小学3年生の「環境体験学習」、ぜひ有意義なものにしたいですね。
ひとはくの見学では「体験」に該当しないと思っている学校もいらっしゃるのでは?
いえいえ、そんなことはありません。
館内でも「体験」はできますし、ひとはくのまわりの深田公園を活用すると、バリバリの「環境体験」ができますよ。

9月28日(水)に稲美町立天満小学校さん(3年生 124名)が、10月4日(火)にはお隣の稲美町立天満東小学校さん(3年生 74名)が、ひとはくで学習をされました。テーマは同じく「虫とりをしよう」です。

ムービーがあります。
天満小学校編 天満東小学校編 (各1分前後)
2本ともごらんいただくと、だいたいの流れやこどもたちの雰囲気を理解いただけます。
以下の写真は、天満小学校さん、天満東小学校さんのミックスです。

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朝10時にバスで到着したら、アミとカゴをもって、さっそうと公園へ移動。

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あいさつと、ルールの説明のあと、よーいドンでスタート。制限時間は30分だよ。

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広い深田公園で、のびのびと虫とりをしてください。

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虫をつかまえたら、本部へ持ってきます。ここからが重要。

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1匹ずつ、チャック付きのポリ袋に入れます。
このとき、児童のみなさんは、昆虫に手で触れ、じっくり観察します。苦手な児童は、先生や、お友だちがサポート。
虫の呼吸量はわずかなので、チャックをしめても、2、3時間くらいは、平気です。ただし、袋に入った虫を、直射日光に当てないように。蒸れてすぐに死にます。意して下さい。

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虫の入った袋を、セロテープで、ぺたぺたと貼り付けていきます。ひとはくの建物はガラス張りなので、とても便利。
どれと同じかな。よ〜く観察して、種類ごとにまとめます。
ここがいちばん難しいところです。種類の区別は、かなり訓練しないと、難しいです。ひとはくなら、研究員がいますから、だいじょうぶです。というか、質問攻め・・・

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みんなの成果が、屋外展示になりました!
展示を前に、質問タイムです。質問がいっぱい、飛び交います。
お礼のごあいさつをして、おしまい。

このあと、つかまえた虫たちは、逃がします。または、学校へ持って帰って、飼育します。
公園でお弁当を食べるのがいいですね。虫とりの続きも可能です。
午後は、1時間ほど博物館を見学します。


さてさて
天満小学校さんでは、124名の児童が、34種、223匹の昆虫をつかまえました。
天満東小学校さんでは、74名の児童が、24種、197匹の昆虫をつかまえました。
「先週は天満小のみんながたくさん虫をとったよ」と話しましたので、きっと、「天満小に負けないように・・・」とがんばったのだと思います。

一人あたり2匹くらいですが、みんなで調べるとたくさんみつかりますね。

いちばん多かったのは、バッタのなかまです。
バッタのなかまだけで比べてみると、
天満小学校 10種、149匹
天満東小学校 6種、127匹
でした。

下のグラフを見てみてください。
左のグラフは、9月24日に実施した「ふかたん バッタとりペナントレース」のときの結果です。
ひとはくのまわりなのに、少し場所を変えると、バッタの種類がずいぶんちがうことがわかります。
学校や、学校の近くでも、やってみて比較するとおもしろいでしょうね。

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ひとはくの見学をお考えの先生方、こんな「体験」プログラムも、ぜひご検討ください。
最後の集計まで取り入れると、高学年の授業でもご活用いただけると思います。

(八木 剛@自然・環境評価研究部)

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