収蔵資料紹介

マヤラン

 マヤランは、今からおよそ120年前日本人によって神戸市の摩耶山で初めて見つけられ、この名がつけられました。葉のないラン科植物の仲間(無葉ラン)です。初夏から秋にかけて、地中から花茎を伸ばし、その先に1〜3ケの可憐な花を咲かせます。非常にまれな植物ですし、葉をもっていないので、花茎を伸ばしているとき以外はなかなかみつけることが出来ません。
このマヤランが、数年前県下のダム建設予定地内で久しぶり(記録の上では120年ぶり)に発見されました。博物館ではこの貴重なマヤランの保護・増殖にも取り組んでいます。無葉ランの仲間は移動してもおそらく数年で消滅してしまうでしょう。そこでバイオの技術を用いて、培養瓶の中で増殖させていますが、今年の春には培養瓶の中で開花するまでに成長した個体もあります。
 博物館では動物、植物、鉱物、などの標本や古文書などの収集と平行して貴重な植物の種子の採集・保存も行っていますが、播種やさし木、組織培養等の技術を駆使して増殖にも力を注いでいます。
(生物資源研究部 永吉照人)

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Copyright(C) 1997, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1997/03/06