| 交通アクセス | バリアフリー/ユニバーサルサービス一覧 |
文字サイズの変更

ご利用案内

交通アクセス

利用案内(観覧料金)

団体でのご利用

バリアフリー/ユニバーサルサービス一覧

ひとはくの展示

セミナー情報


ひとはく活用術

移動博物館車 ゆめはく

ひとはくセミナー倶楽部

ひとはく新聞ハーモニー

恐竜化石

ひとはくKids

行政や企業の方へ「シンクタンク事業」

学校関係者の方へ「学校教育支援」


マルマルアナアナ

2025年8月10日
ひとはくに隣接する深田公園の
緑道沿いには、ケヤキ(ニレ科)
が多く植えられています。

夏には、それらのケヤキの
幹や枝、葉などに、
たくさんのセミ類の抜け殻が
見られます(もちろん、他の
種類の植物にも 抜け殻は
あります)。

画像をクリックすると、写真が
拡大するものがあります。

250808 keyaki no miki ni aru semi no nukegara s-IMG_7465.jpg250808 semi no nukegara ga keyaki no miki ni s-IMG_7069copy.jpg










▲ケヤキの幹や枝などにある
セミ類の抜け殻(2025年8月8日撮影)


あるケヤキの高木の根元に
いくつもの丸い穴が
開いていました。

s-250808 keyaki no chikaku no semi no youcyuu ga chihou ni deta ana IMG_7064 copy.jpg











▲地表に開いた丸い穴
(2025年8月8日撮影)

それらの穴は、セミ類の幼虫が
土壌中から地表にでてくるときに
開けた穴のようです。

丸い穴の直径は、約 2㎝です。

このケヤキの高木の幹には、
毎年この時期に、たくさんの
セミ類の抜け殻が見られます。

また、その木の根元には、
たくさんの丸い穴が
見られます。

7月の上旬から、この高木の
ケヤキをときどき
観察していると・・・、

7月16日は、まだ地表の丸い穴は
見つけられず、幹にもセミ類の
抜け殻は見当たりませんでした。

250716 keyaki no kouboku no miki IMG_4224.JPG250716 keyaki no kouboku no sita IMG_4222 copy.JPG










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月16日撮影)


7月17日は雨が降りました
(三田市の日降水量52.5mm)。


その次の日の7月18日は、幹に
セミ類の抜け殻が 3ケ以上、
幹の近くの地表には 丸い穴が
3ケ以上ありました。

s-250718 keyaki no kouboku no sita IMG_4312 copy.jpg250718 keyaki no kouboku no sita no jimenn ni ana IMG_4321 copy.JPG










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月18日撮影)

さらに、7月20日には、幹に
セミ類の抜け殻が 7ケ以上、
幹の近くの地表には丸い穴が
7ケ以上ありました。

s-250720 keyaki no kouboku no miki ni semirui no nukegara IMG_4645 copy.jpgs-250720 keyaki no kouboku no shita no jimen IMG_4651 copy.jpg










▲高木のケヤキの幹と、幹近くの地表
(2025年7月20日撮影)

7月17日から8月6日まで 雨は降らず、
8月7日にようやく?
三田市で降雨(日降水量43.5mm)
がありました。

8月8日に、1m×1mの範囲で、
どれくらいの数の丸い穴が
開いているのか調べてみました。

調べる前に、落ち葉や太い落ち枝
などはできるだけ除きました。

s-250808 keyaki no chikaku no semi no youcyuu ga chihou ni deta ana s-IMG_7538.jpg









▲ケヤキの高木の近くで地表の
丸い穴を調べた1m×1mの枠

1m×1mの範囲で見られた
セミ類の幼虫が土壌中から
地表に出てきた丸い穴
(マルマルアナアナ)が
28 ケありました。

これって、多いのかな?
少ないのかな?



さて、山中式土壌硬度計
という土壌の硬さを調べる
装置で、地表から4㎝までの
硬さ(指標硬度;mm)を
調べてみました。


250808 yamanakasiki dojyoukoudokei s-IMG_7627.jpg










▲土壌の硬さ(指標硬度)を
測るための山中式土壌硬度計
(写真右側)

穴が少ない場所の指標硬度(mm)は、
最小から最大の値が、17~20mm、
10回の測定の平均値が 18.4mm

穴が多い場所の指標硬度(mm)は、
最小から最大の値が、13~17mm、
10回の測定の平均値が 14.9mm

この指標硬度の値が大きい方が
土壌がより硬いということ
になります。

セミ類の幼虫が土壌中から
地表に出てきた丸い穴が
少ないところの方が、
より硬いようです。

また周辺の森林土壌の表層の
指標硬度の値(15mm以下)と
比べると「穴が少ない場所」の
値はやや高い(土壌が硬い)
です。

皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。


よかったら、関連ブログ
(下記)も見てください。

ミンミンアリアリ
2025年8月 8日
https://www.hitohaku.jp/blog/2025/08/post_3308/

綱渡りしているの、だぁ~れだ
2025年7月21日
https://www.hitohaku.jp/blog/2025/07/post_3302/




              研究員 小舘
Copyright © 1992-2023, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.