日に日に秋が深まり,博物館のまわりでも落ち葉がたくさん見られるようになりました.

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左の写真は何の落ち葉か分かりますか?

赤いのが「ソメイヨシノ」黄色いのが「イチョウ」です.特にイチョウは,すぐに分かりましたよね.

ところでこのイチョウ,実はかなりユニークな植物です.

その1つが「原始的な葉脈」です.

イチョウの葉をよく見てみると葉脈が平行にはしっています.そして,時々「ふたまた(二又)」に分かれています.

この「ふたまた」がポイント.

大昔,植物(正しくは維管束植物)は根・茎・葉を分化させましたが,どうやって現在のような形になったのかは「テロム説」でよく説明されています. テロムとは二又に分かれた枝先のこと.現在の植物に見られるさまざまな体の形は,このテロムの変形によるものだと考えられています.

例えば,原始的陸上植物は葉を持たず,二又分枝する茎だけからできていたと考えられています.その茎がが細かく分かれ,組織が隙間を埋めていくと葉になります.イチョウは全ての葉脈が二又分枝しているので,原始的な形状を持っていると考えられているのです.

とりあえず,実際に葉脈を見てみました.

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左がイチョウ.なるほど「ふたまた」です.右がソメイヨシノ.こちらはかなり複雑に進化しています.上の2枚の写真は実体顕微鏡で撮影したものですが,肉眼でも十分みられます.

その他,イチョウは「精子を持つ」植物としても有名です.身近な植物ですが,なかなか面白いでしょう?

(自然・環境評価研究部 布施静香)

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