ひとはくに隣接する深田公園には
様々な木が植えてあります。
8月8日の昼ごろ、深田公園で
ケヤキ(ニレ科)の高木の幹に
アブラゼミ(セミ科)がいる
と思って、カメラを向けると、
近くにミンミンゼミ(セミ科)
も いました。
画像をクリックすると、写真が
拡大するものがあります。

▲ケヤキの幹に止まっている
アブラゼミ(写真中央下)と
ミンミンゼミ(写真やや右上。
地表から45㎝くらいの高さの幹上に)
ちなみに、このケヤキの高木は、
高さが約12m、地表から高さ1.3mの
幹直径(胸高直径(DBH)という)
が 36.6cmです。推定樹齢50~60年。

▲ケヤキの高木
ミンミンゼミの方に近づいて
写真を2~3枚撮ったところで、
ミンミンゼミは すぐに飛んで
行ってしまいました(ちなみに
アブラゼミは、そのままです)。

▲飛んで行ってしまったミンミンゼミ
ミンミンゼミが ケヤキの幹に
ストローみたいな口である、
口吻(こうふん)を刺していた
場所から、ジワ~と
透明な樹液がでてきました。
その後すぐに、アリ類が
近づいてきてきました。
1分以内に6匹。

▲樹液が出だして1分以内の状態
1~2分経つと、アリ類は12匹に。

▲樹液が出だして1~2分の状態
7分以上経つと、樹液も垂れてきて
面積が広がり、アリ類は27匹に
なっていました。


▲樹液が出だして約7分の状態
(地表に近いところの幹にいる
のはアブラゼミ)
もう、アリあり状態(ミンミンから
アリアリ)です。
どうやら、このケヤキの高木に、
他にも、アブラゼミやクマゼミ
(セミ科)などのセミ類が
同様に樹液を吸っていたようです。
それらが飛び去った後、
アリ類が集まった場所が、
さきほどのミンミンゼミが
いた場所の近くに
いくつか見られました。

▲ケヤキの幹にアリ類が集まって、
いくつかの黒っぽい斑に見える状態
だから、アリ類が新しく樹液が
出だした場所にすぐに来れた
のだと思われます。
セミ類がケヤキの幹に穴を開けて
樹液を出してくれるのは、
アリ類にとっては「アリがたい」
ことなのでしょう。
皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。
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(下記)も見てください。
セミ・ツリー
2024年8月 8日
https://www.hitohaku.jp/blog/2024/08/post_3130/
喫茶ケヤキのお客さん
2024年8月 8日
https://www.hitohaku.jp/blog/2024/08/post_3129/
研究員 小舘