丹波の雲海

2009年11月25日

 みなさんは雲海を見られたことはありますか?飛行機に乗れば上空から雲が海のように広がっている様を見ることができますが、地上でも見ることができるんですよ。

 雲海というのは、山間部などでの放射冷却によって、霧が広域に発生する自然現象のことで、まるで、雲の海に山々が島のように浮かんでいるように見えることから雲海と呼ばれるています。

 丹波地方では秋から冬にかけて「霧」が発生し、雲海も非常に見やすいです。この霧のおかげで篠山の黒豆は日本一おいしくなるともいわれています。丹波市内の県立柏原高等学校の校歌の冒頭には、「霧の底より あれいずる・・・・」という歌詞もあります。下の写真は丹波市青垣町にある岩屋山山頂(標高718m)からの眺めです。この日も5,6人の方がカメラを構えていました。

 

日の出前の幻想的な景観

   11月24日  午前6時10分(日の出約30分前)↑  午前6時40分頃↓

午前6時40分過ぎ ようやく日の出です 雲海がどうやって発生するのか、ごく簡単に原理を説明すると・・・・
 夜半、山間部などを低気圧が通過して湿度が高くなった時、放射冷却によって地表面が冷え、それによって空気が冷やされていきます。ここで風の流れがない場合に、冷えた空気は(ボウル状の地形のため)その場に留まり、さらに冷却され続けます。やがて一帯が飽和状態となり、空気中の水分が霧となって発生します。この時の様子が、山頂などの高所からは雲海として観察できるというわけです。

 

   雲の海に浮かぶ島?!   これって、雲の海の上に浮かぶ島のように見えませんか?

 実際に見ると、本当に雲が海に見えて、山々がその海に浮かんでいるように見えるんですよ。日の出の時間帯はもっとも気温が下がる頃ですし、山の上ですから冷え込みさえ覚悟できれば、年内くらいならまだ見ることができると思います。是非一度見に行かれては?

 

情報管理課:八尾寒いですよ

 

Copyright © 1995-2014, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.