに約2年かかる(花の咲いた次の年の秋に熟す)ものがあることを説明しました。

houta3nen (7).jpg

◆観察したことなどを一生懸命、ノートに書いています

(「アベマキの葉っぱのうらに毛がたくさん」、「アラカシのギザギザいたい」、「コナラの葉」、「クヌギのドングリ」・・・、中には絵をたくさん描いてくれている子もいました。)

 

みんな、学校の近くの里山で、ドングリがなる木をさがしてね。

 

(自然・環境再生研究部 小舘 誓治)

 

 昨日、鈴木武研究員と沢田佳久研究員による環境体験事業「スーパー『むし』ビンゴ 〜ひとはく深田公園〜」が行われました。

 参加したのは、小野市立小野東小学校3年生5クラスの皆さんです。

 ホロンピアホールでガイダンスを受けた後、2グループに分かれて順番にカタツムリの観察(スケッチ)と虫探しについての授業を受けました。

 

P1000170.JPGのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像   かたつむりをスケッチ中

    あらかじめ探す虫の番号を選んで、ビンゴシートに書いておきます。虫をゲットできたら、研究員にスタンプを押してもらいます。

DSC06004b.jpg ビンゴシート

 

いよいよ虫捕りに出かけます。研究員に虫の居所ろ聞きながら探しました。何が見つかったかな?

DSC05982.JPGのサムネール画像 捜索開始!  

 

DSC05980.JPGのサムネール画像のサムネール画像ダンゴムシをゲット

石の裏側や落ち葉の下、木の幹などをくまなく探します。

 

DSC05993.JPGのサムネール画像沢田研究員のレクチャー

 

池ではアメンボがたくさん捕れました

DSC05999.JPGのサムネール画像網ですくう子どもたち

 

P1000193.JPGのサムネール画像カマキリをゲット

 

 

トンボはすばやくて中々捕まえられません。

DSC06043.JPGのサムネール画像

元気いっぱいに走って跳んでもみても…

 

 

 他にも、ハチ、チョウ、アブラムシ、アリ、バッタなどの虫を見つけることができました。どんな所にどんな虫がいるのか、分かったのではないでしょうか。中には、池でカエルを捕まえた子もいました。ビンゴはできたかな?

P1000200.JPGのサムネール画像 

最後に鈴木研究員からまとめのあいさつ

 

 

 次は、ぜひ家の周りで虫ビンゴに挑戦してみてくださいね。

 

上田萌子(自然・環境マネジメント研究部)

 

 先日、西宮市立山口小学校に行ってきました。


この小学校は、3年生の環境体験事業で、学校林「浄川(じょうせん)の森」を活用した授業を行っています。

この日のテーマは、「葉っぱ・はっぱ・ハっぱ」です。

 

「葉」を、漢字やカタカナなどで表現することで、「葉」にもいろいろあることを表現されたものです。このタイトルは、3年担当の先生がつけられました。

この日はまず、クラスごとに順番に「浄川の森」に入って、各人思い思いに3種類の葉っぱを採取しました。

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▲「浄川の森」で葉を採取!

 

 また、以前の授業のときにみつけた「タケノコ」が大きくなっていたので、稈(かん)の「節(ふし)」などを観察しました。

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▲みんなで、タケの節も観察! 

 

その後、多目的教室で4〜5人の班ごとに「葉っぱわけ」(葉の分類)を体験しました。

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▲班ごとに葉っぱを分けています

 

 自分たちで区分する基準を決めて分類をします。

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 ▲この班は、葉の厚さで区分しました(左が「うすい葉」、右が「ぶあつい葉」)

 

子どもたちは、「ザラザラ」と「ツルツル」(触りごこち)、「細長い」と「丸い」(形)、「においがする」と「においがしない」(におい)、「みどり色」と「きみどり色」(色)など、いろいろな基準で分けていました。

拡大装置を使って、葉のいろんな部分を拡大して観察し、どうして「ザラザラ」と感じたのか、「ギザギザ」にもいろいろな形があるなど、みんなで観察しました。

 

1枚の葉っぱにもいろいろな特徴があることを知ってくれたかな?

 

(自然・環境再生研究部 小舘 誓治)

 

ひとはくでは来館学校団体向けに様々な特注セミナーを行っています。

9日には小学校3年生向けに藤井俊夫研究員の「植物標本の作り方」が行われました。
初めて作る本格的な植物標本。うまくできるかどうか心配でしたが、子どもたちは、藤井研究員のお話を聞いてから、
台紙にていねいに貼り付けていました。

藤井研究員から

▲まず、藤井研究員から植物標本について説明を聞いてから・・・

台紙に

▲ていねいに台紙に貼り付けていました

この次は学校で自分たちが採集した植物を標本にするそうです。楽しみですね。


また、10日には幼稚園年長組の子どもたちに「展示を見て絵を描こう」を西岡敬三指導主事と私で、それぞれボルネオジャングルとひょうごの生き物をテーマに行いました。

ボルネオ

▲1階「ボルネオジャングル」で西岡指導主事から楽しいお話を聞いています

私が担当した「ひょうごの生き物」では、はじめにじっくりと展示を見たあと、
Q:イヌワシが白いウサギを捕まえているのはなぜ?
1ばん:茶色より白が好きだから
2ばん:そのとき白いウサギしかいなかったから
3ばん:展示してたら色がなくなって白くなった
という質問や、
Q:クマとイノシシとどっちが怖い?買い物袋をねらっているのは??
Q:どっちがタヌキ?アライグマ?どこから来たの??
など、いろいろな動物たちについてクイズを交えてお話をして、
ちょっぴり外来生物や野生動物とのつきあい方などもお勉強して、
そして剥製の前でお絵かきしてもらいました。

お絵かき

▲目の前の本物の剥製を見ながら・・・

できた1

できた2

 

 

 

 

 

 

▲うまく描けたよ(*^_^*)

ひとはくでは幼児から大人まで、さまざまな特注セミナーをご用意しています。
いま、博物館の観覧料は9月30日まで半額! 企画展「初夏の鳴く虫と巡回展、ぎっちょん君 参上!」(8月31日まで)もやっています。
ぜひ、この機会に博物館にお越しください。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

 

 

 

 

先月は新型インフルエンザの影響で学校が休校となったため、
博物館に来館予定の学校団体も一斉にキャンセルとなってしまい、
ちょっぴりさみしい館内でした。

「新型インフルエンザひょうご安心宣言」が出された今日、
博物館にも多数の団体、特に学校団体が見学に来られて、
おかげさまでバス駐車場は満車になりました。

バスが満車に

館内

▲館内も子どもたちでにぎわいました

雨の日も安心のサムネール画像

▲雨の日の昼食場所「ホワイエ」もいっぱいに!

ホロンピアホールでは、姫路市立高岡小学校5年生144人を対象に西岡敬三指導主事の「ひとはく見学ガイダンス」に続いて、高野温子主任研究員が「熱帯雨林と植物クイズ」の特注セミナーを実施しました。

ホールでのセミナー

ひとはくでは団体向けに特注セミナーを受講していただくことができます。詳しくは「ひとはく手帖(セミナーガイド)」に掲載しています。

ぜひ、お気軽に生涯学習課までご相談ください。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日、西宮市立山口小学校に大谷剛主任研究員と行ってきました。

山口小学校は、3年生の環境体験事業で、学校林「浄川(じょうせん)の森」を活用した計画を小舘誓治研究員と進めている学校です。

この日は2年生を対象に、まず、バッタ、カブトムシ、ハチなど身近な昆虫について話をした後、校庭で昆虫探しを体験しました。

虫について

▲大谷主任研究員から虫についてわかりやすく説明を受ける

子どもたちは虫取り網を手に、元気よく走り回って、モンシロチョウを追いかけたり、植木鉢をひっくりかえして虫を探したり、ミミズを手にして大喜びする子どももいました。

見つけた昆虫を大谷主任研究員に見せて名前を聞いたり、逆に大谷主任研究員から虫を手にとらせてもらって大喜びしたり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

走り回る

▲虫取り網を片手に走り回って虫を探す子どもたち

これ何ていう虫?

▲大谷主任研究員と一緒に楽しそうに虫を探す子どもたち

最近、小学校3年生の環境体験事業で、ひとはくに相談に来られる学校が増えています。
今年度から全校実施となったため、各校で様々な取組みが進められているようです。
子どもたちが教室を離れて、身近な自然の中に出かけて、五感を使って自然にふれあうことが大切ですね。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

 

 

みなさん「植物油脂」って何かわかりますか?
食品(チョコレート、インスタントラーメン・・・)や
洗剤(台所用、洗濯用)など身の回りにある商品の原材料を
見てください。たくさんありますよ。

次の写真は私がジャングル体験スクールで飛行機から撮影したものです。

上空から

▲川の近くの緑が、濃い緑から淡い緑になっています
上空から2

▲近くで見るとアブラヤシ畑がよくわかります

今ボルネオでは、熱帯雨林がどんどん失われて、木材輸出に続いて、
アブラヤシのプランテーションによるヤシ油の輸出が急増しています。
もちろん日本も大量に輸入しています。
私たちは便利で快適な生活をしています。しかし、海の向こうでは、どんどん自然が失われているのです。

ウランウータン

▲オランウータンも住む場所をどんどん奪われています・・・

テイオウゼミ

▲こんな大きなセミ見たことない!このテイオウゼミも数が減っているのかも・・・

このジャングル体験スクールには、マレーシアの子どもたちも参加します。サバ大学マリアッティ博士は、「マレーシアの子どもたちにも、地球環境のことを日本の子どもたちと一緒に学ばせたい」とおっしゃっておられました。

マレーシアの子ども

▲マレーシアの子どもたちと(現地の学校での歓迎会にて)

先生方

▲(左から)岩槻館長、マリアッティ博士、河合名誉館長
すばらしい先生方からお話が聞けるのも、このスクールならではのことです。

今年のボルネオジャングル体験スクールの申し込み締め切りは
いよいよ来月6日(土)。あと1週間と迫ってきました!

詳しくは、生涯学習課(079−559−2002)まで
申込書は下記からダウンロードできます。

http://hitohaku.jp/top/borneo/2009/annnai.pdf

http://hitohaku.jp/top/borneo/2009/moushikomi.pdf

 

(生涯学習課長 平松紳一)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明石市立朝霧小学校のすぐそばに「朝霧山」という林があります。3年生のみなさんは、年に何回か朝霧山で虫調べをしています。

ひとはくの研究員が、児童生徒のみなさんといっしょに野外に行ってアドバイスできればいいのですが、なかなかむずかしいことも多いです。そんなときは、こんな方法もあります。

児童のみなさんや先生方に、野外での体験学習のときにつかまえた虫を、デジカメで撮影してもらいます。それを、電子メールやCDで、あらかじめ、ひとはくに送ってもらいます。

少々ピンボケの写真でもわかりますから、だいじょうぶ! プロですから。
たとえば・・・

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これくらいきれいに写っていたら、じゅうぶん鑑定できます。
ヤマトシジミというチョウです。目立たないですが、たぶん、どんな学校にもいると思います。このチョウの幼虫は、校庭の片隅に生えているカタバミという植物を食べます。

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これくらいボケた写真でもだいじょうぶ。
これはツマグロヒョウモンというチョウの幼虫です。たぶん、学校にパンジーを植えてあるので、そこに幼虫がついています。さなぎになるときに、パンジーから離れて、地面を歩いていることがあります。そんな幼虫を見つけたら、教室に連れて帰ると、すぐにさなぎになりますよ。さなぎには、幼虫の姿からは想像できない、金色の斑点がついています。チョウになるとこんなにきれいです!(写真略)

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ノコギリカミキリです。
朝霧小学校は、住宅地の中ですが、こんなに大きなカミキリムシもいるのですね。朝霧山のおかげです。

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カシワマイマイという蛾の幼虫です。巨大なケムシ。
ケムシはたいていさわってもだいじょうぶだけれど、これはあまりさわらない方がいいね。

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フタホシスジバネゴミムシです。
長い名前だからおぼえられないと思いますが、斑点が二つあって(フタホシ)、はねにスジがある(スジバネ)ゴミムシの仲間という意味です。ほーら、わかりやすいでしょう。

というような話を、児童のみなさんにすることができました。


(八木 剛@自然・環境評価研究部)
明石市立朝霧小学校3年生のみなさんは、2008年秋、校庭のバッタを調べて、バッタマップをつくりました。

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模造紙に拡大した校庭の地図を用意します。
児童のみなさんが、バッタを見つけた場所に、付せんを貼っていきます。自分でつかまえた場所は、みんな、よくおぼえています。

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付せんには、バッタの種名、絵、どんなところにいたかが書かれています。

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絵を描くことで、虫をじっくり観察することができます。みんな、特徴をよく捉えています。

1月の終わり、まとめの授業のときに、私が学校を訪問し、コメントをしました。
バッタとキリギリスのちがいや、バッタの種類、生活についてなど。

バッタは、子どもたちにも先生にも、扱いやすい昆虫です。室内飼育も簡単です。
都市部の学校にも、数種類が必ず見られます。学習素材として活用されてはどうでしょう。

また、バッタの種類によって、草のないところによくいるもの、草が深いところによくいるもの、林のふちにいるものなど、環境の好みが異なります。バッタとりを楽しみながら、虫と環境のちがいに気づくこともできます。

いろんな学校でバッタの種類を比べてみるとおもしろいですね。

(八木 剛@自然・環境評価研究部)
兵庫県では、2009年度から、小学校3年生を対象とした環境体験事業が全校で実施されています。

ひとはくでは、これまでも毎年たくさんの学校が訪れて学習し、研究員が、学校での環境学習のコンサルティングを行っています。

このカテゴリでは、先生方や、グリーンサポーターのみなさんの参考になる事例を紹介していきます。どうぞご期待ください。

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ひとはくでの学習
いつもの教室とは違った空間での学習、専門家の一言が、児童のやる気を引き出します。
400人収容のホロンピアホールで、マンモス校にも対応できます。

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教室でのアドバイス
ときには、研究員が学校に出向き、先生方の実習をサポートします。

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フィールド学習のアドバイス
校庭や校区にも、学習素材はたくさんあります。ふだん見過しているような小さな生き物、地域の環境に目を向け、児童の関心を高めるポイントを、研究員がアドバイスします。

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夏休みに実施されます。授業に役立つ実習型の研修がたくさんあります。ぜひ受講ください。(教職員限定です)

(八木 剛@生涯学習推進室)
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