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9月10日に,京都府の特定外来生物バスターズ事業立ち上げの会議に出席してきました.京都府では,外来生物の早期発見と早期駆除に取り組む体制を構築するため,まずは,ヒアリとクビアカツヤカミキリ,オオバナミズキンバイを対象として,行政と企業,市民との協働による特定外来生物バスターズ監視隊を立ち上げることになりました.その第一回会合として,京都府の市町村の職員の方々に参画いただき,ヒアリについての講習も行いました.

 ヒアリと戦うには,日本に侵入したヒアリが営巣し,新しい羽アリを飛ぶす前に見つけて,駆除するしか手がありません.アメリカの研究では,ヒアリの巣は,早い場合で,営巣して7ヶ月ほどで羽アリの生産を始め,その後は,年間3,000頭近い有翅の新女王とオスアリを巣から周囲に分散させることがわかっています.有翅女王アリは,自力で2km,風に乗れば5kmほど,四方八方に飛翔分散して新しい巣を作ります.こうなってしまっては,ヒアリを駆除するのが不可能になるだけでなく,その密度や分布範囲を抑えることさえ難しいくなるのです.しかし,ヒアリを監視する目を増やし,広げることは,行政だけでは対応できません.企業や市民との協働による監視網を構築していくことが必要不可欠です.京都府の特定外来生物バスターズ事業は,地域の安全な暮らしを守るために,国まかせではなく,地方自治体が主体的に始めた,まさに先進的な取り組みです.この京都府の試みは,きっと,ヒアリ監視網が日本全国の地方自治体へと広がっていく契機になるでしょう.

今回の会議の意見交換でも,地元に自然史博物館等があり,ヒアリなどの外来生物の標本資料を閲覧したり,専門家のアドバイスを得られる環境が,強く求められているのかが,よく分かりました.中にいると,自分たちの存在や活動の価値に気づかないものです.今後も,微力ではありますが,博物館資料やその研究成果の活用して,日本の生物多様性と,地域の安全安心の暮らしを守れるように貢献できればと思っています(系統・昆虫 橋本佳明)

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