今年,あなたは,どのような1年を生きますか?生きていることの充足感を,何に
求めようとしていますか?人は自然と共生して生きることに歓びを見出します。
生きる歓びを,ひとはくでまなぶことから育て上げてみませんか?

2009年は前年から引き継いだ経済危機を背景に幕を開けました。金儲けだけを
追求して失望の淵に追いやられたようなこういう時にこそ,人の知的活動は思い切
り羽ばたけるはずです。暗い話を吹き飛ばし,こころのうちに明るさを展開する年
にしたいものです。
ひとはくは今年もまなぶ歓び、生きる歓びの創造を目指して,力強い歩みを進めよ
うと張り切っています。

○ 3年目に入った丹波の恐竜の発掘は,さらなる発見をもたらしてくれると期待
 します。化石は恐竜だけでなく,他の動物群にも発展していますが,今年も新
 しい発見があることでしょう。

  
     
     

(第3次発掘調査現場)


○放棄された里山の荒廃は目を覆うばかりです。都市近辺の里山をどのように維
 持するか,中山間地帯の里山をどのように管理するか,世紀の単位の時間を見
 通しながら,今年やるべきことの指導理念を見出すことが求められます。

○今年も数多くのセミナーを準備しています。学びを求める人たちとの恊働が,多
 様な道筋で拓かれることでしょう。特注セミナーへの申し出もお待ちします。

○ひとはくのスタッフとの恊働は,連携の強化につながり,今年もフェスティバル
 や共生のひろばではっきりした姿を見せるに違いありません。

(ひとはくフェスティバル 深田公園)   
      

ひとはくはひとはくのスタッフだけのものではありません。
人と自然のかかわりに関心の高いすべての人が,今年もひとはくを舞台に美しい
演技を展開することでしょう。より多くの人と,より強い絆を構築する2009年
にしたいものです。

                    岩槻邦男(人と自然の博物館 館長)

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