今回のインドネシア滞在中、唯一、森を訪れることができたGede Pangrango National Parkという国立公園を紹介します。最高峰は3000mを超えており、公園の玄関口となる町チボダスでも1250mあります。週末になると避暑地として利用する人が多く、私たちが移動した土曜日は、早朝からボゴールやジャカルタからチボダスへ向かうたくさんの車で渋滞していました。


javatea.jpg途中、朝食を食べに立ち寄った食堂からは眼下に茶畑がたくさん見えました。ジャワ島で茶畑を見ながらいただくホントのジャワティー?

2時間半ほどのドライブで目的地であるチボダスに到着し、9時から登山を開始しました。一日で山頂まで登るのはちょっと難しいので、今回は2100mにあるAir Panas(インドネシア語でAirは水、Panasは熱いという意味で、お湯が出ている)を目指して歩きました。

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登山といってもひたすら写真撮影しながら登るので、ゆっくりしたスピードです。わたしも果実を見つける、これ何が食べるのだろうか?と思いながらついつい写真を撮ってしまいます。熱帯山地林を訪れるのは初めての経験でしたので、普段、調査を行っている森との相違点を楽しみながら上を目指しました。林冠を構成するのは、ツバキ科のイジュSchima wallichiiやマキ科のDacrycarpus imbricatusなど。これらの樹木の幹には、着生植物やコケがたくさん見られる森でした。

 

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途中に昼食休憩をはさみ、調査候補地の下見などを行いながら13時ごろに目的地であるAir Panasに到着。熱いところは45度くらいの温泉がわき出ているそうで、登山客の中には、お湯につかっている人もいました。

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湯気でいっぱい。

帰りはサクサクと歩いて下山したので、ふもとに到着したのは午後5時ごろ。ほぼ一日歩き続けて熱帯山地林を堪能しました。でも着生植物まで含めた調査はなかなか大変そうです。

北村俊平

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