明石市立朝霧小学校のすぐそばに「朝霧山」という林があります。3年生のみなさんは、年に何回か朝霧山で虫調べをしています。

ひとはくの研究員が、児童生徒のみなさんといっしょに野外に行ってアドバイスできればいいのですが、なかなかむずかしいことも多いです。そんなときは、こんな方法もあります。

児童のみなさんや先生方に、野外での体験学習のときにつかまえた虫を、デジカメで撮影してもらいます。それを、電子メールやCDで、あらかじめ、ひとはくに送ってもらいます。

少々ピンボケの写真でもわかりますから、だいじょうぶ! プロですから。
たとえば・・・

butterfly0346.jpg
これくらいきれいに写っていたら、じゅうぶん鑑定できます。
ヤマトシジミというチョウです。目立たないですが、たぶん、どんな学校にもいると思います。このチョウの幼虫は、校庭の片隅に生えているカタバミという植物を食べます。

yochu0263_2.jpg
これくらいボケた写真でもだいじょうぶ。
これはツマグロヒョウモンというチョウの幼虫です。たぶん、学校にパンジーを植えてあるので、そこに幼虫がついています。さなぎになるときに、パンジーから離れて、地面を歩いていることがあります。そんな幼虫を見つけたら、教室に連れて帰ると、すぐにさなぎになりますよ。さなぎには、幼虫の姿からは想像できない、金色の斑点がついています。チョウになるとこんなにきれいです!(写真略)

kamikiri0261.jpg
ノコギリカミキリです。
朝霧小学校は、住宅地の中ですが、こんなに大きなカミキリムシもいるのですね。朝霧山のおかげです。

Lymant0296.jpg
カシワマイマイという蛾の幼虫です。巨大なケムシ。
ケムシはたいていさわってもだいじょうぶだけれど、これはあまりさわらない方がいいね。

gomimushi0263.jpg
フタホシスジバネゴミムシです。
長い名前だからおぼえられないと思いますが、斑点が二つあって(フタホシ)、はねにスジがある(スジバネ)ゴミムシの仲間という意味です。ほーら、わかりやすいでしょう。

というような話を、児童のみなさんにすることができました。


(八木 剛@自然・環境評価研究部)
Copyright © 1995-2014, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.