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臨時展示「世界最小の恐竜卵を発見!~篠山層群より発掘された獣脚類恐竜の卵・卵殻化石~」

1 主旨

 2019年1~3月にかけて丹波市山南町において実施した大規模発掘調査により、発見した卵や卵殻片、並びに小型脊椎動物等の化石について、調査研究を進めたところ、これら卵殻化石には小型獣脚類恐竜の卵殻が4種類含まれ、内1種類は新卵属・新卵種、また内1種類は新卵種であることが明らかになりました。新卵属の化石は世界最小の恐竜卵と考えられています。この研究成果は論文にまとめられ、Cretaceous Research誌(査読付き国際学術雑誌)に投稿し、受理・出版されました。本論の出版を受け、当館にて臨時展示を実施します。

2 展示概要

 (1) 期 間 令和2年6月30日(火)~令和2年9月13日(日)
        ※開催期間が8月31日(月)から延長になりました。
 (2) 場 所 兵庫県立人と自然の博物館 3階「丹波の恐竜化石」展示室
 (3) 展示物 上記産出化石8点、記載論文、パネル4点
 (4) 参加費 無料(入館の際に観覧料のみ必要)

3 論文の概要

 (1) 標題
  英文:Exceptionally small theropod eggs from the Lower Cretaceous Ohyamashimo Formation
      of Tamba, Hyogo Prefecture, Japan
  和訳:兵庫県丹波市、下部白亜系篠山層群大山下層より発見された極めて小さな獣脚類恐竜の卵化石
 (2) 掲載誌
  「Cretaceous Research」(査読付き国際学術雑誌)、出版社:ELSEVIER(エルゼビア)社、オランダ
 (3) 執筆者
  田中 康平 助教※1、Zelenitsky, D. K. 准教授※2、Therrien, F. 研究員※3、
  池田 忠広 主任研究員※4、久保田 克博 研究員※4、三枝 春生 主任研究員※4、
  田中 公教 恐竜化石総合ディレクター※4(現、丹波市教育普及専門員)、生野 賢司 研究員※4
  (※1筑波大学、※2カルガリー大学・カナダ、※3王立ティレル古生物博物館・カナダ、
   ※4兵庫県立大学・兵庫県立人と自然の博物館)
 (4) 検討した標本
  卵殻化石(約1300点)
 (5) 特筆すべき点
  • 約1300点の卵殻化石を確認し、獣脚類恐竜の卵殻が4種類含まれていることが分かった。
  • これらの内、1種類を新卵属・新卵種のヒメウーリサス・ムラカミイ、別の1種類を新卵種のサブティリオリサス・ヒョウゴエンシスと命名した。現時点でヒメウーリサスは世界最小の(非鳥類型)恐竜卵である。
  • 丹波市では、今回発掘の卵層準と以前の丹波竜層準から合計6種類の恐竜卵殻化石が確認された。丹波は前期白亜紀の地層において、世界で最も卵殻化石の種類が豊富な地域となった。
  • 骨化石だけでは未知であった篠山層群の多様な小型恐竜相が明らかになった。
  • 前期白亜紀末にこのように体サイズが極端に矮小化したものが生じた生態的要因については、今後の化石発掘に伴う当時の生物相の解明の進展とともに、実りある議論の一つとなる調査事例である。
eggshell-fossil2020-image.jpg兵庫県丹波市上滝において、新しい層準から4種類の卵殻化石が確認されました。

 【資料】ヒメウーリサス・ムラカミイと推定されるその親恐竜の復元図。姫君は大きさ比較のため。
     復元画提供:長手彩夏氏。
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4 担当

 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境評価研究部 主任研究員 池田 忠広、研究員 久保田 克博


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