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現在の主な収蔵資料


二 化石



1 イクチオサウルス(魚龍・爬虫類、イギリス・ケンブリッジシャー産)
 中生代の代表的な海棲爬虫類です。標本はジュラ紀のもので、本体の長さは3.92mもあり、日本国内では最大級です(右写真参照)。

プテリゴートゥス(ウミサソリ・節足動物、合衆国・ニューヨーク州産)
 ウミサソリ類は古生代のオルドビス紀からペルム紀にかけて知られています。この標本は特に繁栄したシルル紀のものです。体長2.3mに達するものもあります。汽水−淡水成堆積物から産出します。

3 ボトリオレピス(甲冑魚・魚類、カナダ・ケベック州産)
 古生代デボン紀は魚類時代とも称されるほど魚類の繁栄した時代で、甲冑魚はその時代を代表する魚です。頭部と胸部は硬い装甲でおおわれ、左右の刺状の胸びれで水底をはうように移動したと思われます。

4 ウィンタクリヌス(ウミユリ・棘皮動物、合衆国・コロラド州産)
 ウミユリは古生代から中生代にかけて繁栄した海棲動物で、新生代にはいると衰退に向かい、現在では、「生きた化石」の部類に属します。日本の古生代の石灰岩中にも多量に含まれていますが、保存の良い標本はほとんど産出していません。化石ウミユリの大部分は海底に付着して生活していましたが、ウィンタクリヌス属(中生代白亜紀)は自由遊泳性でした。約1×0.7mのプレート上に極めて保存の良いウミユリが密集しています(右写真参照)。

5 メソヒップス(馬・哺乳類、合衆国・サウスダコタ州産)
 馬の進化では蹄の形態と体の大きさの変化が顕著です。新生代古第三紀漸新世のメンヒップスは、比較的初期の馬で、肢は四本とも三趾(現生の馬は一趾)です。高さは平均61cmでやや大きい犬くらいです。標本は母岩つきで、産出した状態そのままを示しています(右写真参照)。

6 スカウメナキア(肺魚・魚類、カナダ・ケベック州産)
 古生代デボン紀の代表的な魚類の一つで、甲冑魚や植物の化石を伴います。

7 プレシオサウルス(長頸龍・爬虫類、イギリス・ケンブリッジシャー産)
 中生代ジュラ紀の代表的な海棲爬虫類の一種です。標本は、本体の長さは3.47mで、化石として残りにくい頭部の保存状態が比較的良好です。


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Copyright(C) 1998, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1998/03/27