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展示の周辺

野島断層(のじまだんそう) 動く地形模型
〜3F 上昇する六甲「野島地震断層」の展示から〜

 この展示は、兵庫県南部地震のあった年、1995年11月に開かれた企画展「兵庫県南部地震を考える」で初めて博物館に登場し、その後、常設展示に加えられました。今では博物館のパンフレットでも紹介され、子供から大人まで、多くの来館者が注目する展示品の1つとなっています。
 博物館では、1995年2月に、地面のずれが最もはっきり現れた北淡町小倉(ほくだんちょうおぐら)地区で地震断層を測量し、その位置やずれの量を図にまとめました。この図から作成した等高線図をもとに、地形模型が組み立てられました。博物館で行なった野島断層(のじまだんそう)の調査が、展示にうまく生かされた好例といえます。

 さて、地面がずれる境目となった断層面には暗灰色の粘土がくっついており、その表面にスリ傷(条線)(じょうせん)が残されていました。固い石でガラス板をひっかくと、石を動かした向きにスリ傷ができるように、断層がずれる時に両側の地面がすりあわされ、ずれた向きに条線が残されます。この条線は小倉地区では南西上がりを示し(写真参照)、北東の平林(ひらばやし)地区では、南西・北東・南西上がりの3本の条線が連続していました。さらにこの断層では山側の地面が隆起しているので、地震時には、山側の地面がまず南西向きに上がり、ついで北東向きに上がり、最後にまた南西向きに上がったことがわかります。

写真 断層面に残された条線
(撮影:中田高 広島大学;野島断層―写真と解説より)
図 博物館で作成した地震断層の測量図
(北淡町小倉地区)

 動く地形模型では、こうした地面の動きを、電子制御された2個のモーターに凹凸のあるカムをつけて復元しました。モーターの速さを変えカムを調整するだけで、さまざまな地面の動きを表せます。ハイテクを駆使したものでないため丈夫で長持ち、まさに地震関連のコーナーにうってつけの展示品ではないでしょうか?

(地球科学研究部 加藤茂弘)








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Copyright(C) 1999, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1999/10/29