「日本酒の自然誌 Where culture meets nature~日本文化を育んだ自然~」(館外企画展)

すぐにセミナーへ進むには 関連セミナーの項目へジャンプ

主旨

chirashi_A4_omote2.jpg 国内だけでなく海外からも高い関心が寄せられている「日本酒」。多くの観光客を惹きつける魅力を持つ建造物として注目が集まる「酒蔵」。これらはいずれも日本の気候や風土、様々な生きものの恵みと、先人の知恵と努力によってもたらされてきた大切な文化です。

 このように人と自然との関わりが深い日本酒づくりの文化について、古くから酒どころとして有名な伊丹市において、国指定重要文化財である「旧岡田家住宅・酒蔵」、県指定文化財「旧石橋家住宅」を舞台に、自然科学の目線から紐解く特別展示を実施いたします。
 特に酒蔵と伝統的家屋のもつ建築空間としての魅力を活かし、酒造りに欠かせない米と水と発酵について、イネの仲間(イネ科植物)の生物進化や米作りに必要な水循環や生態系、酒造りに適した地下水を育んだ北摂地域の地形・地質特性、発酵の生物学的プロセスに着目したパネルや生物標本、模型を交えて解説します。また日本酒に彩りを添える、シンボリックな生きものや鉱物の名称を冠した酒の瓶ラベルを多数用意し、実際の標本・剥製とともに展示します。
 

 開催期間中の週末には、お酒にまつわる様々な自然について楽しめるセミナーや、「こも巻き」「酒ラベルづくり」などのものづくりワークショップも開催し、大人から子どもまで楽しめる時間をご用意します。
2019年ICOM京都大会や2020年オリンピック・パラリンピックの開催が機会となり、我が国の伝統文化や歴史的建造物(=レガシー)の活用への期待が高まっています。本企画展は、国内各地の自然史博物館が協力し、歴史的建造物のもつ空間の趣と自然史標本のもつ美しさを融合させ、日本の自然の魅力と価値をより効果的に伝える展示手法を模索する実験としても位置づけています。本企画展が国内各地にある豊かな地域資源を掘り起こす手法を考える一助となる事例となれば幸いです。

展示概要

(1)期間:平成30年1月13日(土)~ 28日(日)
 (ただし月曜日は休館)

(2)会場みやのまえ文化の郷 伊丹市立伊丹郷町館
 (旧岡田家住宅・酒蔵、旧石橋家住宅)

 〒664-0895 伊丹市宮ノ前2-5-28 アクセス

 みやのまえ文化の郷は、美術館、工芸センター、伊丹郷町館(旧岡田家住宅、旧石橋家住宅、新町家)に(公財) 柿衞文庫を加えた文化ゾーンの愛称です。
miyanomae1.jpg

(3)開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

(4)入 場  料:無料

(5)展示コンセプト

 ●日本の文化である酒づくりは、自然の恵みに支えられてきた
 ●日本酒のラベルには地域に根差した自然が象徴的に描かれている
 ●酒造りの基盤となる、米、水、麹をとりあげる


(6)展示構成

 日本酒づくりを支える生物進化~イネの系統と自然誌
 イネ科の系統をテーマとし、イネ科の標本を用いて、イネに近縁の種や酒米の品種について解説する。最新研究から、イネ科の全系統樹を紹介し、イネ科の多様性を紹介する。また、イネの姉妹群となるマコモにも着目し、神社の祭礼・儀式や酒樽のコモ巻きとの関係なども紹介する。
  日本酒づくりを支える水循環~地下水の自然誌
 百万年前から隆起した北摂山地が雨水を集める「水がめ」となり、そこから流れ下る水を伊丹台地の砂礫層や大阪層群の地層がろ過。こうして数十、数百年かけて磨き上げられた地下水は伊丹台地で井戸水として利用され、酒どころ伊丹の起点となった。この仕組みを、ボーリングコア等を用いて解説する。
 日本酒づくりを支える微生物~発酵のしくみ
 発酵プロセスにおける微生物の働きや麹と酵母の働きのちがいについて解説する。また、同じく酵母を活用した食品づくりとして、日本酒、味噌、醤油などと比較する。展示では、麹・酵母の顕微鏡撮影した増殖映像や発酵プロセスの映像を用意する。
  日本酒を彩る多様な生きもの~日本酒ラベルにみる生物多様性
 日本酒と人とのかかわり方を端的に示すものとして、日本酒のラベルに登場するシンボリックな生物に着目し、日本酒ラベルの時代変遷とラベルに登場する生物の多様化について解説する。

●古くから日本酒ラベルに登場する生物
 鶴、亀、梅、松、菊、鹿(6種予定)縁起物、代表的な日本酒ラベル
●近年の日本酒ラベルに頻繁に登場する生物
 鯛、蝉、蛍、桃、杉、柳、竹、柏、菱、鶯、白鳥、鷹、梟、蛙、虎、熊(16種予定)
●絶滅種や希少種をモチーフにした日本酒ラベル
雷鳥、朱鷺、雁、魚竜、鸛(こうのとり)、獺(かわうそ)(6種)※魚竜は化石
●一風変わった酒ラベル
 鯨、人鳥(ぺんぎん)、楚蟹(ずわいがに)、水母(くらげ)、兜虫、山椒魚、金、水晶、琥珀、黒曜石、菊石、翠玉(12種予定)※菊石はアンモナイト化石、翠玉はエメラルド


(7)関連セミナー等:開催期間中の土・日曜日に下記の公開講座やワークショップを複数回開催します。

関連セミナー・公開講座(参加無料/事前申込制)

参加費無料 ただし事前申込が必要です。申し込み方法は下記をご覧ください。

(1)都市の歩き方・番外編」 お申込はこちら >>13日(土) >>14日(日)

江戸時代の旅行ガイドブック、名所図会(めいしょずえ)を片手に当時の伊丹の風景を探して歩きます。(歩行距離:4キロ程度、所要時間:2時間程度)
 開催日時:平成30年1月13日(土)、14日(日)13:00~15:00

 集合場所:伊丹郷町館(みやのまえ文化の郷内)
 募集定員:20名(両日とも)(締切1月6日(土))
 講  師:田原直樹(兵庫県立人と自然の博物館)ほか

 (2)お酒をつくるカビと酵母のはなし」 >>お申込はこちら

発酵を支える酵母をはじめ、微生物が人々の暮らしを支えています。カビ類の多様性や機能について解説します。
 開催日時:
平成30年1月13日(土)16:00~17:00
 会  場:伊丹市立美術館 講座室(みやのまえ文化の郷内)
 募集定員:40名(締切1月6日(土))
 講  師:細矢  剛(国立科学博物館 標本資料センター副コレクションディレクター)

 (3)お酒の薀蓄-酒米編-」 >>お申込はこちら

山田錦や雄町など、愛飲家には馴染みの酒米の魅力についてお話しします。お酒を選ぶのがきっと楽しくなります。
 開催日時:
平成30年1月20日(土)13:30~14:30
 会  場:伊丹市立美術館 講座室(みやのまえ文化の郷内)
 募集定員:30名(締切1月13日(土))
 講  師:副島顕子(熊本大学大学院先端科学研究部 教授)
      
(4)酒造りに欠かせない水を育んだ地形地質」 >>お申込はこちら

伊丹に酒蔵が立地してきた背景の一つに、良質な地下水があげられます。伊丹の地下水の由来や供給の仕組みを、地形・地質との関係から解説します。
 開催日時:
平成30年1月21日(日)14:30~15:30
 会  場:伊丹市立工芸センター 地下2階セミナー室(みやのまえ文化の郷内)
 募集定員:20名(締切1月14日(日))
 講  師:加藤茂弘(兵庫県立人と自然の博物館 主任研究員)
      
(5)シンポジウム「まちかど博物館のつくりかた」 >>お申込はこちら
酒蔵や町家、社寺などの歴史的建造物は貴重な地域資源であり、これらの施設を多様な方法で活用している事例やその展望と課題などを紹介します。
 開催日時:
平成30年1月27日(土)13:00~17:00
 会  場:東リ いたみホール 多目的ホール(兵庫県伊丹市宮ノ前1-1-3)
 募集定員:100名(締切1月20日(日))
 演  者:坂本昇(伊丹市昆虫館)、池口龍法(浄土宗龍岸寺)、
      仲西祐介(KYOTOGRAPHIE共同代表)、藤田敦子(各務原市中央ライフデザインセンター)

公開講座申込方法:上のリンクからの入力フォーム、もしくはE-mail、FAX、はがきのいずれかで、
 
①~⑦を明記てお申し込みください。 ※申込み多数の場合は抽選となります。

 ①講座の申込み番号 ②講座名 ③氏名 ④年齢・学年 ⑤〒・住所 ⑥電話・FAX番号 ⑦E-mailアドレス

 兵庫県立人と自然の博物館生涯学習課セミナー係 
 E-mail. seminar(アット)hitohaku.jp(アットを@に変換してください。)
 Fax 079-559-2033
 〒669-1546 兵庫県三田市弥生が丘6丁目
 

関連セミナー・ワークショップ(参加無料/当日会場受付・先着順)

(1)「こも」を編んで巻いてみよう!
「こも(菰)」は、酒樽にマコモや稲わらでできたむしろを巻いて、緩衝材としたものです。稲わらをはじめ様々な素材をつかってミニ「こも」を作ってみよう。(1日50個限定)
 開催日時:平成30年1月20日(土)、21日(日)13:00~15:00
 会  場:みやのまえ文化の郷内 伊丹郷町館 旧石橋家住宅 2階
 定  員:50名(両日とも)
      
(2)オリジナル日本酒ラベルづくりに挑戦!
筆ペンやスタンプを使って、自分だけのオリジナルラベルを作ります。ラベルを小さな空瓶に貼ると、あなただけの酒瓶が完成します。(1日50個限定)
 開催日時:平成30年1月27日(土)、28日(日)13:00~15:00
 会  場:みやのまえ文化の郷内 伊丹郷町館 旧石橋家住宅 2階
 定  員:50名(両日とも)
      
(3)ひょうごの花のハーバリウムづくり
兵庫の県花ノジギクを、透明な瓶にオイルと一緒につめて、ハーバリウムを作ります。(1日50個限定)
 開催日時:平成30年1月13日(土)、14日(日)14:00~16:00
 会  場:伊丹市立美術館講座室(13日)、伊丹市立工芸センター地下2階セミナー室(14日)
      (いずれもみやのまえ文化の郷内)
 定  員:50名(両日とも)

 (4)ギャラリートーク「クジラの今と昔と大昔」 
大阪平野の地下には、かつて海だった証拠となるクジラ類の化石が眠っています。現生のクジラ標本と化石を見比べながら、からだのつくりや進化について学びます。
 開催日時:平成30年1月28日(日)14:00~15:00
 会  場:みやのまえ文化の郷内 伊丹郷町館 旧岡田家住宅・酒蔵
 講  師:田中嘉寛(大阪市立自然史博物館 学芸員)

ミュージアムショップ

(1)大阪自然史センター 出張ミュージアムショップ
 期間中の土日(1月13・14日、20・21日、27・28日)において、旧石橋家住宅内にて臨時開設します。
 展示物にちなんだオリジナルグッズなどを販売します。

(2)伊丹郷町クラフトショップ(旧石橋家住宅1階)
 期間中(1月13日~28日)、クラフトショップにて「日本酒×工芸=酒器」の特設コーナーを設けております。
 ぜひ、あなただけの酒器を見つけてください。

開催主体

主催: 自然史レガシー継承・発信実行委員会

(構成館:北海道博物館栃木県立博物館国立科学博物館三重県立総合博物館伊丹市昆虫館大阪市立自然史博物館北九州市立自然史・歴史博物館、兵庫県立人と自然の博物館 計8館。事務局:兵庫県立人と自然の博物館)

共催:伊丹市立伊丹郷町館・伊丹市立工芸センター(公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団)
協力:伊丹老松酒造株式会社、小西酒造株式会社、石川県自然史資料館、愛媛県総合科学博物館、サイエンスカフェ伊丹、つやま自然のふしぎ館
後援:伊丹市、伊丹市教育委員会、兵庫県教育委員会、兵庫県阪神北県民局、釧路市教育委員会、特定非営利活動法人西日本自然史系博物館ネットワーク、特定非営利活動法人大阪自然史センター
その他:平成29年度文部科学省生涯学習政策局「博物館ネットワークによる未来へのレガシー継承・発信事業」の委託事業として実施いたします。

 

問い合わせ・担当

 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部 主任研究員 三橋弘宗
                      自然・環境マネジメント研究部 研究員 布野隆之
  お問い合わせ  電話 079-559-2001(代表) FAX 079-559-2007


Copyright © 1995-2015, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.