河南堂珍元斎でございます。

さて、「フラハチ君の冬越し」の一席でございます。フラハチ君については前のブログ、捕獲大作戦!(その1http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post446/ その2 http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post_449/ )、飼育中(http://www.hitohaku.jp/blog/2009/09/post_464/)をお読みいただき、

今回はその続きで、秋から冬にけてのレポート!

まずは秋編から。捕獲から2カ月たった11月1日。秋も深まり、冬越しと観察のため、大谷研究員の観察箱に引っ越ししたフラハチ君たち。どういてるかなと巣をのぞいてみました。(以下 フラハチ=フ  珍元斎=珍 大谷研究員=大と表記)

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フ:「あっ、また、へんなおっさんが来たぞ・・・」

珍:女王バチさんは一生懸命1日1,500個の卵をうみ、働きバチたちはそれを喜ぶかのように、女王バチを中心に輪になって踊っています。いや、それとも、お世話をしているのでしょうか?

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フ「アホかいな、わしらは、女王バチさんのにおいをかがしてもろとんやがな。卵産みはったんを喜んで踊っとうわけでも、お世話しとうわけでもないがな。」

大:そうなんです。ロイヤルコートって呼ばれる行動で、働きバチにとって女王バチのにおいは精神安定剤のような効果があるんです。DSCF0442.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珍:あっ、働きバチが帰ってきて巣の中へ・・・・

尻ふりダンスです。自分が蜜をとってきた場所を教えているのでしょうか?

 

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フ:「尻の先はちゃんと蜜をとった方向をさしとうけど、わしら、つい興奮が抑えられず、尻を向けてしまうんやがな。」

 

 大:ダンスは本能的な興奮しての行動で、自分が蜜をとりに行った飛行行動を再現しているように思います。ダンスよりもニオイで伝達されているというほうが現実的かと考えています。

 

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珍:よくよく見ると、背番号がついています。野球でもをするんでしょうか。だれがエースで4番なんでしょう?すごいハチたちですね。

 

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 フ「ちゃうがな、貼られたんがな。そのおっさんに。研究やいうて、わしらが生まれたてで、ハリが固まらんうちに、つかんでボンドでつけられるんや。だいぶん慣れたけど、やっぱ邪魔な気するけどなあ。」

 

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大:はい、刺されないように生まれたての子どもに、1時間で3ミリ×5ミリのゼッケンを50枚くらいつけます。それで、番号別に、ハチの行動を追跡調査して研究しています。

 

 

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珍:あっ、これは日本酒。フラハチたちは研究されているだけじゃかわいそうなので、たまには、ごほうびにお酒もらっているんですね。

 

大:いえ、ハチの群をあわせる時に使います。酔ってにおいがわからなくなるんです。観察のためのは数が多すぎたので、フラハチたちの群をわけるため、お酒で酔わせて群の一部を他の群に合流させました。

 

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珍:へえ。どこにいるか酔ってわからなくなるんですか。僕もたまにありますけど・・・。。さあ、うまく冬が越せるかどうか?乞うご期待。

つづく・・・。

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