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AI画像認識システムを用いた植物の種名判定システムを開発

AI画像認識システムを用いた植物の種名判定システムを開発
~熟練した技術が必要な種の判定のサポートに期待~


1 概要

 島根大学生物資源科学部生命科学科の秋廣高志助教、総合理工学部知能情報デザイン学科の白井匡人助教、島根県立三瓶自然館サヒメルの井上雅仁博士、兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館の高野温子博士、福島大学共生システム理工学類の黒沢高秀教授、鹿児島大学総合研究博物館の田金秀一郎特任助教、株式会社TRWorkers、株式会社アルファ水工コンサルタンツらの研究グループは、AI画像認識システム注1)を用いた植物の種名判定システムを構築しました。
 本研究成果は、国際学術誌『Scientific Reports(サイエンティフィック・リポーツ)』に5月16日にオンライン公開されました。

 ■本研究のポイント
  • 大学や博物館には植物標本注2)がたくさん収蔵されています。これらの植物標本をスキャナーやカメラでデジタル画像化し、その画像をAIによる画像認識システムにより学習させることで、植物分類群の名前を当てることのできるシステムを構築しました。
  • 本研究で構築したシステムは2,171分類群について96.4%の正答率を誇ります。
  • 本研究は、生物学と情報工学の融合により得られた成果です。また、複数の博物館や大学、民間企業の知識と技術の組み合わせによって得られた成果です。
 ■用語解説
注1)画像認識システム 画像に写っているものを認識し、取り込まれた画像データの特徴をさまざまな学習機で分析して、新たな画像を識別する技術です。
注2)植物標本 植物を採取し、新聞紙等で脱水した後、台紙に固定した標本。採取地や採取場所、採取人、同定人などの名前をかいたラベルを貼って保存します。

 ■研究プロジェクトについて
  本研究は、住友電工グループ社会貢献基金、科研費(21K06307 田金.,19K06832 高野., および18H04146 黒沢)の支援を受け、実施されました。

2 詳細

 別紙のとおり(※下のボタンをクリックしてください)
  別紙PDFファイル 

3 論文情報

 (1) タイトル
  Development of a system for the automated identification of herbarium specimens with high accuracy
  (植物標本の種名を自動かつ高精度で判定するシステムの開発)

 (2) 著者
  白井匡人*1、高野温子*2、黒沢高秀*3、井上雅仁*4、田金秀一郎*5、谷本朋也*6
  小金山透*7、佐藤平行*7、寺澤知彦*7、堀江岳人*7、萬代 功*8、秋廣高志*6

 *1島根大学総合理工学部 *2兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館
 *3福島大学共生システム理工学類 *4島根県立三瓶自然館サヒメル *5鹿児島大学総合研究博物館
 *6島根大学生物資源科学部 *7株式会社アルファ水工コンサルタンツ *8株式会社TRWorkers

 (3) 掲載誌
  Scientific Reports
  (https://www.nature.com/articles/s41598-022-11450-y

4 問い合わせ先

 兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 教授 / 兵庫県立人と自然の博物館 主任研究員 高野 温子
 電話:079-559-2001(代表)
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