葉が花に危険を知らせる ― コモウセンゴケで「過去の食害経験」に応じて花の防御を強めることを発見 ―
葉が花に危険を知らせる
― コモウセンゴケで「過去の食害経験」に応じて花の防御を強めることを発見 ―
1 趣 旨
鳴門教育大学の田川一希准教授、兵庫県立人と自然の博物館の大崎遥花研究員、愛知教育大学の渡辺幹男教授らの研究グループは、食虫植物コモウセンゴケ Drosera spatulata において、葉が食害を受けた経験が、その後の花の防御行動を強めることを世界で初めて明らかにしました。
コモウセンゴケの花は、幼虫などが触れると数分で閉じ、将来種子になる胚珠を守ります。しかし、花を閉じることは送粉や繁殖にも影響するため、不要な刺激で花を閉じることは植物にとって不利益になります。
本研究では、前日に葉へ人工的な食害を与えたところ、その後の花は、同じ刺激を受けてもより強く閉じることが分かりました。つまり植物は、現在受けた刺激だけではなく、過去の食害経験も利用して今受けた刺激の信憑性を評価し、防御行動を調節していることが示されました。
この成果は、植物が葉と花の間で情報を共有し、状況に応じて防御を調節する能力を持つことを示すものであり、植物行動学や植物の情報処理機構の理解に新たな知見を提供します。
本研究成果は国際学術誌 Ethology に掲載されました。
2 詳細
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別紙PDFファイル
3 論文標題
英文:Leaves Alert Flowers: Prior Leaf Herbivory Enhances Contact-Induced Defensive Floral Closure inDrosera spatulata (Droseraceae)
和訳:葉が花に危険を知らせる ―葉の食害経験によるコモウセンゴケの花閉鎖防御の促進―
4 執筆者
鳴門教育大学 田川一希 准教授
兵庫県立人と自然の博物館 大崎遥花 研究員
愛知教育大学 渡辺幹男 教授
5 担 当
兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部 生態研究グループ
大崎 遥花 研究員 電話 079(559)2001 (代表)









