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人工衛星の画像ときいて,何を思い浮かべますか.天気予報などで雲の様子が映し出されたものをみることがありますが,これがもっともなじみ深いものかもしれません.天気予報などで写される画像をよくみると,通常の写真では写らないような細かな雲の様子がとらえられていることがわかります.
 人工衛星のデータは,実は都市の研究にも役に立っています.
人工衛星のセンサーは大きく光学系のセンサーとレーダー系のセンサーにわけることができます.光学系のセンサーは基本的に対象が反射している(放っている)光を捉えるものです.一方,レーダーは衛星から信号を送信し,それが反射される状況を受信するものです.
 光学系のセンサーを使うことにより,いわゆる衛星写真のようなデータを得たり,植物のある領域を抽出したり,地表面の温度を捉えたりすることができます.一方,レーダー系のセンサーを用いることにより地表面の凹凸や標高,その変化などを捉えることができます.この技術は測量や地震などによる地面の高さの変化を捉えることにも用いられたりします.
 ここでは一例として,光学系のセンサーによる画像から地上の植物の量を計算したものをお見せします.明るい色の部分が植物が多いところです.たとえば研究ではこのデータから都市の広域的な緑地の分布をみたり,ヒートアイランドの分布を予測したりすることができるのです.
(客野@自然・環境マネジメント研究部)

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人工衛星からとらえた緑地の分布図

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