ひとはく研究員の発表論文紹介(2017年)

京町家を自然史博物館に~自然史レガシー継承・発信事業の試み~

The first trial of a temporary exhibition in Machiya in KYOTO

2017年2月発行
著者:高野温子
掲載誌:全国科学博物館協議会 第24回研究発表大会、83-89頁、2017年
内容紹介:2019年、京都で国際博物館会議(ICOM)が開催されます。博物館に関心が集まる絶好の機会に、自然史資料の価値を社会にアピールしたいと考えました。京都には残念ながら自然史系の博物館がないため、全国の自然史系博物館8館で連携し、京都市の重要文化財である野口家住宅・花洛庵をお借りして「文化を育んだ自然」をテーマとした企画展を実施しました。わずか2週間の会期でしたが、期間中1000人近い来場者を得て好評のうちに終了しました。
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企画展「文化を育んた自然」の展示風景


ボルネオ島熱帯林のアリ・シロアリ類の巣から排出される二酸化炭素量について

CO2 emission from subterranean nests of ants and termites in a tropical rain forest in Sarawak, Malaysia

2017年5月発行
著者:Mizue Ohashi ,Yoshiaki Hashimoto, et. al
掲載誌:Applied Soil Ecology 117-118 (2017) 147-155
内容紹介:ボルネオ島ランビルで,アリ36種113の巣とシロアリ10種20の巣から排出されるCO2量を測定しました.これだけの種数と巣数でCO2量を測定したのは世界ではじめてです.その結果,熱帯で巨大なバイオマスを誇る社会性昆虫アリとシロアリの巣がCO2発生のホットスポットになっていることが明確になりました.これは,陸上植物バイオマスの約57%を占める熱帯林の炭素収支機能を十分に理解する上で、社会性昆虫類の多様性研究が重要であるかを示しています.
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巣からのCO2排出量の測定装置


ETaxonomic study on Japanese Salvia (Lamiaceae): Phylogenetic position of S.akiensis, and polyphyletic nature of S.lutescens var. intermedia 

日本産アキギリ属の分類学的研究:テリハナツノタムラソウの系統的位置とナツノタムラソウの多系統性について

2017年
6月発行
著者:高野温子
掲載誌:Phytokeys  80巻、87-104、2017年
内容紹介:この研究は日本産アキギリ属の系統について調べたものです。2014年に新種として記載されたテリハナツノタムラソウは、今回の研究によりタジマタムラソウと近縁であることが示唆されました。またナツノタムラソウは関東と近畿に隔離分布するとされてきましたが、関東と近畿の集団は系統的に異なっており、多系統であることが示されました。
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図a. 関東のナツノタムラソウ。矢印は葯隔
の基部を示しており毛が無い.
図b. 近畿のナツノタムラソウ.赤丸は葯隔の基部で白毛がある.毛の有無が両者を分ける特徴となる



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