ボルネオ現地リポート 第2回

 第1回のリポートをblogにアップしてからというもの、やはりジャングルの中は携帯電話はもちろん
通じないし、インターネットの環境も整っておらず苦労しましたが、なんとか2回目のアップを試みて
います。しかも通信速度が遅いので、文字情報だけに・・・・残念ですがお許しください。


 29日に、コタキナバルからラハダトゥへ国内線で移動しました。新幹線の1車両分ほどの席の小型
のプロペラ機でキナバル山を眼下に見下ろしながら、およそ1時間で到着。
 4駆の自動車と中型のバスと、ワゴン車など数台に分乗してダナムヴァレーの研究用ロッジへ3時間ほどすごい道を走りました。研究用ロッジでは、ジャングルの研究者が滞在するための質素な宿舎で2泊しました。シャワーは水だけ、電気も夜の12時には遮断される、まさに研究用の施設でした。
 着いた日の夜はライトトラップの1回目を観察しました。

 30日。起床は6時の予定でしたが、5時過ぎには起きて、宿舎の周辺を自主的に観察して回る子も多くいました。
 6時30分から全員で早朝トレッキング。8時に食堂で食事の後9時30分から午前の自然観察トレ
ッキングに。午後にはセンターの前を流れる川で、水生生物の観察とその観察記録の発表会をしました。
夜もフィールドセンター周辺を観察。この日のライトとラップには、バイオリンムシが来ていました。
とにかく歩いて観察します。そして何か動物や昆虫、植物があると、子どもたちは手に手にデジカメを
持って、一斉に撮影会のようになります。

 31日。朝の6時30分から早朝のバードウォッチングにでかけました。8時から朝食を食べ、9時
すぎから午前の自然観察トレッキング。
 そして、昼食後また4駆に分乗してレインフォレストロッジへ向かいました。この日は途中で森林を
伐採して運ぶトレーラに10台ぐらいすれ違いました。そして、レインフォレストロッジに到着後すぐ
にトレッキング。夕食後は、ナイトドライブのグループとナイトウォークのグループに分かれ、夜のジ
ャングルを観察しました。トレッキングに出かける時はだいたい4つのグループが別々のコースを進み
ます。ですから、出会える動物も昆虫も必ずしも全員が同じものを見ることができるということではあ
りません。オランウータンが餌を食べているところに遭遇できるグループもあれば、ヒヨケザルが飛ぶ
瞬間を目撃できるグループもあります。
 宿舎に帰ってから、お互いに撮影してきた動植物の写真の見せ合いをしたり、食事の時に情報交換をしたりと、大人顔負けの写真家や動物・昆虫発見者がたくさんいました。

 8月1日。6時30分から朝の自然観察。レッドリーフモンキーの朝食にも出くわしました。タマヤ
スデを手のひらに乗せて、コロコロもてあそぶ子もいました。朝食の後午前のトレッキング。ロッジの
川をはさんだ反対側の展望台まで自然観察しながら歩きます。日本では見たこともないような大きな葉っぱでうちわのかわりにしながら歩きました。途中、昔の埋葬場の後を見て展望台へ。
 熱帯のジャングルはとにかく暑い。汗がいくらでも出てきます。その分出かける時には常にペットボ
トルの水を携えていきます。これがまた荷物になって重く、肩紐が肩に食い込んでつらかったです。
 展望台からの帰り道の途中,お待ちかねのジャグジープールにいきました。そこは小さな滝つぼで
すぐさま子どもたちは着替えて水に飛び込みます。これがかなりの人気で、事前に水着を着込んででかけた子もあり、ひとしきり遊び、汗を流しました。
 午後は、高橋校長先生のお話を聞き、今回のジャングル体験で一番印象に残っているものをそれぞれ大きな画用紙1枚に一人ずつ絵を描いてまとめました。夕方から1時間のトレッキングをし、食後には昨日のグループと入れ替わってドライブとウォークをしました。タランチュラがいたり、巨大なナナフシがいたり、子どもたちは撮影に大忙しでした。中には、バッテリーが途中でなくなり残念がる子や
フィルムが残り少なくなったりと、ハプニングはあったものの、いろんな種類の動植物を観察すること
ができました。

 明日はいよいよキャノピーウォークに出かけます。
 残り少なくなったジャングル体験。残された体験も有意義に過ごしてほしいと思います。


 (今回のレポートでは写真をお送りすることができず大変残念ですが、子どもたちはすばらしい写真
をたくさん写していますので、帰国後のお土産話をどうぞお楽しみにお待ちください。)

                                        西岡:八尾

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