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東日本大震災によって被害を受けた方々に元気になっていただくため、昨年訪問した仙台市内の児童館を再訪し、福島第一原発の事故によって避難生活を余儀なくされている、楢葉町の仮設住宅を訪問するため、先ほどキッズキャラバンが仙台へ出発しました。

 

今日も9時30分に出発するって言ってたのに、もう10時30分です。

でも、キッズひとはく推進室では、これは想定内です。

見送りの人たちも、「まだかなぁ〜」

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さぁ、やっと出発です。

 

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今日もハンドルを握るのは古谷主任研究員、助手席には大谷主任研究員、見えませんが後部座席には小舘研究員が座っています。

今回も私が見送りしたから、安全運転で行って帰って来てくれるでしょう。

気をつけて行って来てくださいね。

 

今日は仙台に宿泊し、明日25日は六郷児童館、26日は七郷児童館、27日は会津美里へ伺い、昆虫、植物、化石、に関するプログラムを体験していただきます。

このあと、中瀬副館長、キッズひとはく推進室の塚本さん、高瀬さん、清水さん、荒川さんがそれぞれの行程で現地へ向かい合流します。

 

 

s-P1100324.jpg現地での様子を、ブログで紹介してくださいね。

 

                 小林美樹(キッズひとはく推進室&生涯学習課)

6月10日。今日は福島市子どもの夢を育む施設こむこむ館で開催された「こども☆ひかりフェスティバルinふくしま」へ行ってきました。昨日の仙台でのフェスティバルに続き,今日も岩手から福岡までのいろいろなミュージアムが,楽しいワークショップを持って集結しました。

 

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←今日もいろいろなブースが出ています。手前は,美術館メンバーらによる「大きな絵を描こう」。裸足に絵の具をつけてペタペタ。楽しそう!

 

 

 

 

 

 

↓ひとはくブースその1は「化石のレプリカづくり」。「アンモナイトって,イカの仲間なんだよ〜」。

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↓ひとはくブースその2は「タネで遊ぼう」。作ったタネの模型を2階の吹き抜けからとばしたら,見事にまわりながら,1階のフェスティバル会場へ着地しました。

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2日間のフェスティバルは無事終了。こどもたちの元気な笑顔とパワーに圧倒された2日間でした。
ボランティアスタッフとして働いてくださった地元の大学生たち,本当にありがとう。被災地のこどもたちのために,ぜひまた一緒に活動したいですね!
今回のフェスティバルを企画・運営されたこども☆ひかりフェスティバル事務局の方々,全国のミュージアムの方々,お疲れ様でした。またお会いしましょう!

(キッズひとはく推進室 布施・小館・高瀬・塚本)

6月9日。今日は仙台市科学館で開催された「こども☆ひかりフェスティバルinせんだい」へ行ってきました。岩手から福岡までのいろいろなミュージアムが、楽しいワークショップを持って集結しました。ひとはくのプログラムは「化石のレプリカづくり」と「タネであそぼう」。昼食をとる暇もないほどたくさんの家族連れが訪れ、楽しんだり、学んだりしてくれていました。

 

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←会場の様子です。どのブースもたくさんの人でにぎわっています。

 

 

 

 

 

 

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← 福島県の「アクアマリンふくしま」からは移動水族館車がやってきました。タッチプールもあってとても楽しそう! 

 

 

 

 

 

 

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 ←ひとはくブースその1は,「化石のレプリカづくり」。アンモナイトについて学んでから,レプリカを作っていただきました。

 

 

 

 

 

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 ←ひとはくブースその2は,「タネであそぼう」。

ひっつきむしダーツで遊んだ後は,ひっつきむしが「ひっつく」仕組みを拡大して観察。デジタル拡大鏡を手にした子ども達は興味津々で像を見ていました(^ ^)。そして,紙とクリップで,くるくる飛ぶタネも作っていただきました。

 

10時からはじまったフェスティバルは15時で終了。少なくても3000名以上の方がフェスティバルに来られていたそうです。たくさんの人に楽しんでもらえて良かったねぇと言い合いながら、休憩もそこそこに撤収作業をすすめ、明日の会場である福島県福島市へ出発しました。

本降りの雨の中、17時半頃に福島市へ到着。
ざっと荷物を降ろし、明朝の設営に備えます。

今夜は福島市泊。
仙台の子ども達の好奇心で輝く瞳と笑顔を思い出しつつ、明日の「こども☆ひかりフェスティバルinふくしま」の打ち合わせをする私たちでした。

(キッズひとはく推進室 布施・小館・高瀬・塚本)

6月7日の朝に三田を出発した私たち(出発時の様子はこちら)。
北陸道、磐越道を経由して東北道に入り、予定通り約12時間で仙台に到着することができました。
そして今日(6月8日)は朝から石巻市立貞山小学校へ。第4回「ひとはくキッズキャラバンin東北」のスタートです。

まずは、2時間目と3時間目を利用した出前授業。授業のテーマは、3年生と4年生は「実のやくわり、タネのやくわり」、5年生は「虹から分かる宇宙のすがた」、6年生は「化石を調べると何が分かる?」です。

これは,3年生と4年生の様子。布施研究員の担当です。

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これは,5年生の様子。5年生を担当されたのは、貞山小学校訪問の鍵となった時政さん。時政さんは佐用町にある西はりま天文台公園の方で、昨年から石巻市で支援活動をされていたそうです。

 

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これは,6年生の様子。担当は古谷研究員です。

 

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お昼休みには、化石や昆虫、植物の展示会。

teizan_tenji.jpg子ども達は、本物の化石を触ったり、顕微鏡をのぞいたりして歓声をあげていました。

同時に校庭では、時政さんによる天体望遠鏡を使った太陽観察会が行われました。集まった子供たちは、観察したプロミネンスが地球の5倍ほどもあると聞いてびっくりしていました。

 

 

 

 

昼休みが終わると大急ぎで撤収。
校長先生、教頭先生をはじめとした先生方、大変お世話になりました。そして、いろいろなお話が伺えて良かったです。どうもありがとうございました!

貞山小学校をあとにした私たちは、仙台市へ移動。
17時から開催される「こども☆ひかりフォーラム」に参加するためです。
フォーラムに集まったのは、日本全国のいろいろなミュージアム関係者で、美術系・民族文化系・歴史系・自然科学系、そしてミュージアムと子ども達が大好きな人たちです。被災地の子どもたちを10年間支援してゆこうと、情報や意見の交換が行われました。


 

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明日は、仙台市科学館で「こども☆ひかりフェスティバル」が開催されます。
私たちも「ひとはくキッズキャラバンin東北」としてワークショップに参加します。
どんな子ども達が来てくれるのかな。とっても楽しみです。

(キッズひとはく推進室 古谷・布施・小館・高瀬)

 被災された地域の皆さんを応援しようと ひとはくが行っている子ども向けの自然素材を活用した体験活動など実施するため、さきほど仙台へ出発しました。

s-P1090888.jpg9時に出発するって言ってたのに、今はもう9時30分。

でも、キッズひとはく推進室では、見慣れた光景です。

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一緒にキャラバンに行く西はりま天文台公園の時政さんは、キッズひとはく推進室ののんびりムードに心配そう。

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さぁ、出発です。

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左から西はりま天文台公園の職員の時政さん、キッズひとはく推進室の布施副室長、古谷室長、高瀬科学コミュニケーターです。このあと、館長、次長と博物館にいるキッズのメンバーもそれぞれの日程で合流します。

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フロアスタッフの注意喚起のもと、本日ご来館のお客様の間をぬって、車はゆっくり出発しました。 

今日は仙台に宿泊し、明日8日は石巻市立貞山小学校、9日は仙台市科学館、10日は福島市こどもの夢を育む施設こむこむ館へ伺い、植物、化石、天文に関するプログラムを体験していただきます。

現地での様子を、また報告してくださいね。

 

                 小林美樹(キッズひとはく推進室&生涯学習課)

4月30日,「被災自然史標本の修復技法と博物館救援体制を考える研究集会」が,大阪市立自然史博物館で開催されました(→プログラムなど詳細はこちら)。

自然史系博物館・大学博物館を中心に,日本各地からいろいろな立場の方が集まり,三陸の自然史文化及び博物館の復興と,今後の災害に備えて確立しておくべき体制・技術的手法などについて,議論されました。

午前中は実際に標本修復に関与した博物館関係者によるポスターセッション。

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各館から,昆虫,植物,貝類,化石,地質系標本などの作業方法や課題などが紹介されました(→ポスタータイトル一覧はこちら)。

午後はセッションと総合討論。「自然史系の専門学芸員集団としてこれまでの救援活動を総括し,今後の活動の方向性を見出すこと」を目的として,参加者とディスカッションしながら進められました。

セッション1は「津波被害標本処理の技術的な課題とその記録」,セッション2は「自然史系博物館のレスキュー体制を巡る課題」がテーマです。そして,最後に総合討論が行われました。

自然史系の専門学芸員のみならず,いろいろな立場におられる方からの情報提供と議論が行われれ,とても有意義な会であったと思います。

ひとはくからは八木主任研究員と布施が出席し,八木主任研究員が総合討論の指名討論者,布施がセッション1の指名討論者として,参加させていただきました。 また,ポスターを出展し,ポスターセッションに参加させていただきました。

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研究会の内容はもちろん,陸前高田市立博物館の学芸員さん達らにお会いできたこと,いろいろな立場・環境で自然史標本修復に携わってこられた自然史系博物館関係者のみなさんと情報交換ができたことなど,この研究会に参加できて良かったです。この研究会の企画者および西日本自然史系博物館ネットワークの事務局のみなさまらに御礼申し上げます。

 下に,関連する情報のリンク先を記しておきます。興味のある方はぜひクリックしてみてください。

◆当館で行われた被災植物標本の修復手順などについて
 →兵庫県立人と自然の博物館研究紀要No.22の記事へ

◆徳島県立博物館で行われた被災植物標本の修復手順などについて
 →徳島県立博物館研究報告No.22の記事へ

◆「津波被害にあった標本を救おう」展で展示されたパネルの内容について
 →こちら  

◆植物標本の修復作業の様子
 →ブログ記事「津波被害にあった標本を救おう」へ

 

(自然・環境評価研究部 主任研究員 布施)

 

4月22日(日)福島県会津若松市にある福島県立博物館を訪問し、ひとはくKidsキャラバンを行いました。ひとはくが復興支援のためのKids キャラバンとしては昨年7月と12月に続き3回目、そして福島県を訪れるのは今回が初めてのことです。

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 今回のひとはくからのメンバーは、キッズひとはく推進室からは私(古谷)、布施研究員、清水さんの3人、総務課からは岩崎館長補佐です。

 今回、化石関係では、福島県立博物館の地学分野の学芸員である竹谷さんや相田さんにご協力いただき、おゆまるを使って化石のレプリカを作ってもらったり、化石の実物標本に触ってもらったりしました。レプリカ作りの前には、アンモナイトが化石になって博物館にやってくるまでの過程を描いたデジタル紙芝居の「アンモナイト物語」の上演も行いました。AiduDejitarukamisibai.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

布施研究員は人と自然の博物館や、福島県立博物館の近くで採集した植物、ひっつき虫、イノシシやシカなどの動物の毛皮など、さまざまなものを顕微鏡やサイエンススコープなどを使っ拡大し、身近なものに隠れた意外な面白さを紹介していました。  

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生きものや化石の大好きな子どもたちと充実した楽しい時間をすごすことができ大満足の一日でした。今回、大変お世話になった福島県立博物館の皆さんどうもありがとうございました。

                                      キッズひとはく推進室

 

被災された福島県の皆さんを応援しようと ひとはくが行っている子ども向けの自然素材を活用した体験活動など実施するため、今日福島へ向けて出発しました。

 

                                  s-P1090488.jpgのサムネール画像     

古谷主任研究員は、車で。忘れものない?

                

                                   s-P1090490.jpg

布施主任研究員は新幹線で。風邪、大丈夫?

気をつけて行って来てください。

すでに福島に到着している岩崎館長補佐とキッズひとはく推進室スタッフの清水さんと明日、合流します。

22日は福島県立博物館、明後日23日には郡山市こども総合支援センターニコニコこども館に伺う予定です。
アンモナイトの化石のレプリカを作成や近隣で植物を採集し観察していただきます。

 

子どもたちのたくさんの笑顔が見れますように。


                                                  小林美樹(キッズひとはく推進室&生涯学習課)


 

3月3日から開催の「みんなの福島展」、4月8日をもって、終了しました。

東日本大震災から、はや、1年が経過しました。
この1年、ひとはくは、標本レスキューやKidsキャラバンなど、さまざまな震災復興支援活動を行ってきました。
地震・津波に加え、原発事故に風評被害と、四重に苦しむ福島の人々。
「みんなの福島展」では、福島は私たちと同じ日本にあり、同じように人々が暮らしているという、ごくあたり前のことをお伝えしようと考えました。

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「ビッグパレットふくしま避難所記」写真展では、同名の書籍から、子どもたちの写真を中心に、ピックアップしました。当館での展示を快諾くださった同刊行委員会さま、ありがとうございました。

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巡回パネル展「放射線とエネルギーの科学」もお借りし、あわせて展示しました。原発事故で関心が高まっている「放射能」や「放射線」って何なのか、わかりやすく親しみやすい内容でした。

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「福島のミュージアムから」のコーナーでは、各館の職員さんの生のメッセージを、顔写真入りでお伝えしました。急なお願いにも関わらず、資料をご提供くださった館ならびにご担当のみなさま、ありがとうございました。

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「メッセージ交流ひろば」では、たくさんのメッセージが寄せられました。
「福ちゃん」が、温かいメッセージを促してくれたものと思います。

寄せられたメッセージの一部は福島の施設に展示され、お返しのメッセージも、たくさん寄せられました。

手書きのメッセージは温かいですね。
しばらくの間、3階オープンギャラリーに展示しておきますので、ご覧ください。見ている方も、心が温まります。
その一部はこちらのページでもご紹介しています。


私自身、今まで「人」を中心とした展示をしたことがなかったので(虫ばっかり)、今回の企画は、とてもよい勉強になりました。
諸々の事情で急ごしらえの企画であったにもかかわらず、快く協力くださった関係のみなさまに、厚くお礼申し上げます。

ひとはくでは、2012年度も、福島をはじめ、東北地方各地への支援活動を、引き続き行っていきます。


(八木 剛)

3月3日から開催中の「みんなの福島展」で活躍してくれているマスコットキャラ「福ちゃん」です。

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福ちゃんは、何でしょう? 雪だるまかな・・・?



そこで、デザインしてくださった、i2アソシエイツの伊従さんにきいてみると、

福ちゃんは、雪だるまではなくて、「お餅」だったのでした!!


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福ちゃんを活躍させてくださってありがとうございます。

福ちゃんは、餅は餅でも、凍み餅(しみもち)なのです。
凍み餅とは福島の農村で保存食として作られてきた伝統食品です。
冬の間にたくさん作って春の田植えで忙しい時期に食したりするのだそうです。
いまでも毎年農家の軒先に凍み餅を始めいろいろなものが吊るされますが、
原発によりその風物詩は消えている、とのことでした。

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わたしは餅好きなので、福島の物産を調べていたらおのずと目に入ったのがきっかけです。
凍み餅のかたちは半円、長方形、作り手によっていろいろなのですが、
凍み餅を使った揚げドーナッツの「凍天」が福島では人気だとわかり、
食べたい!これだ!と思って丸っこいフォルムになりました。(半円はチラシの飾りへ)
その後、ふと●●さんが浮かんで、●●さんは意外と(!?)お洒落な人だったな〜、
と思い出して帽子が足されます(本人には言えません…)

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雪国の要素として肌は白、頬にピンク、となりました。
長靴もはいているし雪だるまでもおかしくないのですが、福ちゃんは とけないのです(笑)
多少のびたり食べたりするんですかね。

最初は半円頭で江頭みたいな案もありましたが、一人立ちしてくれて本当に嬉しいです。
4パターンしかなかったのに、あんなに成長していてひとはくのパワーに脱帽です!!
会場はもちろん福ちゃんパネルと子どもが一緒に写ってる写真や、がんばって描いてくれたメモ帳メッセージは私の宝にもなりました。
ありがとうございます!!

伊従

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福ちゃんのおかげで、「メッセージ交流ひろば」には、たくさんの温かいメッセージが寄せられています。

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みんなのメッセージはポスターにして、震災一周年となる3月11日、福島市子どもの夢を育む施設 こむこむさんと、郡山市ふれあい科学館 スペースパークさんへ、届けられました。

みんなの思いが、福島のみんなに伝わればいいですね。


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みんなの福島展は、4月8日までです。


(八木 剛@自然・環境評価研究部)

みんなの福島展」の準備中です。

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展示用のボードを運びます。

 

              s-P1090134.jpg    s-P1090133.jpg

写真を大きくしてパネルに貼ります。

作業は、夜遅くまで続きます。

 

      s-P1090129.jpg    s-P1090137.jpg

 

展示は、今週土曜からです。

                        小林美樹(キッズひとはく推進室)

 12月27日岩手県久慈市の「もぐらんぴあ・まちなか水族館」を訪問し、キッズキャラバンを開催しました。もぐらんぴあは久慈市の海岸近くにあった水族館なのですが、3月11日に発生した津波で全壊してしまいました。その後8月に久慈駅前の空き店舗を利用して「もぐらんぴあ・まちなか水族館」として営業の再開にこぎつけています。もぐらんぴあ・まちなか水族館(以下「もぐらんぴあ」)は、タレントのさかなクンが応援団長として支援をしている施設としても知られています。

 ひとはくもそんなもぐらんぴあを応援し、久慈の子供たちに少しでも元気になってもらおうと、キッズキャラバンを開催させていただきました。27日のメンバーは、キッズひとはく推進室の3人(古谷、小舘、塚本)と八木の4名です。

 朝9時にもぐらんぴあをおとずれ早速準備開始です。

  資材の搬入 立て看板

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 中央に畳を8枚敷き、むしむし体験コーナーとぬりえのコーナー、それに、化石のコーナー。周囲にはひとはくの化石のレプリカ作りとタネで遊ぼうのブースが設置され。イカ飛行機作りやちりめんモンスターなど、もともともぐらんぴあにあったブースが周囲にあります。化石のコーナーでは、当日の朝、久慈川で採集した放散虫化石の入ったチャートを、顕微鏡を使って見てもらうこともできます。

むしむしコーナー1  岩手県博の藤井さん

化石コーナー ぬりえコーナー 化石のレプリカづくり タネと遊ぼう

 

 

 

 

 

  

 10時になると早速、子どもたちが来てくれましたいろいろなプログラムの始まりです。。

 二日前の八戸に比べると、ご来場いただいたみなさんの数はやや少なめでしたが、その分、スタッフがしっかり対応させていただくことができました。海洋底の「プレート」のことなど、いろいろなことをよく知っている4年生の男の子と話をしたり、スタッフ一同、充実した時間を過ごすことができました。

 参加したスタッフ全員で記念撮影をし、夕闇が迫る中、ひとはく号への荷物の積み込みを行いました。28日に少しでも早くひとはくに帰り着くため、27日は仙台まで走ります。

 

記念写真

荷物の積み込み

 

 

 

 

 

 

 

 ご来場いただいた久慈の皆さん、一緒に活動していただき大変お世話になった、もぐらんぴあのスタッフの皆さん、応援に駆けつけてくださった、岩手県立博物館の藤井さん、ありがとうございました。今回のキャラバンを機会に、これからもさまざまな形で交流させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

(2011年12月27日 きっずひとはく推進室 古谷 裕)

クリスマスの今日,青森県八戸市児童科学館にて「ひとはくキッズキャラバンin八戸」が開催されました!

午前9時頃,ひとはくの6名(小館・清水・中瀬・布施・古谷・八木)が会場に到着.クリスマス寒波で身を切るような寒さです.

hachinohe1.jpg 早速,手分けして設営を開始.

メイン会場は1階のロビーと講義室です.

児童科学館のスタッフの方々にお手伝いいただきながら,ブースを作っていきます.

10時からの開催にもかかわらず,9時半頃から家族連れがちらほら.

寒い中,来てくれてありがとう!

 

 

 

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それでは,最初のブース「むしむしたいけん」です.オオクワガタやアカハライモリなど,小さな生き物たちに歓声があがります.

 

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 講義室の中には,「化石のレプリカ作り」「タネで遊ぼう」などのブースがあります.

 

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化石ゾーンでは,顕微鏡で微小化石を見たり,本物の化石を手にとって観察します.アンモナイトのレプリカ作りでは,サンタ帽を被った児童科学館スタッフの方にも助っ人に入っていただきました. 

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植物ゾーンでは,くるくる回るタネをクリップと色紙で作ったり,ひっつきむしでダーツをしました.ところで”ひっつきむし”はどうして”ひっつく”のでしょう?ダーツで遊んだ後は,実態顕微鏡で”ひっつく仕組み”を観察しました.

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そして昆虫ゾーンでは,体色の不思議を考えたりしながら実物標本を観察. その後は,昆虫標本をじっくり見ながらのお絵かき&塗り絵.みんなとっても上手に描いていました.

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八戸の子どもたちはとっても素直.キラキラした目で楽しんでくれていました.

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 八戸でのひとはくキッズキャラバンは無事終了.八戸市児童科学館をはじめ,今回のキッズキャラバン実現に大きく寄与してくださった,青森の関係者のみなさまに,深く御礼申し上げます.これを機に,交流を深めていきましょうね!

 

 

hachinohe16.jpg そうして,明後日の「ひとはくキッズキャラバンin久慈」にむけて,岩手へ向かう準備をする我々でありました.

兵庫へ帰るのはもう少し先になります.

 

(キッズひとはく推進室 布施静香)

本日午前8時過ぎ、
キッズひとはく推進室の古谷先生、小舘先生が
青森県に向けて旅立って行きました。

 

syupatumae.JPG

kodatesensei.JPG

 

ka-nabi.JPG hosa.JPG前途の安全と事業の成功をお祈り申し上げます。

 

kizutabidati.JPG詳細はコチラ

http://www.hyogo-c.ed.jp/~board-bo/kisya23/2312/2312151.pdf


(生涯学習課 西岡敬三)

昨日(2011年7月10日),生物多様性JAPANが主催する緊急・公開フォーラムが千葉で開催されました。

フォーラムのタイトルは「災害と生物多様性―災害から学ぶ,私たちの社会と未来―」です。

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多くの方がそれぞれの分野で,将来へ向かって精力的な取り組みをされていることが良く分かり,とても勉強になりました。

ひとはくからは,岩槻館長が基調講演を,私が植物標本のレスキューに関する講演を,それぞれさせていただきました。報告書はまとめられ,順次発信されるそうです。

 

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(自然・環境評価研究部 布施静香)

→「津波被害にあった標本を救おう18:被災自然史標本の修復技法と博物館救援体制を考える研究集会」へつづく。

 

生物多様性JAPANのHPはこちら(今回のフォーラムのプログラムも掲載されています)

 東日本大震災で被災した方々、特に子どもさんたちに少しでも元気になっていただこうと、7月6日と7日、仙台市若林区にある二つの児童館に行ってきました。

<当日のようすのムービーをこちらからごらんいただけます。こどもたちの歓声をお楽しみください>

 ひとはくを出発したのは、7月5日朝。仙台のホテルに到着したのは夜の11時でした。

 翌6日は六郷児童館に行きました。午後2時から始めたので、最初は小さな子どもたちとお母さんたちが中心でしたが、3時を過ぎると小学生たちが学校から児童館に帰ってきて大にぎわいになりました。

 実施したのは、「いどうこんちゅうかん」として、生きたオオクワガタやカブトムシ、 カエル、イモリなどの小さな生き物にさわってもらったり、生きたチョウなどを放した蚊帳(かや)に入って遊んでもらったり、おゆまるを使った化石のレプリカづくり、木の幹で作った楽器の演奏、塗り絵などです。レプリカづくりでは、仙台市科学館提供の型も使わせていただきました。

 「いどうこんちゅうかん」は、佐用町昆虫館が、2009年の水害後に、町内の幼稚園・保育園を訪問したのが始まりです。

六郷児童館 レプリカづくり

  樹幹を利用した楽器 小学生が帰ってきました

    塗り絵 生きた昆虫を放した蚊帳

 シールを配りました

 

 7日は七郷児童館です。こちらでも最初のうちは小さな子どもたちが主役でした。空模様があまり良くなかったので、こちらの児童館では蚊帳を室内に設置しました。内容は前日の六郷児童館とほぼ同じですが、小舘研究員が地元で採集したイタドリを使った笛づくりも行われ、人気を集めました。

 こちらでも最初のうちは小さな子どもたちが主役でしたが、小学生が帰ってくると大さわぎになりました。

七郷児童館

 準備完了

手乗りイモリ

 蚊帳の中は大さわぎ

塗り絵  オオクワガタの拡大模型も人気でした

小学生が帰ってくると大にぎわい

 今回の「ひとはくkidsキャラバンin仙台」は、ひとはひとはくの他、仙台市の太白山自然観察の森 観察センター、仙台市科学館、NPO法人こどもとむしの会などの協働で進められました。

 仙台は遠かったけど、子どもたちにとても喜んでもらうことができ、行ってよかったと心から思います。児童館で一緒に活動してくださったスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。

キッズひとはく推進室 古谷 裕

 東日本大震災で被災した方々、特に子どもたちが地域の自然環境に関心をもち、少しでも元気になるようにと、オオクワガタの拡大模型などの展示物を持って「ひとはくKidsキャラバンin仙台」隊が仙台に向かって出発しました。

 

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子どもたちの好奇心を育み、自然科学の楽しさをより知っていただくためのプログラムを中心的に実施していく、「キッズひとはく推進室」。今年度から出来ました。

左から古谷室長・小舘室員・塚本室員です。 

最後の荷物の点検中。忘れものはないですか?

 

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  6日・7日と仙台市内の児童館を回り、「化石のレプリカづくり」や「植物観察」のセミナーを実施します。(この写真では見えませんが中には、加藤主任研究員も乗っています。)

このあと、中瀬副館長、八木主任研究員も仙台へ向かいます。

 子どもたちのたくさんの笑顔が見れますように。

  

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安全運転で気をつけていって来てください。

今日の夜には仙台に到着する予定です。現地での様子を教えてくださいね。

 

                                                                           小林美樹(キッズひとはく推進室&生涯学習課)

展示裏話

2011年6月23日

ひとはく入口でお客さまをお出迎え (o^^o) 

 

トライやる・ウィークの中学生が植えてくれた花の苗

    美しいでしょうヘ(^o^)/

 

 ひとはくの入口前で、多くのお客さんをお出迎えしてくれています。

 

 

 

 

  さて、みなさんにもご案内していますが、現在4階ひとはくサロンでは、ひとはくの被災地支援「津波被害にあった標本を救おう」展を開催しております。

 今回は、その「展示」の裏話をちょっとだけお知らせします。

 

 この写真をご覧ください。

(._.) φ メモメモメモ

 

 時間は、ひとはく閉館後。場所は、ひとはくサロンの一角。写っている人物は、布施主任研究員、山本研究員とフロアスタッフ。何をやっているのかというと・・・・・・・・・

 

 標本の修復作業を行ってこられた布施主任研究員や山本研究員から、展示についてフロアスタッフに説明している様子です。

 カウンターに座っているフロアスタッフにお客さまから質問があった時、説明できるよう事前に学習しています。展示するだけではなく、その後のこともフォローできる体制で臨んでいます。

 

  

 実はもう一つ、秘密(裏話)があります。

 展示の準備中の写真があまりなくて伝わりにくいのですが、準備のために夜遅くまでかかって壁面にパネルを設置したり、大型の展示ケースに陳列したりと、あぁでもない、こぉでもない、と夜の間に(お客さんがいらっしゃらない間に)、作業が進みました。だいたい展示の準備は夜の間にすることが多いです。昼間はお客さんの邪魔になりますからね。

 で、この上の写真を撮影した時と、今とでは展示の位置が若干ちがいます!!

 

 それは、お客さまが展示を見られる時に、どんな風に見ていらっしゃるかを布施主任研究員が観察し、もっと見ていただきやすいように、もっと伝わりやすいようにとの配慮で配置転換を行いました。

 

 ひとはくの展示は、ただ展示するだけじゃない。

     そこに「伝えたい心」があることを知りました。

 

 

 展示会場には、東日本で被災された方への応援メッセージを書いていただくコーナーも工夫しています。

 

 ぜひ、ひとはくに足を運んでください。

   そして、

     遠くにいてもできる被災地支援に参加してください。

先日、カナダのTuscany Schoolから日本へ向けての応援メッセージが届きました。

カナダの小学生のお友達が、紙に色を塗って折鶴を作ってくれたもので、とても素敵な色合いの鶴がたくさん届きました。

折鶴には一言メッセージが添えられています。また、日本語学校のお友達からは日本に向けてお手紙も書いてくれました。

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遠く海の向こうからも、私たちのことを気遣ってくれているんですね。

ありがとうございます。

皆さんが書いてくださったメッセージも、随時メッセージコーナーで紹介していきます。

→「津波被害にあった標本を救おう17」へ続く。

今回の震災支援活動を紹介したミニ企画展が今日から始まります。
今朝は展示ケースの上板をはめて、表面をきれいにして、最後の仕上げをおこないました。

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標本洗浄に使った道具や標本などを展示しています。今回送られてきた標本の中には、明治29年に採集されたものがありましたので、この標本も展示しています。
また、東北で頑張っている人へ送るメッセージコーナーもありますので、ぜひ応援メッセージをお願いいたします。

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皆様、どうぞお越しください。

→「津波被害にあった標本を救おう16」へ続く。

標本の洗浄作業が終わり、現在は標本データの入力をおこなっています。

ラベルがボロボロになってしまっているものや、昔の人が書いた文字は達筆なものが多く、解読が難しいものもあります。また、月と日を区別するため、がギリシャ文字が使われていることも多く、見慣れない人には間違えやすいので注意が必要です。

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また、ラベルを良く見ると赤ペンやボールペンで書かれたものは水に浸かって消えたり、アルコールでにじんだりしています。ところが墨や万年筆で書かれたものは、水やアルコールに浸かっても当時のままの状態を保っています。

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ラベルを書くときには、万年筆を使うようにきつく教えられてきましたが、今回のことでよく分かりました。特に墨はまったくにじむこともなく黒々としていました。

今回の震災支援活動を紹介したミニ企画展が6月18日から開催されます。詳しくは下記URLをご覧ください

http://hitohaku.jp/exhibits/temporary_old/2011/mini11.html

→「津波被害にあった標本を救おう15」へ続く。

今日は標本洗浄作業の最終日です。作業をおこなってくださった皆さんは、とても手際がよくて予想以上に早く作業が進みました。毎日4、5人で作業をおこない10日ほどで終わりました。多いときには1日80枚もの標本の洗浄作業が進みました。

今日は、標本を洗う作業、新聞紙に挟んで乾燥させる作業、乾燥した標本から布をはずす作業のすべてがおこなわれました。なぜならば、今日は定例の記者発表の日で、今回の標本救済作業の様子も説明することになっていたからです。

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新聞記者の方たちは興味深く話を聞いてくださったので、良い記事にしてくださることでしょう。

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今回の震災支援活動を紹介したミニ企画展が6月18日から開催されます。

お楽しみに。

→「津波被害にあった標本を救おう14」へ続く。

標本救済作業に使われている道具たちの紹介 その3です。

今回紹介するのは封筒です。

標本からこぼれた種や植物体の欠片などを保管するのに使います。普段は薬包紙を使いますが、水に濡れるとくっついてしまうので、今回の作業には不向きです。また分厚く、丈夫なものよりも、薄いぺらぺらのものが乾きも良くて大変便利です。

まず、縦長の封筒の口を糊でとめます。そして真ん中を半分に切ると、2枚とも使えてとっても便利。100枚の封筒が200枚に、200枚の封筒が400枚になり、得した感じです。

封筒には標本データを書いておけば、標本を水揚げしたときに一緒に新聞紙に入れ忘れても、もし移動中に新聞紙から滑り落ちても、どこのものか分かり安心です。もっとも中身が落ちるような持ち方は厳禁ですから、そんなことはおこらないと思いますが、念のため。

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さて、用意したけれどあまり役に立たなかった道具も紹介しましょう。それは、カッターナイフです。

最初は、台紙に標本をつけているテープを切るために用意したのですが、水に漬けておけば自然にはがれるし、ピンセットではずせるので、最近ではまったく使われなくなりました。気にも留めてもらえないカッターナイフはいつの間にやら錆だらけ。

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→「津波被害にあった標本を救おう13」へ続く。

標本救済作業に使われている道具たちの紹介 その2です。

今回は刷毛と鋏を紹介します。

刷毛はご想像通り、泥を落とすのに使います。標本を水につけて、丁寧に泥を落とします。また、ビニールに植物が張り付いていることもありますが、これも捨てることはありません。丁寧に汚れをおとします。

台紙に張り付いた植物を剥がすときにも、刷毛は活躍しているようです。

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鋏は、作業の一番初めに必要な道具です。標本はビニール袋に入っていますが、引っ張り出すと標本が張り付いて壊れてしまう可能性があるので、鋏でビニールを切って標本を取り出します。ビニールに張り付いてしまった植物も適度な大きさに切り取って保管します。

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また、布が大量に必要ですが、シャツを切って新聞紙大の大きさにするにも鋏は必要です。意外と活用場面の多い道具ですね。

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→「津波被害にあった標本を救おう12」へ続く。

前回紹介した道具たちですが、これらはどのように使われるのでしょうか。

まず、ピンセット。これは大活躍の道具です。

台紙から外れた葉や果実などを拾います。台紙にくっついた植物をはがします。また、型直しにも使います。ピンセットなしには、この作業は成り立ちません。

そして、標本を扱う場合には、先のとがっていないピンセットが重宝します。あまり先の尖りすぎたものでは、標本を傷めてしまうからです。

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次に、意外と役立つもの、型紙です。

標本を持ち上げる際に、台紙がもろくなっていますので、型紙を下に敷いて丁寧に引き上げると、標本を綺麗に水から引き上げることが出来ます。

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→「津波被害にあった標本を救お11」へ続く。

津波被害にあった標本を救おう9

今回は標本救済作業に使われる道具を紹介します。

まず細かい作業に使う道具は、水を張るケース、鋏、ピンセット、筆、鉛筆、封筒、古布、そして新聞紙です。

大きな作業に使う道具としては、吸い取り紙、ダンボール、重石、木の板、紐、乾燥機があります。

そのほか、タオル、マジック、ビニールテープ、わら半紙、型紙、セロテープなど

さて、これらをどのように使うかは、

→「津波被害にあった標本を救おう10」へ続く。

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状態の良い標本にほっとしていた矢先,多くの泥を被ってしまった標本が見つかりました。
これはビロードモウズイカという外来植物です。
幸いあまり腐敗は進んできませんでしたが,その名のとおり植物体は毛に覆われているため,細かな泥の粒子が毛の隙間に入り込んでいます。
何度か水を替えながら,丁寧に刷毛で泥を落としていきます。


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→「津波被害にあった標本を救おう9」へ続く。

標本の洗浄・乾燥作業には,多くの職員が関わっています。
主には種子植物担当研究員と資料整理担当職員が従事していますが,今日はコケ植物が専門の研究員も作業に加わりました。

sagyou.jpg一刻も早く標本を蘇らせようと,みんな一生懸命です。
カビや腐敗の進行が心配されるからです。

 

 

 

 

今日は,今までの作業の中で最も状態の良い標本が見つかりました。
スミレ属の標本です。
スミレ属は花も葉も薄いため,水につけることによる破損が心配される種類のひとつです。
幸運なことに,植物体には海水や泥を被った痕跡はありませんでした。
これらは塩抜き不要と判断。
汚れたラベルの洗浄と台紙の取替えだけを行います。


Viola1.jpg Viola2.jpg

 

→「津波被害にあった標本を救おう8」へ続く。

塩抜きや泥落としが済んだ標本を乾燥機から出してみました。
まだ湿っているものは,再び乾燥機へ。
乾燥しているものは,あて布を剥がします。

こうしてきれいになった標本は,ラベルと共に新聞紙へはさみます。
種子や葉の破片など失くしてしまいそうなものは,封筒へ入れてから同じ新聞紙へはさみます。

dryup1.JPG dryup2.JPGのサムネール画像

 

処理が完了した標本は防虫剤とともにチャック袋へ。

土日も作業はつづきます。

→「津波被害にあった標本を救おう7」へ続く。

今日も作業は続けられます。そして、陸前高田市立博物館から標本第2弾、300点が到着しました。

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今回送られてきた標本はつい先日発見されたものだそうで、約2ヶ月ものあいだ何の処理もされず埋もれていたものだそうです。中を見るのが怖い気もしますが、

「どのような標本でも美しくよみがえらせてみせましょう。」と作業している皆さんは思っていることでしょう。

また、古布がもう少し欲しいと呼びかけたところ皆さんからさらに古シャツなどが寄せられました。

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ありがとうございます。


→「津波被害にあった標本を救おう6」へ続く。

今日も作業は続けられます。昨日までで100点の標本が乾燥機にかけられています。

標本の状態はさまざまで、だいぶ痛んでいるものも多く、カビが生えていたり、台紙から外れてしまったり、ビニールにくっついていたりしますが、どれひとつ不要なものはありません。

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こまめに拾って保管します。また、標本を乾かす前には型直しをして美しい姿を取り戻せるようにお手伝いしています。

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→「津波被害にあった標本を救おう5」へ続く。

5月17日、具体的な作業が始まりました。おもに海水に浸かった標本の塩抜きや泥を洗い落とす作業をおこないます。

初めに標本を袋から出し、水につけてごみなどを落とします。ラベルをなくさないよう十分注意します。

その後、新しい水にしばらく浸したあと、台紙ごと水から出して乾かします。

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そのまま新聞にはさむと新聞紙に標本がくっついてしまうので、館員から寄せられた古シーツや古ワイシャツなどを、新聞の大きさに切り取って標本を挟みます。

そして、重石をして軽く水気を切った後、標本を乾燥機に入れて乾かします。

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こうした地道な作業をへて、また立派な標本としてよみがえる日を待ちます。


→「津波被害にあった標本を救おう4」へ続く。

陸前高田市立博物館の標本を救うため、人と自然の博物館では600点の押し葉標本を受け持つことになりました。

5月13日、まずは300点の標本が送られてきました。10点ずつ袋に入っており、1箱に100枚の標本が入ったものが3箱やってきました。
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それぞれの袋の中には少量のアルコールが入れられています。なるべく腐らないようにするためです。標本は箱から出してすぐ冷蔵庫で保管されました。このまま常温で置いておくとやっぱり腐ってしまうからです。
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この状態で5月17日からの洗浄作業日を待ちます。

→「津波被害にあった標本を救おう3」へ続く。

津波被害にあった陸前高田市立博物館の植物標本の一部をひとはくで救済することになりました。

陸前高田市博物館の生物標本には明治時代に採集された貴重な標本が含まれています。これらは、20世紀初頭からの三陸海岸の生物相を記録する重要な証拠として学術的価値が高いものです。

しかし、今回の東北地方太平洋沖地震で発生した津波により、多数の標本が海水や泥を被ってしまいました。海水を被った標本の一部は腐敗がはじまり、カビも発生しています。

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(岩手県立博物館撮影)

そこで、岩手県教育委員会と県内博物館・文化財関係者が陸前高田市職員やボランティアの方々らが陸前高田市博物館の標本救済に立ちあがりました。

けれども、被災点数が多く、岩手県内のみで短期間に処理できる量をはるかに超えていたため、全国の博物館へ標本救済の協力が依頼されたのです。

被害状況などは下記URLをご覧ください(岩手県立博物館)。

http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/press1.htm

→「津波被害にあった標本を救おう2」へ続く。

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