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レッドデータ-ブックの生き物たち


 『レッドデータブック』は絶滅のおそれのある野生生物(絶滅危惧種)などの現状をまとめたものです。日本では環境省が中心となり、全国調査から、動物、植物などの「レッドデータブック」を順に発行しています。その結果、予想よりも多くの生物が危機に瀕していることがわかり、さまざまな対応が進んでいます。  兵庫県は、1995(平成7)年に都道府県では初めて「レッドデータブック」を発行しました。県内の絶滅危惧種、さらに植生や地形、自然景観を含めているという特徴があります。2003(平成15)年には全面改訂が行なわれ、動植物は1375種(前回より368種増)、植物群落・地形・地質・自然景観は868か所(209か所増)がリストアップされています。  ここでは兵庫県版レッドデータブックにある生き物とそれらが住む環境のうち代表的な ものを紹介します。

(自然・環境再生研究部 鈴木 武)


写真:「兵庫の貴重な自然−兵庫県版レッドデータブック2003」(左)と環境省発行の「レッドデータブック植物T」(右)






















は兵庫県レッドデータブックでの種・群落のランク

低湿地

 兵庫県の北摂から東播磨、淡路には、谷の奥の斜面などから、にじみでた水がたまって、たたみ1枚程度から数百uの「低湿地」がしばしば発達します。こうした低湿地にはトキソウ・サギソウ・カキランといった湿地性のランや、ハッチョウトンボ・ヒメタイコウチ・ヒメヒカゲといった湿地性の昆虫たちが住んでいます。  しかし、草原にしか見えないため、埋め立てらてなくなってしまうことが多くあります。

     社町の低湿地群落
カキラン トキソウ ヒメタイコウチ




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Copyright(C) 1999, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 2004/1/20