今年のひとはくは、『ひとはく生物多様性大作戦!』をテーマにしています。
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そのひとつとして、この夏から冬にかけて展示特別企画『ひょうごの生物多様性 瀬戸内海vs日本海』が開催されます。この展示は、兵庫県に面するふたつの海をテーマにし、そのちがいから生物多様性をとりあげるものです。

2か月近くまでせまったこの展示、現在準備中です。ゴールデンウィークさいごの5月5日(水)には、チリメンモンスターさがしのスタッフ勉強会が行われました。

チリメンジャコの中に入っているシラスではないものをチリメンモンスター(短くチリモン)と呼んでいます。チリモンさがしは、大阪府岸和田市にある『きしわだ自然資料館』と『きしわだ自然友の会』の方があみだした“いきものしらべ”の方法です。チリモンをさがすことで、海にどんないきものがいるのかを知ることができるのです。

ひとはくでは初めてのこころみですので、本家きしわだの方々を先生にむかえ、ノウハウを学びました。方法はかんたん。チリメンジャコの中からピンセットで、シラス以外のものを取り出して行きます。問題は、モンスターの種類を調べるところです。

風間先生 研究員とフロアスタッフ

(左)きしわだ自然資料館の風間先生、(右)研究員の先生方やフロアスタッフもなれない海の生き物に苦戦

この日のチリメンジャコは2010年3・4月の神戸、大阪、和歌山でとれたものです。
あらわれでたモンスターの一部を顕微鏡で拡大した写真がこれ!

イソギンポ カワハギ クチキレウキガイ

(左)イソギンポ、(中)カワハギ、(右)クチキレウキガイ
魚のなかまでもシラスでないものが入っています。
とげの有無、あたまに黒い点々があるなどが区別のポイント。きしわだの先生方は本当によくご存知です。

深くて広い海の中。ふだん見られないその世界にこんな小さないきものがたくさんくらしているのです。1時間の勉強会のあと、オープンセミナー「チリメンモンスターをさがそう!」を行ってもらい、お客様への対応を学びました。集めたモンスターは、コレクションカードにはって持ち帰ることができます。

さて、本番のひとはく版チリモンさがしのイベントは、展示特別企画『ひょうごの生物多様性 瀬戸内海vs日本海』期間中に行われます。その時までにはひとはくスタッフももっと成長していることでしょう。イベントの日程などについては順次公開していきますので、ご期待ください。

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展示特別企画『ひょうごの生物多様性 瀬戸内海vs日本海』

期間:2010年7月17日(土)〜12月26日(日)
場所:兵庫県立人と自然の博物館企画展示室ほか
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(自然・環境マネジメント研究部 遠藤菜緒子)

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