部門紹介森林動物研究)|研究内容教員紹介森林動物系

研究内容

森林動物系

兵庫県には豊かな自然環境が残されており、ニホンジカやイノシシなど約40種類もの野生動物(哺乳類)が生息している。 多様な野生動物が生息できる自然環境に恵まれる一方、地域住民と一部の野生動物の間には、農林業被害や生活被害、生態系被害などの深刻な軋轢が生じており大きな社会問題となっている。 そこで森林動物系では、野生動物の個体群の保全と人との軋轢の軽減を図るための保護管理体系の構築や技術開発に関する研究を進めている。
森林動物系の教員は、兵庫県における野生動物保護管理(ワイルドライフ・マネジメント)のための研究拠点施設である「兵庫県森林動物研究センター(以下、センター)」の研究員を併任している。 センターは、科学的・計画的な野生動物保護管理に取り組むための行政支援組織として平成19年4月に設立された施設であり、これまで野生動物の生息状況や被害に関する継続的なデータ収集体制を構築し、科学的データに基づく野生動物管理について全国をリードする研究を行ってきた。 森林動物系の教員はセンターにおいて、野生動物の個体数や分布、生息地の状況といったデータを収集・分析し、特定鳥獣保護管理計画の策定支援などを行うほか、捕獲技術の開発や被害防除のための地域支援活動、ツキノワグマ等の野生動物の出没対応など現場での実践活動にも取り組んでいる。

森林動物研究部門

森林動物研究部門

野生動物の保護管理を行うための基盤となる生息状況や被害状況のモニタリングおよび科学的データに基づいた管理・対策のあり方について調査研究や技術開発を行っている。 特に野生動物の分布と個体数の把握やその動態の将来予測、農林業被害・生活被害・生態系被害の分析とその対策、動物の行動特性の解析や栄養・繁殖・遺伝的多様性のモニタリング、地域個体群の健全性評価に関する研究などを行っている。 また、効率的な捕獲技術などの開発、資源としての野生動物の有効活用など現場のニーズに応じた技術開発も行っている。

【研究テーマ】

  • 野生動物(シカ・イノシシ・サル・ツキノワグマ・外来生物)個体数管理・被害対策等に関する研究
  • シカ・イノシシ等の捕獲技術の開発・体系化・指導体制の確立
  • 野生動物個体群の健全性モニタリング方法の開発
  • 都市環境におけるイノシシ・アライグマの出没行動と出没予防・対策技術の確立と普及
  • ニホンジカの捕獲から処分までの体制基盤整備と食資源化
  • ニホンジカの生息下における適正な森林管理のための技術体系の確立
  • 絶滅が危惧されるニホンザル地域個体群を対象とした保護管理体系の確立
  • 地域における獣害対策の自立化支援のための研究
  • 野生動物医学による地域個体群の健全性診断や保全対策に関する研究
  • 遺伝的多様性のモニタリング法の開発とその応用に関する研究
森林動物系 研究施設(兼務先)
森林動物研究センター

森林動物研究センター

〒669-3842 丹波市青垣町沢野940
TEL: 0795-80-5500

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