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                                作:鳴目 虫石(なくめ ちゅうせき)

連載1

 

 吾輩はキリギリスである。名前はまだ無い。
 どこで生まれたかというと見当がつかぬ。何とも薄暗いじめじめした草むらのなかで、太陽の光がスポットライトのようにあたり、黄色く輝くおいしそうなタンポポの花をめがけて飛んだ瞬間、吾輩はここではじめて人間を見た。それは、あとで聞くと鳴く虫連携グループ「きんひばり」という種族であった。それは、鳴く虫をこよなく愛すという点では敬愛すべき種族であったが、鳴く虫を捕獲するという点においては、吾輩たちの最大の天敵である鳥や昆虫少年よりもずっと手ごわい人間たちであった。

 その人間の手のひらでじっとしていたが、しばらくすると虫籠にいれられ、人と自然の博物館という恐竜やら動物、虫、植物からヒトに至るまでさまざな多様な自然を研究、展示する博物館のひとはくサロンで飼われることになった。毎日、水の補給とナスビやキュウリ、鰹節といった吾輩の好物を運びにくるので、少々窮屈な暮らしではあるが、乳母や召使いを何人か雇っているようなもので、悪くない暮らしではある。

 吾輩がなぜこんな運命になったかというと、どうやら「初夏の鳴く虫と巡回展 ぎっちょん君参上!」という企画展示を開催する中で、吾輩も展示されることになったからである。吾輩だけでなく他のキリギリスたちもここの博物館の研究員、八木剛研究員の「キリギリスの赤ちゃんを育てよう」セミナーに参加した家族連れにつかまり、各家庭で育てられているようである。

セミナー「キリギリスの赤ちゃんを育てよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・つづく

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