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2008年1月アーカイブ

 今年の1月,兵庫県内でチョウセンアサガオによる食中毒が発生しました.
兵庫県生活衛生課の担当者のお話によると,畑から引き抜いた根を使って「きんぴらごぼう」を作って食べた方が,約30分後にめまいなどを発症し,以後瞳孔拡大,頻脈,幻視等の症状を呈して,入院されたということです.

 チョウセンアサガオの根は確かにゴボウに良く似ています.観賞用に植えられたチョウセンアサガオがいつの間にか近くの畑に逸出し,運悪くゴボウ畑に入ってしまうと,これはなかなか厄介です.チョウセンアサガオは有毒植物として有名で,花が咲いているときは決して間違わないですが,冬など地上部が枯れている時期は注意してください.

 兵庫県生活衛生課のホームページに詳しい記事とチョウセンアサガオとゴボウの違いが掲載されています. 是非見てみてくださいね.
→有毒植物による食中毒について(兵庫県生活衛生課のページ)

布施静香(自然・環境評価研究部)

ケチョウセンアサガオ花ケチョウセンアサガオ根
ケチョウセンアサガオの花(写真左)と根(写真右).チョウセンアサガオと同様,ケチョウセンアサガオも,食中毒を起こす植物です.最近はケチョウセンアサガオもよく栽培されています(撮影:鈴木武@ひとはく).

チビクチキウマ

2008年1月24日

 昨年5月に兵庫県初記録となるコオロギの仲間を篠山で採集しました。名前はチビクチキウマ。カマドウマ(竈馬:昔の台所の竈周辺に住んでいたので、この名前がある)の仲間で、森林の朽木などで見つかることが多く、体長が2cmと、この仲間では比較的小さいことから名づけられました。2003年に石川均氏によって学名が記載発表された新種です。原記載によると、従来の分布は本州(神奈川、長野、山梨、静岡、大阪)、九州(福岡、宮崎)から知られており、日本固有種。兵庫県からは生息が予想されていましたが、初記録となります。標高500-1,200mの森林に生息し、雌の産卵管が短く、上によく曲がるのが特徴です。5月23日に、ささやまの森公園内で植物調査中に1雌が採集されました。カマドウマ科は日本から80種が知られており、翅が退化し、後脚が発達するのが特徴で、体色も朽木や落葉に似ているものが多く、見つけるのが難しい昆虫です。
 日本にはバッタ、コオロギ、キリギリスの仲間が500種以上も生息し、近年の研究の進展により、その全貌が明らかになりつつあります。みなさんに馴染みの深いキリギリスもヒガシキリギリスとニシキリギリスの2種類に分けられています。

藤井 俊夫(自然・環境再生研究部)


 写真は2枚とも5年ほど前に公園内で撮影されたチビクチキウマの雄成虫(撮影:太治庄三)。

ひとはくオリジナルの大きなスクリーンで動く紙芝居、デジタル紙芝居。
新作『コウちゃんの60日間』を上映いたします。

コウノトリは60日間で巣立つと言われています。
主人公、コウノトリのコウちゃんの誕生から巣立ちするまで、コウノトリの親子が、
お互いにどのように接し、成長してゆくのかを描いたあたたか〜い物語です。

この作品は、フロントスタッフの全て手作り作品。
イラストは松田沙耶香さん。
ストーリーは松田沙耶香さん、笹山由利子さん、水間さ梓さんの3人で作りました。

水間:「アニメーション処理に力をいれましたので、そこにも注目していただければ」
笹山:「コウノトリをもっと身近に感じていただければ」
松田:「コウノトリの親子がお互いを想って成長していく姿を描きました」
と制作者の3人。

是非、ご覧ください!


 
(デジタル紙芝居より:コウちゃんの誕生と巣立ちのシーン)

デジタル紙芝居 『コウちゃんの60日間』
上映期間 : 2月末まで
上映時間 : 毎日2回  ・11:00〜11:15 ・14:30〜14:45
上映場所 : 3階アースシアター


(写真:発掘作業のようす)


(写真2:三枝研究員と池田研究員)

1月18日(金)、第2次発掘作業中にカルノサウルス類と見られる獣脚類の歯が
発見されました。この歯の長さは3.5cm以上、幅は1.5cmぐらい。
発見者は村上喜利さん。(77歳・丹波市山南町青田在住)

村上喜利さんは、発掘現場に見学に来られた方への案内ボランティアもされてお
り、見学者の方に恐竜の歯の説明もしていたそうです。そのため、自分が発掘作
業をしているときに「もしかしたら、歯が入っているかも?!この石は大事にしなく
てはいけない!」と感じたそうです。
「なんとか見つけたいという気持ちで作業していたが狙ってやれるもんじゃない。
これで励みができた」

「1次発掘も参加させてもらったが、みんなに迷惑をかけんうちに自分で定年を決
めよう。2次の発掘は参加するのを止めよう」と思っておられたそうです。しかし、1
次発掘の仲間から「やろう!まだやれる!」と誘われ、第2次発掘作業に参加。


(写真3:記者に囲まれた村上さん)

「発掘のメンバーは、とてもいい人たちばかりで楽しい」と大勢の記者に囲まれ笑
顔の村上喜利さんでした。

隠花植物の世界へ

2008年1月20日

人と自然の博物館企画展 
 「クリプトガミック・ボタニー〜隠花植物の不思議な世界」
 開催期間 2月23日(土)〜8月20日(水)

 シダ,コケ,菌類,藻類など,花をつけない隠花植物にもたくさんの種類が
あり,私たちの生活に深く関わっています.このような隠花植物の美しく不思
議なかれらの姿を、多角的に紹介するのが今回の企画展のねらいです.


(写真:兵庫県で見られる隠花植物たち)

キノコ染めや食品,園芸,アクアリウムなど,私たちの生活との関わりについ
てもやさしく紹介しています.企画展のために新たに撮影されたビデオには,
小さな体に秘められた予想外の激しい動きなどの特選映像が満載です.
これまで気づかなかった不思議な自然の世界をぜひご覧ください.


(写真2:「窟屋の金水(いわやのきんすい)」藻類ヒカリモ)

 また、企画展開催期間中に,以下の講座・イベントが開かれます。
いずれも入館料のみ必要となります。

●企画展講座「こけ・しだ・きのこ その不思議と美の世界」
2008年5月11日(日曜) 午後1時半〜3時半
定員80名
会場:人と自然の博物館4階 大セミナー室
申し込み方法:氏名、年齢、住所、連絡先をご記入の上、「企画展講座受講
希望」と明記して、はがき、FAXまたはEメールでお申し込みください.

●ギャラリートーク 毎月第三日曜 14時〜14時半(事前申し込み不要)
 展示制作を手がけた研究員が企画展示の見どころをわかりやすく解説します.


自然・環境評価研究部 秋山 弘之

ひとはく2008

2008年1月20日

ひとはくへ来たことがありますか?ひとはくのイベントに参加したことがありますか?
もし、あなたがひとはくを名前でしか知らない人だったら、あなたはだいぶ損をして
います。

2007年のひとはくは恐竜化石でテレビや新聞に度々紹介されました。まだ人の祖
先のかけらもなかった1億3、4千年前に、日本列島をノッシノッシと歩いていた巨大
な動物が、化石のすがたで語りかけてくれるのです。すばらしい機会です。

化石で知名度を上げましたが、ひとはくのお宝はこれだけではありません。テレビや
新聞が知らない楽しみを発見するのはあなた自身です。ひとはくは誰でも楽しめる材
料を山ほど準備して、あなたが人生を豊かにするのをお手伝いします。
ジャングルに咲くラフレシアを見ませんか?


里山の生活が失われるってどういうことか、ちょっと考えてみませんか?
日本の自然はどのような進化の結果今のすがたをとるようになったか、わたしたちの
生活がその自然とどのように共生しているか、しばらく実体験をしてみたら?

2008年は、あなたがひとはくで生きることの歓びを満喫する年であってほしいです。

人と自然の博物館長 岩槻 邦男

ツチノコ発見か??

2008年1月19日

顔

 昨年の暮に姫路市の前川さんが山道でツチノコを発見したというお電話がありました。写真を送っていただくと胴回りが太くて、全長が75cmと大物。確かに、聞き伝えられるツチノコに似ています。本州にはヘビが8種類しかおらず、体型から考えるとマムシだろうと思いました。が、マムシは大きくなっても60cm程度なので、どこか様子がおかしい点が気になりました。

前川さんのご自宅に伺い、直接確認させていただくとやっぱりマムシではありません。私もこれまで見たことがないヘビだったのですが、調べてみるとパプアニューギニアあたりに生息している“ボア”の仲間のようでした。見た目では、バイパーボアというヘビに一番似ているように思います。

頭が砕かれて死んでいた、ということですが、なぜ山道で見つかったのでしょうか。ペットとして飼いきれなくなり頭を砕いて捨てた、というのが私の推測です。最近、「リョーハ」(両爬:両生類と爬虫類)という名前が有名になるくらい、海外の両生類と爬虫類をペットとして飼うことがブームになっているようです。両生類では、ペットのカエルを捨てることでツボカビ(両生類の伝染病)が広がってしまうといった大きな問題もあります。きちっとしたマナーのもとで、生きものを飼育していただけるといいのですが。

頭胴回り

全身


田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

 今年のメンテナンス休館は2008年1月21日(月)から2月7日(木)です。この期間はひとはくの展示はお休みです。休館中は,常設展示に積もった1年分のほこりを掃除したり,標本の燻蒸作業をしたりします。
 休館期間が明けると,共生のひろば(2/11)やサイエンスショー(2/17)など,さまざまな催しが開催されます。どうぞお楽しみに!

 博物館の開館日のカレンダーはこちら。

岩槻邦男館長による2008お正月特別セミナー「お正月をいろどる植物−ウラジロ−」が行われ、約70名の聴衆で大セミナー室はいっぱいになりました。

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ウラジロに始まり、門松やおせち料理まで、お正月に使われるさまざまな植物について、その植物の説明だけでなく、なぜ使われているのか、その理由を日本人の自然との関わり方の中で考えるというお話でした。

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葉裏の白色を尊んで使われるウラジロや、常に緑を保つ門松のマツ、古い葉から若葉へ間断なく交代するユズリハなど、お正月のおめでたさを表すのにさまざまな植物が使われてきました。日本では昔から身の回りにある植物に意味をもたせ、うまく利用するというやり方で自然とつきあってきたのです。

日本人の自然観と密接に結びついた、自然との共生のしかたの本質をつくお話でした。

                           (企画調整  高橋 晃)

 今年は「国際カエル年 −Year of the FROG−」として世界各地でカエルにまつわる色々な啓発活動が行われます。英語のホームページですが、宜しければごらん下さい(http://www.amphibianark.org/yearofthefrog.htm)
このHPの中で、キーメッセージの部分は日本語版がでています(→こちら (pdfファイル))
 今、世界中でカエルをはじめ両生類が姿を消していっている、ということが分かってきました。絶滅危惧にある両生類は世界で32%(約6000種類のうちの3分の1!)にも達するようです。これは、鳥類の12%、哺乳類の23%と比べてもとても危険な状態です。約3億年前にイクチオステガという動物が、魚類から両生類へ初めて進化したと考えられています。そのような3億年の歴史をもつ両生類が今、世界的な危機に陥っているのです。

 その理由の1番は、両生類のすみ場所が直接破壊されていることです。両生類がすんでいる湿地や池、田んぼなどは開発の対象となりやすいのです。そのほかにも、農薬の影響や、紫外線の影響、最近ではツボカビの影響(http://hitohaku.jp/tsubokabi/)が世界中で出ています。両生類は、水と陸の両方の環境がよくないとすんでいくことはできない、とても敏感な弱い生き物といえます。

 日本では、これらの影響に加えて、稲作の衰退が大きな減少理由の一つになっています。人が里山で作ってきた沢山の水田やため池はカエルたちのすみ場所にかなり貢献したはずです。川の上流部から中流部では、自然状態でそんなに大きな水溜りはなかなかできないでしょう。
 わたしたちがまず出来ることは、日本のお米を食べることだと思います。パンもおいしいですが、ご飯もシッカリ食べていきましょう。

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

みなさま 新年明けましておめでとうございます

人と自然の博物館は今年も1月3日から開館しています。
朝から、人と自然の会の皆さんが子供たちと一緒に遊ぼうと、“凧揚げ”、“羽根つき”、“独楽まわし”など昔ながらの遊びを準備され、大勢の親子連れの皆さんが楽しい一日を過ごされました。


凧を自分の手で作って揚げようということで、親子で作りました。子供たちよりおじいちゃんが張り切って作るという場面がみられました。簡単な凧ですがよく上がります。寒くてもへいちゃら。走り回る子供の後ろで凧が勢いよく上がっています。

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館内サロンでは羽根つきに大人も子供もみな夢中です。相当な運動量ですね。

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独楽まわしは結構難しいものです。大人は、昔遊んだ記憶をよみがえらせて張り切っています。子供たちは、一度おぼえるとすぐに上達します。

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今年の干支ネズミにちなんだ展示もやっています。

ネズミといったらハツカネズミやドブネズミくらいしか思いつかなかったのですが、こんなにいろんなネズミが居るとは驚きです。植物にもネズミにちなんだ名をもつものが多くあり、ネズミは私たちの生活の中でたいへん身近な動物だということをあらためて思いました。

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こちらは14日まで展示していますので、ぜひお立ち寄りください。


本年もいろいろな催しで楽しめる“ひとはく”をよろしくお願いいたします。
                              (企画調整室  高橋 晃)

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