初夏の鳴く虫と巡回展「ぎっちょん君参上!」の小泉八雲と鳴く虫コーナーの展示物を追加しました。まずは、この陶器製の虫かご。小泉八雲の作品『虫の演奏家』の中にでてきますように、軽くて、持ち運びしやすい竹製の虫かごが作られるようになる前は、陶器製ごだったようです。この虫かごは、薩摩焼の白薩摩と呼ばれるもので、虫かごのほか、花器や香炉としても使われていたようです。

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白薩摩は、特に幕末のパリ博で人気を博したようで、薩摩藩が幕府を向こうにまわしての単独出品での目玉で大人気。欧米にたくさん輸出されていたようです。あの篤姫さまもこんな虫かごで虫の音をきいていたかも知れません。

DSCF0222.JPGつづいては、先日の松江の子ども塾で使った、T・ケンヂ制作の体験用虫売り屋台。担いでみて、そばでやってる講談「虫売り」の売り声「歌う虫はいかがかなー」とか「ギースどうどすー」とかをまねて、江戸時代の虫売りになってみてください。写真もとれます。 DSCF0206.JPG DSCF0218.JPG

そして、八雲が松江に住んだ家の庭にあった植物ややってきた生き物の紹介展示も制作しました。菊のはなしから姫路につたわるお菊伝説とお菊虫や八雲の好きだったカエルの話などを紹介しています。

また、 18日の13時から開催するイベント「小泉八雲とお菊虫」にあわせて、本物のお菊虫も展示ケースのなかで飼育する予定です。出演は、鈴木武研究員と謎の落語家葛屁句草(かづら へくそう)さんです。内容は、お菊虫って本当はどんな虫なのかと怪談落語「皿屋敷」です。乞うご期待!DSCF0217.JPG

それから、八雲の文章でのキリギリスやカンタン、クサヒバリなどの紹介も追加しました。ますます、充実するぎっちょん君参上展、夏休みの宿題のヒント満載です。ぜひご覧ください。待ってまーす。

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 川東丈純

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