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先日、雨にぬれて入口付近で羽を休めているイソヒヨドリのオスを研究員の八木さんがパチリと撮影しました。構図がいいですねえ〜。薄暗くてはっきりと色が見えないかもしれませんが、全身の青とお腹のオレンジのコントラストが美しい鳥です。

 

 

IMG_08971.jpgのサムネール画像のサムネール画像

 

和名をそのまま解釈すると「磯にいるヒヨドリ」ですが、ヒヨドリではなく、ツグミの仲間です。わたしが初めてイソヒヨドリを見たのは、大学3回生の頃に訪れた西表島の岩礁。まさに「イソ」ヒヨドリの名にふさわしい場所でした。

 

次にイソヒヨドリを見たのは、それから2年後、調査で訪れていたタイのカオヤイ国立公園という山中でした。「へー、ずいぶん磯から遠いところにもいる鳥なんだ」と思ったのをよく覚えています。ところが宿舎に戻って、Birds of Thailandというタイの鳥図鑑を見て、自分が大きな勘違いをしていたことに気がつきました。

 

イソヒヨドリの学名はMonticola solitariusと言います。学名というのは、全世界で通用する生物の名前のことで、ラテン語で表記します。属名のMonticolaは「山の住人」、種小名のsolitariusは「単独性」といった意味になります。図鑑の生息環境についての解説を読むと「岩場」を好む鳥と書かれています。そう、「磯」は岩場の一つに過ぎないのです。標高数千メートルに達する岩場にも暮らしている鳥のようです。

 

英語ではBlue Rock Thrushと呼ばれています。直訳すると青い・岩・ツグミです。和名よりも正確にイソヒヨドリの特徴をとらえている呼び方かもしれません。実は日本でも最近は磯ばかりではなく、市街地などで見られることが増えている鳥です。実はひとはく周辺でも比較的普通に見られる鳥の一種です。ひとはくブログでも何度かイソヒヨドリが取り上げられています。

 

http://hitohaku.jp/blog/2007/04/post_17/

http://hitohaku.jp/blog/2008/04/post_119/

http://hitohaku.jp/blog/2008/07/post_138/

 

今ブログを読んでいるあなたの身近なところにもひっそりとイソヒヨドリが暮らしているかも!?しれません。

 

自然・環境マネジメント研究部 北村俊平

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