日本では草原面積がこの100年で1/8に減少、国土の1%に満たない状態となっています。
この講座は3回にわたって、草原の生態系の現状や、そこでの植物の多様性の減少の危機、草原を守るための管理方法やしくみづくりについて、六甲山地東お多福山草原を事例にしながら座学と野外観察を交えて解説します。
1回目の今日は、「失われつつある草原生態系の現状を知ろう」ということで、草原とはどういうものをいうのかなど、「草原」の基本について学びました。
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草原は、樹木の侵入がほとんどない「自然草原」、人の営みにより維持されている「半自然草原」、人の手で植栽された「人工草原」に分けられます。
日本には、自然草原が少なく、植樹木が育ちやすい環境です。
草原の基本的なことを学びながら、草原で育つ代表的な植物を、季節ごとに見ていきました。
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そして、草原を維持していくうえで、知っておきたい植物の基本的なことについて、確認していきました。
今日のセミナーで、草原の基本的な事柄を学ぶことができました。
次回第2回目では、草原の現状を知るということで、東お多福山へ出向き、現地調査を行います。
また、第3回目では、第1回の講義、第2回の現地調査を踏まえ、「草原を未来に引き継ぐ方法」として、保全のために何が必要なのか、社会の体制を整え、仕組みをどう作っていくか、私たちにできることは何なのかを考えていく形で進めていきます。
◎参加したみなさまのコメント
・東お多福山の保全に取り組んでいます。基本的なことを学びたいと思って参加しました。
・ホームページでこのセミナーを知りました。よくわかりました。
・今度の現地調査が楽しみです。
・別の団体で保全に取り組んでいます。フェイスブック仲間です。橋本研究員の講義を何度か受講したことがあり、今回も参加させていただきました。
・自分の進路についつなげるために、勉強しようと思い参加しました。
◎橋本主任研究員より

身近な小さな草地でも山地の大規模な草原でも、人の関わりを失うと草原生植物の多様性が失われてしまいます。
草原に興味を持ち、後世に残したいと感じている方が、活動をはじめるきっかけとなる内容を届けていきたいです。
(文責 生涯学習課 ※この記事に関するお問い合わせは、生涯学習課までお願いします。)