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2009年3月アーカイブ

これから春本番ですが、忙しすぎて、あるいは外に出るのもおっくうで、なかなか重い腰が上がらないという方も多いのではないでしょうか。そんなときは春の楽しみを思い出してみましょう。「春」と言われて皆さんはなにを思い浮かべますか?

空は暖かく、日は長くなり春も盛りがやってきます。けれど、なかなか家から出る気にならない今日この頃です。出不精な私は、春に出会える花を書き出してみることにしました。

                   (春爛漫)

1_haru.JPG近所を散歩して出会える花は、
タンポポ、シロツメクサ、オオイヌノフグリ、ナズナ、ハコベ、ヒメウズ、タネツケバナ、スミレ、ヘビイチゴ、アオスゲ、セントウソウ・・・

 

      (ナガバタチツボスミレ)

3nagabata.JPG

                                    (コバノミツバツツジ)  

4_kobano.JPG

 

 

 

 

                                      

 

                                                                                               

 

山を歩けば、
マンサク、タムシバ、ヤマザクラ、キブシ、ユキワリイチゲ、ウラシマソウ、ミスミソウ、チャルメルソウ、リュウキンカ、イワナシ、サンインネコノメソウ・・・

  (ヒトリシズカ)      (カタクリ)       (サンカヨウ) 

5_hitpri.JPG

6_katakuri.JPG 7_sankayou.JPG 

 

 

 

 

 

 

 

 

美味しいものも沢山あります。
せり、ふきのとう、つくし、たけのこ、わらび、いたどり、よもぎ、たらの芽・・・

 

                      (ふきのとう) 

2_fukino.JPG

 さらには、蠢(うごめ)く虫や、鳥のさえずり、川にはきらめく鱗が・・・。

気がつくと、春はもう其処此処にやって来ています。家でごろごろしている場合ではありません。早く出掛けなくては。うかうかしていると、春を逃してしまいます。
思い立ったが吉日です。さっそく皆さんも春の野山へ出掛けましょう。普段より少しだけ意識して周りを見てみると、きっとこれまで気がつかなかった「春」を発見できるはず。

自然を感じたい。どこに行けば良いのか、そうすれば良いのか分からない、という方にはひとはくセミナーが後押しします。

                                                               山本伸子(自然・環境評価研究部)

 

3月15日(日)は恒例のドリームスタジオでした。

どうして音が出るのかな? 身近な音を題材に今回の企画を組みました。自作の手作りおもちゃを持ち寄り、ふる、ふく、たたく、こする、はじく、に分類して展示し、参加者に手にとって触ってもらい音を出してもらいました。

hito1.JPG

 

高学年から大人向けには音の仕組み、伝わり方、その他昆虫、動物の鳴き声等音にまつわるうんちくをパネルで展示し豆知識クイズを用意しました。

 

hito2.JPG

お楽しみは「機関車の竹笛」と「音の出る鶏」の工作です。かなり内容に自信を持って開演を待ちましたが、あれあれ、今日は入館者が少ないな・・。子どもたちは手作りおもちゃを触って出る様々な音色に驚いていました。お気に入りのおもちゃを見つけて、何度も音を出してご満悦。お父さん、お母さんも昔懐かしいおもちゃを手にとって楽しんでいる様子でした。これなら自分達でも作れるね。子供会で使わしてもらおう・・。

 

 

hito3.JPG

工作になると子供たちの目が輝きます。リードを調整して笛の音が出た時は思わず歓声がでます。得意そうな顔が印象的。

鶏は一生けん命ハサミを使って色塗ってどれも力作です。少ない人数でしたが楽しんでもらえたと思うのは自己満足?

 

 

hito4.JPG

毎月第3日曜日はドリームスタジオをやってます。

来月は4月19日草花を使って「私だけの壁掛けを作ろう」です。

皆さん遊びに来てくださいね。                                   

                                          (人と自然の会 板東憲正)

 

 

 

 

 

さて、フロントスタッフは新年度を迎えて、気持ちも新たにみなさんのお越しをお待ちしております。わたしたちは博物館の受付カウンター、館内、4階ひとはくサロン、イベントをしている所にいるスタッフです。わからないことなどご質問がありましたら、どうぞお気軽にお声掛けください!

 

実は、ただいまスタッフ総出で、新コンテンツを考案&手作りで制作に奮闘中です!

内容はまだ秘密!ヒント:キーワードは、次のひとはく○○○○大作戦に関連しています★おたのしみに。

 

2_kyodaikyouryu.JPGのサムネール画像

                  (巨大恐竜パズル)

   

4月は〈フロアスタッフ手作りのデジタル紙芝居 たんぽぽレストラン〉を平日は1日1回、土日祝は1日2回上映しています。(対象:幼児〜大人まで・参加無料)

 

 

4_tannpopo.jpg      (デジタル紙芝居:たんぽぽレストラン)    

 

〈展示室ツアー〉は4種類のうち、1日1回だけ展示室をわかりやすくご案内するお楽しみの解説です!(対象:幼児〜大人まで・参加無料)

 

 

5_tua-.JPG                 (展示室ツアー)

 

〈ふかたん深田公園うきうき探検隊〉のようすです。みんないっしょうけんめい!

4月のふかたんは、木に咲くお花を見に行こう!というテーマで、木のはかせと一緒に出かけましょう!

4月25日(土)14:00探検スタートです。動きやすい服装で来てください。最後にみんなで大きな探検地図を完成させます。(当日参加のみ・月1回・定員20名まで)

 

 

6_fukatan.jpg             (ふかたん:探検地図をつくっています)

 

5月にはスペシャルイベント、きょうりゅう化石はかせとフロントスタッフのコラボで〈化石のレプリカ作り〉を計画中。夏休みにむけて、人と自然に親しむイベントを楽しく!タイムリーな内容でパワーアップさせていきますので、ご家族そろってお越しください。

 

 

フロントスタッフは、お客様の誘導・案内はもちろんのこと、こどもも大人も一緒にあそんだり、学んだりできる博物館を目指して活動していきます。

4月からも、たくさんのお客様のご来館お待ちしております。

(フロントスタッフ 藤田 奈美)

 

 

 

六甲山のキノコ展 〜ミニ展示ガイド 【vol.5】〜
 〜サンコタケ編〜

連載5回目の今回は、前回紹介した御影高校生選出の最低悪臭キノコ第1位に輝いた‘サンコタケ’です。この標本は、なかなかの出来栄えで、じつは早く紹介したかったんです。

 sanko_mitsu.jpg   sanko_aina_sanjyo.jpg

森の中からニョキニョキっとオレンジ色の物体が突き出していて不気味。
そんでもって、ニオイをかぐと・・・・・、最悪です。

でも、封入標本にすると、ステキなオブジェにはや変わり!

Dsc_0087.jpg 触れるし、臭わない・・・。水生昆虫や魚も封入標本にはとてもいいのですが、キノコを博物館で展示するには、封入標本は非常にすぐれています。
サンコタケをじっくりみれるのは、(たぶん)ひとはくだけ! です。
ぜひ来館頂ければと思います。

このサンコタケは、見た目も変わっているので印象に残りやすいのです。実際に、御影高校の生徒が現地の採集会で発見したときには、「あ、昨日図鑑にのっていたキノコだ!!」と理系女子がほくそ笑む。なんと、ちゃんと予習して実習に参加していたんですね、優秀です。ですが、文系男子は、「サンコタケって、3個ツノみたいなんがあるから、サンコタケなんやろ、昔の人はめっちゃ単純やな〜」っと。
 
  ・・・あんたが単純なだけです。ですが、こういったセンスが生物の名前を覚えるのに重要です。

そんなわけで、このサンコタケについて、今回は兵庫きのこ研究会の中嶋さんに、名前の由来なども含めて、解説して頂きたいと思います。

お寺のお坊さんがお祈りなどの仏事に使う仏具のひとつに三本の腕を柄の両側に付けた「三鈷」というものがあります。このキノコの形がまさにその三鈷に似ているところから名付けられました。白い卵形の幼菌から橙色または薄黄色3本の腕を伸ばします。腕にはグレバという強い悪臭を放つ胞子を含む粘液を付けており、この臭気で虫を誘って胞子をからだにつけて行ってもらおうとするわけです。本当に古いトイレでかぐひどいにおいなので、観察会などで平気でテーブルの上に出したりすると、マジで嫌われます。春から晩秋にかけ林内地上に発生します。同じ仲間の腹菌類に1本〜4本の腕を伸ばす、スッポンタケ(1本)、キツネノエフデ・コイヌノエフデ(1本)、カニノツメ(2本)、ツマミタケ(4本)などがあり、いっぱい腕をつけるイカタケやアカイカタケ、腕のまわりにレースをまとうキヌガサタケなどもあります。 (兵庫きのこ研究会 中嶋さんより)

sanko_uwano_sanjyo.jpg


中島さんもご指摘のとおり、お寺の和尚さんが使う「三鈷」が語源です。
高校生の理屈でゆくと、「スッポンタケ」は「イッコタケ」、「カニノツメ」は「ニコタケ(ニコニコタケにしたいところ)」になります。それはそれでいいかも知れません。
それと、やはり悪臭が特徴なんです。
そうすると、封入標本だと、最大の特徴が消えてしまう訳なんです。そんなわけで、キノコ展の総元締めである御影高校の河合先生、兵庫きのこ研究会の山上さんは、ニオイを閉じ込めておいて、いつでも体験できる秘策を現在、画策中ということです。
ニオイ展示が博物館で披露されるかも知れません。ぜひ、日々博物館のHPをチェックしてくださいね(ご期待に添えないこともあります)。

さて、このサンコタケの封入標本づくりですが、難易度は、★★★★★です。大変難しいです。
組織がスカスカで、ちょっとの間にデレデレになってきます。しかも脆いです。
まず、採集してから素早く凍結処理して、凍結したものを素早く凍結乾燥する必要があります(真空度を急激あげるべし、シリコングリースは新品に)。しかも、PEGやらシリコンを塗ると、デレデレになるので、太刀が悪いです。
さらに、凍結乾燥したものも、外に出すとすぐに湿気を吸って、デレデレになります。
しかも、封入標本用の樹脂につけると、再び、デレデレに。
ということで、シリカゲル入り衣裳ケース(内パッキン付き)を用意して、特殊なウレタン系樹脂をピースコンに入れて(ドライフラワー用の硬化剤スプレーでも良い)、ちょっとずつ吹き付けてはタッパーにしまう、といった作業を2〜3回繰り返して、表面をカリっとさせて形を整えます。ちょうど、外はカリっと中はふんわりとした大阪のたこ焼きみたいな感じを想像してください。

それから、封入標本用の樹脂に入れて、完成させるわけです。
オレンジ色も残り、同部の白色も黄ばむことなく、出来上がります。ちなみに、腹菌類を樹脂含浸処理して展示しておくと、白色の部分の黄ばみがとても顕著です。
という訳で、樹脂をつかった展示用標本の道はなかなか奥が深いんです。
ぜひ展示を見に来てください。

 
次回は、臭いキノコNO2のスッポンタケを紹介したいと思います。

 もっと兵庫のキノコを知りたいひとは、「兵庫キノコ研究会」の美しいホームページをご覧ください!
http://www.hyogo-kinoko.jp/

御影高校の活動をご覧になりたい方は、以下のページから、SPP支援講座のページをご覧ください。
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/
「御影高校のSPP支援講座」
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/spp/index.htm 

■ぜひ博物館へお越しください!
「六甲山のキノコ展〜リアルな森の妖精たち〜」は、2009年5月31日まで開催
場所: 兵庫県立人と自然の博物館 4階ひとはくサロン

【注意】
キノコの鑑定には十分な注意が必要です。初心者が、ホームページや図鑑を見て、食用できるかどうかを判断することは、大変危険です。食用と判断できない時は確実に鑑定できる専門家に尋ねてください。素人判断で食用することで、毎年のように死亡事故が発生していますので、不用意に食べることはお控ください。

(みつはし ひろむね)

3階トピックスコーナーの展示のお知らせです。

3月31日まで「この珪化木は広葉樹?針葉樹?」を開催しています。
珪化木(けいかぼく)って聞いたことがありますか。
「珪化」した「木」、石になった木、つまり木材の化石です。
木の組織の中に石の成分が入り込んで固まってできました。
見かけは木のようですが、持ち上げてみると石のように重いです。

珪化木から、もとの木の種類を知ることはできるでしょうか。
木材の組織が手がかりになります。
年輪をルーペで観察してみましょう。

広葉樹の材は主に、水分を通す太い管である道管と、
体を支える緻密な組織からできています。
だからルーペで観察すると、道管が目立って見えます。
年輪に沿って太い道管がならんでいるものもあります。
wood1.jpg

針葉樹は水分を通すのも体を支えるのも仮道管が担当しています。
レンガを積み上げたように、仮道管が規則正しく並んでいます。
このため、針葉樹の材は均質でやわらかい感じがするのです。
ルーペで拡大して見ても、年輪しか見えません。
wood2.jpg

展示では、6種類の珪化木と、現在の木のつみきをならべています。
見くらべてみませんか。


<セミナー情報>
4月19日(日)10:30-12:30に、珪化木を観察するセミナーを
神戸市立森林植物園で行います。
詳細はホームページをご覧ください。

wood3.jpg
森林植物園に展示されている珪化木の巨木。
この化石から新種パラフィラントキシロン コウベンセという名前がつけられました。

(半田久美子 自然・環境評価研究部)

六甲山のキノコ展 〜ミニ展示ガイド 【vol.4】〜
 〜カゴタケ編〜

連載4回目となる今回は、キノコのなかでも一番きのこらしくない、アウトローな感じがする「カゴタケ」を紹介したいと思います。

kagotake_seikin.jpgこの写真をご覧頂ければわかるように、これを見てキノコだと直感できるひとは、なかなかのものです。
卵みたいな殻(右側)から、カゴ状の気色悪い物体が這い出してきて、ネバネバさんです。
なんか猟奇的な感じのするキノコですが、上の写真のように兵庫キノコ研究会の方は、ちゃんと葉っぱにのせて飾っているじゃありませんか!
もし、山の中で、切り株の上にこんなのが置いてあったら、何かあやしげな儀式でもしているじゃないかと思って
とりあえず退散ですね。実にアヤシイ...。
(キノコ研究会の皆さん!怪しいので山に放置しないでくださいね(笑))

御影高校の生徒たちも、なんでこれがキノコなんだろうか、と首をかしげるほどです。
ですが、匂いはキノコなんです。なかなか臭います。

御影高校生によるキノコ悪臭グランプリでは、
  1位 サンコタケ、 2位 スッポンタケ、 3位 カゴタケ
とのことです。

では、今回も兵庫きのこ研究会の中島さんにカゴタケの解説をしてもらいましょう。

●カゴタケ
スッポンタケやサンコタケと同じ腹菌類で、独立した腕でなくカゴ状につながった腕を拡げていく変わったキノコです。カゴは最初、器用に折りたたまれて白くぷよぷよした卵の中にはいっているのですが、外の膜が破れると数分のうちにみるみる広がるので、その場に遭遇したときはとても驚きます。写真に撮るよりできることならムービーに撮りたいキノコです。このカゴタケの胞子を含む緑褐色のグレバはほかによく腹菌類にある悪臭でなく、むしろフルーツ様のいい匂いがします。比較的めずらしいキノコですので、大切に観察しましょう。  (中島さん)
kagotake.jpg  kagotake_you.jpg

上の写真にあるように、殻のなかに「カゴ」のもとが入っていて、むくむくと広がるそうです。
キノコ研究会の中島さんやキノコ図鑑によると、「フルーツの香り」がするそうですが、高校生には、悪臭だったようです。
高校生の修行が足らんのか、研究会の皆さんが無我の境地に達しているのか、僕には分かりませんが、虫を寄せて、胞子を散布してもらうために、「におい」が必要なことは確かでしょう。

ですが、僕が生態学的な観点から興味があるのは、「なんでカゴなんや!」ということです。
一体、このかたちにどんな利点があるでしょうか。

 お昼の茶のみ話のネタで、15分ぐらい考えてみました。

タヌキやキツネの足に引っ掛かって、運ばれやすいという説が、となりにいた某研究員からでましたが、面白くないので却下。
で、結論ですが・・・、「通りゃんせ仮説」にたどりつきました。
(注意:とってもいい加減な説ですので信用しないように)

落葉に埋もれるようにカゴ状のキノコがあると、つい徘徊昆虫のオサムシなどがあいだを通りたくなってしまう・・・。オサムシやゴミムシがこのカゴ状の間を通ると...、つい食べたりもして、胞子が体表について散布してもらえる・・・。そんでもって、胞子が付着したオサムシが土の中にもぐり、地中に散布することができる。幼菌が地中性なので、土のなかに散布してもらうための苦肉の策ではないか、というものです。地上でハエも呼びつつ、徘徊性の昆虫にもOK。

こんな風に考えたのは、凍結乾燥標本をつくったからなんです。
数あるキノコのうち、カゴタケとスッポンタケだけは、表面と殻内のネバネバが、全然カラっと乾燥しないんです。
温熱乾燥、凍結、真空、なにをやってもベトベト。服につくとヤな感じ。
このベトベトさんが、わりとしっかり昆虫類の体表にへばりついて、胞子とともに地中まで散布されるに違いない、そう勝手に妄想しています。しかも、カゴタケはフルーツの香りがするって点も、ゴミムシなどの徘徊昆虫を寄せるのにイイかもしれません。

二人のこどもが手を組み合って腕で関所をつくる「通りゃんせ」遊びの様相は、まさにカゴタケ風だと思いませんか?
誰か研究して、結果が分かったら教えてください。この説が正しいと、絶滅危惧種でもあるカゴタケを保全するためには、地表徘徊性の昆虫をちゃんと保全しないといけないのかもしれません。
う〜ん、生物多様性って感じです。

kagotake_spec.jpg  IMG_7513.JPG

さて、標本づくりですが、ベトベトさんの割には、上手に作れます。難易度は、★★でしょうか。
凍結乾燥標本のままだと、ちょっと匂いがするので、展示用には封入標本がお勧めです。
不飽和ポリエステルにもポリメタクリル酸メチル樹脂、ウレタン系樹脂に対しても白濁することなくうまく表面コートされます。それと、形がもともと不定形なんで、ちょっとぐらい縮んでも分かりませんので、仕上がりはいいです。
余談ですが、某大学病院の方の談ですが、「人の脳みそ」の封入標本も、不定形なのと、そもそもナマの実物をまじまじと見ている人は稀なので、人体展のプラスティネーションで、「この脳は縮み気味だ!」という、マニアックな突っ込みはないので楽と言ってました(どう楽なんだろう・・・)。魚の標本だと煮干しみたいになるので、見た目にばれるんですよね。その点で、キノコの封入標本は、手(気も)が抜けるのでとても楽です。

次回は、臭いキノコNO1のサンコタケを紹介したいと思います。

 もっと兵庫のキノコを知りたいひとは、「兵庫キノコ研究会」の美しいホームページをご覧ください!
http://www.hyogo-kinoko.jp/

御影高校の活動をご覧になりたい方は、以下のページから、SPP支援講座のページをご覧ください。
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/
「御影高校のSPP支援講座」
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/spp/index.htm 

■ぜひ博物館へお越しください!
「六甲山のキノコ展〜リアルな森の妖精たち〜」は、2009年5月31日まで開催
場所: 兵庫県立人と自然の博物館 4階ひとはくサロン

【注意】
キノコの鑑定には十分な注意が必要です。初心者が、ホームページや図鑑を見て、食用できるかどうかを判断することは、大変危険です。食用と判断できない時は確実に鑑定できる専門家に尋ねてください。素人判断で食用することで、毎年のように死亡事故が発生していますので、不用意に食べることはお控ください。

(みつはし ひろむね)

2月26日と3月4日の2日間、NHK「週刊こどもニュース」の取材で、番組の長男役、
金子雄くんほか取材スタッフのみなさんが、恐竜化石の発掘現場やひとはくへ来て
くれました。
金子くんは東京から朝7時の飛行機に乗るために、早起きして少しねむそうでしたが
丹波の恐竜化石の発掘現場の様子や展示について、取材をしてくれました。
金子くんは、ピアノが弾けたり、サッカーをしたりと、いろんなことに興味がある小学6
年生。
さて、どんな質問が飛び出すかな。

090313_1.jpg

金子くん(右)が丹波の恐竜化石の第一発見者、足立洌さん(中央)と村上茂さん
(左)にインタビュー中。化石を発見したときの様子などを聞きました。
「初めて見たとき、化石ってわかりましたか?」

090313_2.jpg

村上さんが勤める丹波市立上久下地域づくりセンターで化石の入っている岩を砕く
体験をしてもらいました。冷たい雨の中、1時間30分も作業は続きました。
「簡単に化石は見つかるもんではないですね。」

090313_3.jpg

今度は、ひとはくで恐竜化石のクリーニング作業の見学です。
「こうやって、クリーニング作業するんだよ。」

090313_4.jpg

三枝主任研究員にインタビュー中です。
「クリーニング作業が進むとどんなことが分かるんですか?」
「恐竜の脳の大きさは紙コップ半分しかないの???」

090313_5.jpg

「うぁ〜おおき〜い!」
「端から端まで歩くと何歩あるかな?」


この様子は、3月14日(土)午後6時10分〜42分放送のNHK「週刊こどもニュース」
で放映されます。

 

六甲山のキノコ展 〜ミニ展示ガイド 【vol.3】〜
 〜カイガラタケとチャカイガラタケ編〜

なんとか、これで3回目の連載です。
一応、「ほぼ日」を目指していますが、どんどんネタが尽きてきて休載に・・・。
そうならないように、がんばってゆきたいと思います。
今回は、山歩きする方ならば、わりと良く見かけるキノコ、「カイガラタケ」と「チャカイガラタケ」を紹介したいと思います。

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左の写真が「カイガラタケ」で、右の写真が「チャカイガラタケ」です。
恥ずかしながら、きのこ展で標本をつくる前まで、全部「サルノコシカケ」だと思っていました。
うちの子どもに山で「これ何っ!」て聞かれて、「サルノコシカケっていうて、薬になるからお父さんが病気になったら採ってこい」と答えたような気が・・・。
大ウソつきでした。
ですが、この2種類ともいわゆる「霊芝」とよばれるもので、ガンなどの腫瘍に対して薬効があるようです。カイガラタケよりも、チャカイガラのほうがグレードが高いらしいです。
学術的には間違いでしたが、本質は外していないので、とりあえずヨシとしております。
もちろん固くて食べれませんで、煎じてお茶にして飲みます。

では、いつものように、兵庫きのこ研究会の幸徳さんと奥田さんに伺ってみました。

●カイガラタケ
kaigaratake_ura.jpg針葉樹、広葉樹の枯木上に重なり合って発生します。表から見ると貝殻のような美しい環紋(同心円状の模様)が並び、似た模様を持つウチワタケと見間違えそうになります。しかし裏に返すと長いヒダがあることが、見分ける大きな特徴の一つとなっています。食毒は定かではなく、触った感じも硬いことから食べてみようとした人はいないと思われます。一度発生すると長い期間その場に定着し、キノコの表面にコケ類が発生している姿もしばしば観察されます。キノコが少ないシーズンにも見られますのでキノコウオッチャーの隠し玉になります。(奥田さん)

●チャカイガラタケ
硬質菌と言われているグループのキノコは、それほど美しくもなく、かわいくもなく、食べることができないため、キノコ愛好家には人気がありません。ところが、木を分解することができる唯一の生物で、生態系の中で必要不可欠な存在です。人気がないことのひがみか?「重要な役割を担っているんだ」と主張しているかのように夏でも冬でもよく見かけ、存在をアピールしています。本種もそんなキノコの1つで、広葉樹、とくにサクラの枯れ木を分解するキノコです。傘の表面は茶色、紫色、黒色などの環紋をあらわし、その姿形が貝殻のように見えるため、この名前が付けられました。硬質菌の傘の裏の形状は色々ありますが、本種はヒダ状です。(幸徳さん)

お二人のご意見をまとめると、いつでも見られる地味なキノコ、といったところでしょうか。それでもって、樹木を分解するので、生態系の中で重要な役割をしている訳ですね。
さらに、がんにも効くなんて、いい仕事しています。いぶし銀って奴でしょうか。

そんなことを知ってか知らずか(多分、知らんと思う)、御影高校の生徒たちは、「カイガラタケ様」と呼んでいます。
そのココロは?
採集会で、キノコが全然とれないときに、唯一とれるのがこのキノコなんです。いつもは普通に生えているので、あんまり見向きもされないのですが、キノコが不作のときに重宝されて、「カイガラタケ様」になる訳です。キノコウオッチャーの隠し玉といわれるように、「カイガラタケ様」は、観察会のネタ的にも良いものです。

さて、この2種類ですが、標本の作製はいたって簡単です。製作の難易度は、★です(5点満点で1点)。もともと固いので、天日干ししても良いぐらいです。それに、真冬に採りにゆけば、「天然凍結乾燥」状態になっています。しかし、樹脂含浸の処理を施して、展示中にカビが生えないようにしていますので、お茶にはできません。
チャカイガラタケは、封入標本にしてしまいました。
小さい標本しかなかったので、そのまま展示すると何かみすぼらしかったからです。
封入標本にして展示する意義は、手にとって見れる、という利点もありますが、「しょぼくて、どうしようもない標本」を、それっぽく装飾する役割もあります(琥珀色にするともっと良さげにみえる)。
みなさん、博物館展示にだまされないように。
kaigaratake_spec.jpg  tyakaigara_spec.jpg

次回は、カゴタケを紹介したいと思います。

 もっと兵庫のキノコを知りたいひとは、「兵庫キノコ研究会」の美しいホームページをご覧ください!
http://www.hyogo-kinoko.jp/

御影高校の活動をご覧になりたい方は、以下のページから、SPP支援講座のページをご覧ください。
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/
「御影高校のSPP支援講座」
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mikage-hs/spp/index.htm 


「六甲山のキノコ展〜リアルな森の妖精たち〜」は、2009年5月31日まで開催
場所: 兵庫県立人と自然の博物館 4階ひとはくサロン

【注意】
キノコの鑑定には十分な注意が必要です。初心者が、ホームページや図鑑を見て、食用できるかどうかを判断することは、大変危険です。食用と判断できない時は確実に鑑定できる専門家に尋ねてください。素人判断で食用することで、毎年のように死亡事故が発生していますので、不用意に食べることはお控ください。

(みつはし ひろむね) 

六甲山のキノコ展 〜ミニ展示ガイド 【vol.2】〜
 〜イボテングタケ編〜

ibotenngu.JPG 女子A 「このキノコ、クランチが乗っていて美味しそう〜」
 女子B 「ほんまや チョコレートクランチや」
 講師A 「これ毒キノコですよ」
 女子B 「ひえ〜!」
 講師A 「食べても死ぬことはたぶんないけど」
 女子B 「違うんです。虫がいっぱい出てきた!!」
 女子A 「私は食用キノコでも虫がいたら絶対食べへンわ」
 教師A 「そうゆうのはムシ」
 女子A 女子B「・・・・・・・・・・」

御影高校の皆さんは、こんな感じで六甲山の山中にて、キノコ採集に勤しんでおられました。真面目にやってるのかどうか、ちょっと微妙なところはありますが、生物の見た感じの感想を周りの人に伝えることは、名前を覚える上ではとても重要な方法です。
ちょうど、ワインがテーマの某ドラマで、「まるでアーモンドのように香ばしく、カシスと柑橘の甘いニュアンスが鼻腔をくすぐり・・・」ってな感じで(真面目に)ワイン評論しているのと同じですね。
そういえば、うちの某研究員のため池調査の野帳に、「ヒモ付きウジ型宇宙人A」という種名が書いてありましたが、「もしかしてハナアブ?」って聞いたらビンゴでした。
こういう感性は大事にしたいものです。
ぜひ、謎の生物をみたら、講評してみてください。
ワインを評論するソムリエに、生き物観察の案内役となる学芸員も習うべきことが多い気がします。

さて、2回目に詳細するのは、上の写真にあるイボテングタケです。名前からして毒っぽい気が・・・。
では、兵庫きのこ研究会の山上さんに解説してもらいましょう。

● イボテングタケ Amanita ibotengutake 
従来テングタケと言う和名で呼ばれていた種で、形態の違いから広葉樹タイプと針葉樹タイプなどと呼ばれていたものを、最近(2002年)の研究でテングタケ Amanita pantherina から独立してイボテングタケ  A.ibotengutake(アマニタ.イボテングタケ)として独立させて新種となりました。関西の里山ではイボテングタケの方が圧倒的に多く観察されます。夏になるとビックリするほど大量発生する事も有ります。この種は、有名な毒キノコのベニテングタケより毒性は強いと言われており、中毒症状は下痢嘔吐、異常発汗、縮瞳、錯乱、興奮、痙攣などで時には昏睡、呼吸困難その他で、まるでキノコ中毒のデパートです。怖いですね!!恐ろしいですね!!

そうです、キノコと言えば毒。
ときどき、毒キノコなんて珍しいという人もいるみたいですが、一面毒キノコということもありそうです。チョコレートクラチみたいといって、勝手な想像で食べないでください。
それと、キノコの分類学的な研究はまだまだ発展途上で、種名がついていない種もたくさんあります。毒キノコであたり一面に生えるような種なのに、2002年になって、やっと正式に名前がついたそうです。

ibotengutake_sp.jpgさて、このキノコの標本の写真はこちらです。
じつは、ちょっと製作に失敗しています。一番右のものは、柄の部分と表面にPEG(ポリエチレングリコール)とシリコン樹脂を塗り過ぎて、シナっとなってしまい、傘が直立しておりません。左はしの標本も同様です。キノコの種類にもよりますが、柄の部分が内部的にスカスカだったり、繊維構造が粗な場合には、標本作製が難しくなります。展示をごらん頂ければ、他にも柄の部分が折れやすい種があるのが、容易にわかるかと思います。この標本は、作成の難易度★★★★(5点満点中)です。
次回は、カイガラタケを紹介したいと思います。

もっと兵庫のキノコを知りたいひとは、「兵庫キノコ研究会」の美しいホームページをご覧ください!
http://www.hyogo-kinoko.jp/

【注意】
キノコの鑑定には十分な注意が必要です。初心者が、ホームページや図鑑を見て、食用できるかどうかを判断することは、大変危険です。食用と判断できない時は確実に鑑定できる専門家に尋ねてください。素人判断で食用することで、毎年のように死亡事故が発生していますので、不用意に食べることはお控ください。

(みつはし ひろむね)



 

2月21日、22日と豊岡市で豊岡KODOMOラムサール交流会が開催されました。
このもよおしは、鳥取県中海、滋賀県琵琶湖、そして豊岡の子どもたちが交流するイベントで、
豊岡市の依頼で、ひとはくの謎の講談師、河南堂珍元斎も参加しました。

郷公園の餌の時間に舞い降りるコウノトリ。飛ぶ姿は優雅でした。

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コウノトリ郷公園や文化館の見学ののち、城崎町戸島に整備中のハチゴロウの戸島湿地を見学。
工事中に一時避難していたナマズやフナ、コイをみんなで放流しました。

ナマズさん、元気でね・・・

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観察小屋。なんと浮いています。
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観察小屋の中。こうやってコウノトリを観察します。ちょっと怪しい3人組・・・。
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コウノトリたちも、かつてここをえさ場とした「ハチゴロウ」に見習ってえさを取りにきています。 hachi-thumb.jpg





















円山川の加陽の堤外田ビオトープには親子3羽のコウノトリが子どもたちを出迎えました。
ここはなんと15ha以上の大規模な湿地となるそうです。
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そして翌日、交流会のメインイベントです。まずは、珍元斎の「時空をこえたハチゴロウ」です。
2年前に豊岡で死んだ野生のコウノトリ「ハチゴロウ」は実は元兵庫県知事「坂本勝」が、「コ
ウノトリと共に暮らすということはどういうことか」を伝えるために過去から派遣したタイムトラベ
ラーだったという設定で、いろんな生き物が共に暮らす生物多様性のすばらしさやコウノトリ野
生復帰の取りくみの歴史を語りました。うまく伝わったでしょうか・・・。
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ひとはくの収蔵庫に大切に収蔵されている但馬最後の野生のコウノトリも紹介しました。
さすが、自然を愛する子どもたち。ひとはくの事知ってくれてました。「うれしい!」
でも、「ひとはくはどこにある?」と質問したら「神戸!」と元気なこたえ・・・。ちょっとショック・・・。


収蔵庫にある但馬最後の野生のコウノトリ。(非公開)
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ひとはくにある「コウノトリ展示コーナー」。羽の封入標本は見事なアートです。ぜひみてください。

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ラムサール条約登録湿地の中海と琵琶湖の子どもたちが、自分たちの取り組みを紹介。
なんとコウノトリは中海にも琵琶湖にも飛んでいってました。コウノトリがつなぐ子どもたちを
をつなぐ縁・・・「コウノトリ大使」はすごいなあ・・・。

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中貝豊岡市長にみんなでメッセージを渡しました。これは3月下旬までコウノトリ文化館で
展示されてます。
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さいごはみんなで記念撮影。
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今年の秋(9月23日〜11月23日)には、ひとはくでも、コウノトリ写真展「コウノトリのいる風景」
がやってくる予定です。
もしかしたら、本物のコウノトリも、深田公園に舞い降りるかもしれません・・・いや、舞い降りたら
いいなあ。せめてコウちゃんでも・・・。乞うご期待!
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ファーブルTF 川東丈純

六甲山のキノコ展 〜ミニ展示ガイド 【vol.1】〜
 〜カラカサタケ編〜

ただいま、ミニ企画展と称しまして、博物館の4Fひとはくサロンでは、御影高校・兵庫きのこ研究会との共催によります「六甲山のきのこ展」を開催しておりまして、約80種類のキノコを展示しております。いろんな新聞にとりあげて頂きまして、おかげさまで好評を博しております。

ですが、展示スペースが小さいので、キノコをぎゅうぎゅうに詰めて展示しております。その関係で、ひとつひとつのキノコについてしっかりと解説ができておりません(スペースがあっても実は僕には無理なんですが・・・)。そんなわけで、今回のキノコ展の立役者でもあります「兵庫きのこ研究会」の皆さんに協力いただいて、展示中のキノコを解説してゆきたいと思います。
展示期間中の5/31までに全部解説が終わるかどうか・・・、ちょっと不安ですが、キノコの生態写真と標本写真、面白い特徴や生態を紹介したいと思います。キノコと言えば、「毒」、「美味」。そんな話題も交えて紹介したいと思います。

 キノコに関心をもった方は、ぜひ、博物館のミニ企画展に足を運んでいただければと思います。5月31日まで開催しております(キノコ展で長い期間展示できるのは、特殊加工のおかげ!そしてひとはくだけです!)。
http://hitohaku.jp/exhibits/temporary_old/2008/mini08.html#minikinoko

第1回目に紹介するのは、「カラカサタケ」です。展示コーナーの中央に置いています。
なんで中央にあるのか、っていうことですが・・・。

karakasa_sp.jpg実は、大きくて目立つキノコなので御影高校の元気な野郎どもが、「オオモノ発見〜!」っと、本能の赴くままにいっぱい採りまくったからです。たくさん標本ができちゃったから、真ん中に置いてるだけで、深い意味はありません。言いかえれば、「目につきやすく、親しみやすいキノコ」なのかも知れません。
標本の仕上がりもまずまずです。ちょっと樹脂を塗りすぎたものもありますが・・・。この種は、凍結乾燥で標本にするとき、表面にあらかじめ糖アルコール(ポリエチレングリコールの分子量400+エタノール希釈)を薄く塗っておくと、カラカサの模様がポロポロはがれずに残ります。もともと固くて柔軟性があるので、標本にしやすい種類です。キノコ標本作製の難易度でいえば、★★★(満点は★5つ)でしょうか。

では、カラカサタケについて、兵庫キノコ研究会の山上公人さんに聞いてみました。


 カラカサタケ (vol. 1)

karakasa_field.jpg夏から秋に日当たりの良い雑木林などに発生するキノコ。大型のうえ、すら〜っと背の高い姿は山の中でも良く目立ちます。柄は固いが傘は綿のように柔らかく、ギュッと握っても壊れることなく元に戻ります。この事からニギリタケと呼ぶ地方も有るそうです。ツバにも特徴が有り、リング状で上下にスイスイ動かすことが出来きます(下の写真をご覧ください)。まるで、子供のおもちゃに使えそうです。
全体に地味な雰囲気だが、特徴的な色合いに「わび・さび」を感じるのは私だけでしょうか?
食用とされているので何度か食してみたが、ほろ苦うえに食感も悪く、油も良く吸います。個人的には美味しいとは思わないが読者の皆さんは如何でしょうか?ただし、良く似たキノコに有毒の物も有るので要注意。なお、生食は中毒します。


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柄の部分にあるリング状のものが特徴です
――――――――――――――――――――――――――――――――――

皆さんの身近にも生えているキノコということで、観察のチャンスはありそうですね。発見したら、ぜひ握ってみて頂ければと思います。握ってもじわじわ形が戻るっていうのは、流行りの低反発樹脂みたいですね、枕とかに使われているやつです。このキノコを研究すると低反発樹脂の新製品開発に役立つかも知れませんね。
握った手は、ちゃんと洗ってくださいね。もちろん、生食は厳禁です。
次は、イボテングタケを紹介したいと思います。

もっと兵庫のキノコを知りたいひとは、「兵庫キノコ研究会」の美しいホームページをご覧ください!
http://www.hyogo-kinoko.jp/

【注意】
キノコの鑑定には十分な注意が必要です。初心者が、ホームページや図鑑を見て、食用できるかどうかを判断することは、大変危険です。食用と判断できない時は確実に鑑定できる専門家に尋ねてください。素人判断で食用することで、毎年のように死亡事故が発生していますので、不用意に食べることはお控ください。

(みつはし ひろむね)

脳梗塞のために後遺症があって、調査などできるのだろうかと思っていましたが、
2007年からインドネシアの調査に復帰しました。スマトラ島のパダンという都市の
郊外にあるアンダラス大学の先生のおせわになって、どんな動物がいるのか情報
を集めにうろうろしたのです。いなかを車で回り、どんなところにどんな動物がいる
かを調べました。

 2007年にはスマトラ島の東に広がる低地を回ったのですが、2008年は行き先を
変え、同じスマトラ島でも西を南北につらぬく山脈地域を行き来しました。もちろん、
当然ですが車でです。ここは昔からミナン・カバウの人びとが暮らす、ミナン・ハイラ
ンドといわれるところです。
高地ですのですずしい土地柄です。とても熱帯のスマトラ島とは思えない気候です。
   

(西スマトラの山の上から見た光景です。ずっと山やまが連なっています。そして、
こんな山の上にもアグロフォレストがあります。まん中の低木は、つい最近植えたば
かりの香辛料でしょうか?)

 ミナン・カバウの人びとは、伝統的な水牛のつのに似た屋根のある家――ミナン・
カバウという名前は〈水牛を飼う〉という意味だそうです――に住み、陸稲(おかぼ)や
水田を耕します。このごろは普通のウシを飼うことも多いようですが、田を耕すために
飼う家畜は、本来は水牛です。そして、その田畑のそば、多くは家の回りに、いろい
ろな果樹や役に立つ草が混じりあうアグロフォレストと呼ばれる森を育てます。



(水牛はのんびりと歩きます。水牛はとてもおとなしい動物です。この水牛のつのを
まねて、ミナンカバウの伝統的な家の屋根は作られたそうです。後ろには石油会社
のポンプがあります。日がな一日、キッコ、キッコと原油をくみ出していました。)



(ミナンカバウの伝統的な家です。現在では水牛のつのにあたる部分はトタンで作
ってありますが、もとは竹で作ったそうです。)


 「アグロフォレスト」とは何でしょう?聞きなれないことばだと思った方も多いでしょう。

 食用バナナや熱帯ショウガが植わり、頭の上には高いココヤシの葉が風にゆれる。
かたいカボチャのような実のなるパンノキや日本でも人気のあるマンゴーが緑のまま
の若い実をつる。そんな、まるで〈あるじの思いつき〉そのままに、気ままに育てたよ
うな熱帯の森がアグロフォレストです。

 アグロフォレストは「我が家の森」です。日本の里山と似ています。伝統的な森作り
の作法はあるのでしょうが、その一方で、うっかり育てた(“放っておいたら、かってに
育った?”)森では、何やかやといろいろ雑多な雑草や小動物が入り込んで、にぎや
かなありさまとなりはてます。


(田んぼのはしに森が見えます。これがアグロフォレストです。この森の中にはいると、
いろいろな樹木が植わっていました。)

 あるじが〈勝手に〉つくるのですから、アグロフォレストには、いろいろな景観がありま
す。シナモン・パウダーをつくるクスノキの仲間――日本でも、甘い香りのするシナモ
ンは料理やお菓子の香りづけに使います――を植えたところは、アグロフォレストとし
ては特殊です。あたらしく出た葉が赤く、目にあざやかに見えますが、商品作物とし
て作るため、シナモンを一定の面積に植えておかねばならず、何でもありの「我が家
の森」とはずいぶん違ったふんいきなのです。それでも、その森も普通の家族が持っ
ている「我が家の森」の一種であることに違いはありません。

 アグロフォレストと反対の意味を持つ森をプランテーションと呼んでいます。企業の
経営する大規模な森のことです。そこには普通、カキノキの仲間であるゴムの木や
アブラヤシなど、一種類の植物しか植わっていません。わたしがよく見たのは、アブ
ラヤシのプランテーションです。昔はヤシ油から食用油や石けんが作られたのです
が、最近はバイオ燃料にすることが増えたようです。


 どれだけいろいろな生きものがすめるかという点では、アグロフォレストが圧倒的
に有利です。いろいろな作物が野生の木とともに植わった森ですから、そこかしこ
に、いろいろな生きものが見られます。あるじが気を抜くと、とたんに雑草までがは
びこってしまいます。いくつかの霊長類もアグロフォレストに見られます。

 それに引き替え、プランテーションは、いろいろな生きものが住むアグロフォレス
トとは、だいぶようすがちがいます。農園というより「工場」ということばが当てはま
ります。あまりに機械的で、生き物が育っているという感覚に乏しいのです。近代
的なムダのない〈農園工場〉とでも言えばいいのでしょうか?プランテーションは
企業の利益を最優先して経営されています。

 でも、ここで注意しておいてほしいのですが、「アグロフォレストは正義の味方、
プランテーションは悪もの」という見方は一面的です。止めておきましょう。アグロ
フォレストを作るために、少なくとも多少の土地は持っていなければなりません。
つまり、比較的裕福な、土地持ちの家庭であることが条件です。それにひきかえ、
プランテーションならば、そこで働くには身ひとつでも可能です。もちろん経営者
は別ですが、プランテーションで働いているのは、比較的貧しい人が多いのです。
事実、住みなれた村を離れて出稼ぎ
で働きに来ている人がよくいます。

 最近、伝統的なアグロフォレストリィは、「いろいろな生きものが育つという意味
で人間生活と自然がうまく結びついた森林経営だ」と言われるようになりました。
アグロフォレストとプランテーションのどちらにも、よいところ、悪いところがありそ
うです。
皆さんは、伝統的なアグロフォレストと合理的なプランテーションのどちらが好み
ですか?(つづく)

三谷 雅純(兵庫県立大学/人と自然の博物館)

※このブログで掲載されている文章・写真の無断転用・転載はご遠慮ください。

博物館では、2月10日から5月31日の約4カ月間にわたって、「六甲山のキノコ展 〜
リアルな森の妖精たち〜」を開催しております。この展示は、兵庫県立御影高等学校、
兵庫きのこ研究会、当館との共同開催です。六甲山の修法ヶ原でとれたキノコ約80種
類、110点を展示しています。博物館が所蔵する「キノコ」の標本は、普通は干しシイタ
ケのように縮こまった形となり、生きていた状態とは似ても似つかないものになりますが、
今回は凍結乾燥や樹脂含浸、封入標本などによる特殊な技法を駆使して、できるだけ
生きている状態に近い形でリアルな標本に仕上げています。
展示を見られた方で、眼の肥えている人ほど、「どこの業者に作ってもらったの」なんて
質問される方がいますが、すべて、高校生と博物館スタッフによる手作りです。キノコ
好きの方だけでなく、博物館の展示用標本の作製技術に関心がある人にも必見です。

(写真1:ニセマツカサシメジ)


(写真2:サンコタケ)


この展示には、もうひとつの大きな特徴があります。それは、高校と博物館、市民団体
のコラボレーションです。標本の採集や製作、展示は、兵庫県立御影高等学校の第2
学年の総合学習を通じて実施したものです。


(写真3:採集の様子)

採集には、初夏、夏と秋の3シーズンにおいて、六甲山系再度公園(修法ヶ原)のキノ
コを調査・観察し、これらの活動やキノコの鑑定には「兵庫きのこ研究会」の方々の協
力を得て実現しています。高校、博物館、地元の専門家の3者が揃わなければ実現
できない企画でもあります。

展示を見て頂ければ、六甲山には、実にたくさんのキノコが生育していることがひとめ
で分かるかと思います。キノコを一同に並べて眺める機会はそうそうないのではありま
せんか。この展示会では、自然界では起こりえない風景、キノコの標本を一堂になら
べることで、生物多様性が織りなす不可思議な光景をお見せしたいと思います。


(写真4:企画展全景)


<開催の概要など>
展示コーナーは小さいですが、中身がぎゅっと詰まってます!

期間: 2009年2月10日(火) 〜 5月31日(日)
場所: 兵庫県立人と自然の博物館 4階ひとはくサロン
観覧料: 無料(博物館観覧料が必要です)
主催・共催: 兵庫県立御影高等学校 ・兵庫キノコ研究会・
兵庫県立人と自然の博物館 
URL: http://hitohaku.jp/exhibits/temporary_old/2008/mini08.html#minikinoko
展示品についての詳しい解説は、これからひとはくブログで紹介してゆきます!

                                 三橋弘宗(自然・環境マネジメント研究部)

みなさんこんにちは!春一番の嵐が通り過ぎ、春の気配を感じる季節になりましたね。
今回のブログでは2月11日、14日のイベント、フロアスタッフとあそぼう「地球の歴史・
ぐるぐるモビールづくり」をご紹介します。
スタッフのイベントはひとはくの展示(ちょっと難しめ?!)をお客様、なかでも子ども達
と楽しむことを大事な目標にしています。まず、展示について研究員からお話をお聞き
したり、本で調べたりして、その面白さを見つけだします。今回は46億年の地球の歴
史の長さと私たち人間が誕生してからの時の長さのちがいという面白さをみんなで楽
しむために企画しました。46億年を長さになおしたぐるぐるうずまきに色をぬり、ハサミ
で切ってひもでつるすモビールを作りました。ぐるぐる切るのがみんな難しかったみた
いですが、ステキなモビールが完成しました!

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でももう少しかたい紙のほうが良かったかな?
みなさんも展示を見て面白い発見や?(ハテナ)なことがありましたら、スタッフに教え
てください!
また2月15日は『ひとはくサイエンスショー』が開催され、たくさんの方が来てくださいま
した。
スタッフもはじめて!ブースで登場!参加してくださったみなさんありがとうございます。
「ペットボトルで作るカラフルビーズ」ではペットボトルを細かく切りトースターで焼いて作
ったビーズでステキなアクセサリーを作りました。

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スーパーボールみたいに弾む「スライムをつくろう!」も大人気!

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「あそぼう!水のじっけん」では水のおもしろい性質をご紹介。水そうにためた水にコシ
ョウを振って、石鹸のかけらで浮いているコショウを追いかけたら・・・ぜひ実験してくだ
さいね!(作り方などわからないことはスタッフにきいてください。)

3月は春らしいイベントを準備してお待ちしています。ひとはくで一緒に春を楽しみまし
ょう!イベントの詳しい内容は「うきうきカレンダー3月号」でチェックしてくださいね!

高瀬優子(フロントスタッフ リーダー)

1月24日(土)に14名で産声を上げ発足会を行いました。そのあと,観察会を実施
しましたが,鳥をほとんど知らない人も多く,あの鳥何の鳥?スズメ?とワイワイガヤ
ガや観察会を行っている途中,有馬富士公園内である人の足元から鳥が飛び立ち,
びっくりして『アット鳥』と一言,それがアトリでした。そんな感じで楽しい一日を過ごし
ました。

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2月12日(木)に2回目の観察会を深田公園周辺等で実施しました。この日は温かい
天気に恵まれ,まだ2月10日過ぎというのに蛙も蛇も冬眠から目覚め,深田公園周辺
で写真のような出来事がありました。野鳥観察中に足元にいたヘビにかわせみの会の
女性たちはキャー!2月にヘビはいませんものね。写真ではわかりませんが,このヘビ
は攻撃的でした。尻尾を震わせ,鎌首で攻撃してくるさまはガラガラヘビのようでした。
ひとはくの田口先生に聞いたところ、シマヘビの黒くなったもので、カラスヘビだそうです。

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しかし,アオサギにくわえられたウシガエルは本当にかわいそうでした。せっかく冬眠か
ら目覚め,外の世界を見ようとしていたときの出来事なので哀れを誘います。
 
深田公園と下深田の田んぼで野鳥観察を行い,30種の野鳥が観察できました。東京都
内のオアシスといわれる明治神宮でも年間約50種とBSNHKで放送していたので、すば
らしい野鳥の数と思います。観察会が終わったらナント2時前でした。
鳥合わせをみんなで行い,急いで昼食をとり,そのあと,希望者で有馬富士公園福島大池
に向けて出発。狙いはもちろんヒメハジロです。まだ池にいるかどうかわからないけど、とに
かく出発。公園のロビーにもヒメハジロ飛来を大きく宣伝してあり,池にいることを確信しまし
た。
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目を皿のようにして池の中を探します。いたっ!と誰かの大声。みんなでその方向を双眼鏡
で追います。
いた!いた!

すぐに潜水をし姿を隠すが、すぐに浮き上がってくる。黒い頭の目の横の白いマークがとって
も目立つ。体は小さいがチャーミングでとてもかわいい。距離があるのでカメラで写せないの
で何度も何度も目に焼き付けた。

野鳥観察はとてもすばらしい!ヒメハジロよく来てくれた!「かわせみの会」のみんなもます
ます鳥が好きになっていくと確信した一日でした。

(人と自然の会 かわせみの会  能勢公紀)   

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