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さまざまな木材

 私たちの暮らしの中で使われている木製品は、いろいろな樹種の木材から造られています。3種の木材内部を顕微鏡で覗いてみました。外見は同じような木材ですが、樹種によって構成している細胞の形や配列がさまざまで、内部構造は驚くほど多様です。
 木材の顕微鏡写真は横断面と縦断面で、いずれもサフラニンとファーストグリーンによって染色しています。

(系統分類研究部  高橋 晃)   


スギ(スギ科)


左から スギ植林,横断面(木口),接線断面(板目),放射断面(柾目)

 日本特産の針葉樹で本州、四国、九州に分布する。生長が早く、よく植林される。秋田、天竜、吉野など有名な産地が多い。
 材質は軽軟で加工も用意。国産材としては最も数量が多く、建築材料をはじめあらゆる用途に用いられる。特有の香りがあり酒樽に珍重される。

用途◆建築、土木、酒樽、下駄、包装箱、箸など。



キリ(ゴマノハグサ科)


左から キリの花,横断面(木口),接線断面(板目),放射断面(柾目)

 中国原産とされるが、昔から各地で植栽されている落葉広葉樹。
 材を構成している細胞壁が薄く、国産木材のなかでは最も軽くて柔らかい。狂いが少なく、また湿気を通さず燃えにくいため、昔から和ダンスや下駄材としてなじみが深い。

用途◆内部装飾材、タンス、琴、化粧箱、下駄、彫刻材など。



ヤマザクラ(バラ科)


左から ヤマザクラ,横断面(木口),接線断面(板目),放射断面(柾目)

 本州関東以西、四国、九州に分布する落葉広葉樹。
 道管が年間を通じて均一に配列する散孔材で、年輪はやや不明瞭。材はち密で強度は強く耐久性もある。心材は赤褐色で光沢があり美しい。

用途◆家具、額縁、そろばん枠、パイプ、杓子、柄、数珠、ステッキ、三味線、版木など。


(撮影:系統分類研究部  高橋 晃、 生物資源研究部  服部 保)  


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Copyright(C) 1998, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1998/01/23